海洋政策研究財団は、多方面にわたる海洋・沿岸域に関する出来事や活動を「海洋の総合的管理」の視点にたって分野横断的に整理分析し、わが国の海洋問題に対する全体的・総合的な取り組みに資することを目的として「海洋白書」を創刊している。その海洋白書が、今年で第3号となった。これまでと同様、3部の構成とし、第1部では特に本年報告したい事項を、第2部では海洋に関する日本および世界の1年間余の動きを、それぞれ記述して、第3部には、第1部および第2部で取り上げている課題や出来事・活動に関する重要資料を掲載した。今年の白書の第1部は、海洋の経済的価値を考察している。簡単なことではないが、環境の経済的価値についても記述した。また、スマトラ島沖の大地震による巨大津波があったのが1年余前であるが、あらためて、海洋にかかわる科学と防災について記述した。
受刑者の子として監獄で生まれたフランソワーズ・ドービニエが、ルイ十四世とモンテスパン夫人の庶子の養育係となり、やがて王妃マントノン夫人として王の晩年三十年間を支えるに至る数奇な生涯を、緻密な時代考証と一人称の文体で生き生きと語る、大河小説の魅力あふれる疑似回想記。
まちづくりや地球環境問題など、公共政策の現場で導入がはかられつつある「コンセンサス・ビルデイング手法」について、具体例に即し、その理論と手順をわかりやすく説明したテキスト。公共政策を学ぶ人、実際に政策形成に携わる人たちに最適。
グレースにとって父は理想の男性だった。その父が、自らが支店長を務める銀行の金を着服するとは!父を救うには銀行トップのエレーラ公爵に直談判するしかないー。彼女は固い決意を胸に公爵の居城を訪ねた。しかし、けんもほろろに門前払いを食わされ、落胆しつつ、ふと迷い込んだ庭園で束の間の静寂に浸っていると、何者かが彼女に向かって獰猛な番犬を放った。その危険きわまりない人物こそ、公爵本人だった。なんでもするから父を助けてと懇願する彼女に、公爵は悪い冗談としか思えない話を持ちかけてきた。
彼はなぜ、ここがわかったの?スペインの隠れ家に現れた夫を見て、エミリーは愕然とした。身重の彼女を疎んじ、秘書と一夜を過ごした夫に愛想を尽かし、ロンドンの家を出てから一年余りが過ぎていた。「僕はすでに目的を果たしたよ」エミリーがはっとして夫の車を見やると、そこに息子の姿が。「子供と離れたくないなら、僕についてくるんだ」半ばさらわれるようにして彼女が連れていかれたのは、フランスのロワール渓谷にある古城だった。夫は私と息子を幽閉するつもりなのだろうか。
インテリア・デザイナーのタムシンは、親しい顧客の結婚披露パーティに出席した折、花嫁の父から、罪深いほど魅力的な男性を紹介された。彼、ブルーノはイタリアのファッション企業の社長だという。タムシンは彼の言動にどこか引っかかるものを感じながらも、ホテルの舞踏室で踊るうちに熱烈なキスを交わしてしまう。「きみが欲しい。僕の部屋、それともきみの部屋にするかい?」大胆な誘いに、タムシンの心は揺れ動く。彼女は知らなかったーブルーノの誘惑の裏に卑劣な動機が隠されていることを。
シングルマザーのフレイアは事故にあい、病院で治療を受けていた。祖母に世話を頼んだものの、幼い娘のことが気がかりだった。看護師から娘が再会に来ていると聞いて安堵したフレイアだったが、娘を抱いて病室に入ってきた男性を見て、凍りつく。ザック・デヴェレルがどうしてここに?ザックはプレイボーイとしてその名を馴せる大富豪の実業家だ。娘の父親ではあるけれど、私たちの関係はとっくに終わっている。妊娠を告げたとたんに、彼は私を捨てたのだから。彼を憎んでるんでしょう?なのになぜ、胸がときめくの?そして恐ろしいことに、ザックの目にも情熱が宿っていた。
2008年11月刊行の『the CITY 1 アユアマルカ 蘇る死者』に続く第2弾。2巻の主人公も自分の出生の秘密やインカの謎を探る。ダレン氏ならではの小説構成のおもしろさ、奇想天外さに、ぐいぐいと惹きつけられます。
究極のダイエットランド、アメリカ。数えきれないダイエットプログラムが存在し、日々女性たちを追い立てている。痩せがいいのか?痩せることがすべてなのか?社会の一員じゃないのか?Glamour,Cosmopolitan誌で活躍するコラムニスト、ウェンディ・シャンカーが「そうじゃない!!!」自らの体験から立ち上がった。ダイエットプログラム潜入ルポ、ハリウッドダイエット事情、ファットガールのショッピングスタイルも満載!!減らせないなら、潔く身につけているほうがいいと、わたしは思う。これぞファットガールの生き様!!自分と向き合うためのライフガイド全15章。
作家ダレン・シャンの大人のファンタジー
第1巻の主人公カパク・ライミと、第2巻の主人公アル・ジーリーは同時期、同場所に存在していたのに、お互いの接点は直にはなかった。しかし、インカの血をひく謎の存在ヴィリャックたち神官は、街を支配するための深い謀略を練り、カパク・ライミを捉えてしまう。それを探すことになったアル・ジーリー。
1巻と2巻の主人公はどこでどうつながるのか、アユアマルカという人間はなぜ存在できるのか、神官ヴィリャックはアユアマルカとどう関わってくるのか、2巻で主人公を苦しめた警察官ビルはまだ生きているのか・・・。この3巻を読んで、初めて作家ダレン・シャンが構想したすごい世界、奇怪な仕組みが明かされ、
読者は驚かされ、またハッピーエンドの結末にホッとするのである。
【編集担当からのおすすめ情報】
作家ダレン・シャンはこの作品に強いこだわりをもっている。なぜなら、実はこの作品が彼の初めての小説だからだ。一度書いたものを再度構成し直して、骨太の大人のファンタジーに育て上げた。なるほどねえ、ダレン氏はやはり天才だ。
小説のプロットに驚かされ、意外性に驚かされ・・・、まいりましたねえ。