「世界のテクノロジーは、かつてない速度で進化しています。
2022年11月に登場したChatGPTのユーザー数は、公開からわずか5日で100万人を超え、瞬く間に世界中に広がりました。これはIT史上最速のスピードです。このブームに乗って、生成AIに必要な半導体を製造するエヌビディアの時価総額は、2024年6月、マイクロソフトやグーグル、アップルを抜き、約500兆円で、上場企業の時価総額において世界一となりました。
これまでIT業界を牽引してきたのはビッグテックのGAFAMが中心でした。
GAFAMとは、グーグル、アマゾン、フェイスブック(現メタ)、アップル、マイクロソフトの頭文字を取ったものです。
しかし、ChatGPTを開発したのは、オープンAIという、2015年に創業したばかりのスタートアップでした。その衝撃は、テック業界の勢力図すらも塗り替えるほどのものでした。
(中略)
技術進化の潮流をできるだけ正確にとらえ、最新のテックトレンドをキャッチできなければ、業界を問わず、ビジネスの存続は困難になるでしょう。
本書のタイトルは、10年後をイメージして『2035年に生き残る企業、消える企業』となりましたが、もっと近い未来に明暗が分かれるかもしれません。
それだけではありません。生成AIをはじめとした最先端テクノロジーを、文系理系を問わず、誰もが使えることを求められる時代が、すでに始まっています。
小学生ですらChatGPTを使って読書感想文を書こうと試みる時代です。最先端テクノロジーを使えない人材は、市場価値を失ってしまいます」
ーー本書「はじめに」より
【本書の内容】
第1章 いま押さえておくべき最新テクノロジーの潮流
●世界最大級のテクノロジー展示会「CES」を現地で見る
●最先端のプロダクトをチェックするにはテック企業の開発者会議
●テーマ別・注目すべき最新テクノロジーの動向
第2章 企業も人材も、最新テクノロジーの潮流に乗り遅れれば淘汰される
●最新テクノロジーの潮流に乗り遅れた企業の末路
●非技術系こそ、テクノロジーの知識が強力な武器になる
●テクノロジーの潮流を読み誤らないために
第3章 世界最先端を自分に実装する方法
●日本のマスコミの報道だけでテクノロジーの潮流はとらえられない
●学びを深めるための四つのポイント
【本書の要点】
●身近な死を実感した古舘氏が人生後半で出合ったのが仏教だった。
●日本では大乗仏教が浸透しているが、本来の仏教は原始釈迦仏教。
●自我をなくしていけば、人生の苦しみが軽減される。
●老・病・死に直面する人生後半こそ、ブッダの教えが効いてくる。
●釈迦の仏教は論理的な真理であり、科学との共通点が多い。
プロレスやF1の実況で人気を博した古舘氏は、なぜ人生後半で仏教に熱中するのか。
老・病・死に向き合い、「生きる意味」を考えるうえで、釈迦(ブッダ)の仏教がヒントになる。
釈迦仏教の碩学である佐々木氏と、自我の抑制に勤しむ古舘氏が、穏やかな心で生きる作法について議論する。【仏教の基礎が“古舘節”でわかる!】
●「これからも釈迦の“推し活”を続けていきますよ」
●「僕にとって佐々木先生は、天下一品の“釈迦コンシェルジュ”なんです」
●「法然の浄土宗は“ヘルプミー・ブッダ!”と極楽往生を願い、親鸞の浄土真宗は、約束された極楽往生に“サンキュー・ブッダ!”と感謝するんだ」
●「最澄の天台宗は、阿弥陀様の信仰も法華経も詰め合わせた“仏教福袋”だ」
●「僕も頑張れば“リトル道元”になれるかな」
歌麿らを見出した“江戸のメディア王”蔦屋重三郎。その人物像と、後の世に残した物を、彼が活躍した田沼時代と共に解説する一冊。
≪いかにデスペレイトな戦いであろうと、駆逐艦乗りは忠実に、そして泰然と荒海にのり出していく。豪快さなどかけらもなく、栄光もない。どこまでつづく死の行進。多くの人間が血を流した戦争という残酷な歴史の上を、いままた敗残の部隊がよろめきながら一かたまりとなって進んでいく。このうえ、歴史に何を書き加えようというのか。悲惨をか。徒労と犠牲をか。憤怒をか。あるいはまた、人間の愚劣をか。≫本書「フィナーレ」より抜粋
