・機能ゲノム解析技術は飛躍的な進化を遂げている。シングルセル解析を起点とした技術革新は、エピゲノム・タンパク質解析へと発展し、シングルセルマルチオーム解析という多次元的アプローチを実現した。空間的位置情報を保持した解析技術も発展し、同様にマルチオーム化への道を切りひらきつつある。
・これらの先端技術の応用範囲は、がんから、心臓血管疾患、生活習慣病へと急速に拡大している。さらには、分子メカニズムの解明が長らく困難であった精神神経疾患領域へも応用されはじめている。
・紹介する成果は革新的技術の黎明期における学術的知見であり、実臨床への応用には成果拡大と実用研究が不可欠である。研究基盤の整備や人材の育成、そして産官学民が連携した戦略的投資が必要となる。本特集はその重要性と将来展望を示す羅針盤となるだろう。
■第5土曜特集 マルチオミクスが解き明かす疾患の本質ーー統合的アプローチによる新たな知見
・はじめに
●総論:マルチオミクス解析の基盤と技術
・集団ゲノミクス研究の最新動向
〔key word〕集団ゲノム解析、国際データ共有、ゲノムワイド関連研究(GWAS)
・マルチオミクス解析による疾患病態解明とゲノム個別化医療の展望
〔key word〕ゲノムワイド関連解析(GWAS)、mQTL解析、ポリジェニックリスクスコア(PRS)
・マルチオミクス研究推進基盤としてのバイオバンク
〔key word〕バイオバンク、マルチオミクス解析、東北メディカル・メガバンク(TMM)計画、コホート研究、個別化医療
・バイオバンクのゲノムデータを上手に活用するためには
〔key word〕バイオバンク、全ゲノム解析、制限公開、非制限公開
・リピドームアトラス構築のための空間マルチオミクス解析
〔key word〕リピドミクス、空間マルチオミクス、イメージング質量分析、リピドームアトラス
・深層生成モデルが解き明かす一細胞・空間オミクスに潜む多様性
〔key word〕一細胞トランスクリプトーム、空間トランスクリプトーム、深層生成モデル、データ統合、RNA velocity
・深層生成モデルによるマルチオミクスvelocity解析
〔key word〕マルチオミクス、深層生成モデル、mmVelo、chromatin velocity、細胞ダイナミクス
・機械学習を用いたオミクスデータ統合解析
〔key word〕機械学習、オミクスデータ、統合
・空間オミクス解析の進展
〔key word〕空間トランスクリプトーム解析、空間プロテオミクス解析、空間オミクス解析
・プロテオゲノミクスにおける質量分析法の進展
〔key word〕プロテオゲノミクス、ノンターゲットプロテオミクス、質量分析法(MS)、データ非依存的分析法(DIA)、SP3法
●疾患別マルチオミクス解析の最新動向 【がん】
・胃がんの多様性を紐解くマルチオミクス解析
〔key word〕腫瘍内多様性、腫瘍微小環境(TME)、シングルセル空間解析
・肝がんのマルチオミクス解析
〔key word〕肝細胞がん(HCC)、バイオマーカー、空間オミクス解析
・大腸がんにおけるがん微小環境(炎症機構・免疫寛容)の解明
〔key word〕大腸がん、がん微小環境、空間的シングルセル解析、免疫寛容、治療標的
・マルチオミクス解析による血液がんの病態解明と臨床への展開
〔key word〕マルチオミクス解析、成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)、ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)、個別化医療
・マルチオミクス解析が切りひらく乳がんの個別化医療
〔key word〕マルチオミクス解析、乳がん、個別化医療
●疾患別マルチオミクス解析の最新動向 【循環器】
・オミクス解析による精密医療の実現
〔key word〕精密医療、心不全、シングルセルオミクス解析
・シングルセル遺伝子発現解析で紐解く生体内心筋リプログラミングによる抗線維化
〔key word〕線維芽細胞、心筋再生、シングルセル解析、抗線維化
・循環器疾患におけるSASP因子の意義
〔key word〕老化、SASP因子、セノリシス(選択的老化細胞除去)、テロメア、加齢性疾患
●疾患別マルチオミクス解析の最新動向 【代謝・内分泌】
・マルチオミクス解析による代謝病態の解析
〔key word〕肥満、糖尿病、1細胞解析、空間解析、プロテオーム解析
・腎疾患のUpdate
〔key word〕急性腎障害(AKI)、慢性腎臓病(CKD)、AKI-to-CKD transition、ヒストン、クローン性造血
●疾患別マルチオミクス解析の最新動向 【神経・精神】
・大規模ゲノム・オミクス解析による日本人の認知症研究
〔key word〕認知症、アルツハイマー病(AD)、ゲノムワイド関連解析(GWAS)、ポリジェニックリスクスコア(PRS)、トランスクリプトーム解析
・睡眠と精神神経疾患ーー病態理解への新たなアプローチ
〔key word〕睡眠障害、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病(PD)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、うつ病
●疾患別マルチオミクス解析の最新動向 【免疫・感染症】
・自己免疫疾患におけるMR1拘束性αβT細胞サブセットの役割
〔key word〕代謝産物、T細胞、自己免疫疾患
・VeDTRマウスシステムによる免疫細胞サブセット解析
〔key word〕免疫細胞サブセット、VeDTRマウス、Th1型Treg(Th1-Treg)、がん免疫
・RNA分解制御による免疫調節
〔key word〕炎症性疾患、炎症性サイトカイン、RNA分解、翻訳、Regnase-1
・リウマチ性疾患のマルチオミクス解析
〔key word〕全身性エリテマトーデス(SLE)、関節リウマチ(RA)、シングルセルRNAシークエンス(scRNA-seq)、空間分子解析
・顎関節症の謎を紐解くーー統合解析という突破口
〔key word〕顎関節症(TMD)、Xenium in situ、変形性顎関節症マウスモデル
・シングルセル解析によるウイルス感染ダイナミクスの時空間的理解
〔key word〕ウイルス感染ダイナミクス、シングルセル解析、自然免疫応答、時空間的ダイナミクス
・呼吸器系ウイルス感染症重症化の分子機序ーー2光子生体イメージングとオミクス解析による新展開
〔key word〕インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、生体イメージング、2光子励起顕微鏡、好中球、血流、scRNA-seq
●社会実装に向けた取り組み
・オミクス解析の出口戦略ーー全ゲノム解析等実行計画
〔key word〕全ゲノム解析、厚生労働省、患者還元、産業育成、創薬
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
今や治療可能な感染症となったAIDSの診療、
HIV感染予防の新たな展開と、社会のあり方を解説!
