「言語学」と言われて思い浮かべる主だった分野を見渡せる言語学の概説書です。例を多く入れ、やさしい言葉で説明してあるので、言語学を勉強するための最初の1冊に最適です。半期の授業にも使いやすい全14章構成。各章末には、内容理解を確認し、さらに深い学びにつなげるための「問題」と「読書案内」が、そして巻末には「問題」の解答がついています。「社会言語学」「心理言語学」といった学際領域も扱っています。
〈目次〉
第1章 はじめにーようこそ言語学の世界へ
第2章 音の作り方(音声学)
第3章 音の使い方(音韻論)
第4章 単語のしくみ(形態論・語彙論)
第5章 意味の世界(意味論1)
第6章 単語間の意味関係(意味論2)
第7章 文のしくみ(統語論1)
第8章 文の意味(統語論2)
第9章 談話のしくみ(語用論1)
第10章 会話のしくみ(語用論2)
第11章 言語のバリエーション(社会言語学1)
第12章 言葉と変化(社会言語学2)
第13章 文理解(心理言語学1)
第14章 文産出(心理言語学2)
第1章 はじめにーようこそ言語学の世界へ
第2章 音の作り方(音声学)
第3章 音の使い方(音韻論)
第4章 単語のしくみ(形態論・語彙論)
第5章 意味の世界(意味論1)
第6章 単語間の意味関係(意味論2)
第7章 文のしくみ(統語論1)
第8章 文の意味(統語論2)
第9章 談話のしくみ(語用論1)
第10章 会話のしくみ(語用論2)
第11章 言語のバリエーション(社会言語学1)
第12章 言葉と変化(社会言語学2)
第13章 文理解(心理言語学1)
第14章 文産出(心理言語学2)
ことばが世界をつくるのか。世界がことばをつくるのか。
元オリンピアンで著作も多く、「走る哲学者」とも呼ばれる為末大氏。
為末氏が現役時代から興味をもっていたというこの問いを、言語習得研究の第一人者である今井むつみ氏が受け止める。
私たちが意識せず使いこなしている「ことば」とは何だろうか。
「言語能力が高い」、「運動神経がいい」とはどういう状態を指すのだろうか。
スポーツでも言語の習得でも、繰り返しながらやさしいことから難しいことへ、段階をふんだ「学び」が必要になる。しかし、「学び」とは単なる知識の獲得ではなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそが本質であると今井氏は言う。その究極のかたちを為末氏は、調整力の高さ、すなわち「熟達」と呼ぶ。
私たちはどのように学ぶのか、そこに身体がどのようにかかわってくるのか。
「ことばと身体」を専門にする話題のふたりが、異なる立場から「学び」にアプローチする。
◆目次案
1章 ことばは世界をカテゴライズする
2章 ことばと身体
3章 言語能力が高いとは何か
4章 熟達とは
5章 学びの過程は直線ではない
本書は、21世紀の言語・コミュニケーションの課題に「境界」と「周縁」の視点から迫る。ジェンダー、翻訳通訳、危機言語、移動する人々、方言やマイノリティ言語、言語実践のリアリティなどをテーマとする11の論考は、「境界」と「周縁」の恣意性、曖昧性、政治性、暴力性、潜在するイデオロギーを多様な論点と方法で顕在化させ、新たな研究の地平を照らしだす。
執筆者:新井保裕、新垣友子、井上史雄、尾辻恵美、木本幸憲、熊谷滋子、クレア・マリィ、寺尾智史、坪井睦子、滕越、三宅和子
フレーゲからラッセル、そしてウィトゲンシュタインへーー二十世紀初頭、言葉についての問いと答えが重なりあい、つながりあっていった。天才たちの挑戦は言語哲学の源流を形作っていく。その問いを引き受け、著者も根本に向かって一歩一歩考え続ける。読めばきっとあなたも一緒に考えたくなる。とびきり楽しい言葉の哲学。
言語学を学べば、生成AIの底力を縦横無尽に引き出せる!
