貞淑という悪徳、“不真面目な”ヒロインたち、
不条理にキラキラのポストモダン、
結婚というタフなビジネス……
「男らしさ」「女らしさ」の檻を解き放て!
注目の批評家が贈る〈新しい視界がひらける〉本
・ジュリエットがロミオにスピード婚を迫った訳とは?
・フェミニズムと優生思想が接近した危うい過去に学ぶ
・パク・チャヌク映画『お嬢さん』の一発逆転!〈翻案の効用〉とは
・『マッドマックス』の主人公がもつケアの力と癒やし
・「マンスプレイニング」という言葉はなぜ激烈な反応を引き起こすのか……etc.
閉塞する現代社会を解きほぐす、鮮烈な最新批評集!
ベストセラー『82年生まれ、キム・ジヨン』のチョ・ナムジュによる、夫と別れたママ友同士の愛と連帯を描いた「離婚の妖精」をはじめ、人気作家一二名の短編小説が勢揃い!「韓国・フェミニズム・日本」というお題の元に寄稿された、日本&韓国文学の最前線がわかる豪華アンソロジー。
社会理論としてのフェミニズムは,今まで何を成し遂げ,何が課題として残っているのか。グローバリゼーションと「第二の近代」という大きな社会変動に対応する方法とは。フレイザーの「第二波フェミニズム」批判への応答も必読。第一人者が描く次の一歩。
序 論
第1章 この50年,何が変わり,何が変わらなかったのか
第2章 フェミニズムを社会変動の中に置く
──第二波フェミニズムを生み出したのはどのような社会状況だったのか
第3章 グローバリゼーションは何をもたらしたか
第4章 グローバリゼーションと第二波フェミニズム
第5章 フェミニズム・ケア・福祉国家
第6章 追われる国の政治的分断とフェミニズム
第7章 これからのフェミニズムの方向を考える
ネオリベラリズムが蝕む女性たちの生
「仕事も家庭もあきらめないで、すべてを手に入れましょう」「欠点を受け容れ、粘り強く立ち直りましょう」「福祉に頼るのはだらしなさの証拠です」「あんなふうにはなりたくないでしょう?」--映画、雑誌、テレビにSNSと、至るところから絶え間なく響く呼びかけに駆り立てられ、あるいは抑えつけられる女性たちの生。苛烈な「自己責任」の時代を生きる女性たちに課された幾重もの抑圧をさまざまな文化事象の分析を通じて鋭く抉り出す。一九九〇年代以後のフェミニズム理論を牽引してきた著者の到達点にして、待望の初邦訳書。
〈やわらかいフェミニズム〉を考える
フェミニズムはどうなっているの? という問いかけがある。
フェミニズムの掲げた「反差別」「反性差別」「反暴力」「平等」「平和」を降ろすつもりはない。でも反教条的、反原理的、反強制的なフェミニズムを目指したい。
多くの段落を「?」にしたのは、正解はないと思うから。私の主張する〈やわらかいフェミニズム〉とはそういうもの。
自分との対話を始めてほしい。あなたのいるその場で何から始めようとやめようと自分の裁量で行ってください。
私たちは何が違っているのか、わからなければ話し合う。YES or NOでなく、想像力を働かせて支え合える関係を築きたい。時間は必要だろう。でも恐れずにそれを望みたい。
フェミニズムという言葉は知っているが、ちょっと距離を置いてきたとか、なんか厳しそうと、逡巡・疑問視している人にこそ手に取っていただきたい。
(はじめにより 河野貴代美)
はじめに(河野貴代美)
第1章 モザイク模様のフェミニズム(荒木菜穂)
第2章 差別する/差別されるという個人的体験
1 自分の物語から(河野和代)
2 在日朝鮮人三世という存在(高秀美)
3 差別について(河野貴代美)
第3章 次世代との交流におけるフェミニズム
1 インタビュー 子どもには自分の人生を生きてほしい(小川真知子)
2 インタビュー フェミニストも子育ては試行錯誤(加藤伊都子)
3 アメリカで起きていること(ゴードン美枝)
第4章 少女マンガに描かれたシスターフッド(小川真知子)
第5章 自由に、闊達に、謙虚に生きる
1 私が私になることと対男性との関係(河野和代)
2 女性たちはどのようにしてフェミニズムと出会うのか(加藤伊都子)
3 出会いを求めて(河野貴代美)
第6章 やわらかいフェミニズムの体験 執筆者座談会
終わりに(河野貴代美)
トラウマ的な出来事を経験した人びとにとって、文学や文化は生きのびるための表現となりうるのかーー
