風と雲と光と、木々や草花が移ろいゆく古都の表情を彩るとき、町並の静謐なたたずまいの中で小さなドラマが生まれる。出会い、別れ、喜び、悲しみ…涙、そして再会。奈良格子の向こうに垣間見えた春夏秋冬、四つの恋の物語。
歩いて見つける、日本の旅
巻頭特集は国宝に指定されている仏像が日本でいちばん多い奈良ならではの「仏像さんぽ」、『古事記』『日本書紀』ゆかりの地を訪ねる「いにしえの奈良大和路を歩く」、「奈良 四季の花を訪ねて」など。
仏像鑑賞の手引きや、奈良公園の鹿、奈良伝統の大和野菜、宇陀松山や五條新町といった昔ながらの街並みが残る重要伝統的建造物群保存地区など、多彩にそろっています。
歩く楽しみも多い奈良にあわせて、おさんぽに便利な「てくさんぽ」特集も奈良町、今井町、山の辺の道の3エリアを掲載。ルートや所要時間がわかりやすく紹介されているので、プランニングの時も、現地で歩く時にも大活躍します。
見どころ、食事やみやげのポイントも、定番の奈良市内から斑鳩、柳生、大和郡山、矢田、飛鳥、橿原、桜井・多武峰、長谷寺、宇陀、室生寺、當麻、御所、葛城、吉野と奈良県の北部から南部まで幅広くカバーしています。
巻末には奈良への行き方、奈良の中での交通、JRや近鉄、奈良交通バスのおトクなきっぷ情報など、実用情報もしっかり紹介されています。奈良を旅するなら欠かせない1冊。
〈神さまへのお供え物=「神饌」にはこんなにいろいろなすがた・かたちがあります〉
〈奈良のお祭りで献じられる「神饌」のかたちに、古代から息づく信仰のすがたを探る〉
奈良県内各地の神社の祭礼で、神前に献じられる「神饌」のさまざまを紹介する一書。県内各地のお祭りには、いまだ古代の気配を残しつつ、今日まで脈々と守り伝えられているものや習わしがたくさんあります。本書ではその祭りの要でもある神饌=神様へのお供えものに焦点をあて、県内の伝統行事をきめ細かく撮影し続けてきた野本暉房氏の写真をふんだんに用いながら、神饌のすがた・かたち、また神饌の製作に関わる人々の活動や、神饌のお下がりをいただく直会(なおらい)の様子などを通じて、それぞれの地に息づく信仰のありようも明らかにしてゆきます。
日本文化のふるさと、大和。古代奈良については、まだ未解明な部分が多い。邪馬台国はどこにあるのか。聖徳太子の伝説に満ちた生涯とは。改革劇「大化改新」の歴史的意味は。現在の日本文化は、間違いなく奈良時代の貴族文化の流れを受けている。また、この時代に起こった数々の歴史的エピソードは、その後の日本国家の形成に大きな影響をもった。本書では、古代史研究の第一人者である武光誠氏が、歴史の流れを丁寧にたどりつつ、奈良時代の全容を新たな筆で描き出す。
日々、宝物の保存と修理に携わる宮内庁正倉院事務所の研究者をはじめ、東大寺・奈良国立博物館ゆかりの国内外の研究者が、正倉院宝物の様々な面を報告・討論するシリーズ最終巻。
2014〜2016年正倉院学術シンポジウム「正倉院宝物に日本文化の源流をみる」「正倉院と奈良国立博物館〜一二〇年のあゆみ」「正倉院正倉」の成果を収録。
第1部 正倉院宝物に日本文化の源流をみる
(正倉院学術シンポジウム2014)
正倉院宝物の性格について(北 啓太)
正倉院宝物にみる資源の有効利用(飯田剛彦)
日本工芸の源流としての正倉院宝物(内藤 栄)
パネルディスカッション「正倉院宝物に日本文化の源流をみる」
第2部 正倉院と奈良国立博物館〜一二〇年のあゆみ
(正倉院学術シンポジウム2015)
北村家三代の漆工芸(北村昭斎)
奈良国立博物館と正倉院の伝統(湯山賢一)
正倉院管理の沿革と正倉院事務所の伝統(杉本一樹)
