グローバル化と多文化化が連動して生起する現在、異なる文脈で語られてきた多文化教育と国際理解教育は相互に接続し包括的に研究、実践される必要がある。両教育に共通する多様性と社会正義/公正の視点による理論と実践に関する近年の内外の研究成果を収録。
社会の変化に伴い、子どもたちの間にも多様性(ダイバーシティ)が広がる中、教師には個々の子どもや問題に丁寧にかかわり合い、対応していく力が求められている。本書では、これからの教師に必要な力として「学校臨床力」を提案、従来の生徒指導や進路指導、教育相談、特別支援教育をベースにしつつも、それらを超えていくための新たな視点や実践に役立つ知識を包括的かつコンパクトに提供する。教職を目指す人、現職教員必携の一冊。
目次
序論 学校臨床力とは
1章 学校臨床力1:父性と母性のバランス
2章 学校臨床力2:ポスト近代・ダイバーシティ
3章 学校臨床力3:経験を育むということ
Column 1 寄り道のススメ
第1部 児童生徒理解を深める
4章 現代社会を生きる子ども
5章 子どもの発達
6章 子どもの対人関係世界
7章 子どもと家庭
8章 子どもと学校
Column 2 遊びは大切か
第2部 児童生徒の成長を促す
9章 人間関係力
10章 集団づくり
11章 開発的アプローチ
12章 キャリア教育の必要性
13章 基礎的・汎用的能力
14章 学校ごとのキャリア教育
Column 3 解決志向でいこう
第3部 児童生徒の個性に応じた支援
15章 自己の発達
16章 自尊感情・自己肯定感、自己有用感、自己効力感
17章 発達障がいの理解
18章 自閉症スペクトラム
19章 学習障がい
20章 ADHD
21章 特別支援教育とは
22章 特別支援教育体制
Column 4 教師のペルソナ
第4部 児童生徒を取り巻く「問題」をとらえる
23章 問題をアセスメントする
〈問題の具体例〉
24章 携帯電話とネットトラブル
25章 いじめ
26章 不登校
27章 非行
28章 被虐待
29章 心身の不調
30章 場面緘黙
31章 性的マイノリティ
Column 5 子どもの成長と心の痛み
第5部 「問題」に取り組む
〈生徒指導の進め方〉
32章 生徒指導の3つの側面
33章 生徒指導の三機能
34章 毅然とした対応
35章 学級経営と学級崩壊
36章 生徒懲戒と体罰
〈教育相談の進め方〉
37章 教師モードとカウンセラーモード
38章 カウンセリング・心理療法の種類と技法
39章 意識と無意識
40章 心の働き:防衛機制
41章 保護者との連携・対応
42章 ケース会議の進め方
43章 チーム支援
44章 スクールカウンセラーの活用
45章 学校外の機関との連携
Column 6 人に「助けて」って言えますか?
第6部 教員としてどのように力を身につけていくか
46章 子どもとかかわる力
47章 保護者とかかわる力
48章 同僚とかかわる力
49章 社会とかかわる力
50章 教師のバーンアウト
51章 共感的理解とスーパーヴィジョン
52章 学校臨床力向上のための教師のトレーニング
文献
索引
あとがき
比較教育学における地域研究の主要論文を一挙集成!-教育の多様性を読むー国や地域、あるいはさらにミクロな教育対象を捉えた、地域研究的な性格をも併せ持つ16の論文を収録。
子育ての目的は何でしょうか?そして親の役割は何でしょうか?「教育改革」の流れの中で親への要求は高まり、「あるべき親と家庭教育」のあり方が語られています。本書の著者アルフィー・コーンは、親主導の子育てではなく、子どもが何を必要としているのか、何を求めているのかを考え、子どもと「ともにする」家庭教育を提案します。それは子どもを無条件に愛し、責任を持って自ら決められる人間の育成です。「甘やかされた子育ての真実」の姉妹編として、自らの体験をもとに具体的・実践的に論じた本書は、現代の家庭教育を根本から振り返る機会をくれる一冊です。
第1章 条件つきの子育て
第2章 愛情を与えることと止めること
第3章 過度の統制
第4章 罰の対価ー懲罰的損害賠償
第5章 成功を強要する
第6章 何が親を押し止めるのか
第7章 無条件の子育ての諸原則
第8章 条件のつかない愛情
第9章 子どものための選択
第10章 子どもの視点から
一般の相談機関や学校・施設での使用に適した、子どもの心理教育用ワークシート(CD収録)+実施マニュアル。子どもが自分の気持ちや考えを整理しながら、性被害の影響やソーシャルスキルなどを学ぶことで、被害から立ち直り、将来の不適応や再被害を防ぐことをめざしている。限られた時間でも使用できるように、学習内容を厳選している実施マニュアルは入門書の役割も兼ねており、トラウマ治療の専門家でなくても、これを読みながら効果的な支援を行える。子どもと日常的に関わる支援者に活用してもらいたい。
1 理論編
第1章 子どもへの性暴力の理解
第2章 性暴力による影響
第3章 性暴力被害を受けた子どもへの支援
2 実践編
STEP1 自己紹介をしよう
1.自己紹介