多和田葉子、李琴峰、古谷田奈月、森井良、林京子、大江健三郎、岩城けい、小野正嗣といった現代作家の作品を丁寧に読み解き、物語を受けとるという営みとは何か、小説と読者が出会うとはどういうことか、それにクィア・フェミニズム批評はどうかかわるのか、自身の経験とときに重ね合わせながら文学や文化の力を見出していく。気鋭の研究者による、トラウマという語ることがむずかしい経験を語るために物語があるのだということを、そして何より新たな対話の可能性を信じるすべての人におくる、画期的な文学論。
今、この人の話していること、聞かないとだめじゃないかな。
耳を傾けるだけじゃなくて。体ごと傾けて。
ーー斎藤真理子(翻訳者)推薦
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あなたに死なないでほしい。
家父長制、資本主義、天皇制に抗して、あらゆる生存のためになにができるのか、なにが言えるのか。金子文子やデヴィッド・グレーバーを参照軸に、アナーカ・フェミニストの立場からこのくにの歪みを抉り出す、ライター高島鈴の初エッセイ集。脈打つ言葉は、きっと誰かの心臓と共鳴する。
「どうせ生まれてしまったんだから、他人のために、少しでもこの世をマシな方向に動かそう。自分のために殺意を使うな。首にかかった手を外して、ゆっくりと社会に向かって拳を握り直そうではないか。いろいろなものに追い詰められて、布団の上に横たわったまま動けずにいる身体は、あなたの意志ひとつで蜂起に参画できる。私はあなたと、そういう戦いをしたいのである」(本文より)
◎目次
序章
第1章 アナーカ・フェミニズムの革命
第2章 蜂起せよ、〈姉妹〉たち
第3章 ルッキズムを否定する
第4章 布団の中から蜂起せよーー新自由主義と通俗道徳
第5章 動けない夜のためにーーメンタルヘルスと優生学
第6章 秩序を穿つーーナショナリズム/天皇制に抗する
第7章 儀礼から遠く離れて
第8章 死者たちについて
終わりに
初出一覧
序章
第1章 アナーカ・フェミニズムの革命
第2章 蜂起せよ、〈姉妹〉たち
第3章 ルッキズムを否定する
第4章 布団の中から蜂起せよーー新自由主義と通俗道徳
第5章 動けない夜のためにーーメンタルヘルスと優生学
第6章 秩序を穿つーーナショナリズム/天皇制に抗する
第7章 儀礼から遠く離れて
第8章 死者たちについて
終わりに
初出一覧
SNSによって変わるフェミニズム、フェミニズムによって変わる社会
アメリカで活動する300のグループを調査した、現代フェミニズムの熱気を伝える最新の研究。
「Me too」運動に代表されるように、現代のフェミニズムはインターネット、特にSNSを舞台に盛んになっている。ネットの世界にとどまらず、現実社会をも動かす大きな力になっているそのムーブメントはいつ生まれ、何を訴え、いまどのようになっているのか。本書では、インターネットを使ったフェミニズム運動が盛んな現代アメリカで活動する300のグループを調査。「参加型政治」と「インターセクショナリティ」を理論軸にその活動を分析し、多様な運動の本質に迫る。
◎目次
謝辞
第一章 オンライン・フェミニズムーー背景とアプローチ
第一節 なぜオンライン・フェミニズムが重要なのか?
第二節 ポスト・フェミニズム時代のアメリカとオンライン・フェミニズム
第三節 方法論ーーインターセクショナリティと参加型政治
第二章 フェミニズムとインターネット
第一節 テクノロジーとの出会い
第二節 インターネットと参加型文化
第三節 ソーシャルメディアと第四波フェミニズム
第三章 ソーシャルメディアで広がるフェミニストの世界
第一節 フェミニスト・グループのオンライン使用概観
第二節 情報提供型グループとマイクロ・ポリティックス型グループ
第三節 視覚化するフェミニズム
第四章 ハッシュタグでつながるフェミニズム
第一節 ハッシュタグ・フェミニズムと参加型政治
第二節 フェミニスト・パフォーマンスと文化創造
第三節 ハッシュタグ・フェミニズムとインターセクショナリティ
第四節 ハッシュタグ・フェミニズムが広げる男性参加
第五章 ウィメンズ・マーチにおけるソーシャルメディアとクラフティヴィズム
第一節 ウィメンズ・マーチとソーシャルメディア
第二節 クラフティヴィズムとしてのプシーハット・プロジェクト
終章 フェミニズムの課題ーーそして未来へ
長いあとがきーーコロナ禍のフェミニズム
資料 本書で観察を行なったフェミニスト・グループ
参考文献
型にはめれば分かりやすい。でも、型にはめなければもっと深く分かる!
