「無意識の世界」へと向かった芸術家と科学者たちはこれまでに何を明らかにしてきたのか?
人はなぜ「美醜」や「感情」を感じるのか? そして知覚とは、創造性とは、人の心とは?
現代を代表するノーベル賞受賞神経科学者による、無意識を巡る探究の壮大な百年史。
フロイト、クリムト、ココシュカ、シーレから、リーグル、ゴンブリッチ、ゼキ、ラマチャンドラン、フリス・・・、登場する「無意識の探究」への貢献者は芸術家から多分野の科学者まで550人超。図版も多数掲載。
芸術と自然科学、そして人文科学融合の試み、待望の邦訳。
第1部 精神分析学と無意識の情動を描く芸術
第1章 内面への関心:ウィーン1900年
第2章 深部に隠れている真実の探求:科学に基づく医学の起源
第3章 ツッカーカンドルのサロン:ウィーンの芸術家や作家,科学者の交流
第4章 頭蓋骨内の脳の探究:科学的精神医学の起源
第5章 心と脳の探究:脳の働きに基づく心理学の発展
第6章 脳と切り離した心の探究:力動的心理学の起源
第7章 隠された真意を探る文学:シュニッツラー
第8章 近代女性の性の描写:クリムト
第9章 精神を描く絵画:ココシュカ
第10章 性愛と攻撃性,不安の融合:シーレ
第2部 視覚の認知心理学と絵画に対する情動的反応
第11章 鑑賞者の役割の発見:リーグル,クリス,ゴンブリッチ
第12章 観察による発明:創造的装置としての脳
第13章 20世紀絵画の出現:形と情動の脱構築
第3部 絵画に対する視覚反応の生物学
第14章 脳の画像処理:現実に応じた幻想の創造
第15章 視覚像の脱構築:形の知覚を構成する要素
第16章 見ている世界の再構築:情報処理で成り立つ視覚
第17章 高次の視覚:脳による顔と手,体の知覚
第18章 トップダウン型の情報処理:記憶を使った意味の発見
第19章 情動の脱構築:情動の基本要素の探究
第20章 情動の描写:顔や体,色の利用
第21章 無意識の情動と意識的な感情:身体への影響
第4部 絵画に対する情動反応の生物学
第22章 情動認知のトップダウン型制御:前頭前皮質と扁桃体
第23章 絵画の美醜に対する生物学的反応:進化過程で保存されてきた機能
第24章 鑑賞者の役割:他者の心の中の個人劇場への入場
第25章 鑑賞者の役割の生物学的な基盤:他者の心のモデル化
第26章 脳による情動と共感の制御:トップダウン型とボトムアップ型の調節システム
第5部 進化する芸術と科学の対話
第27章 芸術の普遍性とオーストリア表現主義者:生来的なストーリーテラー
第28章 創造的な脳:端緒についた創造性の研究
第29章 認知的無意識と創造的な脳:多数の並行処理と無意識の利用
第30章 創造性を生む脳回路:右半球の活動
第31章 才能と創造性,脳の発達:失語症とサヴァン,躁鬱病
第32章 自己の理解:芸術と科学の新たな対話
巻頭特集:銅版画の新潮流
これまで銅版画は「線描」でイメージを描画する作品が中心でしたが、本特集では近年主流となっている銅版画の傾向を、次の二つのテーマに分類して紹介します。
一つは、銅版画らしいマチエールの表現において、他の技法と組み合わせるなど新味のある作品を発表している「マチエール表現の作家たち」。入江明日香や濱田富貴といった作家を中心に、山田純嗣、森本由貴子、田沼利規、西村 涼、河内大樹を紹介します。
もう一つは、非常に私的かつ内省的な部分に作品のテーマを求める「私的表現の作家たち」です。重野克明、村上 早の作品に込めた思いや制作の動機をインタビューで明らかにしつつ、島田北斗、玉分昭光、豊泉綾乃、チョン ダウン、森 茜が登場します。
今、あえて銅版画で制作をする理由とは。銅版画の新潮流とは何か。最前線で活躍する作家たちの作品とインタビューから、現在の銅版画シーンを明らかにする特集です。
巻頭特集 銅版画の新潮流
第1章 マチエール表現の作家達
入江明日香 ”版表現”で世界と向き合う
濱田富貴 「構造」というマチエール
山田純嗣/森本由貴子/田沼利規/西村 涼/河内大樹
