本書は、明治期から現代にいたる歴史小説と時代小説の主要作品を選び出し、その内容と特色を解説したものである。「通史」「作品解説」「作家紹介」のほか、巻末に「年表」「参考文献」「索引」を付して、収録されている作家および作品が、歴史・時代小説のジャンルのなかでどのような位置にあるかを理解する縁とした。収録作品の総数は283編、作家数は130名にのぼる。
これを読めば歴史・時代小説の通。座右に置けば歴史・時代小説の小事典。吉川英治から司馬・藤沢まで52人の作家の素描と作品紹介。
刀剣。それは古来、日本人の魂であった。美しく、妖しいその魅力は時に人を助け、また時にはその心を狂わせてきたー。持ち主を守る時にだけ斬れる刀をめぐる感動の時代ファンタジー「騒ぐ刀」(宮部みゆき)などを収録。八人の名手と八振の名刀が紡ぐ、至高の時代小説短編集。
鳥羽・伏見の戦いで旧幕軍に圧勝した新政府軍は、怒涛の進撃を続け、わずか3カ月余で江戸を手中に収めた。さらに、北越へ兵を進めたが、長岡藩家老・河井継之助率いる奥羽越同盟軍の頑強な抵抗にあい、戦線は膠着状態に陥った。また、榎本艦隊の激烈な砲撃にあって新政府軍艦隊は潰滅、ついに、北越戦線を放棄した。しかし、動揺する西郷ら新政府首脳を尻目に、彰義隊を潰滅させた大村益次郎は、3万余の軍勢を率いて会津へと雪崩れ込んだ。戊辰戦争最大の激戦が開始された。新撰組、白虎隊の奮戦、河井、佐川官兵衛の秘策。好評“大逆説シリーズ”第5弾。戊辰戦争の行方を賭けた激闘を描く、書下ろし長編スペクタクル小説全2巻完結。
慶応3年(1867)11月15日。坂本龍馬、凶刃に倒れる。幕末維新の立役者ゆえに、幕府が、紀州藩が、さらに驚愕の大物が龍馬を狙う。彼の死で歴史を変えたのは誰だったのか。恐るべき“闇”の指令者とはー。歴史の暗部に消え去ろうとする真実に、「海援隊」で行動をともにした陸奥宗光が迫る。大胆かつ緻密な推理。そして戦慄の真相。「闇シリーズ」第2弾。
<特集>
吉川四賞発表&インタビュー
第55回吉川英治文学賞 村山由佳
受賞インタビュー 小説とは設計、大きな建物ができました
第6回吉川英治文庫賞 今村翔吾
既刊全著作を語る!
第42回吉川英治文学新人賞
加藤シゲアキ
受賞インタビュー 作家・加藤シゲアキ「第1シーズン」の集大成。これまでとこれからの10年。
武田綾乃
受賞インタビュー “生きている”人間を描いて、色んな世代が共有できる物語を。
物語の玉手箱 つぎの50年も読者とともに「きっとあなたの『色』がある。」
講談社文庫50周年 大特集
1、 日本出版史の縮図! 「文庫の歴史」を振り返る
2、 ついにデビュー「よむーく」誕生!
坂崎千春さんインタビュー「愛されるキャラクターの作り方」
<読み切り>
有川ひろ シュレーディンガーの猫
里帰り出産をして赤ん坊と一緒に帰ってきたら、自宅にはもう一人の赤子がいたーー。
<シリーズ>
真藤順丈 家族の唄
境遇も理由もばらばら。即席の「疑似家族」は「家族対抗のど自慢」に出場することになる。ある女性を取り戻すために……。
畠中 恵 天女の笑み
甲賀忍者の末である吉乃は、天女のような器量好しと評判だったが、お庭番との縁談が破談になっていた。
西條奈加 初恋饅頭
治兵衛の弟で僧侶の石海がまさかの逢引き!? お君の目撃情報に色めき立つ南星屋の面々だったがーー。
森沢明夫 さよならドグマ 読者・唐田一成の章
一冊の本が出来上がるまでに起きた奇跡を綴る連作短編シリーズ。美容師の一成の思いは、気になる女性に届くのか。
<特別掲載>
特別掲載 藤石波矢 ネメシス 第二話
連続ドラマ放送開始! 第二話小説版を特別掲載。ネメシス最年少依頼人の少女の願いは失踪した兄を探すこと。
<本>
初登場 読書中毒日記 日向坂46 宮田愛萌
読書好きで知られる日向坂46・宮田さんによる特別寄稿。厳選した珠玉の三冊を紹介!
