1 ダイバーシティ・マネジメント
--経営者の関心の高まり
2 歴史と現状、ダイバーシティ・マネジメントのルーツ(1)
--差別、異文化マネジメント
3 歴史と現状、ダイバーシティ・マネジメントのルーツ(2)
--競争力の再構築
4 人材の登用と企業の業績
5 「同一財」をめぐるダイバーシティ・マネジメントと企業業績
6 統計的差別
7 「多数財」をめぐるダイバーシティ・マネジメントと企業業績
8 組織能力ーーまとめにかえて
参考文献
あとがき
索引〔人名/事項〕
「サステナベーション」とは、「サステナビリティ」と「イノベーション」を組み合わせた筆者による造語でです。現在、SDGsをはじめとして、サステナブルな社会と環境、経済をつくり出そうという動きは、世界中に広まっています。
本書は、世界が今後そうした目標に向かっていくために、特にITの分野でさらなるイノベーションを起こしていくことが不可欠になる、という視点から執筆されたものです。サステナビリティを実現するためのイノベーションを「サステナベーション」と定義し、著者の独自取材に基づく世界の最新事例を紹介しながら、今後企業が必要とされる存在であり続けるために、いかにしてビジネスを進めていくべきかを問いかける内容です。
著者はNTT(後のNTTデータ)に入社して、金融システム部門に長く携わった後に、欧米分野とグローバルマーケティング分野の担当副社長となりました。その経験から、「世界では、SDGsをはじめとしてサステナビリティを目指すこと当たり前に考えられ、特に若い世代がサステナビリティの実現と定着に対して非常に意欲的であり、サステナブルな社会を達成するイノベーションを創造する中心の世代となりつつある」と語ります。さらに、「日本には積み重ねたイノベーションによる技術蓄積と、長い歴史にサステナビリティを大切にする伝統と素地があるのに、その発信についてはまだまだやるべきことが多い」とも指摘しています。
日本で「イノベーションが生まれなくなった」と指摘されるようになって久しいなか、本業のビジネスやイノベーションを通じてサステナブルな社会づくりにどう貢献していくべきかを提示します。
著者は「日本企業こそサステナベーションを取り入れた事業展開が可能であり、世界的に活躍できる余地が多分にある」とも主張します。企業経営者や経営企画担当者をはじめとして、幅広いビジネスパーソンに、これから展開すべきビジネスを考えるうえで示唆に富む一冊です。
第1章 “サステナベーション”とは何か
第2章 サステナベーションとトラストが広げる共生社会
第3章 サステナベーションが示す「プラットフォーマー時代の先」の未来
第4章 サステナベーションの萌芽と時代のうねり
第5章 サステナベーションをどう実践するか
終 章 サステナベーションで日本企業は復活できる
現代は自閉症が増えている!? 天才や起業家には自閉症的傾向が多い!?20世紀初頭に研究が始まった自閉症。さまざまな誤解と偏見を経て脳科学的に理解されるまでをたどりながら、「自閉症スペクトラム」と呼ばれる人たちの真の姿に迫る。「脳多様性(ニューロダイバーシティ)」という新たな視点から捉え直す科学ノンフィクション。オリバー・サックス序文、「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー。
現代は自閉症が増えている!? 天才や起業家には自閉症的傾向が多い!?
知的障害ではなく、精神疾患でもない、自閉症とはいったい何なのか?