第2章 私的表現の作家たち
重野克明 版画はまじめに苦しまないと 取材・辺見 海
村上 早 銅版画、私の傷。
島田北斗/玉分昭光/豊泉綾乃/チョン ダウン/森 茜
座談会 銅版画の新潮流とは何か? 野口玲一・藤村拓也
版画家ヒストリー 中林忠良(銅版)
「版画アートコレクション」の作家 吉田秀司(木版)
期待の新人作家 土屋未沙(木版)
写真芸術の世界 ロベール・ドアノー
近代日本のアール・デコ 第6回 満鉄のアール・デコ
展覧会スポットライト
没後70年吉田博展/KYOTO版画2021閉会展/「HANGA」NEXT GENERATION/丸山浩司作品展・ゼミ有志展
展覧会レポート
第11回飛騨高山現代木版画トリエンナーレ2020 文・磯見輝夫
版画で作るオリジナル・グッズ 第5回 小さな版画で作る豆本 講師・早川純子
今すぐ買える版画の逸品 版画マーケットプライス2020年12月〜2021年2月版
版画展覧会スケジュール 2020年12月〜2021年2月版
公募展受賞作品/公募展募集要項
版画インフォメーション
HANGA GEIJUTSU English Summary
ChatGPTに代表される生成AIが出現し、世の中は大きく変わろうとしている。 その中で、テクノロジーの動向に左右されず最も重要となるのは、アートの要素であるといわれている。
本書の特徴は、工学修士の学位を持つ著書が、社会に出た後で「足りない要素」を実感し、美術大学の修士課程に入り(最終的に博士号を取得)、アートをビジネスに応用できないかを、悪戦苦闘しながら得たエッセンスをまとめたものである。
また、企業における新規開発において「アート」の要素が、非常に“使える”ことを実証したことがユニークな点として挙げられる。
MFA(芸術修士)という新しい学問の領域についても詳しく述べられている。
「ビジネスに悩んだときには、アートに答えが存在している」
より多くのビジネスパーソンにお勧めの「アート×ビジネス」本です。
第1章 なぜ「アート」を戦略の中心に置くのか
第2章 「アート」とは何か
第3章 「アート」のスキル
第4章 MFA(芸術修士)
第5章 MFAの実践的アプローチ
〈「アートは難しい、わからん」から「わからない。だから興味がわく」へ。〉
〈アートはわからない!と思っている人にこそ触れてほしい「対話型鑑賞」。〉
1980年代後半ニューヨーク近代美術館(MoMA)で開発された対話型の美術鑑賞法(VTC)は、その後派生したVisualThinking Strategies(VTS)をふくめ、日本では「対話型鑑賞」として徐々に広まりました。近年、この鑑賞法は美術鑑賞のみならず教育現場や医療、サイエンスの分野でも評価され、さらにビジネス界にも普及しつつあります。本書は各分野の専門家が対話型鑑賞の現状を把握し、問題や課題を浮き彫りにした上で、対話型鑑賞の可能性を見つめ直す一冊です。
※2022年夏に開催されたフォーラム「対話型鑑賞のこれまでとこれから」をもとに書籍化。
ミュシャ美術館公認の決定版
アール・ヌーヴォーの華 代表作のすべて
アール・ヌーヴォーの華、ミュシャを掌に!
プラハ・ミュシャ美術館が収蔵する代表作、遺品、写真などをくまなく収録した作品集。
「スラブ叙事詩」、素描、ポスター、パステル画、デザインを掌で楽しめる!
※本書は2001年9月刊『アルフォンス・ミュシャ 波乱の生涯と芸術』ミュシャ・リミテッド/編 島田紀夫/監訳を再構成したものです。
海外で作品が高額で取引される村上隆が、他の日本人アーティストと大きく違ったのは、世界基準の戦略を立てたこと。
稀代の芸術家が、熱い情熱と冷静な分析をもって、アートとビジネスの関係を語る。
ミケランジェロは、イタリア・ルネサンスのもっとも重要な芸術家の1人と考えられています。孤独を好み、休むことなく仕事をした彼は、彫刻家であり、画家であり、建築家であり、そして詩人でした。多くの才能をもったミケランジェロの世界にようこそ!