●HIV発見から40年が経過し、急速な発展を遂げた多剤併用療法はHIV/AIDSの臨床病態を大きく正の方向に変え、HIV/AIDSに対する人類の戦いは少なくとも初期的な勝利を収めたといってよい。
●予防内服による新規感染者の減少もみられるが、薬剤耐性HIVの出現、“薬害AIDS”患者の高齢化、 COVID-19による経済の混乱と停滞からHIV/AIDS対策資金は世界中で縮小するなどの新たな課題も出現している。
●巻頭にはHIV/AIDSの研究と診療の歴史、女性や感染児についての課題、NGO/NPOのあり方について討議した座談会や、HIV/AIDSに関する画像資料を収載した。
【目次】
巻頭カラー
座談会『HIV/AIDS診療の過去・現在・未来─医学はどう戦ったか、教訓と残された課題』
データで見るHIV感染症とAIDS
HIV/AIDSとその治療の新展開
1.HIV感染症の治療の原則とその進展
2.薬剤耐性HIVの現状と課題
3.HIV/AIDSの日和見感染症・AIDS非指標悪性腫瘍
4.HIV/AIDSと性感染症─代表的な性感染症に対する治療を中心に
5.HIVとウイルス性肝炎─A型肝炎・B型肝炎
6.HIV/HCV重複感染と肝移植
7.HIV母子感染対策
8.女性・妊婦・小児・高齢者のHIV/AIDS診療
9.HIV感染者におけるCOVID-19─予後と診断・治療時の注意点
10.2剤レジメンと長時間作用型治療薬
11.HIV感染症とsexual health─細菌性性感染症からヒトパピローマウイルスワクチンまで
12.臨床開発のパイプラインにある新規化合物
13.HIV/AIDSの“治癒”を求めて
HIV感染予防の新展開
14.HIV曝露前予防内服(PrEP)の新たな展開
15.HIV/AIDSに対する中和抗体とワクチン開発の今
16.HIV検査システムの構築と拡充・郵送検査
HIV/AIDSと市民社会
17.HIV/AIDSへの対応─世界の現況
18.エイズと報道─危機の時代の伴走者として
19.HIV/AIDSの予防とケアに係るNGOのあり方
特別寄稿
20.Cold Spring Harbor Laboratory Symposium Fifty Years of Reverse Transcriptase:逆転写酵素50年の歴史
・遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)は、がん抑制遺伝子であるBRCA1/2遺伝子の病的バリアントによる機能喪失が顕性遺伝することで、乳癌、卵巣癌に加えて前立腺癌、膵癌の発症リスクが上昇する遺伝性腫瘍である。
・1990年代にBRCA遺伝子が同定され、HBOCに対する診療経験や研究が積み重ねられてきたが、特に昨今の研究成果による臨床現場の治療戦略の変化は、HBOC診療を取り巻く社会環境の変化と相まってめざましいものがある。
・本特集ではHBOCに関する研究、診療、社会環境の大きな変化を背景に、わが国のHBOC診療を次のステージへと進ませるべく、HBOC診療の各領域のフロントランナーの方々に最新の研究成果を解説いただく。
■ 遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)の必修知識 ─最新の研究成果を礎に、HBOC診療を次のステージへ
・はじめに
・HBOC乳癌
〔key word〕遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)、BRCA、乳癌、PARP阻害薬、サーベイランス、リスク低減手術、化学予防
・HBOC卵巣癌の治療と予防
〔key word〕PARP阻害薬、コンパニオン診断、リスク低減卵管卵巣摘出術
・泌尿器科領域のHBOC--前立腺癌について
〔key word〕前立腺癌(PCa)、BRCA1、BRCA2、相同組換え修復欠損(HRD)、遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)、PARP阻害薬、IMPACT study、PROFOUND study
・HBOCの新しい関連腫瘍
〔key word〕遺伝的バリアント、病的バリアント、BRCA1/2、バイオバンク・ジャパン
・PARP阻害薬 up to date
〔key word〕BRCA変異、BRCAness、HR-deficient(HRD)スコア、PARP阻害薬、PARP-trapping
・HBOC診療の今後の診療体制を再考するー慶應HBOCセンターの取り組みを通して
〔key word〕遺伝性乳癌卵巣癌症候群(HBOC)、診療体制
・HBOCとゲノム医療における倫理と権利のこれから
〔key word〕倫理的法的社会的課題(ELSI)、遺伝情報に基づく差別、SOGIE、ジェンダー
●TOPICS
整形外科学
・C型ナトリウム利尿ペプチドの骨伸長促進作用と軟骨細胞内Ca2+シグナル
脳神経外科学
・COVID-19パンデミック下における当院での脳卒中診療の変化と現状
●連載
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・8.眼底写真からAIが読み取る全身疾患の可能性
〔key word〕深層学習、コンピュータ診断支援、健康診断、眼底読影
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・16.コロナ危機・ウクライナ危機下のパレスチナ難民ーー今グローバルヘルスに問われているもの
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・2020年のCOVID-19パンデミックや2024年の能登半島地震などは記憶に新しい。突発的災害による健康危機への対応は喫緊の社会課題である。同時に、薬剤耐性がもたらすサイレントパンデミックや人口減少社会における社会保障費や医療費の財源逼迫も、静かに進行する重大な健康危機といえる。
・これら多様な健康危機に体系的に対処するには、医学領域のみならず、防災学や経済学、社会心理学など多分野との協働が不可欠となる。さらに、個人のセルフケア能力や地域社会レジリエンスの向上も重要であり、これらの統合的アプローチが安心・安寧の社会を構築する鍵となる。
・本特集では、健康危機管理に関わる多領域の専門職が集結し、社会システムの理想的なあり方や今後の対策を提言する。また、最新の研究成果や実践活動を報告するとともに、過去の危機から得られた教訓、技術・制度における課題と展望を多角的に紹介する。
■健康危機への備えと対応ーーパンデミックと能登半島地震を踏まえた社会とシステムのあり方
・はじめに
●感染制御・救急災害医療など危機管理の視点から
・感染制御と臨床検査の観点からみたCOVID-19パンデミックと健康危機管理の課題
〔key word〕パンデミック、感染制御、臨床検査、公衆衛生、検査体制
・救急・災害医療から健康危機管理へ
〔key word〕災害医療、医療継続、BCP(事業継続計画)、病院BCP、地域医療BCP、健康危機
・医療安全管理と災害・健康危機リスク管理の連続性
〔key word〕システム、リスク、ハザード、地域、回復力
・健康危機における医療管理ーー医療専門職人材の機能限定性に着目して
〔key word〕医療管理、医療専門職、機能限定性、人材育成
・感染症危機管理ーー感染症対策を超えて
〔key word〕感染症危機管理、プリペアドネス、感染症インテリジェンス、ロジスティクス、人材育成
●基礎医学の視点から
・ヒト病原性ウイルス研究から考える次のパンデミックへの対策
〔key word〕構造ウイルス学、ウイルス糖タンパク質、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、麻疹ウイルス(MeV)、ムンプスウイルス(MuV)
・わが国における新規ワクチン開発のためのヒト免疫モニタリングシステム構築の重要性
〔key word〕ヒト免疫、免疫モニタリング、抗体応答、細胞性免疫応答、京都大学免疫モニタリングセンター(KIC)
・劇症化する細菌感染症
〔key word〕劇症型レンサ球菌感染症(STSS)、A群レンサ球菌、遺伝子変異
●社会と健康の視点から
・健康危機におけるリスクコミュニケーション
〔key word〕リスクコミュニケーション、クライシス・緊急事態リスクコミュニケーション(CERC)、偏見・差別等、偽・誤情報、インフォデミック
・健康危機管理への予防医療学的なアプローチーーAEDを活用した危機管理体制の構築とPHRによる救急災害医療DXへの展望
〔key word〕心停止、救命処置、AED(自動体外式除細動器)、PHR(パーソナルヘルスレコード)、救急災害医療DX(デジタルトランスフォーメーション)
・パンデミックに備える急性期、回復期、維持期リハビリテーションシステムの構築
〔key word〕パンデミック、リハビリテーション、急性期、回復期、維持期
・健康危機に対する地域保健と公衆衛生看護
〔key word〕健康危機管理、保健所、公衆衛生看護、保健師、IHEAT
・危機時の“健康の社会的決定要因”
〔key word〕健康の社会的決定要因(SDH)、健康格差、ソーシャルキャピタル、危機インテリジェンス、社会疫学
●災害対応・防災の視点から
・災害医療支援活動
〔key word〕災害医療支援、災害派遣医療チーム(DMAT)、CSCATTT
・甚大な健康危機に対するグローバルな備えと対応
〔key word〕健康危機、低中所得国、国際協力、スフィア・プロジェクト、クラスターアプローチ
・総合的な危機管理
〔key word〕レジリエンス、マルチ・ハザード、マルチ・フェイズ
・災害時の保健医療福祉に関する政策研究の動向と人材育成
〔key word〕災害、政策研究、人材育成
●社会・経済・制度政策の視点から
・健康危機に向けたわが国の政策
〔key word〕新型インフルエンザ等対策政府行動計画、内閣感染症危機管理統括庁、防災立国推進閣僚会議、防災庁、健康危機管理
・健康危機への対応と法治主義
〔key word〕行動制限、法治主義、法律の留保、比例原則、裁判による救済
・文化的デフォルトとパンデミック対応
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、パンデミック、文化的デフォルト、文化心理学
・日本の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が消費行動へ与えた真の影響
〔key word〕消費行動、クレジットカードデータ、外出自粛要請、緊急事態宣言
・ヘルスセキュリティと健康医療介護の社会システム
〔key word〕ヘルスセキュリティ、健康危機管理、保健・医療・介護、危機に強い社会、ウェルビーイング
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・COVID-19の世界的な感染拡大により、新興感染症の脅威と対峙するなかで遺伝子治療技術を用いたワクチンが迅速に開発されたことは、これからこの分野の研究をさらに加速させる大きな転機となると予感させる。
・本特集では、遺伝子治療の新技術、実用化に向けた挑戦、疾患治療の観点から、それぞれの分野のわが国の最先端の先生に執筆をお願いする。
・遺伝子治療製品開発の規制、企業の視点での課題、アメリカでの現状との比較に関しても取り上げることで、研究で育まれた技術をいかして、どのように社会実装へと発展させるのか、そのためのヒントになればと思う。
