水産資源の減少と利用規制が議論されるなか、ナマコをめぐるエコ・ポリティクスを追う。グローバルな生産・流通・消費の現場を歩き、資源利用者が育んできた固有の文化をいかに守り、地球主体の資源管理を展望できるのかを考えた。
本書は、エルサレムのヘブライ大学農学部で行なわれた「作物の進化について」の講義を元にして書いたものである。近年は、作物と野生種の交配を意識的に行なうようになり、各種の遺伝資源が作出されている。栽培のもとでの進化の大きな要因の一つに遺伝的浮動があり、経済的に重要視されない形質、つまりDNAマーカーなどの多様性は、野生種に比較して栽培種には少ない。栽培のもとでの進化は、人と自然の成せる業であり、作物ごとに進化の特徴がみられる。ある作物は、植物学上の「科」の一員にすぎず、多くの作物がそれぞれの「科」に属し、それらが人類に豊かな食料資源を提供している。ある作物は、発祥の地域を中心とした小さな領域で、またある作物は広い地域で順化(栽培化)され広く拡散している。人とかかわる利用の面でも、ある作物は一つの目的のために、またある作物は多様な目的により開発され利用されている。進化・改良の過程では、あるものは形態的・生理的に激しい変化を受けたものもあれば、いまだに祖先種とあまり変わらないものもある。本書では、このような栽培に伴う植物進化の主要な側面を、7章に分け記述している。
もう一つ仕事を持つ意味を探求する
単なる「サイドビジネス」的位置づけではなく、ワーキングプアの副業という課題、本業へのスキルアップ効果、非金銭的動機による副業の性格、幸福度や健康との関係まで、経済学的視点から多面的にアプローチした「新しい働き方」理解のための本格的な決定版!
▼働き方の多様化と、コロナ禍に端を発した在宅時間の増加などで、いま再び注目を集める副業。
▼定義から副業を始める動機の解明、本業のパフォーマンスとの関係など、その全体像を、労働経済学のアプローチを用いて考察した画期的な一冊!
・「副業のやり方」「もっと稼げるサイドビジネス」といった指南書ではなく、統計データやエビデンス(実態調査)などから、今日の「副業」を幅広く観察。
・収入目的以外の「生き甲斐」や本業との抵触の有無、法的課題など、主要トピックを網羅した、コンパクトながら読み応え十分の決定版。
・フィールドワークによる聞き取り調査などから実証的なトピックをコラムにまとめており、理論とのバランスが絶妙!
・新しい副業観を通じて、現代日本の働き方の実像を読み解く。
序 章 なぜ、いま副業について考えるのか
第1章 働き方のなかの「副業」
第2章 労働経済学で副業を捉える
第3章 現代日本の副業ーー政府統計で副業を捉える
第4章 収入を得るための副業
第5章 様々な動機による副業
第6章 副業は本業のパフォーマンスを高めるのか
第7章 法的課題と企業の対応
第8章 副業は人を幸せにするのかーー主観的幸福度の分析
終 章 副業のこれからについて考えるーーまとめに代えて
あとがき
参考文献
SDGsでは性感染症予防やジェンダー平等が明記され、保護者の強力なニーズもあり、性教育に注目が集まっている。国際標準の性教育は学校が拠点となる。日本のボトルネックは何か、いかに打開し実践を切り拓くか、理論的に論じる。
はじめにーー性教育のさわやかな風を吹かそう
第1部 包括的性教育とは何か
第1章 性教育の新しい時代を拓く国際的スタンダード
--『国際セクシュアリティ教育ガイダンス』初版から改訂版へ
【補足資料1】アメリカ性情報・性教育協議会(SIECUS)の「包括的性教育ガイドライン」(第3版、2004年)
第2章 性教育におけるテーマ主義と課題主義
--テーマ主義を悪用された都議会での性教育バッシング質問にも触れて
第3章 “青少年の性”はどう捉えられてきたか
--戦後日本の性教育政策と国際的スタンダード
第2部 包括的性教育をすすめる
第4章 乳幼児期から包括的性教育をすすめる
--人生のはじめだからこそ偏見のない性の学びを
【補足資料2】乳幼児の性教育で「からだ学習」をすすめる10のポイント
第5章 学校教育の現場で包括的性教育をすすめる