20世紀半ばに研究が始まった自閉症。さまざまな誤解と偏見を経て脳科学的に理解されるまでを緻密な取材でたどりながら、自閉症の真の姿に迫る。現在、「自閉症スペクトラム」としてアスペルガー症候群やサヴァン症候群などの発達障害も含む幅広い概念として捉えられるようになったのはなぜか。知的障害ではなく、精神疾患でもなく、感じ方や考え方が異なる人たちである自閉症者を、人類に備わった「脳多様性(ニューロダイバーシティ)」という新たな視点から捉え直す科学ノンフィクション。
序文をオリバー・サックス(脳神経学者で、映画『レナードの朝』の実在の主人公、『火星の人類学者』などの著者)
「ニューヨーク・タイムズ」ベストセラー、英国で最も権威あるノンフィクション賞BBC Samuel Johnson Prizeを受賞。
自閉症であるとはどのようなことかを理解するために、これほど多くの時間を費やした人を私は彼以外には知らない。(中略)これは、洞察力に富む自閉症の歴史書であり、読者を魅了する物語である。この書物があなたの自閉症に対する考え方を変え、自閉症と人間の脳の働きに関心を持つ多くの人々の本棚に並ぶことになることを切に願う。──オリバー・サックスによる序文より
自閉症、失読症、注意欠陥/多動性障害(ADHD)のような状態は、技術と文化の発展に貢献するそれぞれ固有の強みを持つ、自然に起こる認知的多様性とみなされるべきだ──「序章 自閉症は増えているか」より
献辞
序文 オリバー・サックス
序章 自閉症は増えているか
第1章 クラハム・コモンズの魔術師
第2章 緑のストローへのこだわり
第3章 シスター・ヴィクトリンは何を見たのか
第4章 魅力的な特異性(奇妙さ)
第5章 毒親の誕生
第6章 ハイテクのパイオニアとして
第7章 怪物とたたかう
第8章 自然界のものをはっきりと二分するのは不可能である
第9章 レインマン効果
第10章 パンドラの箱
第11章 自閉空間の中で
第12章 「脳多様性」の世界をめざして
エピローグ──ケンジントン市長
訳者あとがき
2050年カーボンニュートラルに向けた経済社会のリデザイン(再設計)。
土壌動物の分類、生態、応用研究の進歩を総括するとともに、多様な土壌動物の採集・固定法、分類の手引き、多様な環境を対象とした野外調査法、土壌動物の多様性、個体群・群集解析法、環境指標・アセスメントなど土壌動物を調べるために必要な手法をわかりやすく解説する。中学・高校生などこれから土壌動物研究を始める人や中学・高校の理科の教師や環境アセスメント関連の読者にとって必携のハンドブックである。
障害のある子どもも、気になる子どもも、養育に問題のある子どもも、そうでない子どもも、みんなが一緒の場で共に育ち合う保育が「インクルーシブな保育」です。
“困っている子”をクラスから隔てることなく、子ども同士が認め合うクラスづくりのために、保育者は何をしたらよいのでしょうか。具体的な事例から、本人やクラスの子どもの“困り感”を捉え、個別対応とインクルーシブな対応を考えます。担任一人で抱え込まないクラス運営のポイントや、保護者の気持ちに寄り添った対応についても押さえています。
障害を家族が背負う社会から、できるだけ大勢の人の多様な支援と伴走により、本人と家族が自立していける社会へ。教育の最前線の現場から提言する。
1890年代から1910年代、アメリカでは革新主義が潮流となるなか、「よい市民」の形成が試みられていた。子どもひとりひとりを尊重する進歩主義教育が台頭しつつも、一つの国家としての統一が目指されていた時代。「よい市民」形成という壮大な市民性教育の実験は、学校が社会と結びつき、その役割を変容させていきながら行われた。本書では遊び場運動、社会センターとしての学校、コミュニティ・センター運動、国旗掲揚の儀式、帰化プロジェクトの授業などをとりあげ、それらを主導したジョセフ・リー、クラレンス・A.ペリー、ジョン・デューイらの思想とともに、「よい市民」の理念と実態を考察する。対照的な「多様性の尊重」と「愛国心の教育」はどのように結びつき、実践されたのか。著者二人の約20年にわたる共同研究の集大成。
序 章 アメリカ革新主義期における「よい市民」形成の思想と実態
第1部 「よい市民」とはなにかーー思想・理念の解明
第1章 ジョセフ・リーにおける慈善とリクリエーションの思想
--アメリカ遊び場協会での仕事を中心に
第2章 ジョセフ・リーにおける「よい市民」形成の論理
第3章 デューイにおける「よい市民」の理念
--読解「教育の根底にある倫理的原理」(1897)
第4章 デューイにおける「よい市民」の探求
--「よさの多様性」
第2部 学校は「よい市民」を形成する場となりうるか
--学校になにを期待するか
第5章 アメリカにおける遊び場運動の起源と展開
--子ども救済からリクリエーションへ
第6章 社会センターとしての学校の実験と挫折
--校舎開放からコミュニティ・センターへ
第7章 デューイの社会センターとしての学校における市民形成
--福祉=幸福(welfare)概念に注目して
第8章 社会センターとしての学校における市民性教育の実際
--ニューヨーク市におけるゲーリー・プランの実験
第3部 愛国心・忠誠心の教育が「よい市民」の形成になるか
-- コミュニティ・儀式・授業