森鷗外と正倉院(田良島 哲)
パネルディスカッション「正倉院と奈良国立博物館」
第3部 正倉院正倉
(正倉院学術シンポジウム2016)
正倉と正倉院宝物(杉本一樹)
正倉院正倉整備工事の成果(春日井道彦)
奈良時代平瓦から見た正倉院正倉(岩永省三)
平安時代の御物と御蔵(斎木涼子)
パネルディスカッション「正倉院正倉」
1992年に亡くなってなお、奈良の写真家として絶大な人気を誇る入江泰吉。
彼が生涯をかけて奈良の撮影に取り組んだのは
その風景に万葉びとの思いを感じ取ったからにほかなりません。
本書では、入江泰吉が撮影した写真と、万葉歌126首を掲載。
郷愁誘う美しい奈良の風景とともに、万葉集の世界を堪能できます。
文字だけでは読み解きにくい万葉歌ですが、
写真と組み合わせることでより身近に感じることができます。
それぞれの歌には現代語訳も掲載。
英訳もあるので外国人の方にもおすすめです。
読み進める順番に決まりはありません。
好きな写真、好きな歌、どのページから開いてもかまいません。
「万葉集って難しそう」と思っている方にこそ読んでほしい一冊です。
自然を美しいと感じる心、誰かをいとおしく思う気持ちや、
大切な人を亡くした悲しみなど
万葉集に詠まれた人々の心のうちは、現代人にも共通する、普遍的な感情です。
古都の情景を思い浮かべながら
現代を生きるわたしたちの心にもフィットするフレーズを探してみませんか。
本書は、カメラマン上條道夫さんの遺作でもあります。
上條さんのすなおな目線が、表門から、内部に至るまで丁寧に作られた「美しい刑務所」をみごとに再現しています。
2017年2月、奈良少年刑務所の明治の煉瓦建築が、「旧奈良監獄」として、国の重要文化財に指定されました。
同刑務所は、日本最古の近代刑務所である明治五大監獄のなかで当時の建造物の全貌が現存する唯一のもの。2017年春、同刑務所は廃止され、閉鎖後は、民間に委託され、耐震工事の後、「監獄ホテル」として活用される見通しです。
奈良に、この刑務所が作られたのは明治41年。翌年には、西の迎賓館とも呼ばれた「奈良ホテル」と、奈良女子大の前身である「奈良女子高等師範学校」も建設されました。
明治末期、日本を代表するような重要な施設が、なぜ「奈良」に作られたのか。また、なぜ、かくも立派で過剰とも言えるほどに「美しい監獄」でなければならなかったのか。そこには、明治日本の近代化への強い思いを読み取ることができます。
西洋諸国に肩を並べるため「人権意識」に基づいて作られた奈良少年刑務所は、独自の充実した更生教育でも知られてきました。美しい刑務所だからこそ育くまれてきた心やさしくあたたかな教育。
本書の後半では、刑務所と係わってきた25名のみなさんに著者の寮美千子がインタビューし、刑務所内での教育、地域との連携、保存運動、受刑者として体験したことなど多様な視点を盛り込みました。建築学的な話については、藤森照信さん、石田潤一郎さんにご寄稿いただき、五大監獄を設計した山下啓次郎さんについては、お孫さんであり、奈良少年刑務所の保存運動の先頭になってこられた山下洋輔さんに原稿をいただきました。
「美しい刑務所」の美しい所以がここにあります、ぜひ写真とともにお楽しみください。
あとがきには、寮美千子が取り組んできた、ちょっとせつない詩の最終授業の模様も入れ込みました。寮美千子がこの刑務所で受刑者に詩を教えてた様子を描いた『あふれでたのはやさしさだった』(西日本出版社)、『世界はもっと美しくなる 奈良少年刑務所詩集』(ロクリン社刊)と一緒に読んでいただけると、よりご理解いただけると思います。