書評現代
ミステリー 青戸しの
青春・恋愛小説 三宅香帆
時代小説 田口幹人
エッセイ・ノンフィクション 高橋ユキ
今月の平台
<エッセイ>
酒井順子 人はなぜエッセイを書くのか 〜日本エッセイ小史〜
後藤拓実(四千頭身) これこそが後藤
岸田奈美 飽きっぽいから、愛っぽい
藤谷 治 小説から聴こえる音楽
新井見枝香 きれいな言葉より素直な叫び
<コラム>
〆切めし 黒澤いづみ
武田砂鉄 もう忘れてませんか?
<漫画>
益田ミリ ランチの時間
意志強ナツ子 るなしい
第16回小説現代長編新人賞募集
執筆者紹介<特集>
吉川四賞発表&インタビュー
第55回吉川英治文学賞 村山由佳
受賞インタビュー 小説とは設計、大きな建物ができました
第6回吉川英治文庫賞 今村翔吾
既刊全著作を語る!
第42回吉川英治文学新人賞
加藤シゲアキ
受賞インタビュー 作家・加藤シゲアキ「第1シーズン」の集大成。これまでとこれからの10年。
武田綾乃
受賞インタビュー “生きている”人間を描いて、色んな世代が共有できる物語を。
物語の玉手箱 つぎの50年も読者とともに「きっとあなたの『色』がある。」
講談社文庫50周年 大特集
1、 日本出版史の縮図! 「文庫の歴史」を振り返る
2、 ついにデビュー「よむーく」誕生!
坂崎千春さんインタビュー「愛されるキャラクターの作り方」
<読み切り>
有川ひろ シュレーディンガーの猫
里帰り出産をして赤ん坊と一緒に帰ってきたら、自宅にはもう一人の赤子がいたーー。
<シリーズ>
真藤順丈 家族の唄
境遇も理由もばらばら。即席の「疑似家族」は「家族対抗のど自慢」に出場することになる。ある女性を取り戻すために……。
畠中 恵 天女の笑み
甲賀忍者の末である吉乃は、天女のような器量好しと評判だったが、お庭番との縁談が破談になっていた。
西條奈加 初恋饅頭
治兵衛の弟で僧侶の石海がまさかの逢引き!? お君の目撃情報に色めき立つ南星屋の面々だったがーー。
森沢明夫 さよならドグマ 読者・唐田一成の章
一冊の本が出来上がるまでに起きた奇跡を綴る連作短編シリーズ。美容師の一成の思いは、気になる女性に届くのか。
<特別掲載>
特別掲載 藤石波矢 ネメシス 第二話
連続ドラマ放送開始! 第二話小説版を特別掲載。ネメシス最年少依頼人の少女の願いは失踪した兄を探すこと。
<本>
初登場 読書中毒日記 日向坂46 宮田愛萌
読書好きで知られる日向坂46・宮田さんによる特別寄稿。厳選した珠玉の三冊を紹介!
