<総力特集>
「あの一行」の衝撃から37年 禁断の実写化 十角館への招待状
「映像化不可能」と言われ続けた衝撃作が、まさかのドラマ化! 10の欠片を集め終えたとき、あなたは必ず「館」に誘われる。
綾辻行人 ロングインタビュー 館の誕生
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十角館をまだ訪れたことのないあなたへ 朝宮運河
美麗コミック版豪華試し読み『十角館の殺人』 清原 紘
十角館から始める有名ミステリ作品の旅 若林 踏
「十角館」の知られざる原点
幻影の城から異形の館へ受け継がれたもの 若林 踏
Huluオリジナルドラマ「十角館の殺人」
読んでから観るか、観てから読むか
十角の館はいかに改装されたか〜受け継がれる“館”のDNA〜 若林 踏
綾辻行人×伊坂幸太郎 特別対談
ミステリの“憲法”--受け継がれる理
超レア級! 限定愛蔵版秘蔵エッセイ特別再録 私の『十角館』
「館」シリーズ全作解題 若林 踏
<シリーズ>
海堂 尊 プラチナハーケン1980 第1部
『ブラックペアン1988』で「オペ室の悪魔」と呼ばれた外科医・渡海征司郎の若き日々。病院改革を目指す佐伯教授の露払いを命じられた彼は、なぜ悪魔的手技を持つに至ったのか。
<特別企画1>
新感覚朗読劇「Staging!!」特別対談
神谷浩史と小川哲が誘う前代未聞の朗読劇
構想四年。三人の演出家が主役の朗読劇はどうやって生まれたのか。原作に施された超絶技巧と演じる側の心持ち。観劇前必読の対談をご覧あれ。
原作掲載
四月十一日を千二百回繰り返したと主張する男 小川 哲
<全編公開>
阿部暁子『カフネ』
法務局に勤める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。
阿部暁子『カフネ』全編公開記念インタビュー (聞き手:吉田大助)
『カフネ』書評 三宅香帆/マライ・メントライン
<特別企画2>
柴田勝家 ショロトルの裔
『メタリックルージュ』スピンオフ短編第3弾!
<読み切り>
坂崎かおる あたたかくもやわらかくもないそれ
高瀬乃一 慈悲の鐘
『無間の鐘』書評 田口幹人/久田かおり/理流
<コラム>
宮田愛萌 ねてもさめても本のなか
〆切めし くわがきあゆ
武田砂鉄 もう忘れてませんか?
今月の才能箱 湯上響花
<漫画>
意志強ナツ子 るなしい
<本>
ミステリー 若林 踏
青春・恋愛小説 吉田大助
時代小説 柳亭小痴楽
エッセイ・ノンフィクション 内藤麻里子
読書中毒日記 こだま
今月の平台
第19回小説現代長編新人賞募集
第71回江戸川乱歩賞募集
執筆者紹介
浮気の相手であった部下の結婚式に、妻と出席する男。おきゃんで、かわうそのような残忍さを持つ人妻。毒牙を心に抱くエリートサラリーマン。やむを得ない事故で、子どもの指を切ってしまった母親などー日常生活の中で、誰もがひとつやふたつは持っている弱さや、狡さ、後ろめたさを、人間の愛しさとして捉えた13編。直木賞受賞作「花の名前」「犬小屋」「かわうそ」を収録。
親分格のヒロミツ。括約筋の働きが悪い松井。コロッケ屋の息子・神田パッチン。そして思い出しても“しん”とした気持になる〈白い手〉の女の子。海がひかり、風がおどり、森がさわいでいたあの頃。歩いていく先すべての風景が優しくするどく輝き、いつも何かがキラキラしていた少年たちの黄金時代。シーナとその仲間たちがくりひろげる、冒険と試練と友情の物語。
恋愛とは何ぞや。西洋との比較から、具体的な技巧まで懇切丁寧に説く「新恋愛講座」、“結婚のおわり”“童貞のおわり”など様々なおわりについて、考察した「おわりの美学」と「若きサムライのために」の三本を収める。
我ながらいい男を手にしたもの。久美は思う。格好の結婚相手を見つけ、今日はホテルに披露宴の下見。宴会係の男性と打合わせを終えて一息ついた瞬間だった。「この人は…」久美は愕然とした。この宴会係には見憶えがある。かつて中年男との不倫の日々、このホテルで淫らな時間を過ごしたものだ。その時のフロントマンが彼では。彼はすべてを知っている。
そのひとの横顔はあまりにも清洌で、凛としたたたずまいに満ちていた。19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の精神科医にひと目惚れ。高校時代のガールフレンド夏姫に後ろめたい気持はあったが、“僕”の心はもう誰にも止められないー。第6回「小説すばる」新人賞受賞作品。みずみずしい感性で描かれた純愛小説として選考委員も絶賛した大型新人のデビュー作。
本書はチェコ出身の現代ヨーロッパ最大の作家ミラン・クンデラが、パリ亡命時代に発表、たちまち全世界を興奮の渦に巻き込んだ、衝撃的傑作。「プラハの春」とその凋落の時代を背景に、ドン・ファンで優秀な外科医トマーシュと田舎娘テレザ、奔放な画家サビナが辿る、愛の悲劇ー。たった一回限りの人生の、かぎりない軽さは、本当に耐えがたいのだろうか?甘美にして哀切。究極の恋愛小説。
もっとラッキーになりたいあなたのための、知ってトクする霊の話。
大橋賢三は高校二年生。学校にも家庭にも打ち解けられず、猛烈な自慰行為とマニアックな映画やロックの世界にひたる、さえない毎日を送っている。ある日賢三は、親友のカワボン、タクオ、山之上らと「オレたちは何かができるはずだ」と、周囲のものたちを見返すためにロックバンドの結成を決意するが…。あふれる性欲と、とめどないコンプレックスと、そして純愛のあいだで揺れる“愛と青春の旅立ち”。大槻ケンヂが熱く挑む自伝的大河小説、第一弾。
両親の不和、離婚から言葉を失った里緒は、治療に効果的だというイルカとのふれあいを求めて、オーストラリアの島にやってきた。研究所のイルカの世話を手伝って暮らす彼女に島に住む老チェリストJBが贈る「フェルマータ・イン・ブルー」の曲。美しいその旋律が夜明けの海に響いたとき、海のかなたから野生のイルカが現れてー。心に傷を持つ人々が織りなすイノセントでピュアな愛の物語。