19世紀後半から20世紀前半、ケンブリッジで展開された多彩な市場社会論をここに示す。今日の世界経済危機で瓦解したネオ・リベラリズムに代わる新たな市場社会論の宝庫。
日本の多くの地域産業で生じた現象は、空洞化というよりむしろ、国内完結型から東アジア大の地域分業生産体制への地理的拡大である。日本各地の実態を徹底的に調査・分析し、産業集積論の論理的枠組みを明らかにした著者渾身の一冊。
臨床腫瘍学の最先端の分野である分子標的治療の新たな展開を示す。明日の命の不安におびえる癌患者のために、今後どのような分子標的治療が希望をつなぐかを明示し、癌患者に救いの手を差し伸べる緩和ケアを包括的に取り扱う。
財政赤字はなぜ生み出され、累積されたのかー「見えない財政危機」にあえぐ日本財政の本質に迫るべく、財政金融、地方財政、予算、社会保障、税を網羅的に分析。日本の財政運営の特殊性を抉りだすため、先進諸国の経験を素材に「比較財政史」という新しい方法を提案する。
教師の役割や責任が変わりつつある今、教師教育も変わらなければならない。教師教育を変革するための最善の方法は何か。また、教師教育の成功をどのように評価するのか。本書では、教員養成と現職研修を見直すために有益な研究や調査を紹介した。OECD諸国の教師が直面している課題に着目するとともに、それぞれの社会的背景のもとで行われている具体的政策や実践とその意義を示した。
四季の風物の美しさと、竜巻・台風・局地的豪雨などの気象災害。定評あるテキストの著者が多種多様な天気の謎に迫る。雑誌『天気』の好評連載を書籍化。
IFRSとは一体どこから来て、そしてどこへ向かうのか?概念FW.財務諸表の表示、企業結合、企業結合、保険契約、株式報酬、金融商品、収益認識、リースの各プロジェクトをもとに、IFRSの本質と課題を究明。
「地球とは昆虫の惑星である」といわれるように、砂漠から高山さらに熱帯雨林にいたるまで、地球上のあらゆる環境に適応していった昆虫。その進化を支えるDNA配列の変異やタンパク質の進化など、昆虫の分子レベルの仕組みをのぞき見ることによって、カゲロウやトンボといった原始的なグループから、より多様化に成功したチョウや甲虫まで、複雑かつ繊細、不思議と魅惑にみちた昆虫の世界を幅広くカバーして紹介。
辺境の地、奄美から発信する、自然史研究の最前線。奄美群島。この亜熱帯島嶼域は、じつは世界に誇るべき生物多様性を有する生物学者にとっての“約束の地”だ。
日本における中小企業研究の第一人者である著者は、2000年以降、その研究対象を中国へと向け、浙江省の製造業や、自転車産業を中心に、各地で詳細な産業実態調査を続けてきた。巨大な市場における激しい競争と、分業の広域化が形成されるなか、著しい経済発展を遂げた現代の中国と、高度成長期の日本には、ある種の共通性を見いだすことができる。日中両国で膨大な調査を行った著者が、その比較の視点から、中国産業発展の論理を追究する。
知られざる珍奇植物大国・タイから届いた、驚くべき網羅性を誇るサボテンのバイブル。
グローバル化の中で世界の経済・社会の多様性の行方は?日本の空気本位主義、中国の人脈資本主義、米国の起業家精神はそれぞれ何をもたらしたかを考察。
あなたは男ですか、それとも女ですか、自信をもって言えますか?自由さと頑強さをあわせ持つ性について、魚や両生類から鳥や昆虫、ヒト、植物に至るまで多くの生き物を取り上げ、それぞれ固有の性の特徴、また共通して見られる特徴を紹介し、生き物にとって性とは何かを、豊富なビジュアル群とともに解説。
イネの化石分析から、「ブランド米」の出現まで。イネの品種の栄枯盛衰はどのように繰り返されてきたのか。そのことは私たちの文化・社会にいかなる影響を及ぼしたのかー考古学、自然科学、料理人それぞれの視点から、イネと米の来し方、行く末を展望する。