「私のことを、絶対に好きにならないで」
優等生な朝比奈さんと世間的には不良な誠也は、日本とアメリカという遠距離ながら交流を続け、さらに仲を深めていた。一方、誠也の後輩である結衣は大好きな先輩が幸せに向かう姿を喜びながらも、彼の幸せと自身の想いの板挟みにあっていた。そこには、過去に結衣が誠也と交わした、ある約束も関わっておりーー三者
三様の『今』と『過去』が絡み合い、歪で美しい青春を紡ぎだす。
「私のことを、絶対に好きにならないで」
不器用な彼らの贈る学園青春物語第二幕、開演。
非難すべきは、資本主義ではなく、経済成長主義なのだ。私たちは実に大きな「誤解」をしている。経済成長が人々を幸福にするーーという思い込みだ。すでに到達してしまった豊かな社会でこれ以上の成長至上主義を続ければ、人々の「ふつうの生活」は破壊され続けるだけなのだ。日本を代表する社会思想家が、「人間にとって経済とは何か」を根本からとらえ直した圧倒的論考。
小学校六年生で学ぶ漢字191文字。新学習指導要領対応。
「東京オリンピックを中止しろ、さもなくば新国立競技場を爆破する。」
という犯行声明とともに爆破された札幌時計台。「死の聖火ランナー」のごとく徐々に新国立競技場に迫りながら各地の五輪会場で爆発事故が発生。警視庁捜査一課の足利義松と阿桜藍花は犯人を追い、列島を疾走する!
「自由に倦んだ」時代に問う、渾身の論考! 自己責任や援助交際、殺人を巡る議論など、自由にまつわる問題に様々な角度から切り込み、現代社会・思想が陥っている「自由のジレンマ」を乗り越える方法を探る。(講談社現代新書)
「自由に倦んだ」時代に問う、渾身の論考! 自己責任や援助交際、殺人を巡る議論など、自由にまつわる問題に様々な角度から切り込み、現代社会・思想が陥っている「自由のジレンマ」を乗り越える方法を探る。
第1章 ディレンマに陥る「自由」
第2章 「なぜ人を殺してはならないのか」という問い
第3章 ケンブリッジ・サークルと現代の「自由」
第4章 援助交際と現代リベラリズム
第5章 リベラリズムの語られない前提
第6章 「自由」と「義」
右翼でも、左翼でもない、保守思想で世論を斬る人気のコラムが本に!
1,863種類のランを網羅した決定版ラン図鑑!
ランは顕花植物中最大の科であり、その数は実に27,000種にのぼります。そして魅力的な花であるにもかかわらず、広く知られていない種は少なくありません。
本書はこれら野生ランの種をできるだけ多く紹介し、ランの愛好家や研究者にとって待望の座右の書となるものです。
本書では、選ばれた372属1,833種2亜種28変種のランをすべてカラー写真とともに、日本語と英語の2カ国語で解説しました。ランの種を容易に識別できるよう、それぞれのランを学名のアルファベット順で配列し、写真と解説で美しくわかりやすく紹介しています。
基本字が多く含まれる小学一〜三年生で習う漢字を中心とした574字について、中国での『説文解字』以来の字源研究の蓄積や、日本での加藤常賢・藤堂明保・白川静などの研究を踏まえながら、甲骨文字からの字形の変遷をたどる。字形の継承関係や継承されずに消滅した字形などを含めた丁寧な流れ図で解説しているのが特徴。
はじめに
概論
1.漢字の歴史
2.漢字の成り立ちと字形変化
3.先行研究とその問題点
4.字典の凡例
本文
人体に関係する部首の文字
自然に関係する部首の文字
動植物に関係する部首の文字
人工の道具に関係する部首の文字
建築・土木に関係する部首の文字
幾何学的符号の部首の文字
附録
1.本書の部首・文字一覧
2.画数索引
3.音読み索引
4.教育年次別漢字表
5.各研究者の上古音分類
6.参考文献
黒彦と果菜は、あるハガキがきっかけで、山間の村・露壜村(ろびんそん)に足を踏み入れる。その瞬間から、またしても恐怖の連続殺人事件に巻き込まれてしまうのだった!? シリーズ最強の難事件!
「自分」が死ねば、「世界」はどう認識されるのか? 「死」とは何か。なぜ、怖いのか。死ねば、どこへゆくのか。先人たちや宗教での死生観とはーー稀代の思想家が、人間究極の謎に徹底的に迫り、超高齢化社会で静かに死ぬための心構えを示す。
文明が野蛮に転じ、ウソで動く世界にあって、日本と日本人はどこへ行くのか。
本書はグローバリズムを批判し、国民経済を重視する立場から、こうした問いに正面から向き合う。東西さまざまな思想家・哲学者・経済学者の考えを紹介しながら、基本的な考え方について、本書はやさしく、説得的に示していく。
いま、日本と世界は危機のなかにある。テロ、経済問題、安全保障問題、そして価値の問題……これらを解読するための、思考のヒントがここにある!
