治療ガイドライン2003年版は59頁と1994年版の15頁に比して、約4倍となっているだけに、内容はきわめて詳細なものである。肝疾患、腎疾患・腎不全患者における結核への対応、治療薬剤の選択、また、肺外結核への対応についてなど、臨床の場で直ちに活用できる指針が明確に記載され、実用感のあるガイドラインとなっている。また、現在の米国における結核対策の標的がHIV感染者、外国からの移民の結核であるだけに、これらの対象に視点を置いた検討・記載が多い。
本書では外来診療でよく経験する疾患を中心に、臨床病態(所見)から始まる診断の手順に沿った項目で構成した。治療に関しては歯科・口腔外科診療室の外来で行う基本的な治療、手術に限定した臨床の実践書として作成されている。臨床症例の病態や治療法、手術手技、器材をカラー写真、シェーマで呈示し、説明を簡潔に示すことにより読みやすく、容易に理解が得られるように編集した。
最新の診断・治療の概要を簡潔かつ具体的に解説。第2版では、プライマリーケアを少し越えたレベルの診断と治療、疾患の解説に特に力を入れた。また、迅速診断、治療薬などを充実させ、感染症法の改訂にも対応した。
本書は、適応症から抗生物質製剤および抗菌物質製剤を検索できるように編集。対象品目は、厚生労働省通知・薬食発第0930002号および薬食審査発第0930006号で指定された商品のうち、平成16年11月1日現在、薬価基準収載となっている約900品目である。
本書の特徴は、各疾患のガイドラインの現況、病態・病勢の把握、治療に必要な検査と診断、治療の実際さらに具体的な処方例が記載されていることである。また専門の先生方から秘訣(コツ)をワンポイントアドバイスとして教授いただいた。
本書では、浜松医科大学医学部附属病院と聖隷浜松病院での感染対策活動の経験から、感染症診療と感染対策のために医師がとくに知っておくべきであろうと考える4つの基本手技を取り上げた。検査診断に関する基本手技として、血液培養検査のための採血法、喀痰の採取法とグラム染色による塗抹検査法、活動性肺結核症の早期診断のための検査診断法を中心に検査結果の評価も含めて解説。さらに、中心静脈カテーテルに由来する血流感染症の発生防止および早期発見として、中心静脈カテーテル挿入法および挿入後の管理法などについても解説した。
国の採択研究「21世紀COEプログラム“フロンティアバイオデンティストリーの創生”」に総力をあげて取り組む大阪大学歯学研究科の最先端の研究成果をわかりやすく解説。基礎から臨床、形態から機能、病因から治療、硬組織から軟組織まで多岐にわたるモノグラフ。
領域横断的な「教養」に基づく新たな「生命」観を確立する。遺伝子、臓器移植、脳死、感染症、犯罪心理学・情報論、身体論といったジャンル横断的な切り口から、複雑な現代生命を捉えるために必要な知識を身に付ける一冊。また、生命を考える中から、現代社会の病巣(「生の意味の喪失」「生の実感のなさ」に悩む人々、カルト・ドラッグ・ファシズムの危険など)へも接近する。
目次:
序 生命の教養学へ 武藤浩史
第1部 生命倫理からのアプローチ
バイオエシックスは死生をどう捉えてきたのか 小松美彦
生命の法的保護をめぐる根本問題 井田良
二つの生権力ーーホモ・サケルと怪物 小泉義之
第2部 医科学からのアプローチ
新興・再興感染症の今日的意味 竹内勤
犯行前後の精神状態ーー正常か異常か? 西村由貴
第3部 人文科学からのアプローチ
ナチズムと身体ーー優生学のユートピア? 識名章喜
性の魅惑、性の恐怖ーー現代日本文化をめぐって 棚橋訓
情報と生命ーー生き物として輝くために 室井尚
本書は、各種感染症検査の「報告のあり方」を検査法別に解説したものである。
感染とはミクロとマクロの生物の間にみられる“二重の生物学”であるが、感染という事象の中には“感染”ないしはその裏腹の“免疫”のもつ“特異性”を軸にして、分子レベルにまで掘り下げることのできるはなはだ魅力に富んだ数多くの研究課題が含まれている。最前線の知見を平易に解説、医・生物学の基本テキスト。