生成AI開発に従事する言語学者が明かす人間のあらゆる能力を拡張していくビジネス教養
ずっと使える「生成AIとの話し方」、教えます。
生成AI技術は、まさに「日進月歩」の速度で進化しています。
ただ、あまりにも進化が速く、現在、効果的とされる生成AIの使い方が、明日には陳腐化してしまう可能性が高い領域です。
どれだけ目まぐるしい生成AIの変化があったとしても、学んでおくと、「スキル」としてどの時代でも普遍的に通用する、むしろ生成AIの性能が向上すればするほどに重要性を増すものがあります。
それは、「言語学」です。
言語学というのは、ざっくり言うと、自分が「伝えたいこと」を誰かに伝えるために、どう言葉で表すことができるのか、また、どの言葉を使うのが効果的かを追求してきた学問です。でも、なぜ、「言語学」が生成AI時代に必要なのでしょう。
生成AIとのコミュニケーションは、プログラミング言語のような形式言語でなく、私たちが普段使っている言葉、自然言語で行われています。
言語学が研究の対象としてきたのは、この「自然言語」なのです。
私たちは、長年にわたり言語学で探求され続けてきた、「伝えたいこと」を言葉で表す際の「選択肢」を理解し、そのなかで、生成AIとの対話で効果的な「言葉の選び方」を学ぶことで、生成AIの潜在能力を引き出すことができるのです。
時代とともに進化し続ける言語学。国家戦略、AI、滅びる言語、…現代に即した切り口も交えことばの研究の起源から最新言語学まで、全体像と各論点を学び直す。
「物語」、「語り」という観点から、言語学と隣接領域をわかりやすく解説した画期的な書。物語、神話、マンガ、うわさ、都市伝説、ナラティブ・ケアなどの豊富な事例から具体的に、音声、文字、翻訳、文法、談話分析、さらには物語論、文体論、会話分析を幅広く、楽しく学ぶ。構造主義、シナリオ術、サブカルチャー、ケアと自己物語などを通して、文化、芸術、メディア、フィールドワークなど、人類と文化を考える裾野を広げる。
ことばがわかれば世界がかわる。言語の面白さを知りたい人へ。世界の言語の魅力に触れるビジュアルブック。
誰もが近道や楽な方法を探そうとするが、結局は地道な努力しかないと思い知らされる外国語学習。だが、それでもコツは存在する。本書は、そのヒントとなる言語学の基礎知識を紹介。「語学には才能が必要」「現地に留学しなければ上達しない」「検定試験の点数が大事」「日本人は巻き舌が下手」といった間違った「語学の常識」に振りまわされず、楽しく勉強を続けるには。外国語学習法としての言語学入門。
狂言やキリシタン資料から近代日本文学までを分析し、日本語の時間表現の発展の頂点として現代標準語を位置づける。過去や完了の助動詞の交代や減少を、古代語の単純化とは捉えず、発話時を介さない直接的な相対時制の普遍化と、時制関係の近代的一般化として捉える。原著は1971年にモスクワで刊行。日本の近代語の成立を起点から終点まで綿密に論じた重要な研究成果であるにもかかわらずこれまで顧みられてこなかった。本邦初の翻訳。
原著者:Н.A.Сыромятниковスィロミャートニコフ(1911-1984)原著:Система времен в новояпонском языке
國分功一郎氏、千葉雅也氏推薦!
最注目の言語哲学者、一般書デビュー。
“人間は言葉を操る魔法使いである。その恐ろしさと可能性。 我々はまだ「言葉が何をなし得るか?」を知らずにいる。”
ーー國分功一郎・哲学者・『暇と退屈の倫理学』著者)
“言葉を使うのは難しい。なぜなら、言葉には、人を動かし、現実を変えてしまう不思議な力があるからだ。 本書は、「言葉の力」とは何かを、 哲学的な視点から丁寧に説明してくれる。”
ーー千葉雅也(哲学者、『勉強の哲学』著者)
言葉は人の心を救いもすれば、 生涯消えることのない傷を負わせることもできるものです。
誰もが言葉の持ち主なのに、どうにもうまく使いこなせない。
言葉とはいったい何なのでしょう。(「はじめに」より)
『外国語上達法』の著者による入門書が復活。「音声学」「比較言語学」「方言学」など、言語学の全体がコンパクトにまとまった一冊。解説 阿部賢一名著『外国語上達法』の著者による言語学の入門書がここ復活。言語学の全体がコンパクトにまとまったありそうでなかった一冊。 ===外国語など言葉にまじめに向き合おうと思ったら、避けて通れないのが言語学。だが、「音韻論」「比較言語学」「方言学」「言語類型論」など、言語学を学ぼうとすると押さえておかなければいけない分野は多岐にわたる。もちろんそれぞれ奥が深く、それを一朝一夕で習得することは困難だ。そこで本書では、言語学において知っておくべき事柄をキーワードごとに解説し、その全体像が一気にわかるように構成した。加えて読書案内もあるため、さらに学習しようとする人にもタメになる。解説 阿部賢一
世界11カ国で刊行! 台湾OPEN BOOK優良図書賞受賞、
ドイツの最も美しい本賞、ドイツ児童文学賞などノミネート多数!
楔形文字から絵文字まで、200以上の文字が登場。驚異のビジュアルブック。
約5500 年前に文字は発明された。
石や骨に模様を刻んでいた時代から長い時を経て、
いまやコンピュータには15万もの文字を表示できるようになり、
日々、人々は膨大なメッセージを送り合っている。
世界中で生まれた最初の文字とはどのようなものだったのか?
文字の考案者はどんな人なのか?
言語・社会・歴史・文化を背景に、多種多様な文字の世界を大胆に描く!
どんなに小さな集団の文字にも平等な筆者の愛が詰まった本。
東京外国語大学教授、言語学オリンピック日本委員会委員長 風間伸次郎さん推薦!