《ダヴィデ像》や《最後の審判》など作品説明も充実。
小学生低学年から。
志望校攻略に欠かせない大学入試過去問題集「赤本」
「アクション・ペインティング」という概念を生み、サルトルやドゥルーズにも影響を与えた美術批評家による、戦後の現代美術の動向を追う、パフォーマティヴな「脱」芸術批評。
美と藝術についての哲学的反省である美学──その美学の重心が,21世紀の今日,美しいものから感性的なものへ,藝術からアートへと大きくシフトしている。感性領域における価値の流動化と,制作活動が持つ意味の多様化の中で,本書は美と藝術への扉を開いた哲学者たちを取り上げて,美しいものをそれ自体の側から考察しようとする美学の原点に立ち返る。美学の今日的な意義を考える上で示唆に富む。
デジタル化とコモディティ化が進む現代,アートの「場」から得られる知見や着想,地域や文脈とのつながり,そして真正性は,企業にとって有益なものである。アートプレイスの構築から企業が得られるものとは何か。取材と分析から得られた知見をもとに伝えていく。
序 章 アートプレイスへの注目
第1部 メディアとしてのアートプレイス
第1章 企業と芸術とのかかわり 第2章 ビジネスにとってのアートプレイス
第2部 事例研究1 オウンド・アートプレイス
第3章 工藝作家が育つ場をつくり,「文化をたのしむ,くらし」を届ける:日本毛織株式会社「工房からの風」 第4章 芸術家との交流が「資生堂らしさ」を育み,企業文化が事業を駆動する:資生堂ギャラリー,資生堂アートハウス 第5章 「よく生きる」をともに考える地域社会の要:ベネッセアートサイト直島 第6章 創業の精神が宿る2つの場所を起点とした芸術支援:サントリー美術館とサントリーホール 第7章 地域に愛される存在をめざした関係づくり:トヨタコミュニティコンサート
第3部 事例研究2 ペイド・アートプレイス
第8章 美術を通じたステークホルダーの結節点:大原美術館 第9章 つながりをつくる社会包摂型の芸術劇場経営:可児市文化創造センターala(アーラ) 第10章 クリエイターとの協働によって企業のマインドセットを刷新する:ロフトワーク 終 章 アートプレイスの形態が生み出すコミュニケーション効果
補 論 本書が依拠する概念と理論
補論1 アートプレイスの役割 補論2 企業と社会のあいだ 補論3 企業のコミュニケーションと文化芸術
1920年代から30年代、教育・哲学・芸術の専門家たちが連携し合う稀有な時代、世界を襲う大恐慌に生活物資が切り詰められるなか、教育哲学者デューイは、心を豊かにする芸術の必要を説く。
一流の研究者・表現者を招いた東京藝大の人気授業「メディア特論」を全2冊で書籍化。様々なアイデアや視点との相互作用はアートをひらく場となる。第1巻は8講演を収録。
序 文(澤 和樹)
1時限目 技術と芸術の狭間で
--アート+エンジニアリング(原島 博)
2時限目 動く絵の現在・未来
--夢の表象とアニメーション(山村浩二)
3時限目 空間音楽・音楽空間
--アート+形式言語(藤井晴行・古川 聖)
4時限目 「芸術の起源」の現在と未来
--絵筆をもったチンパンジー(齋藤亜矢)
5時限目 「哲学入門」
--アート+プロセス(河本英夫)
6時限目 光のアートと陰影のデザイン
--アートをひらく光と陰影(面出 薫)
7時限目 アート+社会=デザイン・テクノロジー融合表現
--アート+社会(須永剛司・鈴木太朗)
8時限目 創作活動におけるカラダの役割
--とくに感覚器官との関わりにおいて(笠井 叡)
あとがき(内海 健)
東京藝術大学 メディア特論 プログラム(2017-2019)
明治以降、書壇とはちがった流れにおいて書に向き合った人物たち7名(松田正平・熊谷守一・柳宗悦・白井晟一・中川一政・高村光太郎・武者小路実篤)を取り上げて、代表的な書をビジュアルに見せながら、彼らの美学を論じる。
そして、各々が専門とする分野(絵画や彫刻、建築など)において生まれ出た美学が、自身の専門ではない「書」という分野においても生かされたことを示していく。造形美だけでない「書」の魅力を解き明かし、また、鑑賞する際の新たな視点を提示する一冊。
はじめに
松田正平「書と原点」
熊谷守一「書と心象」
柳宗悦「書と用」
白井晟一「書と常」
中川一政「書と遅筆」
高村光太郎「書と造型」
武者小路実篤「書とことば」
おわりに
人間の条件と可能性を大胆に更新する人類学者インゴルド。ジャンルを越えて共感を呼んだ『ラインズ』につづく待望の邦訳。“線”から“つくること”へ!