--学習指導要領の問題点と国際的スタンダードへの展望
第6章 包括的性教育の立場で「性教育の手引」を発展させる
--東京都教育委員会「手引」の問題点の解明と性教育実践の展望
第7章 性教育をすすめるとき、すすむとき、そして立ち止まるとき
--ゆたかで多様な実践の可能性
おわりにーーいまこそ性教育政策の転換のとき
日本の「辺境」といってもよい亜熱帯島嶼域、奄美群島は、世界に誇るべき生物多様性を有する生物学者にとっての“約束の地”だ。「奄美・琉球」の名で世界自然遺産登録を目指すこの地から、最前線の自然史研究の成果を発信。
自然界を彩る色素の中でカロテノイドが占める割合は非常に多く、多種多様である。植物の光合成や動物の視覚に必要不可欠であるほか、活性酸素を消去したり、がん(腫瘍)を抑制したり、免疫の働きを高めたりするなど、さまざまな機能が注目されており、現在まで、天然から750種類以上のカロテノイドが単離され、構造決定されている。
本書は、動物、植物、微生物等におけるカロテノイドのさまざまな機能と生理活性を中心に、基礎的な反応機構や天然での分布、分離・分析方法までをわかりやすく記述したカロテノイド全般にわたる入門書である。
本書に出てくるカロテノイドにはすべて統一番号を記載し、巻末にその名称と構造式を一覧にすることで、読者の便宜を図った。また、命名法やおもなカロテノイドの吸収スペクトル、参考書籍や関連ホームページの紹介、市販品の一覧、各種の索引など、付録も充実させた。
本書の姉妹書に『クロロフィル -構造・反応・機能ー』(三室 守 編集)がある。
1.カロテノイド
2.植物における機能と生理活性
3.動物における機能と生理活性
4.生合成経路とその遺伝子
5.分離・分析方法
脈々と連なる遺伝子の川を縦糸に、多様に枝分かれした生き物たちの関わり合いを横糸に、実験室とフィールドワークの出会いが織りなす知のタペストリー。動物学・植物学・生物物理学など、対象も手法も異なる多彩な研究の結びつきから浮かび上がってくる生物界の全体像を鮮やかに描き出す。
科学と仏教。このまったく無関係に見える二つの人間活動には、驚くべき共通性がある。生命や宇宙の解明を目指し、発展してきた科学。それは古来、賢人たちが抱いていた天動説のような「神なる視点」との決別の歴史だった。一方の仏教も、神秘的な絶対者の力を否定し、人間の存在だけをよりどころに世界観を組み上げようと生まれた宗教である。両者が向かう先を徹底した論理で探求。知られざる関係性を明らかにする知的冒険の書。
序文
文庫版 まえがき
第一章 物理学
──科学のパラダイムシフトから進展の方向性を探る
第二章 進化論
──過去に一度だけ起こった生物進化を巡って
第三章 数学
──思考だけで成り立つ美しい世界は絶対の真理なのか
付論 ペンローズ説の考察
第四章 釈尊、仏教
第五章 そして大乗
──仏教の多様性はいかにして生まれ、どこに向かうのか
あとがき 未来の犀の角たちへ
「困った子」といわれる子どもの大半は「困っている子」ともいえる。本書は、子どもにとって一番身近な存在であり、また「困っている」大人でもある親に対して、発達はそもそもどんな子どもであっても多様であることを優しく解説。そのなかで発達障害に凸凹のある子どもを理解し、支援する方法を、ペアレント・トレーニングを使って具体的に紹介。保護者と子が困り感を一人で抱え込まないためのスキルを紹介する。
はじめに
第1章 発達は多様である
1-1.「みんな違って みんないい」?
1-2.かけがえのない存在である「わたし」
1-3.社会に適応すること
1-4.うちの子,もんだい?
1-5.発達とそれをささえるもの
1-6.発達障害とは?
【コラム】 診断は何のために?
1-7.発達の多面性
1-8.発達をみていくための3つの軸
1-9.特性と脳の問題
1-10.障害か個性か
1-11.平等? 公平?
第2章 困っている子を支援するためのヒント
2-1.「困った子」ではなく「困っている子」
【コラム】 アセスメントとは?
2-2.私たちは同じものを見聞きしているのだろうか?