■第5土曜特集 mRNAワクチンやゲノム編集で注目が集まる遺伝子治療
・はじめに
・遺伝子治療の歴史
〔key word〕遺伝子導入ベクター、補充療法、遺伝子治療製品、ゲノム編集
●遺伝子導入技術
・新規アデノウイルス製剤ーー非増殖型ベクターと腫瘍溶解性ウイルス
〔key word〕アデノウイルスベクター、ワクチン、新興・再興感染症、腫瘍溶解性アデノウイルス、ウイルス療法、癌
・遺伝子治療用製品としてのAAVベクター製造
〔key word〕アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、超遠心、アフィニティクロマトグラフィ、カプシド改変・修飾、大規模製造
・レトロウイルス、レンチウイルスベクターーー特徴から臨床応用まで
〔key word〕レトロウイル(RV)スベクター、レンチウイルス(LV)ベクター、造血幹細胞遺伝子治療、挿入変異
・ゲノム編集技術の応用
〔key word〕CRISPR(clustered regularly interspaced short palindromic repeat)、CRISPR診断(CRISPR-dx)、ex vivoゲノム編集、in vivoゲノム編集
・ハイブリッド型ベクターシステム(HVJ-E)の開発
〔key word〕非ウイルスベクター、遺伝子医薬、核酸医薬、癌免疫療法、感染症免疫療法
・mRNA医薬とmRNAワクチン
〔key word〕メッセンジャーRNA(mRNA)、mRNA医薬、mRNAワクチン、翻訳
・RNA創薬を実現する脂質ナノ粒子のデザインーー細胞内動態制御から体内動態制御まで
〔key word〕DDS(drug delivery system)、ワクチン、RNA創薬、脂質ナノ粒子(LNP)、メッセージRNA(mRNA)
●実用化に向けた遺伝子治療技術
・遺伝子細胞治療ーー造血幹細胞を標的とする治療を中心に
〔key word〕造血幹細胞、体外(ex vivo)遺伝子治療、遺伝子付加、ゲノム編集、単一遺伝子病
・がんに対するCAR-T細胞療法
〔key word〕遺伝子改変キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞、細胞免疫、ゲノム編集
・腫瘍溶解性ウイルス
〔key word〕がん、ウイルス、遺伝子組換え、腫瘍溶解、抗腫瘍免疫
・RNAウイルスベクターの開発
〔key word〕RNAウイルス、ウイルスベクター、ワクチン
・mRNAワクチンで注目される遺伝子治療、RNA医薬の現在と今後
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、mRNA医薬、遺伝子治療
・遺伝子治療用ウイルスベクターの製造
〔key word〕ex vivo遺伝子治療、in vivo遺伝子治療、レンチウイルスベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター
●遺伝子治療技術を用いた疾患治療
・先天代謝異常症ーーライソゾーム病
〔key word〕ライソゾーム病、アデノ随伴ウイルス(AAV)、遺伝子治療
・血友病に対する遺伝子治療の現状
〔key word〕血友病、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、ゲノム編集技術
・血液がんに対するCAR-T細胞療法
〔key word〕キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞、白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫(MM)
・眼科疾患に対する遺伝子治療
〔key word〕レーバー先天盲(LCA)、網膜色素変性(RP)、加齢黄斑変性(AMD)、薬事承認
・パーキンソン病
〔key word〕アデノ随伴ウイルス(AAV)、ドパミン、芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)、ウェアリングオフ
・末梢閉塞性動脈疾患に対する遺伝子治療の最前線
〔key word〕血管新生、肝細胞増殖因子(HGF)、遺伝子治療
・表皮水疱症に対する遺伝子治療の歴史と最近の動向
〔key word〕表皮水疱症(EB)、表皮幹細胞、ウイルスベクター、ゲノム編集
・神経変性疾患に対する遺伝子治療の現況
〔key word〕遺伝子治療、脊髄性筋萎縮症(SMA)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(TTR-FAP)
・肺癌に対する免疫細胞治療
〔key word〕肺癌、免疫細胞療法、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)、CAR-NK細胞
・消化器がんに対する腫瘍融解ウイルス療法
〔key word〕アデノウイルス、テロメラーゼ、消化器がん、食道がん、膵がん
・泌尿器がんの遺伝子治療、ウイルス療法ーー基礎研究と臨床試験の現状
〔key word〕泌尿器がん、ウイルスベクター、がん治療用ウイルス
・アデノウイルスベクターを用いた遺伝子治療の最前線
〔key word〕REIC/Dkk-3遺伝子治療、アデノウイルス
・グリオーマに対する遺伝子細胞療法・ウイルス療法
〔key word〕悪性神経膠腫、グリオーマ、遺伝子治療、幹細胞、ウイルス、ゲノム編集
・新型コロナウイルス感染症(COVID-19)--COVID-19に対する核酸ワクチン開発
〔key word〕新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、次世代プラットフォーム、核酸ワクチン、メッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、DNAワクチン
・遺伝子導入技術が切り拓いた感染症ワクチンの新時代
〔key word〕弱毒生ワクチン、不活化ワクチン、mRNAワクチン、アデノウイルスベクターワクチン
●遺伝子治療製品開発
・遺伝子治療の臨床開発にかかる規制
〔key word〕臨床研究法、再生医療法、カルタヘナ法、指針、医薬品規制調和国際会議(ICH)ガイドライン
・遺伝子治療製品開発ーーアカデミアからみた現状の課題
〔key word〕遺伝子治療製品、アカデミア、魔の川、死の谷、エコシステム
・わが国における遺伝子治療製品開発ーー企業からみた現状の課題
〔key word〕ゲノム編集、薬事規制、医療経済、知財、製造販売後調査(PMS)
・米国における遺伝子治療製品開発の現状
〔key word〕遺伝子治療薬、FDA承認システム、IND申請、臨床試験
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・心筋炎は、心臓の筋肉の炎症性疾患と広く定義される。一般にウイルス感染をきっかけとした自己免疫が本態であり、重症心不全をきたし、しばしば致命的であるが、発症頻度は低く、少し特殊な心疾患と認識されてきた。
・昨今、COVID-19急性心筋炎、それに関連した小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)、さらにCOVID-19 mRNAワクチン関連心筋炎といった新たな疾患カテゴリーが次々と提唱され、心筋炎に対する関心は急速に高まった。
・本特集では、現在日本で行われている心筋炎の診断、治療に加え、病態メカニズム、特に病原体感染と免疫の関与に関する最新の知見を紹介し、今後の課題を明らかにする。
■ 心筋炎 ─医療と医学の最前線
・はじめに
・心筋炎・心膜炎の診断と病理
〔key word〕心筋炎、病理診断、リンパ球性心筋炎、好酸球性心筋炎、巨細胞性心筋炎、心膜炎
・ウイルス性心筋炎の病原ウイルス検索手法とその意義
〔key word〕心筋炎、ウイルス、polymerase chain reaction(PCR)、免疫組織化学、in situ hybridization
・心筋炎の薬物治療・非薬物治療
〔key word〕心筋炎、薬物治療、補助循環、免疫抑制療法、免疫調節療法
・慢性心筋炎と拡張型心筋症
〔key word〕慢性心筋炎、拡張型心筋症(DCM)、炎症性心筋症、CD3陽性Tリンパ球、リスク層別化
・心筋炎と免疫応答
〔key word〕心筋炎、免疫応答、T細胞、樹状細胞、ウイルス
・Onco-Cardiologyにおける心筋炎
〔key word〕腫瘍循環器、自己免疫、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)、免疫関連有害事象(irAE)
・小児心筋炎とCOVID-19--MIS-C/PIMS
〔key word〕小児心筋炎、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、小児多系統炎症性症候群(MIS-C/PIMS)、ワクチン後心筋炎
・COVID-19ワクチン関連心筋炎
〔key word〕新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、ワクチン、副反応、心筋炎、臨床像、病理組織
●TOPICS
消化器内科学
・潰瘍性大腸炎の診断に有用な新たな自己抗体マーカー
腎臓内科学
・宇宙旅行時の腎臓の役割ーー“うちゅうじん”の正体
●連載
バイオインフォマティクスの世界
・18.プレシジョン・メディシンII--がんゲノミクスの応用
〔key word〕精密医療、がん変異、プロテオゲノム、腫瘍マイクロバイオーム、人工知能(AI)
人工臓器の最前線
・6.呼吸不全に対する膜型人工肺(VV-ECMO)--withコロナの時代に向けて
〔key word〕ARDS、重症呼吸不全、ECMO、体外式模型人工肺
医療AI技術の現在と未来ーーできること・できそうなこと・できないこと
・はじめに
・1.医療へのレディオミクスAIの貢献
〔key word〕レディオミクス、治療法選択、悪性度予測、予後予測、医療AI
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・3.グローバルヘルスにおけるジェンダー平等と女性のエンパワーメント
●書評
・書評『免疫学者のパリ心景 新しい「知のエティック」を求めて』
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
疾病と認定されたギャンブル・ゲーム行動症を中心に
行動嗜癖に関する最新知見をエキスパートが解説!
●2022年1月に発効した「国際疾病分類第11回改訂版」(ICD-11)では、“依存/嗜癖”のセクションにギャンブル行動症(gambling disorder)とゲーム行動症(gaming disorder)が正式に収載されている。
●ICD-10では、ギャンブル行動症は病的賭博という名前で、習慣および衝動の障害に分類されている。一方、ゲーム行動症は今回はじめて疾病と認定され、収載されるに至った。
●本特集では、いまだに馴染みの薄い行動嗜癖にターゲットを当てて、わが国を代表する専門家が最新の知見をもとに解説した。行動嗜癖に関する読者の理解を深め、今後の臨床や研究に役立つ一冊!
