本書での発達障害は、外来に訪れる人で圧倒的に多い、自閉スペクトラム症を念頭においています。彼らの中心的課題は「生きづらさ」。子どもの頃には気づかなかったけれど、社会に出てなぜかうまくいかない。そんな自閉スペクトラム症の特性を「コミュニケーションの障害」「同一性保持の傾向」「イマジネーションの障害」の3つととらえ、その現れ方と対処法をできるだけわかりやすく解説。本人だけでなく周囲の人に役立つ一冊です
ひと目でわかるイラスト図解
《講談社 健康ライブラリースペシャル》
【特性に合った対処法を徹底解説!】
発達障害は精神科医でもなかなか理解しがたい障害です。
大人で「発達障害」と診断する場合、ほとんどは自閉スペクトラム症です。ADHDの人も若干はいます。本書での「発達障害」は、この二つ、あるいは合併の場合をさしますが、外来に訪れる人で圧倒的に多い自閉スペクトラム症を念頭においています。
精神科の現場ではDSM(米国精神医学会の『精神疾患の診断・統計マニュアル』)はスタンダードな診断基準です。ところが、その記述はたいへんわかりにくいと言わざるをえません。本書では、DSM-5をもとにして、自閉スペクトラム症の特性を「コミュニケーションの障害」「同一性保持の傾向」「イマジネーションの障害」の大きく3つととらえました。そのほかにも特性はいくつかあり、一人ひとり症状や程度は異なりますが、それぞれの特性が、どのような現れ方をして、どう対処したらよいのかをできるだけわかりやすくお伝します。
発達障害の中心的課題は「生きづらさ」です。子どもの頃には気づかなかったけれど、社会に出てなぜかうまくいかない。仕事は失敗ばかり、対人関係がうまくいかず、コミュニケーションがとれない……。こうした生きづらさは、同僚、部下、上司、あるいは配偶者など、本人と関わりある人たちにも深刻な問題をつくります。理解を深めるための症例には、生きづらさが生じやすい職場での課題を多く取り上げました。本人だけでなく、周囲の人にも役立つ一冊です。
【本書の内容構成】
1. 発達障害とは生きることの障害
2. 社会性の障害ーー人間関係がうまく保てない
3. 固執性ーー興味や行動が広がらない
4. 生きづらさを改善するために
性同一性障害とはいったいどのような事態なのか。当事者と家族への膨大な調査に基づき、心理学、精神医学、生物学などあらゆる角度からその全貌に迫る。性同一性障害を理解するための基本文献。
デジタル革命は、何を変え、どこへ向かうのか?建築の表記法の変遷ーアルファベット、図面、そしてアルゴリズムーを辿り、伝統的なハンドメイドと共通する、可変性にもとづくデジタル・エイジの建築を解き明かす。
精神分析と愛着理論の再統合という理論的背景をもち、トラウマ治療への応用など汎用性の高い注目のアプローチを極めて平易に解説。
第1部 メンタライゼーションとは何か
第1章 メンタライゼーションとは
第2章 メンタライゼーションとの出会い
第3章 なぜメンタライゼーションか──個人的体験
第2部 メンタライゼーションに基づく治療とは何か
第4章 境界パーソナリティ障害から解離性同一性障害へ──愛着外傷という社会問題への処方箋
第5章 母思う,ゆえに我あり
第6章 こころの原始的モード
第7章 よそ者的自己(1)──その定義と誕生の経緯
第8章 よそ者的自己(2)──内なる攻撃者
第3部 メンタライゼーションに基づく治療の実際
第9章 治療者の基本姿勢とメンタライゼーションの不均衡への挑戦
第10章 介入の手順
第11章 未来に向けた転移の利用とよそ者的自己
第12章 非効果的なメンタライジング
第13章 メンタライゼーションの意義と価値
補 章 新型コロナウイルス時代のメンタライゼーション
「ドイツ、フランス、そして日本で花開いた精神病理学の遺産を、著者は現代に引き継ごうとしている。入門書でありながら精神病理学の未来を見据えた意欲的な本である。」 ── 木村 敏(京都大学名誉教授)
精神病理学は、ときに難解とか抽象的といったイメージをもたれることがある。けれども本当は、統合失調症、うつ病、認知症、自閉症などの精神障害を「わかりたい」と思う全ての人にとって、大きな助けとなる実践的な営みである。もっとたくさんの人たちに、精神病理学が積み上げてきた叡智を知り、役立ててほしい。本書は、そんな強い思いのもと生まれた入門書である。だれでも読み通すことができるように、次のような工夫が施されている。