「本書を、戦いぬいた全駆逐艦乗りに捧げたい」--昭和史の語り部といわれ、歴史探偵と自らを称した著者による渾身の戦史ドキュメントを、装いを新たにして刊行。解説は、大和ミュージアム館長の戸高一成氏。
本書の「まえがき」で、決戦前の劣勢といえる状況にもかかわらず、日本海軍の水雷戦隊が、対するアメリカ艦隊を完全に打破。見事な逆転劇を演じることになった「この海戦と、それに参加した八隻の駆逐艦の生涯を描こうと試みた」と著者は述べている。
ルンガ沖夜戦で、高波、陽炎、黒潮、親潮、江風、巻波、涼風、長波に乗った駆逐艦乗りはもちろんのこと、命を懸けて祖国のために戦った方々への敬意を表しつつも、そうした尊い命を奪い去る戦争への怒り、憎しみを晩年に強く訴え続けた著者と、生前に親しかった解説者の戸高一成氏は、こう述べる。「(半藤氏が)こうした作家として初期に書いた戦史ドキュメントの底流にも、その非戦の思想、静かな怒りのようなものが、脈々と流れていることを読者の方々にはぜひ読み取ってもらいたいと思う」と。
[構成]
●プレリュード
●1 命令
●2 出撃
●3 魚雷
●4 航進
●5 敵機
●6 信号
●7 直衛
●8 敵情
●9 重巡
●10 豪雨
●11 サボ
●12 挿話(エピソード)
●13 戦闘
●14 突撃
●15 手記
●16 発射
●17 命中
●18 避退
●19 救援
●20 戦訓
●フィナーレ
村中直人氏は、脳・神経科学などの知見から、叱ることには「効果がない」と語る。叱られると人の脳は「防御モード」に入り、ひとまず危機から逃避するために行動を改める。叱った人はそれを見て、「ほら、やっぱり人は叱らないと変わらない」と思ってしまうのだが、叱られた当人はとりあえずその場の行動を変えただけで、学びや成長を得たわけではないのだ。そして厄介なことに、人間には「よくないことをした人を罰したい」という欲求が、脳のメカニズムとして備わっているため、叱ることで快感を得てしまうのである。
では、どうすれば人は成長するのか。本書は臨床心理士・公認心理師で、発達障害、不登校など特別なニーズのある子どもたち、保護者の支援を行ってきた著者が、「叱る」という行為と向き合ってきたさまざまな分野の識者4人と、叱ることと人の学びや成長について語り合った一冊である。
1人目は元東京都千代田区立麹町中学校校長で、「宿題廃止」「定期テスト廃止」「固定担任制廃止」などの学校改革を実践した工藤勇一氏。工藤氏は、叱責ではなく問いかけを糸口にして対話をしていく方法」として「1『どうしたの?』 2『きみはこれからどうしたいの?』 3『先生に手助けできることはある?』」の三つの言葉を学校の教員に伝えてきた、と説く。
2人目は企業・組織における人材開発・組織開発について研究している立教大学経営学部教授の中原淳氏。部下指導の際に、叱責ではなくフィードバックというアプローチを行うことを提唱している。フィードバックとはまず、相手にとって耳の痛いことであっても率直に伝える「現状通知」を行い、その後に「立て直しの支援」を行うというものである。
3人目は元女子バレーボール日本代表の大山加奈氏。日本代表合宿の練習で怒声を浴び続け、心のバランスを崩し、不眠や激しい動悸に苦しみ、ひどいときには目の前が真っ暗になって倒れるまでになったという。「勝つことだけがスポーツの価値ではない、子どもたちには笑顔でスポーツに親しんでほしい」と語る。
4人目は、編集者で株式会社コルク代表取締役社長の佐渡島庸平氏。そもそも人を叱らなければならない状況に陥るのを防ぐ「前さばき」について取り上げ、幸福度を上げる「三角形のコミュニーション」について紹介する。
単に「叱る」「叱られる」の関係だけではなく、広く人と人とのコミュニケーションにとって大切なことは何かを問う一冊である。
重要なプレゼンを控えた会社員、育児に疲れた父親、コンプレックスを抱えたイラストレーター……様々な悩みを持つ患者に薬ではなく、本物の猫を処方する不思議なクリニック「中京こころのびょういん」。愛らしい「処方猫」と調子のいいニケ先生に翻弄されながらも、患者たちは少しずつ心の傷を癒やしていく。そんな中、ニケ先生たちが待っていた「予約の患者さん」がついに来院してーー大人気シリーズ第三弾!