本書の大きな特徴は、著者のホームグラウンドといえる『表現者』(西部邁事務所)に長く書き継がれた、同時代批評を集成したところだ。
著者は読者と対話するように自在かつ闊達に書き、思想する者の律儀と熱気と、自立する志を伝えてくるのは、本書の魅力の一つである。
バブル崩壊以降、日本経済をマイルドなデフレが続いたのはなぜなのか。なぜ異次元の金融緩和、大胆な財政政策も、デフレ脱出につながらなかったのかーー。
そこには、日本経済を大きく変化させる、需給ギャップの原因があった。グローバル化、人口動態の変化など、需要の「構造」が大きく変わった「平成日本」を振り返り、未来に禍根を残さない日本経済のあり方について、明快な指針を示す衝撃の書。
☆バブル崩壊以降、大胆な財政・金融政策、不良債権の処理などの手を次々に打ちながら、マイルドなデフレ状態から脱しきれなかった日本経済。
☆そこには、グローバル化の進展、人口動態の変容など、日本経済の需要面を根底から変える大きな「構造」の変化があった。そのため、供給改革のペースが追いつかず、マイルドなデフレ状態を脱しきれなかったのだーー。
☆元日銀マンとして金融政策の現場に深くかかわった著者が、大胆な仮説をもとに、経済学の知見等も使いながら、「平成日本」を経済面から鋭く分析。国民の経済厚生を大きく既存しない経済政策運営のあり方を考える。
第1章 長引いたマイルドなデフレをどう理解するか
第2章 日本経済を襲った大きなショック
第3章 マクロ経済安定化政策による対応
第4章 これからのマクロ経済安定化政策
補 論
私たちはいつまで誤った経済学を信じ続けるのか? いまだ収拾のつかないグローバル金融危機。これに対する各国の対応は、結局は対処療法に過ぎず、次のバブルを招来させるものでしかない。そして資本主義の危機を底で支えているのは、社会主義国の中国という喜劇的状況。なぜこのような状況に陥っているのか。筆者は経済学の根本、貨幣の根源にまで遡り、いまの過ちを論じる。(講談社現代新書)
今日のグローバル経済危機の根源には、私たちが現在「正しい」と思っている市場主義経済学の現実離れした理論があった。アダム・スミス、マックス・ウェーバー、そしてケインズといった賢人が、かつて語っていたことを丁寧に読み解き経済学と現実の関係を再び整理し直す。
さらにグローバル経済危機の中心になる金融市場が必然的に抱える問題を、貨幣の源流にまで根底にある貨幣の誕生にまで遡り明らかにする。
知的興奮とともに、今日の大問題への解決のヒントが見えてくる一冊!
第1章 失われた二〇年ー構造改革はなぜ失敗したのか
「構造改革」が長期的停滞の原因/市場化すべきでなかった「生産要素」/「社会的土台」を市場中心主義が破壊する etc.
第2章 グローバル資本主義の危機ーリーマン・ショックからEU危機へ
経済政策のトリレンマ/「国家」が市場に従属する etc.
第3章 変容する資本主義ーリスクを管理できない金融経済
金融市場の発展が「ブラック・スワン」を作り出す/世界経済を支えた生産と消費のインバランス/経済学の前提の誤り etc.
第4章 「経済学」の犯罪ーグローバル危機をもたらした市場中心主義
シカゴ学派の勝利/「科学としての経済学」の装いの成立/現実離れした理論が政策を動かした二〇年間 etc.
第5章 アダム・スミスを再考するー市場主義の源流にあるもの
アダム・スミスは「市場経済学の祖」なのか/なぜスミスは重商主義を批判したか/「大地」に根ざした経済を擁護/国富は戦略で決まる etc.
第6章 「国力」をめぐる経済学の争いー金融グローバリズムをめぐって
国力と経済学/「交換の経済」と「生活の経済」/ケインズの自由放任批判/「金融グローバリズム」と「ナショナル・エコノミー」の対立 etc.
第7章 ケインズ経済学の真の意味ー「貨幣の経済学」へ向けて
貨幣の発生は合理的には説明不可能/経済活動と不確定性/貨幣が過剰性を生み出す/ケインズが「予言」した資本主義の長期的停滞 etc.
第8章 「貨幣」という過剰なるものー「稀少性の経済」から「過剰性の経済」
ポトラッチに見る「原・交換」/交換を可能にする「過剰なもの」/「ゼロ・シンボル」としての貨幣/「過剰性」を浪費するための「普遍経済」/現代文明にも生きている「ポトラッチの原理」/「過剰性」がさらなる「過剰性」を生み出す金融市場 etc.
第9章 「脱成長主義」へ向けてー現代文明の転換の試み
市場が稀少性を生み出す/豊かだけれど幸せではない日本人/かつての「アメリカの事情」が今日の状況を生んだ etc.