第9章 学校によるコミュニティ形成と国民形成
--コミュニティ・センターから近隣住区論へ
第10章 アメリカの公立学校における国旗掲揚運動の起源と機能転換
--統合から排除へ
第11章 市民性プロジェクトの授業とアメリカ化
--帰化プロジェクトの実際
第12章 帰化プロジェクトにおける忠誠心の教育と課題
終 章 「よい市民」形成の実態と論理
「世界がぜんたい幸福にならないうちは 個人の幸福はあり得ない」
この言葉は宮沢賢治の『農民芸術概論』の中の一文です。
この言葉で賢治が示したのは、誰かの不幸を前提とするような状態では「幸せな世界」とは言えないということです。自分一人だけが幸せな世界は成り立たない、みんなが幸せを共有する状態こそめざすべき道ではないか、ということです。
しかしながら、現実の世界に身をおいて考えると、自分の幸福と他の人の幸福が矛盾なく両立する状態や、何が幸福で何が不幸かについてなど、そう簡単に答えが出せるものではありません。あらためて冷静に考えてみる必要がありそうです。本書では、世界が抱えるさまざまな問題について、多様な角度から掘り下げて理解を深めます。そして、みなが幸せに生きる世界へ、その道筋を探っていきます。
自然科学系の学科のことを「理科」といいます。多くの人は,中学校や高校で,「生物」「化学」「物理」「地学」の,四つの分野を学んだのではないでしょうか。
中学校や高校で理科を学ぶのには,理由があります。それは,理科の知識を「教養」として身につけることで,自然界のさまざまなしくみやルールがわかるようになるからです。そして,単に知識がふえるだけではなく,物事を科学的に考えられるようになります。SNSやインターネット上の情報を簡単に信じこまず,疑問に感じたことをきちんと調べ,検証するくせを早いうちにつけておくと,その後の人生にきっと役立つでしょう。
さらに,理科は最先端の科学の基礎にもなります。中高で学習する理科の知識を正しく身につけることで,世の中の見え方が変わってくることでしょう。
この本は,中学校と高校で学ぶ理科の重要項目を,1冊に凝縮したものです。1章で「生物」,2章で「化学」,3章で「物理」,4章で「地学」を紹介していますが,どの章から読んでも大丈夫! 好きなところから読み進め,大いに楽しんでください。
2015 年、文部科学省が出した通知を契機に、「『性的マイノリティ』とされる児
童生徒に対する相談体制等の充実」として「適切な生徒指導・人権教育等を推進
すること」が求められるようになりました。けれど現場では「具体的に何から始
めたらよいか」「ちょうどいい教材が見つからない」という悩みが続いていました。
本書では、マンガで様々な場面を想定することによって、子どもたちの発言を引
き出しやすく工夫したワークシートを開発しました。コピーして授業にすぐに使
えるうえ、授業づくりに役立つ「話し合いのポイント」と「解説」が付いています。
道徳・特別活動(学級活動)・総合的な学習の時間で使える.
性も「十人十色」。性同一性障害と同性愛の人びとが協同してつくった初めての本。
2015 年、文部科学省が出した通知を契機に、「『性的マイノリティ』とされる児童生徒に対する相談体制等の充実」として「適切な生徒指導・人権教育等を推進すること」が求められるようになりました。けれど現場では「具体的に何から始めたらよいか」「ちょうどいい教材が見つからない」という悩みが続いていました。
本書では、マンガで様々な場面を想定することによって、子どもたちの発言を引き出しやすく工夫したワークシートを開発しました。コピーして授業にすぐに使えるうえ、授業づくりに役立つ「話し合いのポイント」と「解説」が付いています。道徳・特別活動(学級活動)・総合的な学習の時間で使える.
発達障害や発達に課題を持つ子どもの教育に悩んでいる保護者は、年々多くなっている。
特に、中学生や高校生の思春期の子どもの不登校に悩んでいるケースは急増している。しかし、教育の現場や学校では、十分にそれに対応できる状況にはなっていない。
ではどうしたらいいのだろうか。
発達障害は特別なことではないことに気づいてほしい。
自分自身や、まして子どもを責める必要など何もない。発達に課題のある子どもたちは、特別な支援を必要とする、スペシャルニーズを持っている子どもたちなのだ。
彼らに必要なのは、自分のペースで学習のできる教育環境である。そのために保護者が考えるべきことは何か。
障害を家族が背負う社会から、できるだけ大勢の人の多様な支援と伴走により、本人と家族が自立していける社会へ。特別支援教育の最前線で活動する著者が、発達障害の子どもたちの進路と未来に向け、具体的に提言を行なう書。
発売以来大反響を呼び8刷まで版を重ねた前著(2018年3月発行)の改訂新版。
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第1章 発達障害は特別なことではない
第2章 障害を持つ子どもを取り巻く教育の現状
第3章 不登校の陰に発達障害あり
第4章 インターネットを活用した授業の利点
第5章 「学びにくい」とは何なのか〜発達の課題を持つ人の高校の選択肢
第6章 ヘルプサインとリクエストスキルの重要性
ダーウィンにもわからなかった,海洋生物の多様な性の謎に迫る!
