温泉が湧き、冬ごもりの聖地となっているらしい町・ウタツにたどり着いたハカバ一行。家を修理するものの、壁材をケンタウロスに食べられてしまう…こんなんで魔界の冬が越せるのか!?
社会言語学とはどういう学問なのか。これまでどのような問題に取り組み、どのような成果を上げてきたのか。現在どのような課題を残しているのか。第一線で活躍する研究者によって書き下ろされた、新しい社会言語学入門。
「あんたバカ?」「だって女/男の子だもん」。私たちが何気なく使う多くの言葉のどこに問題があるのか? その善悪の根拠を問い、言葉の公共性を取り戻す。あの人から言われた「あんたバカぁ?」 元大統領が言う「○○人は○○だ!」 「悪気があったわけではない」 どこまでがセーフで、どこからがダメなのか? 「あんたバカぁ?」「このタコが!」「だって女/男の子だもん」。私たちが何気なく使う言葉にも、悪い言葉がたくさん潜んでいる。では、その言葉は本当はどこが悪いのか? さらには、どうしてあの言葉はよくてこれはダメなのか? 議論がつきない言葉の善悪の問題を哲学、言語学の観点から解き明かす。読み終えると「ことば」への見方が変わるはず。【目次】 はじめに第1章 悪口とは何かーー「悪い」言語哲学入門を始める1 私たちは言語のエキスパートではない2 悪口の謎3 言語哲学を学ぶということ第2章 悪口の分類ーーことばについて語り出す1 内容にもとづいた分類2 形にもとづいた分類3 行為による分類第3章 てめえどういう意味なんだこの野郎?--「意味」の意味1 意味を学問する2 意味の外在主義と内在主義3 意味が担う四つの機能第4章 禿頭王と追手内洋一ーー指示表現の理論1 武士を法師と呼ぶなかれ2 固有名3 確定記述第5章 それはあんたがしたことなんやーー言語行為論1 語用論2 言語行為論第6章 ウソつけ!--嘘・誤誘導・ブルシット1 嘘つきは泥棒のはじまり2 嘘とは何か3 嘘でなければいいじゃない第7章 総称文はすごい1 主語がデカイ2 「だって女/男の子だもん」第8章 ヘイトスピーチ1 ヘイトスピーチとは何か2 「ヘイト」と「スピーチ」の概念分析3 「蒸気船」としての言語おわりにーー悪口の謎を解くもっと勉強したい人のためのブックガイド
はじめに第1章 悪口とは何かーー「悪い」言語哲学入門を始める1 私たちは言語のエキスパートではない2 悪口の謎3 言語哲学を学ぶということ第2章 悪口の分類ーーことばについて語り出す1 内容にもとづいた分類2 形にもとづいた分類3 行為による分類第3章 てめえどういう意味なんだこの野郎?--「意味」の意味1 意味を学問する2 意味の外在主義と内在主義3 意味が担う四つの機能第4章 禿頭王と追手内洋一ーー指示表現の理論1 武士を法師と呼ぶなかれ2 固有名3 確定記述第5章 それはあんたがしたことなんやーー言語行為論1 語用論2 言語行為論第6章 ウソつけ!--嘘・誤誘導・ブルシット1 嘘つきは泥棒のはじまり2 嘘とは何か3 嘘でなければいいじゃない第7章 総称文はすごい1 主語がデカイ2 「だって女/男の子だもん」第8章 ヘイトスピーチ1 ヘイトスピーチとは何か2 「ヘイト」と「スピーチ」の概念分析3 「蒸気船」としての言語おわりにーー悪口の謎を解くもっと勉強したい人のためのブックガイド
明治時代に坪内逍遥が国語文化の面から朗読の意義と必要性を説いてから100年。近年、国語教育の現場をはじめとして、ビジネスや医療といった実用の世界でも、朗読教育の重要性は増している。本書は、美しい朗読のための理論、技術、実践方法を、余すところなく伝えている。長い間入手困難だった朗読学の名著が復活。
一章 朗読の意義
一 朗読の狭義
二 朗読の広義
二章 言語の抽象化作用
一 意義の抽象化
二 音声の抽象化
三 文字の抽象化
三章 言語の具体化作用
一 意義の具体化
二 音声の具体化
三 文字の具体化
四章 言語中枢の機能
一 生理機能
二 心理機能
五章 音声化作用
一 考えること
二 話すこと
三 読むこと
六章 音声形態
一 音節
二 アクセント節
三 文章法
四 卓立法
七章 朗読材料
一 修辞相
二 言語相
八章 音声化の様式
一 話し手の条件による様式
二 メロディーによる様式
九章 朗読教育
一 わかるの理論
二 きこえの理論
十章 朗読技術
一 音声効果
二 音声美学
