本書は、子どものメタファー・アイロニーの習得過程、それらの習得がなぜ遅いかの解明への試みである。認知言語学などのメタファー研究、発達心理学の「心の理論」、語用論などのメタファー・アイロニー研究をユニークな視点で結びつけており、初等教育における日本語・英語の指導や、障害児の言語理解が注目される今こそ、研究者、学生、自閉症・アスペルガー症候群の子どもの教育者、子を持つ親に読んでほしい一冊である。
7カ国語を自由に操る言語のプロが徹底解説! 「は」と「が」はどう違うのか。「氷」は「こおり」なのに、なぜ「道路」は「どおろ」ではないのか。「うれしいだ」とは言えないのに、「うれしいです」と言えるのはなぜか。「穴を掘る」という表現はおかしいのではないか。……素朴な疑問に、最新の言語学で答えます。日本語の起源から語彙・文法・表現まで、73の意外な事実。
伝説の名講義を明快な翻訳で正確に再現、ソシュールの真髄に迫る。
●各事例ごとに,評価結果の解釈に基づき,どのように支援
を組み立てるかが具体的に記載されている.
●長期指導例が多く,発達の経過や予後を知ることができる.
知的障害
自閉症スペクトラム障害
言語発達障害
読み書き障害
脳性麻痺
日本語研究は、生成文法の発展に寄与してきたか?生成文法50年の軌跡を日本語研究を中心に辿るとともに、談話分析の観点から「ミニマリストプログラム」における日本語研究の大いなる可能性を探る。
授業に役立つアイデア満載、年間活動計画の不安も解消。町田市、八王子市、三鷹市、函館市などで、カリキュラムや指導案の作成、現場教師の研修など、小学校英語の第一線で活躍し、モデル校を養成した指導者による、不安解消のアドバイス。「英語ノート」の使いこなし方、子どもが喜ぶ絵本、覚えておきたい教室英語など、使えるアイデア満載。
絶えず変化するコンテクストの中で私たちは構文を創造的に使用する。しかしその一方で「言えそうなのに言わない」表現が存在する。たとえば explain me this は言えそうなのに英語母語話者は言わない。創造的でありながら制約が多い言語を子どもや大人はどのように学習するのか。本書はさまざまな構文の実例や実験研究をわかりやすく解説しながら、この問いを探ってゆく。構文文法を初めて学ぶ読者にも薦められる一冊。
原著: Adele E. Goldberg(著)Explain Me This: Creativity, Competition, and the Partial Productivity of Constructions
訳者まえがき
はじめに
謝辞
第 1 章 序章
1.1 言語学者と心理学者を悩ませる難問
1.2 本書の構成
1.3 CENCE ME の原則
1.4 効率と表現性を大切にする従順な話者
第 2 章 語の意味
2.1 意味は豊かで構造的で部分的に曖昧
2.2 膨大な潜在記憶
2.3 慣習的に関連しあう意味
2.4 創造性
2.5 競合が語の意味を制限
2.6 学習と流暢さが過剰一般化を抑制
2.7 まとめ
第 3 章 構文はカテゴリ化への招待状
3.1 意味(意味論)
3.1.1 エビデンス
3.1.2 構文彙(コンストラクティコン)
3.1.3 適合性
3.2 形式(統語論)
3.3 音声パタン(音韻論)
3.4 談話文脈(情報構造)
3.5 社会的文脈
3.6 地域差
3.7 言語差
3.7.1 一参与者の事態
3.7.2 二参与者の事態
3.7.3 三参与者の事態
3.7.4 連続動詞をもつ言語
3.8 構文は(再帰的に)結合する
3.9 まとめ
第 4 章 創造性:カバレッジの重要性
4.1 知識と記憶
4.2 言語の記憶
4.3 項構造構文における動詞
4.4 項構造構文の名詞句スロットはなぜ開放型か
4.5 単純な定着
4.6 創造性と生産性
4.7 カバレッジ:部分的に抽象的な事例のクラスタ
4.7.1 エビデンス
4.7.2 トークン頻度
4.8 カバレッジのモデル化
4.9 まとめ
第 5 章 競合:統計的先制
5.1 形態と意味の制約
5.2 統計的先制
5.3 エビデンス
5.4 リキャスト
5.5 Explain Me This 問題