【目次】
総論
1.行動嗜癖の疾患概念と病態機序
2.行動嗜癖の脳科学
ギャンブル行動症
3.ギャンブル行動の実態
4.ギャンブル障害─症状、診断・スクリーニング
5.ギャンブル行動─リスク要因・合併症
6.ギャンブル障害の治療─行動という視点を中心に
7.ギャンブル障害は誰が“治す”のか─社会資源を知り連携する必要性
8.ギャンブル行動症の予防と対策
9.多重債務とギャンブル障害
10.COVID-19による行動嗜癖への社会的影響
11.ギャンブル・ゲームの融合
ゲーム行動症
12.ゲーム・インターネット行動の実態─2019年ゲーム使用状況等に関する全国調査から
13.ゲーム障害の診断プロセス、評価ツール、症状
14.ゲーム行動症のリスク要因・併存症
15.ゲーム行動症の治療
16.相談機関におけるゲーム依存への相談と支援
17.スマートフォンの脳・学習への影響
18.インターネットにおける課金・投げ銭問題の現状
19.eスポーツ
他の行動嗜癖
20.性的嗜癖行動
21.食べ物嗜癖と買い物嗜癖
22.衝動制御障害と行動嗜癖は同じか違うか
・ヒトの体を構成する全細胞の情報を1細胞レベルで包括的にマッピングした「ヒト細胞アトラス」作成を目的としたHuman Cell Atlas(HCA)コンソーシアムが発足し、医療への応用も急速に進んでいる。
・HCAでは発足当初から、性別、年齢、地域などのデータの多様性を重視しており、世界人口の6割を超えるアジア地域の研究者の貢献を促進するために、HCAアジアオフィスを設立し、国際共同研究を促進してきた。
・HCAでは、標準化した方法でデータを生成、統合、解析するためのプロトコールを共有しており、得られる「ヒト細胞アトラス」は臨床診断、創薬、再生医療、精密医療など、医療のあらゆる側面に影響を与えることが期待される。
■ヒト細胞アトラスプロジェクトの現在地
・はじめに
・Overview of the Human Cell Atlas project
〔key word〕Human Cell Atlas(HCA)、ヒト細胞アトラス、国際共同研究コンソーシアム
・Human Cell Atlasの拡大ーー日本からの貢献
〔key word〕Human Cell Atlas(HCA)プロジェクト、Single Cell Medical Network(SCMN)、アジア人免疫多様性アトラス(AIDA)
・Human Cell Atlasにおける倫理と公平性に基づく試料の取得とデータ共有のための取り組み
〔key word〕Human Cell Atlas(HCA)、倫理原則、Ethics Working Group、Equity Working Group、データ・アクセス
・最新のシングルセル解析とその応用
〔key word〕一細胞解析、多層解析、空間解析
・機械学習を用いたシングルセル・空間的遺伝子発現の解析
〔key word〕機械学習、シングルセル遺伝子発現解析、空間的遺伝子発現解析
・シングルセル情報とゲノム情報の統合解析によるCOVID-19重症化メカニズムの解明
〔key word〕シングルセル解析、ゲノムワイド関連解析(GWAS)、expression quantitative trait loci(eQTL)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
●TOPICS アレルギー学
・アンドロゲンによるTh2細胞と気道炎症の抑制
●TOPICS 免疫学
・循環型iNKT細胞による抗ウイルス・抗腫瘍応答の制御
●連載 救急で出会ったこんな症例ーーマイナーエマージェンシー対応のススメ(13)
・皮下異物、筋肉内異物診療の実際ーー異物迷入をどうするか?
〔key word〕異物、皮下異物、筋肉内異物
●連載 医療システムの質・効率・公正ーー医療経済学の新たな展開(5)
・医療において高齢者や複合課題をもつ世帯は経済的に保護されているのか
〔key word〕高齢者、医療福祉、経済的保護、複合課題、Behaviour Change Wheel(BCW)フレームワーク
●FORUM 数理で理解する発がん(1)
・発がんのプロセス
●FORUM 後悔しない医学英語論文の投稿に向けてーーEditorの視点から(2)
・論文投稿に際してのパラダイムシフト2
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
"薬剤の設計に重要な生命構造科学の最新知見をエキスパートが解説!
・タンパク質の発現・精製技術の発達、構造解析のためのハードウェア・ソフトウェアの発達によって、構造情報の蓄積スピードが猛加速し、それを利用したライフサイエンス研究は数多くなされている。2020年2月には新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のスパイクタンパク質の原子モデルが報告されるなど、驚異的な速さで創薬標的分子の立体構造が決定され、抗ウイルス薬の開発が進められている。
・こうした構造解析情報の急速な増加、そこから先の計算機シミュレーションによる解析に加えて、定量性を扱う生化学、その基礎となる物理化学、有機化学が重要になってきた。
・本書では、構造解析、タンパク質工学、計算機を用いた創薬など各分野のエキスパートが最新の取り組みを解説!
【目次】
構造解析から創薬へ
1.タンパク質立体構造に基づいた抗ウイルス薬の創製戦略
2.グルコースー6-リン酸脱水素酵素異常症の構造基盤
3.構造から捉えた,エンドセリンB型受容体標的薬の動作原理
4.Toll様受容体をターゲットとする創薬
5.フラグメント創薬(FBDD)のためのNMR相互作用解析法
6.複合体構造に基づく薬物設計による新規抗菌薬リード開発への取り組み
7.GPCRの構造解析研究
タンパク質工学から創薬へ
8.タンパク質工学から創薬へ─スマートドラッグの実現に向けて
9.指向性進化法による高親和性ACE2創出とCOVID-19創薬展開
10.タンパク質の化学修飾─基礎研究と抗体医薬品開発への展開
11.機能性サイトカインの医薬への展開とDDSへの応用
12.立体構造から眺めるSARS-CoV-2中和抗体
13.二重特異性がん治療抗体の機能的な構造の理解に向けたあゆみ
14.高機能化抗体医薬品の開発に向けたIgG抗体部位特異的修飾法
計算機から創薬へ
15.計算機から創薬へ
16.ライフインテリジェンスコンソーシアム(LINC)
17.TargetMineによる生物学的知識の発見
18.分子シミュレーションと創薬
19.天然変性タンパク質と創薬
20.協調的2アミノ酸残基同時変異体の相互作用解析による新規抗体のStructure-Based Design"
喘息の疫学・遺伝・発症予防・病態・診断・治療・管理まで、最新の知見を広く詳しく解説!
●進展著しい喘息の最新知見について、疫学・遺伝・発症予防・病態・診断・治療・管理まで網羅的に詳説。
●COVID-19と喘息・喘息治療薬の関わりなど、注目の話題についても豊富に掲載。
●この一冊に、喘息の遺伝的背景や病態、バイオマーカー、治療法の進歩に関する最新情報が満載!
【目次】
疫学、遺伝、発症予防
1.喘息の疫学
2.喘息と遺伝子
3.喘息の発症予防
病態
4.喘息のフェノタイプと炎症
5.アレルギー性炎症における好酸球の役割
6.喘息における獲得免疫系の役割
7.2型自然リンパ球
8.マスト細胞と好塩基球
9.好中球
10.上皮細胞、線維芽細胞
11.気道平滑筋細胞─気流閉塞と気道リモデリングへの関与
12.ウイルス感染と喘息増悪
13.ステロイド抵抗性喘息
診断と治療・管理
14.喘息の診断
15.成人喘息の診断・管理のためのバイオマーカー
16.喘息増悪の危険因子
17.『喘息予防・管理ガイドライン(JGL)2021』改訂のポイント;成人
18.最新の喘息ガイドラインのポイント;小児
19.家庭での喘息症状および発作への自己管理─ICS/ホルモテロール頓用を含めて
20.気管支喘息の急性増悪の治療
21.抗体医薬─2021-2022のアップデート
22.喘息とCOPDオーバーラップ(ACO)/喘息と気管支拡張症オーバーラップ
23.咳嗽と喀痰への対処
注目の話題
24.COVID-19と喘息・喘息治療薬
25.気管支サーモプラスティ─評価と課題
26.喘息におけるアレルゲン免疫療法
27.N-ERD、NSAID-ERD、NSAIDs過敏喘息
28.鼻炎、副鼻腔炎と喘息
29.アレルギー性気管支肺真菌症
30.肥満と喘息重症化
・薬物性肝障害(drug-induced liver injury:DILI)の多くは予測不能であり、肝細胞障害型では劇症化して死に至ったり、肝移植になる場合もあるが、その発生機序もほとんどが不明のままである。
・近年、肝障害のタイプ別では胆汁うっ滞型が減少し、肝細胞障害型が増加している。また起因薬にも変化がみられ、抗悪性腫瘍治療薬の頻度が増加している。
・本特集ではDILIの最新の知見についての執筆を、わが国の最先端の先生方にお願いした。読者の日常診療に有益なものになることを期待したい。
■ 薬物性肝障害の最新トピック
・はじめに
・薬物性肝障害発症機序と分類の最新理解
〔key word〕中毒性肝障害、アレルギー特異体質性、代謝特異体質性、間接型肝障害
・薬物性肝障害発症に関連するバイオマーカー
〔key word〕薬物性肝障害(DILI)、バイオマーカー、ゲノム、タンパク質
・薬物性肝障害の起因薬の変遷
〔key word〕薬物性肝障害、起因薬、健康食品、抗悪性腫瘍薬
・薬物性肝障害の診断
〔key word〕薬物性肝障害(DILI)、診断基準
・健康食品による肝障害
〔key word〕薬物性肝障害(DILI)、健康食品、サプリメント
・免疫チェックポイント阻害薬による肝障害
〔key word〕免疫チェックポイント阻害薬(ICI)、免疫関連有害事象(irAE)、自己免疫性肝炎(AIH)、B型肝炎ウイルス(HBV)再活性化
・薬物性肝障害による急性肝不全とACLF
〔key word〕急性肝不全、acute-on-chronic liver failure(ACLF)、B型肝炎ウイルス再活性化、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬
●TOPICS
循環器内科学
・Cyclic GMP-Protein Kinase Gシグナルを標的とした新たな心不全治療戦略
脳神経外科学
・転移性脳腫瘍の個別化治療
免疫学
・Non-Coding DNA領域による制御性T細胞分化メカニズム
●連載
オンラインによる医療者教育
・22.コロナ時代の研修医リクルート
〔key word〕卒後教育、研修医、リクルート
COVID-19診療の最前線からーー現場の医師による報告
・14.米国の臨床現場からの報告ーーニューヨーク市での感染爆発を経験して
バイオインフォマティクスの世界
・3.プロテオミクスと質量分析ーー疾患の現場にいたのはどの遺伝子だ?