歴史と比較によって、言語の本質と構造がよりいっそう鮮明に描き出される。音論、文法、語彙と意味、比較文法、言語地理学、語源学など10章からなり、付録には練習問題と解答、印欧語根50選、関連の用語192個を解説した。
本巻は、 統語論、音声学・音韻論、形態論、意味論・語用論の各分野におけるインターフェイスをテーマとする4巻シリーズの第4巻である。意味論・語用論と文法化、言語類型論、歴史言語学、「視点(捉え方)」、子どもの言語発達、選択体系機能言語学、コーパス言語学とのインターフェイス(各研究分野間の相互作用)を、その歴史的背景から最新の成果まで扱いながら、分かりやすく紹介することを目的とした研究書兼概説書である。
第1章 意味論・語用論と文法化のインターフェイス
大橋 浩
1. 文法化とインターフェイス
2. 文法化の特徴
3. 使用基盤と文法化
4. 文法化の事例とIF
5. おわりに
第2章 意味論・語用論と言語類型論のインターフェイス
朱 冰・堀江 薫
1. はじめに
2. 意味類型論
3. 意味変化と言語類型論
4. 語用論と言語類型論
5. おわりに
第3章 意味論・語用論と歴史言語学のインターフェイス
米倉よう子
1. はじめに
2. 言語変化研究における通時的言語データの活用
3. 言語変化の方向性
4. 通時的構文文法
5. 複雑系としての言語体系の形成
6. おわりに
第4章 意味論・語用論と「視点」のインターフェイス
町田 章
1. はじめに
2. 捉え方
3. 視点構図
4. 間主観性
5. まとめ
第5章 意味論・語用論と子どもの言語発達のインターフェイス
深田 智
1. はじめに
2. 1歳半ごろまでの言語獲得とその基盤
3. 一語文から各言語に特有の表現パターンの獲得へ:3歳頃までの言語獲得
4. 運動能力の発達と言語獲得
5. 友だちとのかかわり
6. おわりに
第6章 意味論・語用論と選択体系機能言語学のインターフェイス
佐々木 真
1. はじめに
2. 選択体系機能言語学(SFL)の概略
3. まとめ
第7章 意味論・語用論とコーパスのインターフェイス
ートピックモデルを語彙意味論に応用するー
木山直毅
1. はじめに
2. 百科事典的意味論
3. 内省に基づく意味研究とコーパスに基づく意味研究
4. 本章で使用するコーパス
5. コーパスを用いた伝統的なコロケーション統計
6. Biterm topic model
7. まとめと教訓
この書籍は大学の授業で使用することを前提に作られた教科書です。
そのため書籍内に掲載されている練習問題の解答や、日本語訳等のご用意は一切ございません。
その点をご了承いただいた上でご購入下さいますようお願い致します。
この書籍は大学の授業で使用することを前提に作られた教科書です。
そのため書籍内に掲載されている練習問題の解答や、日本語訳等のご用意は一切ございません。
その点をご了承いただいた上でご購入下さいますようお願い致します。
言語を書き表す体系としての文字について、その役割、表音文字と表意・表語文字、表音の種類、歴史、文字使用の心理、文字の社会言語学などを総合的に扱った文字の言語学の入門書。インターネットによって文字によるコミュニケーションが飛躍的に増えていることもあり、文字の実際的な重要性は増し、文字とそれによる書き言葉は、言語の本質に影響を与えるものと考えられるようになってきた。本書はこうした観点から、アジアの主要言語に通じた著者ならではの豊富な事例を挙げながら、現代の文字論をわかりやすく俯瞰する。
動物の伝達行動から分かる人間の言語の特質、体調が悪くてもHow are you?にFine,thank youと答えるわけ、ひとりごとの時なぜ英語は自分のことをyouと言うのか、など、ことばをめぐる意外な事実や見逃されてきた問題を、言語学の基本をていねいに解説しながら解き明かす。深く言語のしくみを知りたいと願う読者のための待望の一冊。
認知的なものの見方がどのような意義を持つのか?認知言語学の核心とも呼ぶべき認知意味論を従来とは異なる視点で紐解く。「命名」「色彩語」「意味変化」「意味拡張」「否定」など、カテゴリー論に関わる様々な諸問題について発展性のある追究を行う。
「え?」「えーと」「はあ?」……これまでの言語学が見逃してきた、こんな言葉に「人間の本性」が表れていた!?