2-3.子どもの特性を理解する
【コラム】 前庭覚・固有覚
2-4.行動を観察する
2-5.行動の背後にある特性をつかもうーー氷山モデル
2-6.ペアレント・トレーニングって何だろう
【コラム】 氷山モデルとは
第3章 ペアレント・トレーニングで学ぶスキルを試してみよう 基礎編
3-1.行動を3つに分ける
3-2.ポジティブな注目をする
【コラム】 ほめることと文化
3-3.ポジティブな注目をしようーーほめ方のコツ
3-4.注目のつかい分けをする
3-5.「スペシャルタイム」というスペシャルな技
3-6.指示の工夫をする
「ほめる」をめぐるQ&A
これまでの復習
第4章 ペアレント・トレーニングで学ぶスキルを試してみよう 応用編
4-1.ペナルティの考え方
【コラム】 ルールのカテゴリー
【コラム】 機能分析をしよう
4-2.ペナルティの上手なつかい方
【コラム】 間違えること≠悪いこと
4-3.「行動チャート」を活用する
4-4.支援の目的は何か?
第5章 社会のなかで育つ子どもーー「孤育て」にならないために
5-1.人と人の間で育つ子どもの心
5-2.「こころ」の在りようはそれぞれの関係のなかに
【コラム】 社会化の土台としての信頼感
5-3.育てにくい子どもを育てる親の困難さ
5-4.子育てに必要な3つのゆとり
5-5.孤立感の分析ーー保護者へのインタビューから
【コラム】 ライフスキルを身につけよう
5-6.多様性のなかで学ぶーー映画『みんなの学校』から
【コラム】 人に迷惑をかけてはいけない?
5-7.学校と家庭の連携
5-8.いろいろな人がいるのが普通の社会
参考文献
おわりに
強いものが勝つとは限らない。運も重要であるーー
世界的な分子系統学者が着目する「進化」の最重要トピックス。
文系と理系の枠を超えて「進化」を読み解く!
今世紀に入って、科学分野は比べものにならないほどの精度と分析能力で発展してきた。日進月歩に新知見が登場し、それらを結びつけた、深く広い「進化の歴史」が語られようとしている。それが本書である。
アリストテレスの「生命の階段」からはじまり、ダーウィンの『種の起源』が革命を起こした、進化にまつわる仮説の数々。
分子系統学の登場で新たな時代を迎えた“進化学の現在”までを、探求の道をともに歩んだ研究者たちとのエピソードを交え、生物学的な空間、大陸移動など地球科学的な時間軸の絡みあいのなかにつむぐ、38億年の壮大な「進化」のストーリー! カラー口絵8頁添。
◎漂流する大陸と生物の進化
◎進化発生生物学「エボデボ」
◎エピジェネティックス ほか
はじめに
第1章進化論の歴史
1・1「自然の階段」から「生命の樹」へ
1・2リンネの階層分類
1・3キュヴィエの新しい分類
1・4共通祖先からの進化
1・5偶然性の重視
1・6自然選択の現場
1・7なぜ多様な種が進化したか?
1・8分子系統学の登場
第2章進化と地理的分布
2・1ウォーレスの進化論
2・2ウォーレスのマレー諸島探検
2・3ペンギンはなぜ北極にいないのか
2・4ホッキョクグマの分布
2・5漂流する大陸と生物の進化
2・6大陸移動説の拒絶と受容
2・7大陸分断による種分化
2・8海を超えた移住
2・9古顎類の進化
第3章進化と発生
3・1発生と進化
3・2繰り返し要素の個性化と多様な形態の進化
3・3表現型の可塑性
3・4ジャンクDNA
3・5少ない遺伝子
3・6ヘモグロビンにおける調節
3・7エピジェネティックス
3・8獲得形質は遺伝するか
3・9美しいオス
3・10性選択はどのように働くか
第4章すべての生き物の共通祖先
4・1生命の誕生
4・2すべての生き物の共通祖先LUCA
4・3古細菌と真核生物を結ぶ失われた鎖
4・4真核生物の起源についての「水素仮説」
4・5地球生物の2大分類群
4・6細胞核の起源
第5章絶滅と進化
5・1絶滅
5・2凍りついた地球
5・3全球凍結後の生物進化
5・4カンブリア爆発
5・5生命の陸上への進出
5・6哺乳類型爬虫類の絶滅と恐竜の台頭
5・7多様な菌類の進化
5・8分解者を食べる変形菌の進化
第6章恐竜の世界から哺乳類、ヒトの世界へ
6・1中生代の世界とその終焉
6・2非鳥恐竜の衰退
6・3哺乳類の台頭
6・4小さな生物が担う多様性
6・5鳥類の台頭と翼竜の衰退
6・6大量絶滅からの再出発
6・7ホモ・サピエンスの進化
6・8脳の進化
6・9ヒトの多様な脳
おわりに
食草選択と擬態の謎にせまる。約150種の美しいアゲハチョウが見せる多様性ワールド。
これから私たちは、どんな観光をめざせばよいのだろうか。無理な町おこしやオーバーツーリズム、いきすぎた観光投資……。観光の問題は、現代社会そのものの矛盾と結びついている。本書は社会を広くとらえる視点から、「無理しない」をテーマに、地域を守る新しい観光のあり方を提言する。
はじめに
序 章 なぜ「みんな幸せ」になれなかったのかーー観光をめぐる理想と現実
1 「観光で日本と地域を再生しよう」
2 観光で経済を活性化させる方法
3 観光へのいらだちとみんなの「自助努力」
4 「無理しない」観光論
第1部 観光で稼ぐのは難しいーー観光による経済成長の限界
第一章 高級ホテルの従業員は高級ホテルに泊まれる?--観光する人/される人に生じる格差
1 買う者と買われる者の格差
2 「観光立国」とはなんなのか
3 観光で経済が活性化したのはどこのだれか?