〔key word〕プロテオミクス、腸内細菌、質量分析、バイオインフォマティクス、タンパク質配列データベース
●フォーラム
中毒にご用心ーー身近にある危険植物・動物
・7.マグロ、カツオなど(ヒスタミン魚中毒)--保存状態の悪いものを食べると……
●速報
・先天性心疾患成人における癌併発ーー当施設での実態
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・血管、リンパ管の機能不全は、動脈硬化、高血圧、肺高血圧症、浮腫などの疾患を引き起こす。また一方で、過剰形成は、がんや糖尿病網膜症の病態進行を促進する。
・シングルセルRNAシークエンシング技術の進展により、血管を構成する細胞の臓器、疾患における多様性が明らかになるなど、血管研究は大きなパラダイムシフトを迎えようとしている。
・COVID-19でも血管の機能不全が重症化の要因とされたことで、血管の形成や機能を制御するメカニズム解明の重要性は高まった。また、国内において様々な血管疾患への効果的な治療法が開発されつつある。
■血管・リンパ管研究の最前線と治療への展開
・はじめに
●血管の形成と制御因子
・血管内皮細胞の多様化
〔key word〕内皮細胞、組織特異的内皮細胞、単一細胞解析、細胞系譜
・血管壁細胞の分化決定メカニズム
〔key word〕壁細胞、血管平滑筋細胞、ペリサイト、神経堤細胞、中胚葉、細胞間相互作用
・VEGFとその受容体システムの血管新生、がん、炎症、妊娠高血圧症候群への関与
〔key word〕血管内皮細胞、増殖因子、血管透過性因子(VPF)、血管新生因子(VEGF)、腫瘍血管
・Tie2受容体活性化による血管安定化の誘導と血管病治療戦略
〔key word〕血管内皮細胞、Tie2、アンジオポエチン、血管成熟化
・TGF-β・BMPファミリーによる血管形成制御と機能維持
〔key word〕Transforming growth factor(TGF)-β、骨形成因子(BMP)、Smad、マルファン症候群(MSF)、肺動脈性肺高血圧症(PAH)
・Ephrinファミリーによる血管形成制御
〔key word〕Ephrin-B2、血管新生、細胞極性、血管内皮増殖因子(VEGF)シグナル
・抗血管新生因子ーー血管新生のブレーキ役としての血管新生抑制因子
〔key word〕ネガティブ・フィードバック制御因子、バソヒビンー1(VASH1)、微小管、脱チロシン化、細胞内輸送
・血管形成・血管新生・成熟化を担う転写制御ネットワークーー内皮エピゲノム環境に基づく転写制御
〔key word〕内皮エピゲノム、ゲノムワイド解析、bivalentエピゲノムスイッチ、内皮分化・活性化・成熟化シグナル、tip/stalk細胞
●血管構築と血管機能・病態
・メカノセンシングを介した血管細胞の分化誘導
〔key word〕流れずり応力(shear stress)、伸展張力(stretch)、血流、ES細胞(胚性幹細胞)、内皮前駆細胞
・血流に起因する力学的刺激が創傷治癒過程の血管新生を制御するメカニズム
〔key word〕血管新生、創傷治癒、内腔圧、BARタンパク質、TOCA1
・プロスタグランジンによる血管透過性の制御
〔key word〕血管透過性、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、プロスタノイド、Gタンパク質共役型受容体(GPCR)
・造血幹細胞ニッチを形成する新たな血管起源の解明ーー内皮細胞の起源が血管多様性に与える影響
〔key word〕内皮細胞多様性、細胞起源、生体イメージング、造血幹細胞ニッチ
・動脈管の分化と閉鎖の分子機序
〔key word〕動脈管開存症、血管リモデリング、プロスタグランジンE(PGE)、EP4
●血管の臓器・疾患特異性とその変容の制御機構
・シングルセル解析による血管内皮細胞の細胞多様性研究
〔key word〕血管内皮細胞、細胞多様性、シングルセル解析、類洞血管内皮細胞、アエロサイト
・骨血管の多面性ーー部位による形態学的、および機能的差異
〔key word〕内軟骨骨化、血管内皮増殖因子(VEGF)、血管新生、老化
・血管内皮細胞が制御するがんの進展
〔key word〕腫瘍血管内皮細胞(TEC)、腫瘍血管新生、血管新生阻害療法、がん微小環境、アンジオクラインファクター
・がんの進展と転移における内皮間葉移行の役割
〔key word〕トランスフォーミング増殖因子(TGF)-β、内皮間葉移行(EndoMT)、部分的内皮間葉移行(partial EndoMT)、がん関連線維芽細胞(CAF)、EndoMTレポーターシステム
・血管狭窄時の内皮間葉転換の役割
〔key word〕頸動脈結紮モデル、内皮間葉転換(EndMT)、細胞間接着、血管リモデリング、低酸素応答
・低酸素シグナルによる心血管リモデリング
〔key word〕低酸素応答システム、低酸素誘導性転写因子(HIF)、心血管リモデリング
●リンパ管の形成と関連する病態
・リンパ管形成を制御するシグナル
〔key word〕リンパ管内皮細胞(LEC)、シグナル伝達、リンパ管発生、内皮細胞間接着
・FOXC転写因子によるリンパ管形成制御機構
〔key word〕FOXC、リンパ管新生、リンパ管の弁、パラクラインシグナル因子、臓器特異的リンパ管
・リンパ管の恒常性維持機構
〔key word〕リンパ管内皮細胞、細胞間ジャンクション、弁、内皮間葉移行(EndoMT)、炎症性サイトカイン
・リンパ管腫の増悪メカニズムに対する考察と展望
〔key word〕リンパ管新生、嚢胞性リンパ管腫、EGF(epidermal growth factor)シグナル、分子標的薬
●血管の炎症と老化
・血管の老化と慢性炎症
〔key word〕加齢、血管変化、慢性炎症
・動脈硬化性疾患克服に向けた新規脂質異常症治療薬の開発
〔key word〕アンジオポエチン様タンパク質3(ANGPTL3)、家族性高コレステロール血症(FH)、動脈硬化性疾患
・血管の老化とその治療、再生、若返りーー細胞老化の視点から
〔key word〕血管老化、治療、動脈硬化
・血管バリア機能の制御による重症感染症治療の可能性
〔key word〕血管透過性、重症感染症、血管内皮細胞、クローディンー5(CLDN5)、Roundabout4(Robo4)
●血管研究のフロンティア
・組織微小環境を制御するアンジオクラインシステム
〔key word〕アンジオクライン、恒常性維持、再生、がん、幹細胞
・三次元微小血管モデルを用いた組織構築による疾患・生体現象の解明
〔key word〕生体模倣システム(MPS)、微小血管モデル/デバイス、共培養、血管イベントの定量評価
・再構成解析系を駆使した血流による血管新生の生体力学機序の解明
〔key word〕血管新生、血流、力学刺激、マイクロ流路デバイス、血管内皮細胞運動
・血管機能の代謝調節
〔key word〕解糖系、脂肪酸代謝、ケトン体代謝、ミトコンドリア
●血管疾患と血管を標的とした治療法
・IL-6シグナルによる肺動脈性肺高血圧症の病態形成機構
〔key word〕肺動脈性肺高血圧症(PAH)、炎症、インターロイキン6(IL-6)、SM-22α-Cre、レグネース1
・心血管系の恒常性を維持する大動脈弁の役割と弁石灰化メカニズム
〔key word〕内皮細胞傷害、大動脈弁、石灰化、線維化
・遺伝性胸部大動脈瘤・解離とゲノム医療
〔key word〕遺伝性胸部大動脈瘤・解離(HTAAD)、次世代シークエンサー(NGS)、遺伝学的検査、個別化医療
・動脈硬化の病態と治療法の開発ーー心外膜脂肪組織の治療標的としての可能性
〔key word〕心外膜脂肪組織(EAT)、血管周囲脂肪組織(PVAT)、動脈硬化病変、心血管疾患(CVD)、治療標的
●血管疾患と血管を標的とした治療
・心血管病の炎症における酸化ステロールの分子生物学的役割の解明
〔key word〕酸化ステロール、血管内皮機能障害、単球・マクロファージ、炎症
●血管疾患と血管を標的とした治療法
・高血圧を標的とした治療ワクチンの開発
〔key word〕ワクチン、抗体、高血圧、核酸医薬
・虚血肢治療用血管再生遺伝子治療製剤の開発
〔key word〕遺伝子治療(gene therapy)、血管新生(angiogenesis)、肝細胞増殖因子(HGF)、末梢動脈疾患(PAD)、プラスミドDNA
・糖尿病性血管障害の発症機序と予防方法
〔key word〕インスリン抵抗性、動脈硬化症、自己由来DNA、Toll様受容体(TLR)9、cGMP-AMP synthase(cGAS)-stimulator of interferon genes(STING)
・網膜疾患における血管をターゲットとした分子標的治療
〔key word〕血管内皮増殖因子(VEGF)、抗血管新生療法、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される炎症性腸疾患(IBD)は日本における患者数増加が著しく、これを専門としない消化器医も診療する機会が増え、診断・治療について、よく理解しなくてはならない疾患となっている。
・本特集では、IBDのトップランナーの先生に執筆をお願いした。現在および将来のIBD診断や治療を俯瞰して理解できるようになり、難治例については適切なタイミングで専門施設へ紹介されるようになることを期待したい。
・すべてのIBD患者に適切な診断、疾患活動性評価、および積極的で適切な治療選択が行われ、予後が改善されることに、本特集が寄与することを期待したい。
■ 炎症性腸疾患 -診療と研究の最新情報