今まで、主流の言語学が重視してきたのは常に文法や単語の成り立ちだった。
しかし、あなたが人と会話するときに、完全に文法通りの文章で話すことなどあるだろうか? 「あー」「いや」「はあ?」「え?」「で?」などなど、辞書には載らない言葉を繰り出しながら、すさまじいスピードで言葉のキャッチボールをしているのではないだろうか。
もちろん文法の研究は重要だ。だが、人間は文字より前に会話をはじめていた。現実の会話には、主流の言語学が軽視してきた本質的な何かがあるのではないか……本書は、そんな言語学の「革命」を追うサイエンス本である。
著者をはじめとする会話研究者たちは、世界中の会話を録音し、辛抱強く分析してきた。それによって、意外な事実が次々とわかってくる。
たとえば、人間が会話に応答する時間は、さまざまな言語の平均で0.2秒。これは脳が言葉を発するために必要な反応時間(0.5秒)よりはるかに速い。ちなみに、日本語話者は世界最速の0.007秒で応答しているという(!)。なぜそんなことが可能なのか?
また、誰しも、会話の相手が返事をくれないと気まずくなってくるものだ。あなたはどれくらいそんな沈黙に耐えられるだろうか?
調査の結果、それは最大でも1秒間だった(!)。しかも、沈黙が0.5秒を超えると(何か話が通じていないか、否定的な返事が返ってくるのかな)という気持ちになってくるという。あなたも、そんな状況で質問を言い直したりした経験があるのではないか。
すさまじい速さで応答し、話が止まると思うと即座に流れを修復しようとする。何気なくかわしている会話には、実はそんな無意識の超高等技術が詰め込まれている。
そして、その武器になっているのが「え?」というパワーワードだった!?
AIがまるで人間のように問いかけに答えてくる現代こそ、「会話」を考えることは「人間」を考えること。本書には、そのヒントが詰まっている。
第一章 はじめに〜そもそも言語とはどういうものか
第二章 会話にはルールがある
第三章 話者交代のタイミング
第四章 その一秒間が重要
第五章 信号を発する言葉
第六章 質問と答えの関連性
第七章 会話の流れを修復する
第八章 修復キーワードは万国共通
第九章 結論〜会話の科学が起こす革命
南太平洋の島々には消滅の危機に瀕した多くの言語が存在する。その一つツツバ島の固有語の体系を、厳しくもロマンに満ちたフィールドワークの末に記述した大作。
較べてみよう8言語8文化。目指せ、次世代対応国際人!すぐに使える「便利な一言100の表現」8言語(仏、独、英、西、伊、中、韓、日)をCD収録。
格組織、語順、主語、数詞、流音タイプ、母音調和、キョウダイ名などの広汎なデータを基に、歴史言語学と言語類型論の成果を縦横に駆使して構築された「世界諸言語の一大パノラマ」。
失語症患者における言語データの乱れ方は、じつに、「きれい」である。正しく、整然と、乱れている。脱落や誤りがあっても、きちんとその部分の復元ができるように自衛措置が施されており、脳の中に育った言語知識がそうやすやすと壊れないことを教えてくれる。また、障害を起こした脳といえども、そのはたらきがしなやかであることも教えてくれる。本書では、めざすべき目標を「失語症の言語分析」に絞り、そこに到達するのに必要な言語学の知識と知見を体系的に叙述した。