新シリーズ第1弾!
海のない奈良県育ちの著者が,大学の臨海実習で「海の生物ってなぜこんなに多様なのだろう!」と感動したことをきっかけに,数学で生物の謎を解き明かす数理生物学の道へ。その後フジツボに出会い,海洋生物の生き方や性のあり方を追う研究者となった。
海の生き物には,環境に応じて雌雄が決まるもの,性転換をするもの,雌雄同体であるものなど,多様な性が存在する。なぜ,多様な性が進化したのか? なぜ,この生物はこんな生き方をしているのか? なぜ,繁殖集団の中で雌と雄の数が違ったりするのか? 本書では「残せる子どもの数を最も多くする生き方が選ばれてきた」という適応の考え方をもとに,生物現象の「なぜ」を,数理モデルを使って解明していく。『種の起源』発表前にフジツボ研究に没頭していたチャールズ・ダーウィンですら明確な答えを出せなかった,海洋生物の性の不思議に迫る。
幼いころからたくさんの生き物を追いかけてきた著者が海の生き物に魅せられたいきさつ,フジツボ飼育の様子,水族館での調査についても触れられ,著者と一緒にワクワクできる臨場感たっぷりの1冊。
1 海洋生物の多様な性
1.1 常識はずれの性の世界へ
1.2 性のミステリーを数学で解き明かす
2 海洋生物の最適な生き方を探る
2.1 魅惑の生物に出会う
2.2 フジツボの多様な性
2.3 フジツボの生活史
2.4 最適な生き方をモデル化する
2.5 最適値を求めるには
2.6 モデルの結果を読み解くー最適な生き方をとる意味
3 生物における性の配分問題を扱う
3.1 なぜ雄と雌の数は1対1なのか
3.2 同時的雌雄同体における資源投資の悩み
3.3 精子を食べられると精子が増える?
3.4 性の配分がもたらすさまざまな現象
4 誰がどんなときに性を変えるのか
4.1 性転換する生物とその方向
4.2 どんなときに性を変えるのが有利なのか
4.3 フグの仲間の性転換の謎
4.4 中間サイズ性転換をモデル化する
4.5 雌の縄張りの質をどう評価するか
4.6 どんなときに中間サイズの雌が性転換するか
4.7 中間サイズ性転換モデルから見えてくること
5 生物の性決定と性的二型の進化
5.1 遺伝性決定と環境性決定
5.2 甲殻類の寄生者「フクロムシ」
5.3 フクロムシの繁殖システムと幼生の性的二型
5.4 それぞれの性決定方式における幼生サイズの進化
5.5 遺伝性決定と環境性決定,どちらが進化するか
5.6 フクロムシ研究から見えてくること
6 海洋生物における雌雄性の進化ゲーム
6.1 雌雄の体の大きさの不思議
6.2 矮雄がなぜ進化できたのか
6.3 雌雄をめぐる進化ゲーム
6.4 矮雄と雌雄同体が共存するには
6.5 生活史の選択に制約がある場合
7 性の可塑性と性システムの進化
7.1 性の可塑性とは何か
7.2 フジツボにおける連続的な性
7.3 肩乗り処理実験による性の可塑性検証
7.4 沖縄美ら海水族館でのフジツボ調査
7.5 ハコエビに付着するヒメエボシの生活史と宿主上での分布
7.6 ヒメエボシの可塑的な性?