・はじめに
・腸内細菌と粘膜免疫から見た炎症性腸疾患の病態
〔key word〕腸内細菌、Th17、制御性T細胞(Treg)
・炎症性腸疾患における新規薬剤の使い分け
〔key word〕炎症性腸疾患(IBD)、抗TNF-α抗体製剤、抗接着分子抗体製剤、抗IL-12/23 p40抗体製剤、JAK阻害薬
・炎症性腸疾患における画像検査の疾患活動性評価とTreat-To-Targetの意義
〔key word〕炎症性腸疾患、大腸内視鏡検査、Treat-To-Target(T2T)
・炎症性腸疾患におけるバイオマーカーによる疾患活動性評価とTreat-To-Targetにおける役割
〔key word〕バイオマーカー、粘膜治癒、Treat-to-Target(T2T)、Leucine-rich alpha 2 glycoprotein(LRG)
・スペシャルシチュエーション(高齢IBD患者、妊娠)における課題
〔key word〕高齢者、妊娠前教育、日和見感染、胎児毒性、悪性腫瘍、胎児毒性
・炎症性腸疾患におけるレジストリ研究ーー明らかになる臨床課題
〔key word〕レジストリ、コホート、QOL、患者報告型アウトカム
・再生医療研究から生まれる将来の新規非薬物治療
〔key word〕粘膜治癒、腸管上皮幹細胞、再生医療
●TOPICS
循環器内科学
・プロテインキナーゼNが関与する心不全の新規メカニズム
輸血学
・東京オリンピック・パラリンピックに向けた輸血の新興・再興感染症対策ーー新型コロナウイルスの影響は?
神経精神医学
・腸内細菌と脳機能、ビフィズス菌による認知機能改善作用の可能性
●連載
臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学
・22.免疫疾患とゲノム医科学
〔key word〕自己免疫疾患、遺伝因子、ゲノムワイド関連解析(GWAS)、ヒト免疫学、ゲノム機能学
バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用
・18.生物に学ぶ水中防汚技術
〔key word〕高分子電解質、ポリマーブラシ、親水性、防汚性、生物汚損
●フォーラム
パリから見えるこの世界
・99.プラトンの『テアイテトス』、あるいは「真に知る」ということ
天才の精神分析ーー病跡学(パトグラフィ)への誘い
・15.童謡詩人 金子みすゞ--心の軌跡
●速報
・全国国民健康保険診療施設協議会会員病院施設職員における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染状況把握のための血清疫学調査
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
わが国におけるワクチン開発の新展開を各分野のエキスパートが解説!
●コロナ禍を経て、ワクチン開発は、その基礎研究から開発研究にかけて各方面から多くのシーズやイノベーティブなプラットフォームなどの発見、発明が生まれている。
●本書では、日本でも活性化されたワクチン開発の新展開、とくにワクチン設計のサイエンスともいえる内容について、各領域で活躍する第一線の執筆陣が最新の知見と情報を提供。
●未知の感染症への備えの基盤となり、若い研究者の好奇心をくすぐり、次なる破壊的イノベーションへのヒントを示唆する一冊!
【目次】
総論
1.新型コロナウイルスのパンデミック収束のためのワクチンサイエンス
2.自然免疫アジュバントを用いた新規粘膜ワクチン開発
3.COVID-19からみえた獲得免疫記憶の特性
4.粘膜面における獲得免疫と感染防御
5.弱毒生ワクチンと不活化ワクチン
6.SARS-CoV-2特異的T細胞クロノタイプとエピトープ解析
7.アジュバント─in situワクチン,感染症予防,非感染性疾患への応用
8.機械学習によって加速される次世代アジュバント開発
9.SARS-CoV-2 Spike L452R変異は,細胞性免疫の逃避と感染性上昇に寄与する
10.安全性研究からのワクチン・アジュバント設計
11.有機合成化学研究からのワクチン,アジュバント設計─ワクチンアジュバント開発における有機合成化学の貢献と新たな取り組み
各論
【Non-viral vector】
12.プラスミドDNAベクターワクチン設計のサイエンス
13.新規創薬・ワクチンモダリティとしてのmRNA
14.RNA創薬を支える縁の下の力持ち─pH感受性脂質
【Viral vector】
15.アデノウイルスベクターワクチン設計のサイエンス─COVID-19に対するワクチン開発を中心に
16.ヘルペスウイルスベクターワクチン設計のサイエンス
17.麻疹ウイルスベクターワクチン
18.センダイウイルスベクターワクチン設計のサイエンス
19.組換え多価ワクチンベクターとしての水痘生ワクチンの可能性
20.ワクシニアウイルスベクターワクチンの設計
21.ヒトパラインフルエンザ2型ウイルスを用いた結核ワクチンの開発
【Bacterial vector】
22.BCGベクターワクチン設計のサイエンス
【Phage vector】
23.細菌に感染するバクテリオファージを担体とするファージワクチン設計
・一時代前には、細胞死は生存プロセスの崩壊によってもたらされる受動的な生命現象であると認識されていたが、現在は能動的な現象であり、生体の恒常性維持、ストレス応答などに必要な生命現象であると理解されている。
・細胞死研究はネクローシスとアポトーシスに二極化して考えられていた時期があったが、現在はネクロプトーシスやオートファジー細胞死など、多様な細胞死が存在していることが明らかとなっている。
・細胞死の基礎的研究は細胞死の多様性の発見によって新たなフェーズに入っているが、疾患研究においても、従来のアポトーシスからのアプローチが深化するとともに、多様な細胞死の概念が導入されつつある。
■ 細胞死のすべて -そのメカニズムと,生命現象・疾患との関わり
・はじめに
●アポトーシスと非アポトーシス細胞死
・細胞死研究の歴史ーーいかにして細胞死がホットトピックになったか
〔key word〕計画細胞死、アポトーシス、パイロトーシス、ネクローシス、ネクロプトーシス
・ミトコンドリアを経由するアポトーシス
〔key word〕ミトコンドリア外膜透過性亢進、Bcl-2ファミリータンパク質、シトクロムc、Apaf-1、BH3-mimetic薬
・デスレセプターを介したアポトーシス
〔key word〕TNF(tumor necrosis factor)レセプターファミリー、Fas(FS-7-associated surface antigen)、FADD(Fas-associated death domain)、カスパーゼ8
・カスパーゼによるアポトーシスの実行
〔key word〕細胞死、アポトーシス、カスパーゼ、システインプロテアーゼ、ブレビング
・ネクロプトーシスの分子機構と意義
〔key word〕ネクロプトーシス、ネクローシス、RIPK3、MLKL、炎症性疾患
・オートファジー細胞死
〔key word〕オートファジー細胞死、アポトーシス、BH3-onlyタンパク質
・パイロトーシスーー炎症をつかさどる“燃える”細胞死
〔key word〕パイロトーシス、ガスダーミンD(GSDMD)、インフラマソーム、IL-1β、NINJ1
・ネトーシスの誘導機構とその感染症における役割
〔key word〕好中球、ネトーシス、好中球細胞外トラップ(NETs)、新興感染症、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
・フェロトーシス(鉄依存性細胞死)--転写因子NRF2とBACH1による競合的制御とフェロトーシス伝播現象
〔key word〕フェロトーシス、転写因子、NRF2(nuclear factor-erythroid 2-related factor 2)、BACH1(BTB and CNC homology 1)、細胞死伝播
・ミトコンドリア膜透過性遷移を介したネクローシス
〔key word〕ネクローシス、ミトコンドリア膜透過性遷移(mPT)、シクロフィリンD(CypD)、虚血再灌流障害
●死細胞の行方
・脂質スクランブルによる“eat me”シグナルの提示
〔key word〕フリッパーゼ、スクランブラーゼ、“eat me”シグナル、脂質スクランブル、Xkrファミリー
・ゴーシェ病における神経細胞死誘導の新たな分子機構
〔key word〕ゴーシェ病、神経細胞死、β-グルコシルセラミド(β-GlcCer)、Mincle(macrophage inducible C-type lectin)、ミクログリア
・マクロファージによる死細胞貪食とその意義
〔key word〕マクロファージ、貪食、自己認識
●さまざまな細胞機能と細胞死
・小胞体ストレスと細胞死
〔key word〕小胞体ストレス、ストレス応答、小胞体ストレスセンサー、アポトーシス
・核小体ストレスによる細胞死と病態
〔key word〕ストレス、核小体、リボソーム
・細胞競合を制御する分子機構
〔key word〕細胞競合、ショウジョウバエ、細胞死、オートファジー
・治療ターゲットとしての細胞老化とその機能
〔key word〕細胞老化、細胞死、セノリティックス、SASP(senescence-associated secretory phenotype)
・ASK1と細胞死
〔key word〕ASK1(apoptosis signal-regulating kinase 1)、アポトーシス、ネクローシス、ストレス応答、酸化ストレス