・各章を精神障害ごとに分け、冒頭で『DSM-5』対応の最新の基礎知識を概説し、全体の見取り図として学説史などを紹介。
・精神病理学の代表的な考え方ーー記述精神病理学・現象学的精神病理学・力動精神医学ごとに節を設け、それぞれの主要な学説を網羅。
・かならず症例を提示し、具体的・実践的に解説。
・わからない言葉があれば索引ですぐに確認可能。索引は文中の重要語をひろくカバーし、事典のようにも使える。
このように、精神障害のことをよく知らない読者でも、「自分がいまどこにいるのか」を見失うことなく読み進めていける構成をとり、そして、実践に役立てられるかたちで精神病理学のことが「わかる」記述を徹底した。自信をもって「入門書の決定版」として薦められる、著者渾身の書き下ろし。
なぜ倫理委員会は性の転換手術を認めたのか?その経過を委員長自らが明かしながら性とは何か、社会はどうあるべきかを考える。
十五歳の少女が「不適切な女性」という理由で精神病院に収容された。そこで彼女が受けた治療とは、化粧や髪のカールのしかた、女らしい服装や身のこなし等々の女らしくなるための矯正だった-。本来ならありふれた高校生活を送るべき貴重な青春期を、3つの精神病院で“真性の”精神病患者に囲まれて過ごすことになった、ひとりの少女の苦悩と成長を鮮烈に描く、秀逸のノンフィクション。「性同一性障害」をめぐる問題提起の書。
高校時代のたくさんの恋愛、仲間たちと過ごした文化祭やイベント、受験、そして大学生活と就職活動──多感な思春期に得た経験と、その局面で求められる「男らしいふるまい」に対する葛藤をへて本当の自分の性を感じとっていく、ある「女性」の物語。
まえがき
第1章 田園の青春
創立記念日の神戸
一年ぶりの男女共学
出会いのバーベキュー
はじめてのカミングアウト
夏色の思い出
スキとキスのあいだ
ヒロインは男まさり
田園が実る季節
祭りのあと
二人は公認カップル?
女子生徒が恋敵
スケートとマフラーの冬
言葉にできない
第2章 田園の憂鬱
春なのに
女生徒会長はダメ!?
屈辱の球技大会
体育の悲劇
はまらないピース
待つわ
紫煙の向こうの明日
女の子どうしの密室
春風にのせて
白い変人たち
第3章 卒業への田園
運命の新学期
美声の詐欺師
美容院初体験
土曜日の三角関係
カタツムリになりたい
男どうしの同棲!?
危険な?ダブルデート
思い出がいっぱい
志望校は女子大学!?
女子高生になれなかった少年
さよならは言わないで
第4章 思い出の神戸
私服通学の憂鬱
文学部の居心地
俺は男だ!
芸達者たちの封建社会
三条で逢いましょう
学生街の喫茶店
大学生の余暇
永遠の憧れ
六麓キャンプ・女子上級生
兼業主夫誕生
会計の適性
第5章 春風になる
社会学ゼミの女子学生
卒論はおニャン子クラブ!?
深夜の密会
若草色の季節
再会の教育実習
晴れた日には六甲が見える
さよならの季節
OLになりたい
失くした1/2
こんな空の下で
小春日の内定辞退
港町の乾杯──春風になる
家族全員が耳が聞こえないという環境に生まれ、いわれない同情、イジメ、偏見を向けられながらも、持ち前のファイトで乗り切り、さらに、男から女に生まれ変わった一人のろう者が明かす、壮絶だが、思わず笑ってしまう青春模様。
発達障害の概念は、精神医学のパラダイムを覆すほどの影響をもたらし、発達障害や、特に自閉症スペクトラム障害(ASD)に関する研究は、精神病理学の中でも大きな柱をなす重要な領域となっている。
発達障害の概念が精神医学に与えた大きな影響を目の当たりにした精神科医や児童精神科医や心理学者など総勢18人が、2018年3月、相互討論ワークショップを行った。
本書には、そこでの徹底した議論を踏まえ書き下ろされた9編の論考が収められている。単にひとつの疾患概念の出現ということを超え,精神医学のパラダイムに深甚な影響をもたらした「発達障害」の精神世界を探究する。
◆「医療と司法の架橋」による医事法学のさらなる深化と発展をめざす、基礎研究や最先端研究のアリーナ。待望の第4号◆
第4号は、第1部「論説」に2論文(永水、小林)と、第2部「国内外の動向」は、5論文(阿保、北尾、畑中=土屋、中部=竹内、森本)を掲載し、判例研究5本(武藤、稲葉、小谷、千葉、上原)と書評3本(平野、神馬、我妻)を収録し、ますます充実の研究誌。