2.心理教育
3.7つのステップ
4.リラクセーションスキル
5.目標づくり
ホームワーク
STEP1のまとめ
STEP2 自分のからだは、自分だけの大切なもの
1.境界線のルール
2.境界線を通して「暴力」について考える
3.境界線を通して「性暴力」について考える
4.本当の同意
5.性行動のルール
STEP2のまとめ
STEP3 自分のこころの状態を知ろう
1.安全に自分の感情に向き合う
2.さまざまな感情の理解
3.気持ちの強さ
4.感情の表しかた
5.性暴力による感情への影響
6.つらい気持ちをコントロールする
ホームワーク
STEP3のまとめ
STEP4 からだと行動の変化
1.性被害によるからだへの影響
2.行動や生活の変化
3.性被害によるからだや行動の変化
4.からだのセルフケア
5.着地法(グラウンディング)
ホームワーク
STEP4のまとめ
☆ ティーンズ向け 性に関する正しい知識
STEP5 自分の考えかたに気づこう
1.考えかたに注目する
2.思考、感情、行動、状況を区別する
3.考えー気持ちー行動のつながり
4.ポジティブな考えかたとネガティブな考えかた
5.性被害による思考への影響
6.気持ちに対処するための考え
7.ポジティブなセルフトーク
ホームワーク
STEP5のまとめ
STEP6 あなたができること
1.だれかがルールを破ったら? 〜大人に相談することについて〜
2.気持ちや考えを伝える
3.アサーションのポイント
ホームワーク
☆ ティーンズ向け 親密な関係性と性的境界線
STEP7 これからのわたしのために
1.性被害からの回復 〜アユミの場合〜
2.わたしの救急箱
3.支援ネットワーク 〜エコ・マップ〜
4.サバイバーになろう
5.なりたい自分の姿をイメージする
6.修了証の作成 〜アファメーション〜
引用・参考文献
ワークシート見本
新商品開発・新規事業開発・マーケティング戦略立案のための「調査研究」企画書と、企画スタッフの育成のための「創造性開発教育」のプログラム。
教育の仕方によって、適切な方法で指導したら子どもの知能を伸ばすことができるし、逆に知能の発達はおろか子どもの成長そのものを阻害することもある。そこで、知能教育について正しく理解していただき、子どもたちが心身ともに健全で知能的に優れた英才児に成長するこを願って、1部では知能教育の原理と方法、2部では家庭でできる知能遊びの課題例を紹介する。
教育改革の特徴と行方。大国主義的・新自由主義的教育改革は、日本の教育に何をもたらすか。その社会的・政治的背景と経済的基礎を分析・批判したうえで、国民のための教育改革を展望するために、「私事」の組織化、教育の公共性の再建を提言する。
一 教育委員会とは何かーーそのしくみと組織
1 問われる教育委員会制度
2 教育委員会設置の意味
3 教育委員会のしくみと組織ーー「地教行法」を読む
(1) 「教育委員会法」(旧法)との関係
(2) 地教行法の内容と問題
二 教育委員会改廃論議と教育行財政システムの改革
1 教育委員会制度の改廃論議
(1) 教育委員会制度の長所と短所
(2) 教育委員会制度の廃止論
2 教育行財政システムの特徴と問題
(1) 市区町村教育委員会に対する制約
(2) 2000年地方分権改革と残された課題
三 自治体発信による教育改革の胎動
1 市区町村長は教育委員会制度をどう見ているかーー市区町村長アンケート調査結果から
2 自治体の先進的な取り組み事例ーー教育政策革新を可能にしている要因は何か
(1) 首長のリーダーシップと教育委員会との連携による主体性「回復」の取り組み
(1) 愛知県犬山市の事例
(2) 埼玉県志木市の事例
(2) 首長,教育長・事務局,委員会の役割と連携・協力のあり方
(3) ボトムアップ重視の参加型改革ーー埼玉県鶴ヶ島市における「対話と合意」の教育(行政)改革
(4) 専門性と現場重視のトップダウンとボトムアップ並行型改革ーー京都市の事例
四 アメリカ教育委員会制度の実情と改革動向ーー日本への示唆
1 アメリカ教育委員会制度の実情
(1) 教育委員の選出,地位・身分,属性
(2) 教育庁長官(州),教育長(学区)の選出
2 教育委員会の活動
(1) 教育委員会会議の実際と教育委員の活動
(2) 教育長と教育委員会の役割分担と法的関係
3 市長の関与強化(mayoral take-over)の動向と改革論議
(1) 市長の教育委員会関与強化の動向
(2) 市長の関与強化をめぐる論議
五 地域教育改革の課題と市区町村教育委員会の可能性
1 市区町村教育委員会による改革を可能にする条件とは
(1) 義務教育費国庫負担金削減の影響
(2) 県費負担教職員制度の捻れの増大と改革課題
2 市区町村教育委員会「再生」の処方箋
(1) 役割区分を明確にする法制整備と見直し
(2) 教育委員会の組織運営の弾力化
(3) 教育行政「専門」職員の育成と人事システムの構築
(4) 自治体における「政治の復権」に対応した透明で開かれたルールづく
おわりに
初出
参考文献