・生死を制御するJNKシグナル伝達経路
〔key word〕JNK(c-Jun N-terminal kinase)、アポトーシス、オートファジー依存的細胞死、細胞生存
●さまざまな生命現象と細胞死
・発生と組織修復におけるカスパーゼの非細胞死性の機能
〔key word〕カスパーゼ、非細胞死性の機能、発生、組織修復
・成体脳におけるニューロンの細胞死と再生
〔key word〕細胞死、再生、ニューロン新生、脳室下帯、嗅球
・骨形成と細胞死
〔key word〕骨形成、プログラム細胞死、軟骨内骨化、膜内骨化(膜性骨化)、骨のリモデリング
・死細胞からのdanger-associated molecular patternsの放出機構
〔key word〕Danger-associated molecular patterns(DAMPs)、細胞膜障害、ネクロプトーシス、イメージング、Live cell imaging for secretion activity(LCI-S)
・自己免疫と細胞死
〔key word〕Damage-associated molecular patterns(DAMPs)、ネトーシス(NETosis)、全身性エリテマトーデス(SLE)、CD72、抗好中球細胞質抗体(ANCA)関連血管炎
・パイロトーシスによる自然炎症とその制御ーーオルガネラを標的とする新たな抗炎症薬の開発
〔key word〕自然炎症、パイロトーシス、NLRP3インフラマソーム、オルガネラ
●疾患と細胞死
・神経変性疾患における細胞死研究
〔key word〕神経変性疾患、神経毒性、凝集体、フィブリル、タンパク分解機構
・がんの細胞死回避戦略としてのワールブルグ効果とカルジオリピン代謝を制御するMieap液滴について
〔key word〕液滴、相分離、非膜オルガネラ、カルジオリピン、代謝反応、ワールブルグ効果、p53、 がん抑制
・非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)と細胞死
〔key word〕非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、アポトーシス、ネクロプトーシス、フェロトーシス
・メタボリックシンドロームと細胞死
〔key word〕慢性炎症、メタボリックシンドローム、肥満、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)、マクロファージ
・自己炎症性疾患と細胞死
〔key word〕自己炎症性疾患、インフラマソーム、ピロトーシス
・皮膚疾患と細胞死ーー表皮角化細胞アポトーシスとリンパ球のダイナミクス
〔key word〕表皮真皮境界部皮膚炎、移植片対宿主病(GVHD)、アポトーシス
・脳梗塞における神経細胞死の誘導機序
〔key word〕脳梗塞、興奮毒性、神経細胞死、ダメージ関連分子パターン(DAMPs)
・放射線による細胞死と組織障害
〔key word〕放射線、DNA損傷、DNA損傷修復、組織障害、ベルゴニー・トリボンドーの法則
●細胞死を応用した創薬
・アポトーシス抵抗性BCL2ファミリー阻害薬BH3-mimetic drugsの基礎と臨床
〔key word〕BH3-mimetics、BCL-2、ベネトクラクス、がん
・IAPの医薬品開発ーーIAPアンタゴニストとSNIPER
〔key word〕IAP(inhibitor of apoptosis protein)アンタゴニスト、がん免疫療法、SNIPER(specific and nongenetic IAP-dependent protein eraser)、PROTAC(proteolysis targeting chimera)、targeted protein degradation
・TRAIL創薬
〔key word〕TRAIL、DR5、DR4、アポトーシス、がん
●細胞死解析技術とその応用
・ケミカルバイオロジーを用いた細胞死の解析
〔key word〕ケミカルバイオロジー、ラマンイメージング、アフィニティラベリング
・二分割発光タンパク質の再構成法を用いる細胞死イメージング
〔key word〕蛍光タンパク質、ルシフェラーゼ、アポトーシス
・蛍光タンパク質レポーターを利用した細胞死イメージング
〔key word〕蛍光タンパク質、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、キナーゼ局在変化レポーター(KTR)、アポトーシス、パイロトーシス、ネクロプトーシス、イメージング
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・多くの臨床医は血小板数が低下すると出血傾向を心配し、血小板製剤を輸注したくなる。しかしなかには、重大な血栓傾向をきたす疾患が隠れており、血小板輸注により病態が増悪し致死的となる場合もある。
・したがって、血小板減少に遭遇したら、まずは血栓症をきたす疾患を頭の隅におきながら、病態把握と治療の選択を迅速に行わなければならない。
・本特集では、出血をきたす血小板減少性疾患と血栓傾向をきたす血小板減少性疾患の両者を紹介し、その血小板減少をきたす病態や診断法を学び、適切な治療を選択できるようになることを目的とする。
■出血傾向あるいは血栓傾向をきたす血小板減少症と血小板機能異常症
・はじめに
●【出血傾向をきたす血小板減少症・機能異常症】
・免疫性血小板減少症/特発性血小板減少性紫斑病(ITP)--診断、検査、治療の最新の知見
〔key word〕網状血小板比率(RP%)、幼若血小板比率(IPF%)、ホスタマチニブ、エフガルチギモド
・先天性血小板減少症ーー病態、診断、検査、治療
〔key word〕遺伝子パネル解析、フローサイトメトリー、免疫蛍光染色、免疫性血小板減少症(ITP)
・先天性血小板機能異常症
〔key word〕血小板活性化、血小板凝集、出血傾向、GP2b-3a
・後天性血小板機能異常症
〔key word〕後天性血小板機能異常症、アスピリン、非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)
・後天性フォン・ヴィレブランド症候群
〔key word〕フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、ずり応力、血管異形成、ADAMTS13
●【血栓傾向をきたす血小板減少症】
・血栓性血小板減少性紫斑病ーー病態、診断、治療の最新知見
〔key word〕血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)、ADAMTS13、フォン・ヴィレブランド因子(VWF)、リツキシマブ、カプラシズマブ
・非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)--疾患概要と抗補体治療時代の治療戦略
〔key word〕血栓性微小血管症(TMA)、補体介在性TMA、血漿交換、エクリズマブ
・ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)とヘパリン以外が原因となるHIT
〔key word〕anti-PF4 disorder、ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)、ワクチン起因性免疫性血栓性血小板減少症(VITT)、免疫学的測定法、機能的測定法
●【再生医療】
・間葉系幹細胞由来血小板様細胞の医療応用ーー再生医療等製品の開発への取り組み
〔key word〕血小板、間葉系幹細胞(MSC)、脂肪組織、難治性皮膚潰瘍、再生医療等製品
●TOPICS 社会医学
・COVID-19ワクチン接種状況と接種証明書の活用
●TOPICS 神経精神医学
・精神・神経疾患のニューロモデュレーション治療
●連載 医療システムの質・効率・公正ーー医療経済学の新たな展開(24)(最終回)
・健康・ウェルビーイング志向の社会システムづくり
〔key word〕健康志向の社会システム、地域共生社会、経済競争力、産官学民協働、データ駆動の健康まちづくり
●連載 遺伝カウンセリングーーその価値と今後(14)
・がん診療における遺伝カウンセリング
〔key word〕遺伝性腫瘍、遺伝学的検査、遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)
●連載 臨床医のための微生物学講座(4)
・肺炎球菌ーーワクチン導入により変化する肺炎球菌感染症
〔key word〕肺炎球菌感染症、血清型、肺炎球菌結合型ワクチン(PCV)、薬剤耐性
●FORUM 世界の食生活(13)
・世界の病院食ーー世界の病人は何を食べているのか
●FORUM 死を看取るーー死因究明の場にて(5)
・生と死の境界線5
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
・本特集では、臨床において重要であり、かつ日本から優れた仕事がでている自己免疫性肝疾患のテーマを選び、それぞれのエキスパートに執筆をお願いする。
・自己免疫性肝炎(AIH)は中年以降の女性に好発する肝炎である。原発性胆汁性胆管炎(PBC)は、中年以降の女性に好発する慢性進行性の胆汁うっ滞性肝疾患である。
・原発性硬化性胆管炎(PSC)は肝内外の胆管に多発性・びまん性の狭窄が生じ、胆汁うっ滞をきたす慢性肝疾患である。
■ 自己免疫性肝疾患 ─いま何が問題となっているのか?