変えられない筋書きも、捉え直してみせる。アクション、ホラー、時代劇、アニメ……。フェミニズムが鋭く批判する家父長制の文脈だけでは語りきれない、女性キャラクターの自発性をどのように取り出せるのか。白雪姫もシンデレラも好きだったあなたへ送る、異色のフェミニズム批評。
フェミニズムの問いに向き合う哲学
近年盛り上がりを見せる「分析フェミニズム」の重要な論文を紹介。
分析フェミニズムは、英米系の分析哲学と呼ばれる潮流のなかでフェミニズムに関わるさまざまな問いに取り組む分野である。たとえば、「女性」概念をどう定義すべきか、性的なモノ扱いとはどういうことか 、マイノリティの声はどのように封じられるのか、トランスジェンダーの人々を抑圧するレトリックの根底にあるものは何か、といった問いが分析哲学の手法を用いて論じられている。
本書では、形而上学、認識論、倫理学の主要なトピックから、代表的な論文8本を選定。いずれも海外のフェミニズム哲学の授業で頻繁に購読されている必読論文である。
◆Part I ジェンダーとは何か?
1 ジェンダーと人種ーージェンダーと人種とは何か? 私たちはそれらが何であってほしいのか?(サリー・ハスランガー、木下頌子訳)
2 改良して包摂するーージェンダー・アイデンティティと女性という概念(キャスリン・ジェンキンズ、渡辺一暁訳)
◆Part II 性的モノ化
3 邪悪な詐欺師、それでいてものまね遊びーートランスフォビックな暴力、そして誤解の政治について(タリア・メイ・ベッチャー、渡辺一暁訳)
4 性的モノ化(ティモ・ユッテン、木下頌子訳)
5 イエロー・フィーバーはなぜ称賛ではないのかーー人種フェチに対する一つの批判(ロビン・ゼン、木下頌子訳)
◆Part III 社会的権力と知識
6 社会制度がもつ徳としての認識的正義(エリザベス・アンダーソン、飯塚理恵訳)
7 認識的暴力を突き止め、声を封殺する実践を突き止める(クリスティ・ドットソン、小草泰・木下頌子・飯塚理恵訳 )
8 なぜスタンドポイントが重要なのか(アリソン・ワイリー、飯塚理恵・小草泰訳)
編訳者解説(木下頌子)
出典一覧
人名索引
事項索引
優生裁判、AV新法、宗教右派などの動きをめぐり、排除・抑圧・対立の歴史をふりかえりながら、性と生殖の権利を捉え直す。
【特集】生と性:共存するフェミニズム
フランス革命以降、人権への強い関心の潮流は止まらず、世界は今最もリベラル化していると言える。とはいえ、さらに男性に変化が求められる近年は、フェミニズムの視点抜きで、国や企業の成長は語れない。世界標準に遅れ、その分、伸びシロたっぷりの日本が知るべき「男女同権」の歴史とは? 米国で家族法を学び、自身も後発で目覚めた著者が、熱狂と変革のフェミニズム史を大解剖。ウルストンクラフト、ボーヴォワール、マッキノン、与謝野晶子など、主要フェミニスト五十余人を軸に、思想の誕生とその展開を鷲掴みした画期的な入門書。
大注目のフェミニストが語り合う!
(目次)
第1章 フェミニズムに救われた
フェミニズムは生きるための心の杖だった
茶碗を洗いながら泣いていた母親の姿
良妻賢母の呪い
そもそもジェンダーって何? フェミニズムって何?
テレビは拡声器だった
30年前の予言がズバリ的中
第2章 結婚したい? したくない?