新しい時代の常識に、変われないおじさんに、もう我慢できない!
『妻の終活』の著者が描く、現代「中年」小説!
セクハラの嫌疑をかけられた男、女性の後輩に出世競争で負けた男、浮気が原因で離婚し、風俗通いを続ける男ーー。会社での働き方、女性への対応、家族との関係などの意識をアップデートできずに悩む「おじさん」たちが、あるきっかけから自分の人生を見つめ直していく。
時代の変化という嵐に対応できない中年男性の悲哀を切なく、時にコミカルに描いた傑作小説!
『雨の日は、一回休み』を改題。
「なぜ朝敵と言われなければいけないのか。我に何の罪があるというのかーー」
心ならずも「朝敵」とされた桑名藩主・松平定敬(さだあき)は、兄で会津藩主の松平容保(かたもり)とともに徳川家のために戦おうとするが、新政府に従うことを決めた最後の将軍・徳川慶喜に遠ざけられてしまう。
一方、上方に近い桑名藩は、藩主不在のなか、重臣・酒井孫八郎のもとで官軍に白旗を掲げ、藩主を幼君に挿げ替えて新政府に恭順することを決める。
藩主の座を追われた定敬は、わずかな家臣とともに滞在していた江戸を離れることに……。帰国することもできず、越後、箱館、そして上海まで彷徨うことになった男は、心に如何なる哀しみを宿していたのか。
美濃高須松平家の四兄弟の運命を描いた、本書の姉妹編『葵の残葉』で新田次郎文学賞&本屋が選ぶ時代小説大賞をW受賞した作家が、幕末の悲劇を炙り出し、明治維新とは何だったのかを改めて問う傑作歴史小説。
忘れてもいい。
思い出してもいい。
君が幸せなら、それだけでーー。
感涙必至! 「記憶」に悩む人々が集う、不思議なアパートの物語。
◇あらすじ
そのアパートの住人たちには、不思議な共通点がある。それは全員、「記憶」に関する悩みを抱えていることーー。記憶喪失の男子高校生、前世の記憶があるOL、若年性認知症の男性、胎内記憶を持つ女の子……そして、大家である「坂下さん」にも、ある秘密があった。つらい思い出は忘れたほうが幸せなのか、自分の記憶は本当に正しいのか。現代人の悩みに優しく寄り添う、感動の連作短編集。
文庫書き下ろし。
大学新入生の蒼太郎は、同級生の麻莉奈に惹かれ、興味がないのに非公認サークル「オカルト研究会」に入会。しぶしぶ活動をはじめるが、メンバーは変人ばかりで定例会は怖い話のオンパレード。退屈な講義に眠気をこらえ、居酒屋のバイトで四苦八苦。メンバーの影響でオカルトへの興味が湧く一方、最恐の事故物件を訪れてから怪異が頻発、麻莉奈が謎の失踪を遂げーー。
息苦しい日常を解き放つ青春ホラーミステリー。
文庫オリジナル。
花見小路を右に左にと折れた先にある甘味処「もも吉庵」。
人生の酸いも甘いも嚙み分けてきた元芸妓の店主・もも吉に助言を求めて訪れるのは、息子との関係に悩む父親、勝算のあるビジネスを提案先の社長から即座に否定され混乱する銀行員、夫の最期の願いをかなえられず悲嘆にくれる妻……。
彼らに対し、もも吉がかける厳しくも温かい言葉とは。
一方、もも吉がどうしても娘に言えなかった花街の秘密が明かされーー。
人気「祇園人情物語」シリーズの第9巻。
文庫オリジナル。
灘の酒蔵から、訳あって江戸の酒蔵・山屋に修業に出された小次郎は、着いて早々に意気投合した浪人・龍之介とともに働きはじめる。ところが山屋は不注意から酒を腐らせてしまい、杜氏や蔵人たちが離反、江戸っ子からの信用も失った。再建を託された小次郎は、龍之介とともに新たな仲間を探し、斬新な酒造りで乾坤一擲の大勝負に挑む!