7.7 性の可塑性と矮雄の進化のシナリオ
7.8 資源配分モデルから考えた性と性システム
子どもたちに性の多様性をどう教え、教職員の意識をどう変えるのか。そして、教員のカミングアウトは学校に何をもたらしたのか。同性愛当事者が教員として取り組んだ、性差別をしないことを学校でまなぶための理論と実践。
序章 学校での記憶ー教室を支配するジェンダー規範と異性愛規範
1 主語の喪失ー「オレ」が言えない
2 同性愛への気づきとクローゼットの出現
3 逃げ場のない教室ー拘束され操られる身体と心
4 未来の喪失と獲得ー電話相談でのカミングアウト
第1章 性の多様性と人権
1 SOGIEとは何か
2 SOGIEを理由とした差別
第2章 ジェンダー・セクシュアリティと教育に関する理論
1 隠れたカリキュラムとセクシズム
2 ジェンダーの再生産装置としての学校
3 ジェンダー・セクシュアリティに関する理論
4 同性愛嫌悪と異性愛至上主義
第3章 学校は性の多様性をどう教えてきたか
1 教材・教育課程の中の同性愛嫌悪
2 多様な性に関する教員の意識
第4章 性的マイノリティへの「支援」
1 性的マイノリティの子どもの可視化と「個別的な支援」
2 「個別的支援」の事例から見える課題
3 性的マイノリティの子どもが直面する困難と支援のあり方
第5章 人権同和教育と性の多様性の交叉
1 人権同和教育担当教員への聞き取り調査
2 人権同和教育の経験は、性の多様性にどうつながりうるか
3 考察ー人権同和教育と性の多様性の交叉性
第6章 性の多様性をめぐる諸外国の教育
1 海外の教育実践から学ぶ二つの教育アプローチ
2 ドイツ・ハイデルベルク自由学校
3 考察ー性の多様性と教育をめぐる分離と統合
第7章 性の多様性とカリキュラム
1 カリキュラムと中立性
2 学習指導要領と性の多様性
3 性の多様性を前提とした学習指導要領の提案
第8章 性の多様性をどう教えるのか
1 性の多様性と教育学の交叉
2 性の多様性を教える授業
3 成果と課題
第9章 教職員の意識を変える研修
1 性の多様性に関する教職員研修の要請
2 性の多様性に関する教職員研修
3 成果と課題
第10章 LGBT教育の手引書ができるまで
1 調査の概要
2 調査結果
3 結論ー手引書ができたのはなぜか
4 課題ー多様な語りの把握と分析
第11章 教員のカミングアウトは何を変えたか
1 学校でのカミングアウト
2 保護者たちはどう受け止めたか
終章 多様な性の視点でつくる教育へ向けて
あとがき
文献一覧
LGBTの権利をめぐって日々議論が巻き起こっている。しかしそもそも日本において異性愛規範が強化されたのは西洋化以降であり、アジアでは豊かな性別越境文化が築かれていた。「伝統的」な性とは何か? 抑圧の中で文化をつないだ性的マイノリティたちの歩みを多彩な文献に基づいて活写し、現代の「性の多様性」に一石を投じる。
はじめにーー地に足の着いた「多様性」へ
1 「性」の多様性の再検討
第1章 近代的ジェンダー・セクシュアリティ観を疑う
第2章 性別越境文化の論理
第3章 同性間性愛文化の普遍性
2 日本の性愛文化史ーー中世から現代へ
第4章 藤原頼長のセクシュアリティーー『台記』にみる男色関係
第5章 薩摩藩における男色の系譜ーー「兵児二才(へこにせ)」制と学校文化
第6章 説話の中の性別越境ーー江戸相撲、強豪力士は女だった?
第7章 「文明開化」は抑圧の始まりーー異性装禁止とその拡大
第8章 近代社会と男装者ーー女性という社会的制約の中で
第9章 女装世界の二〇世紀ーートランスジェンダー・カルチャーの構造
第10章 レズビアンの隠蔽ーー概念の欠落とロールモデルの不在
3 アジアの性別越境文化ーーインド・中国・朝鮮半島
第11章 インドーー「ヒジュラ」に学ぶサード・ジェンダー
第12章 中国ーー女装の美少年・「相公(シャンコン)」
第13章 朝鮮半島ーー芸能集団「男寺党(ナムサダン)」の稚児とその起源
4 歴史の中の多様な「性」
第14章 「伝統的」な「性」の在り様とは何か?
文献一覧
初出一覧
あとがき
教育訓練やボランティア活動,プロ野球選手のパブリシティ権と著作権法の機能など,新たな道を切り開こうとしている労働組合の動きと,その今日的課題を解析する。
20代学者!30代医者!40代ベンチャー社長!「眼」を極めた著者が知っている仕事も人生も楽しみながら成功する生き方。