神経性無食欲症・食欲不振症・思春期やせ症などさまざまな名称で呼ばれる若い女性に固有な病いがある。著者はこの病態に早くから注目し、その本質に迫る本格的な精神療法による治療を行なってきたが、第一人者として知られるこの著者の、本テーマをめぐる主要論文がここに集大成された。本書の前半には、この病態に対する包括的で精緻な精神病理論が収載され、後半では、ゆたかな経験に基づく家族への援助をも射程にいれた治療論が平明な語り口で懇切に説かれている。
脳の機構は、謎を秘めた最後の秘境といわれている。とくに性欲、食欲などの本能の働きは、もっともわかりにくいものだった。しかし、最近それを解く鍵が続々と登場してきた。それは、食欲調節物質、睡眠物質、記憶物質などの発見と神経細胞の機構の解明である。なかでも食欲の機構は、本能の機構のなかでもはじめて明らかになったものだ。無数の物質とミクロの細胞との戦いの末に、大村裕教授のつかんだ本能の真実の姿はー。
精神分裂病、躁うつ病、ヒステリー、精神薄弱等々、こころの障害の最重要テーマを、深い考察によって感動的に論じた、世界で最も定評ある伝統的精神医学書の待望の完結篇。
本書では糖尿病を除く代表的な内分泌疾患16症例について提示。時間的経緯を考慮して問題が作成されている。
「食」に関する様々な現象を読み解くと、人々の心理的変化が見えてくる。ハイボールはなぜ大ヒットしたのか。「食べるラー油」を生み出した、「ずらし」の発想とは何か。飲み放題で店が儲かる仕組みとはー飲食業界のコンサルタントとして活躍する著者によるクリアーな分析から次々浮かび上がるのは、あらゆるビジネスに通じるロジックと発想法である。おいしくておもしろい、舌と脳に爽快な刺激を与える一冊。
大腸がんが急増している。腸の健康こそ長生きの秘訣。便秘や下痢を防ぎ、腸内をクリーンにするビフィズス菌をふやす切り札としてのフラクトオリゴ糖を徹底紹介!
本書は、日本の、変化に富んだ四季の移り変わりと生活の陰影の中から生まれる、さまざまなつぶやきと動作の表現を英語にして、1月から12月まで12の章に分けて掲載したものです。
1991年9月、星薬科大学女子寮では、宮窪栄養士の呼びかけで、寮生有志による薬膳会がスタートした。寮生の健康と栄養を考え、また将来薬剤師となり、母となる寮生共々勉強しようというのがその契機である。定期的にもたれた薬膳会は回を重ねて65回を数えるにいたった。本書は、この薬膳会での献立および用いた食材の生薬関連事項を付け加えて取りまとめたものである。
「バランスのとれた食事を」という。では草しか食べないウシやウマ、肉ばかり食べる肉食動物は偏食ではないのか。なぜ人間はきらいなものまで無理して食べるのか。本書は動物界を広く見渡してヒトという特異な動物の特徴を浮きぼりにし、さらに現代人の直面する数々の栄養と健康をめぐる問題-肥満とダイエット、偏食、成人病、グルメ-を取りあげて、新しい栄養観を示す。