おとうさんのめを、じーと、じーと、みてごらん。めのなかにひかるもの。それは…。
南方熊楠は、生物学者としてだけでなく、博物学、考古学、民俗学の分野でも、世界に通じた偉大な学者であった。その巨人の生涯をたどる。小学上級以上。
二人の紳士につぎつぎと出される変な注文…?レストラン「山猫軒」の本当の目的とはー。表題作をふくむ4編を収録。
原文に忠実なテキストと人気イラストレーターによる、子どもから大人まで楽しめる賢治童話集の決定版。とのさまがえるの“舶来ウェスキイ”のみすぎたあまがえるは、家来にされてー。表題作をふくむ4編を収録。
原文に忠実なテキストと人気イラストレーターによる子どもから大人まで楽しめる賢治童話集の決定版。表題作をふくむ4編を収録。
トレモスの町にポルトという名前のパン焼き職人がいました。パン焼きコンクールでれんぞく優勝をほこるポルトの店は、ポルトが焼いたパンを買いもとめる人で、いつもにぎわっていました。ところがある日、思いがけないことがおこりました。ポルトの店の真ん前に、おなじようなつくりのパン屋が開店したのです…。第1回小川未明文学賞優秀賞受賞作。小学中級から。
ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。お家の大事にピーター卿は悲劇の舞台へと駆けつけたが、待っていたのは、家族の証言すら信じることができない雲を掴むような事件の状況だった…!兄の無実を証明すべく東奔西走するピーター卿の名推理と、思いがけない冒険の数々。活気に満ちた物語が展開する第二長編。
井伏鱒二の色紙にある“捷平は愿人(げんじん)なり”のように、つつしみ深く、含羞のある、飄々たるユーモアに遊ぶ精神。掘り返された土に陽があたる田園や、父母や妻子の風景を、いわば“魂の故郷”を、都市の文明に決して汚されぬ眼で、こよなく暖かく描き続けた、作家・木山捷平の自由なる詩心。正に“人生を短篇で読む”絶好の初・中期珠玉の飄々短篇集。
悪業の限りをつくし、地獄へ落とされた大泥棒の〓陀多。人を殺し、家に火をつけることをためらわなかった男が、一匹の蜘蛛の命を無駄に奪わず済ませたことがありました。〓陀多の中にも、一片の慈悲の心はあったのです。そのことを思い出されたお釈迦様は、血の池でもがく彼の頭上に救いの糸をお降しになりますが…。大人の絵本。小学中級以上のお子さまにも。
日常的な飢え、虐げられる女や老人、掠奪やもの乞いの生涯、山や海辺の窮民…ここに集められた「残酷」な物語は、かつての日本のありふれた光景の記録、ついこの間まで、長く貧しさの底を生き継いできた人々の様々な肖像である。