4 観光による格差の再生産
第二章 今日の空室は明日売れないーー観光が格差を悪化させるのはなぜか?
1 「腹が空いているのは現在である。明日の馳走では間に合わない」
2 「今日の空室」は明日売れないし、「人間にしかできない仕事」は、儲からない
3 「人気の地域」がみんな持っていく
4 観光で得をするのはどこのだれか?
第三章 予約サイトに一割持っていかれるーープラットフォームビジネスの限界
1 観光のデジタル化とプラットフォームビジネス
2 デジタル化は観光地になにをもたらす?
3 「フローの空間」の支配構造
4 必然としてのプラットフォーム化とデジタル化の限界
第2部 観光と地域の多様性と自由を生かすーー「無理しない」観光のかたち
第四章 すべての地域が「観光地」をめざすべきなのか?--地域をめぐる政治と自由を再考する
1 観光で自治体の財政難は解決できるか?
2 観光政策論の「自助努力」という精神
3 数によるガバナンス
4 すべての地域が「観光地」をめざすべきなのか?
第五章 無理な町おこしはしなくていいーーローカルな限定性を生かす
1 観光地の「もともと」を考えてみる
2 あらためて、観光とはなにか?
3 むしろ観光がITビジネスを支える
4 「ローカルな限定性」を生かす
第六章 暮らしやすさを保つ、国土を守るーー消費されない観光をめざして
1 観光は「暮らしやすい地域」を作る
2 観光は文化を守るーー暮らしやすさとオーセンティシティ、価値観の多様化
3 観光は国土を守るーー災害、水資源、安全保障
4 消費されない観光をめざす
終 章 これからめざす「無理しない」観光のかたちーー価値と多様性を再考する
1 パンデミックが暴いてしまったこと
2 地域と観光をめぐる「構造的不正義」
3 地域の責任と自由を考える
4 「無理しない観光」から、「無理しない社会」へ
おわりに
参考文献
クロマグロの大量消費は何が問題なのか?人類を養う絶妙な生物ネットワークの破壊が進んでおり、生物多様性条約もその歯止めになっていない。今なすべきことは何なのか。世界で最も多様性に富み、脅威にさらされているホットスポットの現状と、保全のための新しい仕組みをレポートし、人間と自然との関係修復を訴える。
写真をしのぐ迫力のイラスト。自然な環境写真により生息環境をリアルに表現した画期的図鑑。命の歴史からビオトープの試み、自然の保護、外来生物問題まで、小学生も大人も楽しみながら学べる。
1 ダイバーシティ・マネジメント
--経営者の関心の高まり
2 歴史と現状、ダイバーシティ・マネジメントのルーツ(1)
--差別、異文化マネジメント
3 歴史と現状、ダイバーシティ・マネジメントのルーツ(2)
--競争力の再構築
4 人材の登用と企業の業績
5 「同一財」をめぐるダイバーシティ・マネジメントと企業業績
6 統計的差別
7 「多数財」をめぐるダイバーシティ・マネジメントと企業業績
8 組織能力ーーまとめにかえて
参考文献
あとがき
索引〔人名/事項〕
遺伝学を基礎から学べ,周産期・母性・小児・成人・がん…と様々な領域での看護実践にダイレクトにつながる,卒前・卒後教育用の教科書.遺伝医療/ゲノム医療の普及が進むこれからの時代の看護に必携の一冊.