書評現代
ミステリー 青戸しの
青春・恋愛小説 三宅香帆
時代小説 田口幹人
エッセイ・ノンフィクション 高橋ユキ
今月の平台
<エッセイ>
酒井順子 人はなぜエッセイを書くのか 〜日本エッセイ小史〜
後藤拓実(四千頭身) これこそが後藤
岸田奈美 飽きっぽいから、愛っぽい
藤谷 治 小説から聴こえる音楽
新井見枝香
天文十五年、尾張那古野城下を信長が疾駆する。後には万千代、権六、内蔵助ら。信長、12歳。だが彼は既に立派な将だった。野伏せりたちを叩き斬り、夜盗を誅殺する。やがて日吉丸も配下に加え、稲生の戦い、浮野の戦い、岩倉城攻撃と勢力を伸ばし、永禄三年、宿敵今川義元との全面戦争“桶狭間の戦い”に突入。血みどろの日々を彩る、千代、吉乃、濃姫ら美しく濃艶な女たちとの愛欲の時。だが、桶狭間で信長を待ち構えていたのは驚愕の運命だった。著者が全力で書き下ろした、壮大・勇壮な長編歴史シミュレーション一大絵巻。
知将・越中富山城主佐々成政は、国の東西を羽柴秀吉の軍勢に挾まれ、絶体絶命の危機に陥った。徳川家康の版図・信濃に援軍を求めるには、厳冬の飛騨山脈を越えねばならない。成政は重臣たちの反対を押し切り、雪と氷の地獄に挑んだが、自然の猛威の前に兵たちは次々に倒れた。が、この無謀とも言える飛騨雪中行の背後には、驚天動地の陰謀が隠されていた…。長編歴史推理小説。
“信長殺しは光秀ではない。歴史に隠れた闇の人物がいた。”殺戮と破壊を繰り返し、「天魔」と呼ばれた信長は、憎悪と恐怖の対象だった。そして、比叡山焼き討ちを機に、信長殺害を目指してついに闇の人物が動いた。信長の死を望む大物は多いが、謀略と密計の渦巻く信長殺しの真相に、読者は戦慄するにちがいない…。歴史推理に著者独自の境地を拓いた、渾身の力作。
戦国時代、命懸けの戦場で武士たちはどのように戦ったのか。武器・武具・旗差物のいろいろから、鎧を着ての斬り合い、騎馬武者同士の組討ち、鉄砲戦、槍隊の遭遇戦、船戦さ、女武者、切腹・首実検の作法まで。誤解されてきた武士たちの戦いの実態を、正確な考証とリアルな絵で再現したビジュアル歴史読本。
長屋王発願の写経に携わった下級官吏東人は、長屋王の付した跋文に秘かな危惧を抱く。やがて、身分の壁に出世の望みも絶たれた彼の前に、予期せぬ運命が。一方、天武天皇の皇子新田部は死の床で長屋王の変を回想していた。生涯一度の一族繁栄の好機を逃したことを後悔しつつ…。権勢をほしいままにした長屋王を自尽に追い込んだ真相とは?奈良朝最大の謎に迫る。
大学教授・中畑に、古美術商の竹村から仏像の「光背」が持ち込まれた。それは古代史の定説を覆す「聖徳太子」の秘密を解く重要な史料だった。その後、竹村は何者かによって殺害。現場は無残に荒らされ、遺体には拷問のような跡が残されていた!「聖徳太子」の秘密、「法隆寺の謎」とは?歴史の闇に光を当てつづけてきた著者が贈る歴史ミステリー傑作。
秀吉が唐入りの大号令を発した年に明国で「西遊記」の初刻本が出版された。「これは余の前世を記した書物じゃ」と秀吉から家康に渡った初刻本は、今も日光山輪王寺に秘蔵されている。東海神州の一角、尾張の吉法師(信長)に転生した三蔵法師を慕った孫悟空は、童のひよしに憑り移り、ここに「悟空太閤記」の雄渾な物語が始まった。
明の嘉靖二十七年、寧台の村落を焚掠した倭寇は官軍と対峙すると、得意の戦法『胡蝶の陣』をもって戦ったという。父母を殺され一夜にして孤児となった小地主の伜・陳可願の目に指揮者が揮う白い扇が焼きついた。復讐を誓う陳可願の積怨はやがて、倭寇対策に手を焼く総督胡宗憲にある謀略を献策して成功する。が意外な事実が晩年に判明して…。表題作ほか悠久の歴史の壁に埋もれた人間ドラマを描く珠玉集。