「女はパンを、男はパンツを」
配偶者控除はなくすべきか
稼いでいるから、ぶつかれる
一人の大黒柱ではなく、二本の柱で生きていく結婚
ジェンダーイコールな男子を一本釣り
資本主義社会での家事労働からの解放
自立して恋愛が必要なくなった
親から逃げるには結婚しかないのか
なぜ「男嫌い」にならなかったのか
血縁や結婚ではないつながり
昔は「女性は裏切るもの」と思ってた
フェミニズムと女友達
第3章 男女は見ている景色が違い過ぎる
ネット上での女叩き
パートナーにフェミニズムを説明するには
子どもへの性教育をどうする?
男性が弱音を吐くこと
男性にもフェミニストのロールモデルを
綺麗になりたい夫と剛毛でいたい妻
第4章 生きづらいのは私のせいじゃない
家族のあり方を問い直す
子どもを産み育てやすくするための政治
セクハラが女性のキャリア形成を阻む
夜職の女性たちへの職業差別
私たちの生きづらさは誰のせい?
女性議員が少なすぎる
生活が苦しいのは自己責任ではない
第5章 私たちの怒りは喉元まできている
学問ではないフェミニズムが響いた
#MeToo以降の最近のフェミニズム
一人一人に社会を変える力がある
投票率を上げる作戦
シングルイシュー政党を作る作戦
フェミニズムを前に進めるために
田嶋先生と二階堂ふみさんの対談が尊い
日本の女性が怒れるようになった(#私たちは寛大すぎる)
生きる力が湧く、心にしみるー激動する時代を生き抜く糧となる賢人たちの肉声。
中流以上の白人女性を主たる対象としたホワイト・フェミニズムの陰で、有色人種やトランスジェンダーなどのインターセクショナル・フェミニストが既存の社会構造に連帯して立ち向かうことを提唱してきた。本書では、両者の議論を取り上げてフェミニズムの思想史を捉え直す。
本書に寄せて
序章 フェミニストの断層線
第一部 文明化
第一章 女性の権利とは白人の権利なのか?--エリザベス・ケイディ・スタントンとフランシス・E・W・ハーパー
第二章 白人の同情対黒人の自己決定ーーハリエット・ビーチャー・ストウとハリエット・ジェイコブズ
第三章 入植者の母親と先住民の孤児ーーアリス・フレッチャーとジトカラ・サ
第二部 浄化
第四章 優良な国家を産むーーマーガレット・サンガーとドクター・ドロシー・フェレビー
第五章 フェミニズムを路上へーーパウリ・マレーとベティ・フリーダン
第六章 TERFの門番とトランス・フェミニストの地平ーージャニス・レイモンドとサンディ・ストーン
第三部 最適化
第七章 リーン・インか連携かーーシェリル・サンドバーグとアレクサンドリア・オカシオ=コルテス
結論 ふたつのフェミニズム、ひとつの未来
謝辞
監訳者解説
原注
境界を越え出ていくこと、それこそが自由の実践としての教育だ。ブラック・フェミニストが自らの経験をもとに語る、新たな教育への提言。解説 坂下史子===肌の色、ジェンダー、階級といった差異を前にして、すべての人に開かれた「学びの共同体」をつくることはできるか。まず自分自身を批判的にみつめ、変えるための教育はいかにして可能か。ブラック・フェミニストの大学教師であるベル・フックスが自らの経験をもとに、学生と教師の双方に語りかける。教室での性差別や人種差別にどう対処するか、異なる経験をいかに語り合うか、学ぶことの歓びと不安……。フレイレの批判的教育学やフェミニズムの教育思想、黒人教師の教育実践を導きに語る本書は、様々な境界を越え出る「自由の実践としての教育」のためのヒントに満ちている。 ===教室をどう変える?肌の色、ジェンダー、階級の囲いを破るために。ベル・フックスが教師と学生に語った名著。===【目次】はじめに1 関与の教育2 価値観に革命をー多様な文化を尊重するために3 変化を恐れないー多様な文化のなかで教える4 パウロ・フレイレ5 解放の実践としての理論6 本質主義と経験7 姉妹の手をとってーフェミニストの連帯8 フェミニスト的に考えるーいま教室で9 フェミニストの学究生活ー黒人研究者として10 教えの共同体をめざしてーある対話11 言葉ー新しい世界と、そして新しい言葉を12 教室の内なる階段を見据える13 教育過程とエロス、エロティシズム14 エクスタシーーとめどなき教えと学び新版訳者あとがき解説 ベル・フックスを学び直すこと(坂下史子)
はじめに1 関与の教育2 価値観に革命をー多様な文化を尊重するために3 変化を恐れないー多様な文化のなかで教える4 パウロ・フレイレ5 解放の実践としての理論6 本質主義と経験7 姉妹の手をとってーフェミニストの連帯8 フェミニスト的に考えるーいま教室で9 フェミニストの学究生活ー黒人研究者として10 教えの共同体をめざしてーある対話11 言葉ー新しい世界と、そして新しい言葉を12 教室の内なる階段を見据える13 教育過程とエロス、エロティシズム14 エクスタシーーとめどなき教えと学び新版訳者あとがき解説 ベル・フックスを学び直すこと(坂下史子)
「生きづらさ」を乗り越えるために
「100分deフェミニズム」(2023年1月2日放送)が待望の書籍化! 『伊藤野枝集』『侍女の物語』から『心的外傷と回復』『男同士の絆』まで。豪華著者陣が名著の核心を読み解きながら、フェミニズムの真価を語りつくす。未放送のトピックも収載し、新たな取材も加えた決定版!