山沢栄子(写真家)。女流写真家の草分け的存在である氏が、男尊女卑の風潮のなか渡米し、劇的な出会いの中から写真に開眼したは半生と、作品世界が語られる。
聞き手・浜地和子。
三十五年の歳月を経て、復刻保存版として登場!
第1回講座|自立への芽ばえ
まずは日光写真から
カメラとの出合い
ボックス・カメラをご存じですか
意志は貫く
自立する女としての芽ばえ
浅井治子先生のことなど
第2回講座|女一人の旅立ち
わが師、コンソエロ・カネガ
アンソニーとグラフレックス
ヨーロッパヘ・・・・・・
初めての就職
帰国
スタジオ開設
百貨店でのスタジオ経営
第3回講座|体いっぱい一生懸命
山本安英を撮る
信州疎開時代
工夫が大切
山沢栄子写真研究会を設立する
ニューヨーク再訪
作品づくりは金儲けのためでない
第4回|山沢栄子と現代
自分の進む道
ものをつくる姿勢
アブストラクト
ポートレートの写し方
現代はこれでいいのか
すべてについて本物志向
チャンスは後ろを振り向かない
第5回講座|カメラで美術が可能か
私とポートレートの撮影
私と郷土玩具の撮影
私とアブストラクトの撮影
工夫と一生懸命
略年譜
塾生名簿
あとがき
2016年「障害者差別解消法」の施行により、文化施設全般に障害のある人への合理的配慮の提供が義務付けられたが、多くの施設では未だ対応がすすんでいない。2020年のオリンピック・パラリンピック開催により、現場の問題意識は高まっているものの具体的な規定や指針の不在が課題となっている。本書は、この現状に応えるべく、舞台鑑賞のバリアフリー化に先駆的に取り組んできた著者が、基本的な考え方から障害ごとのスタッフの対応の詳細まで、必須知識をコンパクトにまとめた初めての入門書である。障害者への「配慮」を考えることを通じて空間・サービスの意味を問い直す奥行きある内容となっている。
コレクションにその名を残した裕福な美術愛好家、松方幸次郎、原三渓、大原孫三郎・総一郎、福島繁太郎との交遊を回想する。松方コレクションの買い付けやモネとの交渉、仏文学者成瀬正一との思い出、原三溪邸に滞日中のタゴールの通訳として寄宿したことを契機に日本美術に目覚めた青年時代、大原コレクションを担った児島虎次郎とのエピソードなどがユーモア豊かに語られる。〈解説〉越川倫明
今や文化事業にも不可欠のマーケティング。
文化施設関係者や学生にも必読書の書ー慶應義塾大学 文学部 中尾知彦教授
文化施設の存在意義やその機能を俯瞰し、主として「公演」を対象に鑑賞者の満足を生み出すための基本戦略から人材育成についての実践的事例も紹介。さらにそれらに必要なマーケティング戦略や今後の指針を、Bunkamuraを例に、広告会社でマーケティング経験の豊富な著者が解説する。
1章 文化施設について
第1節 文化施設の公共性
第2節 「文化」「芸術」そして「経済」
第3節 事業としての文化施設
第2章 文化施設のマーケティング戦略
第1節 文化事業の歴史
第2節 文化施設がめざすもの
第3節 鑑賞者の“満足”を生み出すため
のマーケティング戦略
第4節 マーケティング活動を支える人材育成
第3章 “満足”を生み出すマーケティング活動
第1節 提供価値と顧客理解
第2節 販売部門の活動
第3節 広報部門
第4章 その先の“満足”へ
第1節 ファスト化する鑑賞スタイルへの対応
第2節 文化施設と学校教育との融合
第3節 文化施設と地域社会とのかかわり
<巻末資料>
Bunkamuraの概要