本書では、人格の病理に対し常に方法論的な関心をもち、その視点から研究を続けてきた著者が、幅広い切り口で人格障害一般と多重人格・PTSD・境界例・統合失調症等について論じている。
女と呼ばれた男が、ついに女子更衣室にサヨナラを告げた。性同一性障害、33年の七転八倒、規格外人生発見までのエトセトラ感動記。
本書では、トラウマとジェンダーが重なる問題として、対人的なトラウマ、それも親密な関係における長期反復的なトラウマであるドメスティック・バイオレンスや性暴力、児童虐待の事例を数多く取り上げ、議論しているが、これらは社会的にも対応に危急を要するテーマでもある。臨床にすぐ役立つ、ジェンダー・センシティブなアプローチの要点を提示し、さらに、臨床現場にトラウマとジェンダーの視点をとり入れることで、具体的にクライエントの何を見、どのような働きかけをし、どんなことに気を配るかを事例検討で明らかにしている。
本書は、DSM-IV-TRによる精神疾患の診断を行う場合の「鑑別診断のための臨床指針」として書かれたものである。
本書は、医療と法と生命倫理の問題に関心をもたれる一般の方がたに広く読んでいただくことを意図して著述している。したがって法律専門用語はほとんど用いず、できるかぎり分かりやすくしかも可能な限り新しい動きをとらえて記述している。
精子はその昔、バイ菌だった。相性は遺伝子で決まる?などなど。フェロモンと遺伝子に関する最新の知見が解き明かす、男女のふるまいの秘密。あなたの行動はここまで動物的だった。
本書は、性同一性障害の理解を深めることを通じて、今日、日本のジェンダー・ケアが進んでいる方向に疑問を呈し、新たな視点から性別違和感に苦しむ人々に対する心理・社会的支援の重要性を訴えようとするものである。また、本書は、これまで議論されることの少なかったジェンダー・アイデンティティの形成/再形成課程に目を向けることで、ジェンダーをより動的なものとしてとらえなおそうと試みる。
こころが病気になるんじゃない。どんな臓器も病気になる。脳に病気が起きるとこころの具合が悪く感じられるだけなのです。「こころの悩み」を解きほぐす、わかりやすい精神医学の話。
オチンチンがある子はなぜ男の子なのか?性同一性障害の当事者であり、研究者である著者が最新の研究成果をもとに“性別”をめぐるさまざまな問題を目からウロコの納得分析。最も分かりやすいトランスジェンダー学入門。
ビジネスパーソン必携!あなたの会社にレジリエンス(耐久性)はありますか?米国トヨタのセクハラ訴訟、パロマ湯沸器事故、個人情報漏えい問題など、相次ぐ企業の不祥事は、なぜ起こるのか?どう対処すべきか?その防止策は?第一線で活躍する実務家が、100の事例を挙げてそのポイントをわかりやすく解説し、リスクマネジメント再構築のヒントを示す。
幼い頃から自分の身体に違和感をもっていた著者は,27歳のとき「男性」として生きることをやめ,やがて「女性」として暮らすようになった.今,さまざまな困難を抱える人々の声を聴き,見過ごされがちな問題を可視化するために発言を続ける.誰もが自分らしくのびやかに暮らせる「寛容な社会」を創るための熱いメッセージ.
はじめに──いくつものボーダーを越えて
第1章 「私の戸籍は男性です」──政治家になった
1 顔を見せて訴えなければ
2 手探りの選挙活動
3 変わってゆく街の空気
第2章 私は誰?──性を見つめて
1 仲良しは女の子
2 第二次性徴
3 孤独感と罪悪感の中で
4 サラリーマン時代
5 「もうごまかせない」
第3章 性を移行する──居場所を探して
1 初めて仲間に出会う
2 性を移行する
3 「女性」としての暮らし
4 社会保障制度が使えない
5 司法への絶望
第4章 性別変更に道を拓く──「性同一性障害者特例法」の成立をめぐって
1 議員立法の知らせ
2 国会のルール
3 特例法の成立
4 なお残る課題
第5章 ちいさな声、声にならない声──当事者のニーズを掘り起こす
1 「常識」を疑うことから
2 一万五六〇〇人の「外国人」
3 七〇〇人の「オストメイト」
4 ひとり親家庭の実態
5 要約筆記と手話
6 失語症会話パートナーの養成
7 バラバラの「点字ブロック」
8 政策決定の現場で
第6章 沈黙から発言へ──「変える」方法
1 沈黙は「存在しない」こと
2 自己肯定感をもつ
3 確実に声をとどけるために
4 権利意識の危うさ
5 嫌がらせに負けない方法
第7章 「フツウ」って何だろう──寛容な社会とは
1 ボーダーライン、この恣意的なもの
2 性的少数者のいま
3 「フツウ」って何だろう
あとがき
◆もっと詳しく知りたい人のために