人工言語の記号論を企て、人間の記号系の本質を再考する。文理を超える野心的な試み。
言語学の基本になる考え方を示す。日本語の例文をとおして平易に解説。形態論、統語論、意味論、類型論、歴史言語学、音声・音韻論にわたる全体像。諸言語の地図・解説などの資料の充実。
「ことば」のとらえ方を古代から近・現代までフォロー、心理・社会・論理学と結び、横にも広がる言語学のすべて。
昭和37年に山口大学文理学部に着任後、英語学の研究会(後の「山口大学英語学研究会」)を始めた山本和之教授の退官を記念した、研究会メンバー一同による論文集。
英語は誰のものか?社会言語学の立場から、「世界の英語」を解き明かす。進化するグローバル化世界の異文化コミュニケーション論テキスト。英語は一つではない。
「文化交渉学」という新しい学問体系の枠組みの中から、中国語学研究を捉え直そうとした意欲的な試み。「周縁からのアプローチ」という筆者がこれまで主張してきた方法に基づき、西学東漸と言語接触、欧米人の中国語研究の可能性等々を中心に、更に「図像」から文化交渉の様々な事象を見るという斬新な内容も含まれている。
序
序 論 中国言語学における周縁からのアプローチ
第1部 周縁における中国語研究
第1章 近代欧米人の中国語研究の価値とその可能性
第2章 近代欧米人の中国語文体観
第3章 近代欧米人による中国語品詞名称の変遷
第4章 モリソンの語法論およびその翻訳観
第5章 『文学書官話』(1869)の文法論
第6章 『馬氏文通』以前の中国人の語法研究
第7章 『語源自邇集』に関わることがら
第8章 ビジン 異言語文化接触における一つの現象
第9章 香港「文裕堂」およびその周辺
第10章 近代中国語における「曜日」の言い方
第11章 モリソンが元にした漢訳聖書
第12章 Bibliotheca Sinica の解体と再構築に向けて
第13章 「近代漢語文献データベース」の構築
第2部 図像から見た近代東西文化交渉
第1章 「自行車」
第2章 光緒16年のテーマパークと「自行車」
第3章 中国化されたキリストの一生
第4章 中国コマ漫画の濫觴
第5章 『小孩月報』に見られるイソップ
第6章 中国人の画いた「ロードス島の巨人像」
第7章 中国における「写真」
第8章 防弾チョッキもあるでよ
第9章 鉄人1号?
第10章 満蒙パンフレット
第11章 「時計台」:近代中国語における「時」の表現に関するノート
第12章 10線の中国伝来
本巻では、言語間の社会・文化的側面を含む認知様式と言語機能に基づく認知類型論の観点から、自然言語の個別性と普遍性の問題を考察する。具体的には、名詞修飾構文、名詞化構文の機能拡張と両構文の機能的連続性にみられる変異、諸言語の認知的・語用論的な基盤に関する研究成果を概観する。また、ケース・スタディとして、受動構文の機能拡張と基本動詞の意味拡張にみられる言語間の変異を、理論面・実証面の双方の観点から体系的に分析する。
絶えず変化するコンテクストの中で私たちは構文を創造的に使用する。しかしその一方で「言えそうなのに言わない」表現が存在する。たとえば explain me this は言えそうなのに英語母語話者は言わない。創造的でありながら制約が多い言語を子どもや大人はどのように学習するのか。本書はさまざまな構文の実例や実験研究をわかりやすく解説しながら、この問いを探ってゆく。構文文法を初めて学ぶ読者にも薦められる一冊。
原著: Adele E. Goldberg(著)Explain Me This: Creativity, Competition, and the Partial Productivity of Constructions
訳者まえがき
はじめに
謝辞
第 1 章 序章
1.1 言語学者と心理学者を悩ませる難問
1.2 本書の構成
1.3 CENCE ME の原則
1.4 効率と表現性を大切にする従順な話者
第 2 章 語の意味
2.1 意味は豊かで構造的で部分的に曖昧
2.2 膨大な潜在記憶
2.3 慣習的に関連しあう意味
2.4 創造性
2.5 競合が語の意味を制限
2.6 学習と流暢さが過剰一般化を抑制
2.7 まとめ
第 3 章 構文はカテゴリ化への招待状
3.1 意味(意味論)
3.1.1 エビデンス
3.1.2 構文彙(コンストラクティコン)
3.1.3 適合性
3.2 形式(統語論)
3.3 音声パタン(音韻論)
3.4 談話文脈(情報構造)
3.5 社会的文脈
3.6 地域差
3.7 言語差
3.7.1 一参与者の事態
3.7.2 二参与者の事態
3.7.3 三参与者の事態
3.7.4 連続動詞をもつ言語
3.8 構文は(再帰的に)結合する
3.9 まとめ
第 4 章 創造性:カバレッジの重要性
4.1 知識と記憶
4.2 言語の記憶
4.3 項構造構文における動詞
4.4 項構造構文の名詞句スロットはなぜ開放型か
4.5 単純な定着
4.6 創造性と生産性
4.7 カバレッジ:部分的に抽象的な事例のクラスタ
4.7.1 エビデンス
4.7.2 トークン頻度
4.8 カバレッジのモデル化
4.9 まとめ
第 5 章 競合:統計的先制
5.1 形態と意味の制約
5.2 統計的先制
5.3 エビデンス
5.4 リキャスト
5.5 Explain Me This 問題
5.6 確率計算
5.7 二次的要因:確信度
5.8 メカニズム:エラー駆動型学習
5.9 統計的先制におけるカバレッジの重要性
5.10 まとめ
第 6 章 年齢とアクセシビリティの効果
6.1 幼児は保守的である
6.2 幼児は言語産出を単純化しやすい
6.3 足場かけが早期の抽象化を促進
6.4 大人の英語学習者はなぜ間違い続けるか
6.4.1 強く定着した L1 が表象領域を歪める
6.4.2 文法形式を予測する能力の低さ
6.5 まとめ
第 7 章 選ばなかった道
7.1 動詞と構文の適合性で説明できるか
7.2 見えない素性や深層構造に説明力はあるか
7.3 定着による保守性
7.4 許容限度と十分量の値は説明変数となるか
7.5 機能を無視して頻度に注目するとは
7.6 記憶容量と生産性は反比例するか
7.7 先制される形式は生み出されなくてよい
7.8 十分量のデータを経験
7.9 まとめ
第 8 章 現在地とこれから
参照文献
訳者解説
索引
著者紹介
訳者紹介
身体語、動物の名前、自然界の言葉をたどって、ヨーロッパ語、中国語、日本語の祖語にせまる。
生成文法は、人間にとって意味ある単位を「語」ではなく「文」に求めるのだが、本書は、生成文法の手法と考え方をベースに日本語の基本的構造を明示することを目的にした、大学の学部レベル以上の言語学・日本語学・国語学・日本語教育のいずれの領域でも役立つ入門書である。また、日本語の現象とその記述を考察する際の基礎を提供するので、英語学の副読本としても活用できるはずである。