1990年代から2000年代初頭のバックラッシュから、安倍晋三政権以後の家族や女性、LGBTQ+をめぐる政策と右派・宗教との関係までを、具体的な政策や運動、テーマにフォーカスして解説し、フェミニズムの立場・視点から問題点を検証して論点を提起する。
女性にはどんな権利が必要? 「女の仕事」はどう生まれた? 多様で複雑なフェミニズムの論点を、多様で複雑なまま、でもわかりやすく伝えます。
===
帯テキストを入力ください(任意) *改行可 *内容の重複注意
なぜいつも男子がリーダーなのか
女性もバリバリ働くべき?
家事にお金を払ったら?
なぜ天才と言われる女性は少ないのか
整形っていけないこと?
性描写はやめるべきか
ーー実は、フェミニストの意見は分かれます
対立も矛盾もそのまま理解し、前に進むための超入門!
===
第一章 支配
第二章 権利
第三章 仕事
第四章 女らしさ
第五章 セックス
第六章 文化
第七章 断層線と未来
男女平等をうたいながら、性差別的な言葉や行為に満ちた学校空間。差別と抑圧を超え、自己を解放する力をもたらすために教育に何ができるのか? 性差別の再生産を止め、既存の権力関係に変化をもたらそうとする新しいフェミニズム教育論!
[目次]
序章
第1章 フェミニズムとフェミニズム教育
1 権力をめぐるフェミニズムの考え方
2 構造としての権力関係への対応の仕方
3 女性学の誕生とその教育実践
4 フェミニズト・ペダゴジーによる権力関係への対応と失敗
5 権力関係の構造を変えるには
第2章 ポストフェミニズムにおける女性の主体性
1 頭のなかの得体のしれない力
2 ポストフェミニズム
3 ポストフェミニズムと新自由主義の共鳴
4 ポストフェミニズムの主体性
5 「作者とは何か」
第3章 学校教育のなかの二重基準と二重意識
1 学校がもたらす二重基準
2 二重基準への対応
3 W・E・B・デュボイスの論じた黒人の「二重意識」
4 学校現場の女性たちの二重意識
5 ハラスメントの構造ーー二重基準のあらわれ、そして二重意識を生み出すもの
6 バックラッシュと性差別ーー変化への抵抗
7 どちらの自己を養うのか
第4章 性差別はそこにあるのに、私たちはみんな見えなくさせられている
1 男子は落ちこぼれていない
2 リベラル・フェミニズムの教育研究
3 「男とか女とかことさら取り立てない」という学校文化
4 フェミニズムの意識を持つ教師
5 女子生徒たちの「抵抗」とポストフェミニズムとのつながり
第5章 困難な「セーフ・スペース」づくり
1 意識化
2 「習慣」の力
3 セーフ・スペース
4 権力が聞きたいことを繰り返す
5 女の語りは疑われる
第6章 情動のフェミニズム教育
1 身体を通じたコミュニケーション
2 エロスと情動
3 情動が伝わる教室環境
4 予測不可能なことを教室にもたらす情動
5 情動のコミュニケーションを習慣化する
終章