時同じくして、生き別れた妻が江戸にいることを知った龍之介は……。
文庫書き下ろし。
人類も地球環境も、微生物にささえられている
生命あふれる現在の地球環境は、微生物によってつくられ、その環境を維持しているのも微生物です。目に見えないけれど、どこにでもいる、さまざまな微生物のはたらきと私たちの暮らしとのかかわりをさぐるとともに、人類がかかえる諸問題を解決するために研究されている微生物を紹介します。
第1章 微生物って何だろう?
微生物とは?/微生物の種類と大きさ(細菌、古細菌、ウイルス、菌類、原生生物)/微生物はどこにいる?/生命の始まりは微生物/微生物から多細胞生物へ/微生物の発見と研究の歴史/コラム:微生物学に大きな功績を残した日本人研究者たち
第2章 人・環境と微生物とのかかわり
人体と微生物/食品と微生物/生態系と微生物(炭素の循環、窒素の循環、水の浄化)/病原体と微生物/食中毒と微生物/コラム:微生物がつくり出す美しい風景
第3章 人類がかかえる問題と微生物
地球環境と微生物/環境問題と微生物/食料問題と微生物/エネルギー問題と微生物/創薬と微生物/コラム:新種の微生物を見つける技術
全米ベストセラー、日本上陸! 絵画に釘付けになったり、音楽に感動した
りするだけで、健康で長生きする! 脳科学が初めて明かした「アートの効用」。
本書では、アートがいかにして私たちの生活の質を高め、より良いコミュニティを築いていくのかについて、科学的根拠とともに示していく。日々のさまざまな美的経験によって、どのような生物学的変化が起きるのか、その仕組みについても説明する。たとえば、
・ニューヨーク州北部では、アルツハイマー病の症状が進んだ男性が昔よく聴いていた曲を聴き、5年ぶりに息子を認識した。
・フィンランドでは、産後うつを患った若い母親が生まれたばかりのわが子に歌を歌い、抗うつ剤だけに頼るより早く回復している。
・世界各地の医療現場では、美術館を訪れることが患者に処方されている。
・感覚的に豊かな環境では学習の効率が高まり、記憶の定着率が高いという近年の研究結果から、多くの学校や職場、公共施設では環境が見直されている。
このようなかたちで、あらゆるアートには健康・ウェルビーイング・学習・繁栄を促進する効果がある旨も明らかにしながら、ビジネスパーソンのみならず子供から高齢者まで生活のなかにアートを取り入れる手法を順序立てて紹介する。
○本書の内容
はじめに 人間を変えるアートの効用
テスト 生活にアートを取り入れるー美的マインドセット
Chapter1 体と美の不思議でおもしろい関係ーアートの解剖学
Chapter2 部屋の照明、周囲の音、匂いが最高の美的経験になるー幸福感を育む
Chapter3 自分を取り戻すために、描く、歌う、踊る、作るーメンタルヘルスの回復
Chapter4 アートが寿命を延ばす噓のような本当の話ー体を癒す
Chapter5 仕事と学びに遊び心を!-学習を拡張する
Chapter6 マンネリ気味の日常を変える6つの条件ー持続的幸福
Chapter7 人類はアートとともに進化するーコミュニティの構築
おわりに 未来のアート