本書では疾患関連遺伝子の発見が目覚ましい神経変性疾患について、数年毎に新しい発見と神経変性のメカニズム解明につながる意義を解説してきた。神経学は、遺伝子からこころの問題、社会学までの広い領域をカバーする学問によって、はじめて臓器移植、遺伝子治療から介護保険、難病のケアまで広い範囲の医学、福祉の実践に応えることができる。また脳科学の進歩における臨床の役割は、近年従来になく大きなものとなり、認知、判断、行動、情緒などにかかわる高次脳機能の解明は、神経心理学、脳画像の進歩なしには考えられない。そして機能的脳外科における深部脳刺激の効果と、それに関連した各種中枢性運動障害の基底核ニューロン活動の記録は、基底核ー大脳皮質連関の機能とその障害の明解に、従来想像もできなかった知見をもたらしている。本書は、まさに臨床神経の専門家と関連領域の医師および神経科学の専門家にとって貴重な情報源となる一冊である。
本書では、薬物療法がどのように行われているのか、ポピュラーな疾患について解説する。
本書では放射線診断を学ぶものがマスターしなければならない基礎的な知識を取り扱っている。胸部単純撮影、CT、MRIなど臨床的問題を解決するための異なった画像診断手法を総合的にまとめた。各章には多数の表と囲み(Box)があり、疾患の臨床的特徴、病理、画像所見など本文で述べられていることの要約が示されている。
本書の対象は臨床検査技師を目ざす学生のみでなく、より広範囲の医療関係者の役に立つことを願っている。そこで各論においては主要な内科的疾患について、その病気がわれわれの周囲にどのくらいあり、どのようにして起こり、どのようにして診断、治療が進められているかを、できるかぎりやさしく概説している。
性感染症/HIV感染流行のわが国の状況にもかかわらず、“性感染症への無関心と危機感の低さ”は、公衆衛生学上の大問題である。本書では、性感染症/HIV感染の現時点での問題点をまとめ、手軽に、その全貌をつかめるように編集した。
抗菌薬の正しい使い方、感染症の正しい治療の仕方がわかる。院内感染対策や法律法規など、付録も大充実。
ヘリカルCTを主体にしたルーチンの検査法およびそれに続く検査法の詳細な解説。最近の胸部CTの適応の拡大にあわせて、転移性肺腫瘍、肺感染症、無気肺および気道の病変、肺塞栓症および肺血管の異常、その他の肺病変、心・大血管の異常を新たな章として構成。
小児科診療において、感染症は相変わらず主な位置を占める。O-157や致死的インフルエンザ、新興・再興感染症、さらに耐性菌の出現や発熱機序の解明に伴う抗菌薬、アスピリン投与の是非など、新旧の問題が凝縮された領域でもある。本書は特に転帰が早く、迅速な診断・治療がその予後に大きく影響する小児の感染症について、現在のゴールド・スタンダードをまとめた必携書。種々の修飾因子による非典型例についても、カラー口絵やコラムで紹介している。
本書は、1996年から1998年まで日本臨床内科医会で企画・連載された上部消化管疾患シリーズ冊子(全8回)に、現在の研究過程と現状を踏まえて新たな知見を加筆したものである。特に消化性潰瘍に代表される上部消化管疾患を中心として、病態・成因、臨床症状、診断、治療のポイントを写真、図表で平易、かつコンパクトにまとめ、今後どのように取り組むべきかについて解説を試みた。
本書ではEBMの考えに基づき、最近の無作為試験の成果を踏まえた根拠ある治療法を記載。すべての治療方法にエビデンスがあるわけではないので、このような場合には一般に認められている治療法を述べてある。治療マニュアルである基本的な面を考慮して、治療に関しては一つのフォーマットにのっとって記述するようになっている。したがって、読者には流れに沿った形で理解できるように工夫した。研修医の教育に最適。
本書の特長は、始めに腎・泌尿器の構造・機能、疾患の分類・診断をまとめ、次に外来・病棟を通してよく認められる、いわゆるcommon disease・therapyを12項目に絞って取り上げトピックス(最近の話題)をわかりやすく記載していることである。
本書は199題のQ&Aからなっています。すべての領域を網羅することよりも、まず基本的な知識を整理することを目的とし、問題を精選しました。整形外科学の重要事項はもれなく収載しています。
それぞれの疾患の病態を十分に把握し、病態を踏まえた治療を行っている第一線の先生方が執筆。若い消化器病専門家をめざす方々にとって、過去にはない炎症性腸疾患の解説書である。
本書は、在宅において介護・看護する訪問看護婦(士)をはじめ、医師、ヘルパー、さらには患者家族の方々までを対象に、在宅感染予防対策についてわかりやすく解説し、まとめたものである。
本書は、卒前教育あるいは卒後初期研修を受ける読者を対象に、従来よりシラバスとして講義のときに配布していた内容をテキストとしてまとめたものである。
本書では、口腔咽頭粘膜疾患を視診により診断できるよう、各種の疾患を写真を使って示すようにした。また、口腔咽頭粘膜疾患には種々の型や、発赤→水疱→びらん→潰瘍→痂皮→瘢痕などといった経時的な変化があり、同一疾患であってもさまざまな所見を呈する。そのため、疾患の説明は簡略化し治療は省いて、これらの変化をできるかぎりまとめて示すよう試みた。
遺伝子検査を利用する際に必要とされる知識を簡潔に示したハンディな手引き書である。遺伝子検査を利用出来る各種疾患について、概要・責任遺伝子・遺伝子変異・遺伝子診断・検体の採取、保存法・外注依頼先(又は検査相談先)についてを最新の専門知識により簡潔に記載した。また、遺伝子検査実施に必要なインフォームコンセントについてと関連用語解説集を付して便を図っている。
本書は、高齢者の外来診療に携わるすべての医師・看護婦を対象に、失敗をおかさないための基本的な事柄を21の戒めとしてまとめたものである。