『奈良の昔話 シリーズ』の第五巻として刊行された本書は、著者の祖父や祖母から伝え聞いた事に、見聞し調べた事を書き加え、大和路沿線の表情の変遷が綴られています。
著者、増尾さまの生家は、世界遺産にも指定され、
現在、奈良町として脚光を浴びている元興寺の元境内地です。
そこで、約160年前の安政元年から「砂糖傳」の屋号で、
砂糖の卸業などを綿々と営業を続けてこられました。
著者は1歳の時に生母を亡くし、その姉に可愛がられていたため、
母の実家のある大和高田と、JR桜井線を使って、
幼い頃から往ききしていました。
また、信仰深い祖父に手を繋ぎ連れられ、
生駒の宝山寺や桜井の三輪神社へ、毎月のようにお参りに出掛けていました。
本書には、筆者が幼児の頃、心に刻み込まれた車窓からの情景に、
祖父や祖母から伝え聞いた事だけでなく、見聞し調べた事を書き加えて、
大和路沿線の表情の変遷が綴られています。
「奈良町の懐かしい情景」として、千年以上、
人々の生き様を刻み込まれた街に受け継がれてきた風習や、
懐かしい思い出を書いた章が加えられています。
第一章 近鉄電車で奈良から生駒に沿線の寺々/生駒散策
第二章 JR大和路線で奈良から王寺まで JR桜井線で奈良から大和高田まで
第三章 JR和歌山線 近鉄南大阪線/近鉄吉野線
第四章 奈良町の懐かしい情景
陰陽師・安倍晴明の生きた時代には、至る所に鬼がいた。そして今も、そこかしこにたくさんの鬼が息を潜めている!怖いけれど、なぜか心曳かれる鬼の世界。
奈良県内の国公私立、大阪・京都の主要私立129校。あこがれの学校を知る必読の1冊。
文化遺産である地名を知ることから正しい古代史の風土が見えてくる。柳田国男の「地名研究の新機運が大和の地に興らんことを期し、念じている」(1942)の言葉に応えた編者の研究生活60年の成果ー。
泥まみれで地中から見つかる文字の書かれた木片、木簡。歴史に新たな光を当てる貴重な情報を秘めている木簡から、どんなメッセージを、いかにして読み取るのか。日々最前線で調査研究に携わるエキスパートたちが、様々な切り口から研究の醍醐味を語り、木簡の世界の面白さ、奥深さを分かりやすく紹介する。バラエティ豊かな木簡写真を多数収録。
はじめに 木簡へのいざない
1 木簡とはなにか?
1 地中の文字は何を語るか
2 樹種、書風、形──多彩な荷札
3 花かつおか笹の葉か
4 木簡使用のはじまり
5 木簡の世紀の幕開け
6 『日本霊異記』にみえる木簡
7 平安時代に消える荷札と削屑
2 木簡の発見! 歴史の発見!
8 木簡の重要性を決定づけた発見
9 ゴミ捨て穴が「標本棚」に
10 明治や戦前に見つかったものも──木簡研究前史
11 『日本書紀』の修飾を見破る──「郡評論争」と木簡
12 藤原京の造営過程を解き明かす
13 長屋王宅の決め手となった役所の手紙
14 「奈良京」が見つかった
3 木簡の使われ方
15 文書を巻き付ける「軸」も木簡
16 削って使い尽くされた
17 転用の道は便所や祭祀にも
18 犬、鶴、牛乳も登場
19 見えてきた古代の文書主義
20 正倉院が守った木簡たち
21 木と紙の違いとはなにか
4 あれも木簡? これも木簡!
22 くじか、ゲームか、占いか
23 日々の業務を伝える題籤軸
24 曲物に残る職人と役人の目線
25 木の特性と木簡のはたらき
26 まじないの意味を探る
27 薄板に書かれた「こけら経」
28 大乗院の将棋の駒の木簡
5 木簡を深読みする
29 ブランドワカメは昔も今も
30 韓国アワビに聖武の思い
31 文字の形は時代を語る
32 役人と薪の意外な関係
33 古代米は赤米?