英語、ドイツ語、エスペラント語、トキポナetc…
多言語を楽しく学び続ける著者による、絶対に「がんばらない」勉強の日々を描いたコミックエッセイ。
楽しく語学学習が続けられるヒントがそこかしこに見つかる1冊です。
第1章 「趣味:語学」な日常
・休日ルーティン
・平日ルーティン
第2章 語学ことはじめ
第3章 4技能別学習法 Listening, Speaking, Reading, Writing
・言語4技能とは
・Listening
・Speaking
・Reading
・Writing
第4章 楽しみつづけるために 絶対にがんばらない語学
・がんばらない語学のすすめ
・楽しみ続けるために1:興味のあるものを教材にする
・楽しみ続けるために2:ルーティン化しよう
・楽しみ続けるために3:ふり返ってみよう
・楽しみ続けるために4:メモを活用しよう
・楽しみ続けるために5:ほどほどで
第5章 目指せ、多言語話者
・多言語学習はじめました
・ドイツ語
・エスペラント語
・トキポナ
本書は、言語学の中でも比較的最近発展してきた領域と方法論を取り上げて解説する。なかでも、言語に対して心理や社会の観点からアプローチする「認知言語学」、「言語習得論」、「語用論」、「談話分析」、「社会言語学」に着目し、さまざまなトピックを紹介しながら解説していく。それらは、心理や社会という観点を通して人間にとって言語がどのような位置にあるのかを明らかにしてくれるだろう。最後に「心理と社会から見る人間の学」として全体を振り返り、「新しい言語学」の成果を俯瞰し、理論やトピックから見えてくるものを再確認する。
1.なぜ「新しい言語学」か?-新旧の違いー 2.認知言語学1-事態の捉え方と言語表現ー 3.認知言語学2-比喩ー 4.認知言語学3-カテゴリー化、多義語と意味変化、文法化ー 5.認知言語学4-認知言語学と命名論ー 6.言語習得論1-母語の習得と臨界期ー 7.言語習得論2-概念の獲得と語意学習ー 8.言語習得論3-多言語環境における言語習得ー 9.語用論1-言外の意味のコミュニケーションー 10.語用論2-意味論から語用論へー 11.語用論3-日本語の語用論ー 12.談話分析ー話しことばの連なりから見えてくることー 13.社会言語学1-社会におけることばのバリエーションー 14.社会言語学2-ことばの変化、ことばへの意識ー 15.心理と社会から見る人間の学
ことばを記号でなく文化としてとらえ、その意味のありようを解明する
私たちは毎日、膨大な量のことばと記号、そしてそれらが表す意味に囲まれて暮らしている。本書は、現代言語学の中心分野である「意味論」の立場から日常生活における言語体験を分析し、ことばの意味が固定したものではなく、時代や文化、状況の違いによって様々に変転することを明らかにする。さらに文化や思考様式と、言語の意味構造がどのように連関しているのかを、豊富な事例を挙げながら解説する。意味論の新しい世界を切り開いて長く読まれた記念碑的著作を復刊する。復刊に際して「改版あとがき」を付加。著者の学問的履歴・原著執筆の背景事情・刊行後の言語学の歩みがわかります。
序章 二つの挿話
「青木屋」と「ブルー・ツリー」/「借リル」と「貸ス」
第一章 言葉ともの
言葉の意味と指されるもの/「婉曲」な言葉使い/「皮肉」な言葉使い/戯語
第二章 意味の類似性
意味の類似性と指示物の同一性/同義語/反意語/包摂語と被包摂語/意味の因数分解/語結合/意味の重複と矛盾
第三章 意味の曖昧さ
不確かさ/意味の曖昧さ(1) 同音性/意味の曖昧さ(2) 多義性/同音性と多義性/文のレベルでの多義性/意味とコンテクスト
第四章 言葉の意味する部分と意味しない部分
意味を担う最小の単位/語の恣意性/擬声語・擬態語/語の有契性/有契性の喪失/有契性の獲得ーー民間語源
第五章 意味の変化
語の意味の変化/意味変化のメカニズム/語義の類似性に基づく場合/語義の近接性に基づく場合/語形の類似性に基づく場合/語形の近接性に基づく場合/意味の一般化と特殊化/意味の向上と堕落/言語の習得の過程における意味変化/語の廃用化
第六章 文法と意味
品詞と意味/主語、目的語と意味/〈動作主〉、〈被動者〉など/〈主題〉と〈叙述〉/〈既知〉と〈新出〉
第七章 センスとナンセンス
意味をなす表現となさない表現/語法上での基準と「ずれ」/コンテクストの役割/「詩的」であるということ
第八章 言語と文化・思考
文化的な関心の反映としての意味構造/思考様式を規定するものとしての意味構造/行き過ぎた議論の危険性/語から語法・文法へ
改版あとがき