・はじめにーー自己免疫性肝疾患の基礎知識
・自己免疫性肝炎ーー急性肝不全の隠れた成因?
〔key word〕急性肝不全、自己免疫性肝炎(AIH)、急性肝炎様発症(AP)、急性肝炎期、急性増悪期
・原発性胆汁性胆管炎の予後予測
〔key word〕原発性胆汁性胆管炎(PBC)、予後予測、GLOBE score、UK-PBC risk score
・自己免疫性肝炎・原発性胆汁性胆管炎のオーバーラップ
〔key word〕自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、オーバーラップ症候群
・原発性硬化性胆管炎の発症への腸内細菌の関与
〔key word〕原発性硬化性胆管炎(PSC)、腸内細菌、バクテリアルトランスロケーション、胆汁うっ滞、Th17細胞
・自己免疫性肝疾患患者のQOL
〔key word〕生活の質(QOL)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性硬化性胆管炎(PSC)
・小児の自己免疫性肝疾患
〔key word〕原発性硬化性胆管炎(PSC)、自己免疫性肝炎(AIH)、炎症性腸疾患(IBD)、肝移植
・自己免疫性肝疾患に対する肝移植
〔key word〕肝移植、自己免疫性肝炎(AIH)、原発性胆汁性胆管炎(PBC)、原発性硬化性胆管炎(PSC)
●TOPICS
細胞生物学
・サイクリックAMP濃度を光で一過的に操作する分子ツールの開発
腎臓内科学
・Meflinを発現する血管周囲間葉系細胞の腎線維化における役割
●連載
人工臓器の最前線
・15.人工膵臓の現状と将来展望
〔key word〕人工膵臓療法、外科的糖尿病、ベッドサイド型人工膵臓
医療AI技術の現在と未来ーーできること・できそうなこと・できないこと
・10.医療時系列データへのAI応用
〔key word〕時系列、RNN、Transformer、PhysioNet
医療DX--進展するデジタル医療に関する最新動向と関連知識
・4.AIを用いた内視鏡画像診断支援
〔key word〕上部消化管内視鏡、大腸内視鏡、胃癌、大腸癌、食道癌、人工知能、computer-aided diagnosis
●フォーラム
グローバルヘルスの現場力
・12.ミャンマーの人々の団結と行動ーーコロナとクーデターの二重苦のなかで
●速報
・小児が発端者である新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の家庭内感染調査
本雑誌「医学のあゆみ」は、最新の医学情報を基礎・臨床の両面から幅広い視点で紹介する医学総合雑誌のパイオニア。わが国最大の情報量を誇る国内唯一の週刊医学専門学術誌、第一線の臨床医・研究者による企画・執筆により、常に時代を先取りした話題をいち早く提供し、他の医学ジャーナルの一次情報源ともなっている。
コロナ渦で新たな局面を迎えた自殺予防対策のわが国の現状と今後の対策に向けた実践的取り組みを紹介!
・1998年の自殺の急増以降、日本の動向はかねてより経済状況との連動が特徴で、1983年ごろのピークも中高年男性の増加で説明される。
・COVID-19パンデミック以降の様相はこれまでとは異なり、まさに“新たな局面”を迎えた。キーワードは“女性”、そしてパンデミック以前、急増後の対策が効果を発揮するにつれ課題となった“若年者”とされる。
・自殺の要因は多岐にわたる。本別冊では、自殺予防研究から救急医、精神科リエゾン、プライマリケア医など多方面の専門家が、総合的な自殺予防対策の最前線を解説!
【目次】
総論─救急医療に求めること
自殺予防研究の動向
危機・救急対応の標準化
危機・救急対応の現状
≪本誌の特長≫
●次代を担う臨床検査技師のための総合臨床情報誌。
●臨床検査業務に即応した最新情報を、より幅広くより豊かにビジュアルな誌面で提供し、わかりやすく解説・紹介。定評ある基本技術の解説とともに、診療支援の強化やチーム医療への参加といった時代のニーズに応える知識・情報を豊富に掲載!
≪特集テーマの紹介≫
●輸血において、小児、特に新生児については、体格の未発達、生理機能の未成熟、免疫能の低さなど、成人とは異なる特性をふまえた配慮や工夫が求められます。
●本特集では、まず新生児の分類や輸血を必要とする病態など、小児・新生児の輸血にかかわる基本事項を解説。続いて、検体採取の方法にはじまり、輸血検査、血液製剤の取り扱い、輸血実施、輸血後管理まで、実践的な内容を紹介しています。
【目次】
1.輸血にかかわる 小児・新生児の基礎知識
2.小児・新生児の輸血の実際
1)検体採取
2)輸血検査
3)血液製剤
4)新生児の輸血実施
5)小児の輸血実施
6)輸血後管理
■Editorial-今月のことば
老いる準備、そして、バトンは渡された
■話題ーNEWS&TOPICS
超音波を用いたAIによる肝腫瘤の画像診断
AiCCLS(愛知県臨床検査標準化協議会)の取り組み
■呼吸機能検査の苦手意識をなくそう! 4.もう一度確認しよう!やさしく学ぶ呼吸機能検査装置と呼吸機能検査Q&A
2)呼吸機能検査Q&A
■FOCUS
PCRによる菌種同定の実際
■知っておきたい この検査
骨密度検査
■これは便利!
ミラー切片
■臨床検査Q&A
泌尿器のエコーで水腎と傍腎盂嚢胞の鑑別に苦慮するケースがあります。何かよい指標などはあるのでしょうか?
細菌検査でCREが検出されたら,どう対応すればよいでしょうか?
■MT Seminar
今知りたい マラリアと診断装置
■いまさら聞けない
電気泳動
■From LABO
「重ねるハザードマップ」を活用した災害時の職員安否確認
新型コロナウイルス感染症対策におけるInfection Control Team(ICT)の取り組みーCOVID-19 の診断も感染対策も検査室から始まる -COVID-19の診断も感染対策も検査室から始まる
新血液製剤発注システムの運用の実際
臨地実習前の技能修得到達度評価の実際
■LABO LIFE-私の仕事・私の明日
災害医療に携わる
■L・Lの日常
心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓、関節、視覚、聴覚……あらゆる人工臓器の進歩を網羅した一冊!
●近年、人工臓器の発達は目を見張るものがあり、人工臓器の機能や耐久性は大きく向上し、一時的に臓器機能を代行するものから、ほぼ永久的に使用されるものが増え、また体内に植え込むことで在宅管理が可能となっている。
●また、COVID-19流行下においてECMO(体外式膜型人工肺)が大きな注目を浴びたように、多くの人工臓器はすでにわが国の医療において必要不可欠なものとなりつつある。
●本書では、人工心臓・人工肺・人工肝臓・人工腎臓・人工膵臓・人工関節・人工視覚・人工聴覚など、さまざまな人工臓器を取り上げ、その進歩と展望について、最新情報を交えて各領域の第一人者が詳しく解説。多くの医療従事者や医学生に役立つ一冊となっている。
【目次】
1.植込型補助人工心臓ー重症心不全治療における役割
2.植込型補助人工心臓とは?-その現状と将来展望
3.小児に対する補助人工心臓
4.心原性ショックに対する補助循環治療
5.呼吸不全に対する膜型人工肺(VV-ECMO)-withコロナの時代に向けて
6.大動脈弁置換術における人工弁の進歩
7.人工血管の歴史と進歩
8.リードレスペースメーカの最前線
9.人工腎臓
10.アフェレシス療法:最近の進歩
11.肝機能代替のための多様なアプローチ:現状と課題
12.人工膵臓の現状と将来展望
13.人工関節の最近の動向とそれについて思うこと
14.人工聴覚器の現状
15.光電変換色素薄膜型の人工網膜OUReP(オーレップ)
16.バイオマテリアルと組織再生型人工臓器
17.人工臓器開発におけるレギュラトリーサイエンス