34 記されなかった年代を探る
35 都の外の荷札は何を語るか
6 木簡からみえる古代人の日常
36 薬の荷札やラベルが語るもの
37 失われた大宝令を解き明かす
38 ずる休みの言いわけも木簡で
39 書きぶりににじむ役人たちの素顔
40 お願いの手紙の書き方──下級役人の教養
41 出部さん、真慕さんって誰? ──珍しいウジ名
42 平城宮の仏事を垣間見る
7 木簡を未来に伝えるために
43 水替えの夏、出会いの夏?
44 保存と活用の間で──実物をお目にかけたい
45 赤外線は万能か?
46 木簡と年輪年代学の出会い
47 年輪で木簡を読み解くために
48 木簡をつなぐ木目のバーコード
49 年輪から木材の産地に迫る
おわりに 彼らが生きた証として
参考文献
あとがき
執筆者紹介
Yoshitomo NARA at HOME
奈良美智と家
好きなモノと暮らすインテリア、
そこから生み出される作品とは。
故郷=ホームの青森で10年ぶりの大規模な展覧会を開催中の奈良美智。
展示は地平線の上に建つ子ども時代の「家」の記憶から始まります。
奈良美智にとって「家」は「子ども」や「犬」と並ぶ作品の重要なモチーフであり、彼が
創る小屋の空間には子どものころの記憶が詰まっています。
さらに住まいやアトリエにはアートやオブジェが美しくディスプレイされているのです。
そこで「家」=「HOME」という視点から奈良美智の世界を大研究。
作品が生まれる場のインテリアから、ルーツや原風景、作品のアーカイブまで辿ります!
HOUSE
モノに溢れているのに美しい奈良美智のインテリア。
LIBRARY|遠くまで見渡せる草原を借景にする、夜に包まれたような読書室。
WORKSPACE|無造作なのに調和のある、リラックスできる仕事場。
RECEPTION ROOM|余白の多い空間で、若手アーティストの作品をディスプレイ。
SHELF|本とフィギュアや作品が共存する棚も、遊び心の宝庫。
LIVING|必要最低限の空間に集まったアートやオブジェと北欧家具。
HOME
始まりの場所、故郷・青森へ、 奈良美智の40年とここから。
青森県立美術館 奈良美智: The Beginning Place ここから
【家】【積層の時空】【島としての頭部】【旅】
【NO WAR】【ロック喫茶「33 1/3」と小さな共同体】
【INTERVIEW】 大個展の始まりの日に、奈良美智が思うこと。
A to Z
奈良美智を紐解くキーワード。
TIMELINE
旅人・奈良美智が歩んだ軌跡をたどる年表。
N's YARD
自作とコレクションと、モノ。奈良美智を身近に感じる場所。
COLLECTION
写真愛好家、奈良美智のフォトコレクション。
GO OUT
いつでも会いにいける奈良作品のあるスポットへ。
STORAGE
奈良美智を知るために、見るべき自選100 作品。
別冊付録
【iPhone×旅】iPhone 15 Proと青森へ。
建築、アート、絶景、食を巡る青森の旅。
Regulars
ホンマタカシ before and after TANGE
櫻井翔 ケンチクを学ぶ旅。
古今東西 かしゆか商店
長山智美 デザイン狩人
小寺慶子 レストラン予報
ほしよりこ カーサの猫村さん
Chill Cars 時代を超えて愛される、デザインの良い車。
「大和こそ本当に美しい国だ」はるか太古、日本武尊が死ぬ直前に奈良を讃えた歌を詠んでから、途方もなく長い年月が流れた。しかし、奈良は変わることなくその姿を保ち、旅人たちを迎え入れる。本書は、大好評『東京・江戸 地名の由来を歩く』に続く、地名シリーズ第三弾。未だ謎の多い奈良の地を著者・谷川彰英が丹念に歩き、ついにその歴史をつきとめた!「春日」、「飛鳥」、「忍阪」、「箸中」、「多武峰」、「国栖」…地名に宿る壮大な歴史物語とは。周辺地図、写真、折り込みマップつきで観光ガイドとしても最適。
本書では数多い奈良大和路の寺院の中から82カ寺を選んで紹介。