5.6 確率計算
5.7 二次的要因:確信度
5.8 メカニズム:エラー駆動型学習
5.9 統計的先制におけるカバレッジの重要性
5.10 まとめ
第 6 章 年齢とアクセシビリティの効果
6.1 幼児は保守的である
6.2 幼児は言語産出を単純化しやすい
6.3 足場かけが早期の抽象化を促進
6.4 大人の英語学習者はなぜ間違い続けるか
6.4.1 強く定着した L1 が表象領域を歪める
6.4.2 文法形式を予測する能力の低さ
6.5 まとめ
第 7 章 選ばなかった道
7.1 動詞と構文の適合性で説明できるか
7.2 見えない素性や深層構造に説明力はあるか
7.3 定着による保守性
7.4 許容限度と十分量の値は説明変数となるか
7.5 機能を無視して頻度に注目するとは
7.6 記憶容量と生産性は反比例するか
7.7 先制される形式は生み出されなくてよい
7.8 十分量のデータを経験
7.9 まとめ
第 8 章 現在地とこれから
参照文献
訳者解説
索引
著者紹介
訳者紹介
カウンター越しの接客が原則となるスナックにおいて、人びとがどのような言語コミュニケーションの方法で「接客者」と「客」としての良好かつ適切な関係を構築しているのか、また、それぞれの意図がどのような言語行動に反映されているのかを明らかにする。なかでも特に接客者にみられるものを「接客言語ストラテジー」として、そのありようを、ポライトネス理論にもとづいて分析していく。
人の心を動かすコツは、「選択の自由」と「ことばの切り替え」だ!気鋭の言語学者が、デキる人の「ことば術」を解説。
様々な言語・民族・宗教が渦巻き、ヨーロッパの火薬庫と呼ばれたバルカンー言語地理学を志した著者の初の海外調査先は、その中でも危うい平和と統一を保っていた旧ユーゴスラヴィアだった。暖かい人々と複雑な民族社会の中で言語調査に取り組んだ日々をユーモアと哀しみをこめて語る。言語学者のバルカン体験記。
語用論の中心課題である,言語表現とコミュニケーションの場の解明,特に意味伝達のプロセスを解明するシリーズ。第1巻では,意味理論,語用論理論をもとに語の多義性を分析し,歴史的意味変化や,借用の過程で生じる意味変化を扱う。
「言語学の祖」と呼ばれ、言語学では常識以前となっているソシュールの思想を、そして言語学をこころざす人ならかならず手に取られてきたソシュールの講義録である『一般言語学講義』を、言語学に興味のある人なら誰にでもわかる形であますことなく解説した入門書です。ソシュールの思想のどこがすぐれ、現代の言語学にどのような影響をもたらしてきたかを一読で理解することができます。
<目次>
第1章 コトバが通じるしくみ
第2章 コトバの基本単位
第3章 言語学の方法
第4章 コトバを支配する原理
第5章 言語記号の性質
第6章 言語学の課題
索引
第1章 コトバが通じるしくみ
第2章 コトバの基本単位
第3章 言語学の方法
第4章 コトバを支配する原理
第5章 言語記号の性質
第6章 言語学の課題
索引
ウォーフはアズテク、マヤ等のメキシコ古代語や、アメリカ・インディアンのホーピ語を研究し、言語の違いはものの見方そのものに影響することを実証した。言語の型と文化の型の相関関係を先駆的に明らかにして、絶対視されがちだった西欧の言語を諸言語との対比によって相対化したのである。現代の文化記号論に大きな影響を与えた「言語的相対論」の理解に必須の主要論文7篇を精選した必読の書。
1 アメリカ・インディアンの宇宙像
2 原始共同体における思考の言語学的な考察
3 文法的範疇
4 習慣的な思考および行動と言語との関係
5 科学と言語学
6 言語と論理
7 言語と精神と現実
約100年前に「復活」した古くて新しい言語、現代ヘブライ語の世界を、この本とともに。待望久しい現代ヘブライ語文法の決定版。
グローバル化する時代と並走した批判的研究の新たな到達点。「言語」「文化」「国家」の関係を再定義し、「今を生きる人々」の仕事や生活における世界各地の事例を引きながら新しい形の異文化コミュニケーション学を展開。テーマごとに、文献案内や授業に活用できるアクティビティを挙げた必携テキスト。