明治時代に坪内逍遥が国語文化の面から朗読の意義と必要性を説いてから100年。近年、国語教育の現場をはじめとして、ビジネスや医療といった実用の世界でも、朗読教育の重要性は増している。本書は、美しい朗読のための理論、技術、実践方法を、余すところなく伝えている。長い間入手困難だった朗読学の名著が復活。
一章 朗読の意義
一 朗読の狭義
二 朗読の広義
二章 言語の抽象化作用
一 意義の抽象化
二 音声の抽象化
三 文字の抽象化
三章 言語の具体化作用
一 意義の具体化
二 音声の具体化
三 文字の具体化
四章 言語中枢の機能
一 生理機能
二 心理機能
五章 音声化作用
一 考えること
二 話すこと
三 読むこと
六章 音声形態
一 音節
二 アクセント節
三 文章法
四 卓立法
七章 朗読材料
一 修辞相
二 言語相
八章 音声化の様式
一 話し手の条件による様式
二 メロディーによる様式
九章 朗読教育
一 わかるの理論
二 きこえの理論
十章 朗読技術
一 音声効果
二 音声美学
様々な言語・民族・宗教が渦巻き、ヨーロッパの火薬庫と呼ばれたバルカンー言語地理学を志した著者の初の海外調査先は、その中でも危うい平和と統一を保っていた旧ユーゴスラヴィアだった。暖かい人々と複雑な民族社会の中で言語調査に取り組んだ日々をユーモアと哀しみをこめて語る。言語学者のバルカン体験記。
本巻は、 統語論、音声学・音韻論、形態論、意味論・語用論の各分野におけるインターフェイスをテーマとする4巻シリーズの第4巻である。意味論・語用論と文法化、言語類型論、歴史言語学、「視点(捉え方)」、子どもの言語発達、選択体系機能言語学、コーパス言語学とのインターフェイス(各研究分野間の相互作用)を、その歴史的背景から最新の成果まで扱いながら、分かりやすく紹介することを目的とした研究書兼概説書である。
第1章 意味論・語用論と文法化のインターフェイス
大橋 浩
1. 文法化とインターフェイス
2. 文法化の特徴
3. 使用基盤と文法化
4. 文法化の事例とIF
5. おわりに
第2章 意味論・語用論と言語類型論のインターフェイス
朱 冰・堀江 薫
1. はじめに
2. 意味類型論
3. 意味変化と言語類型論
4. 語用論と言語類型論
5. おわりに
第3章 意味論・語用論と歴史言語学のインターフェイス
米倉よう子
1. はじめに
2. 言語変化研究における通時的言語データの活用
3. 言語変化の方向性
4. 通時的構文文法
5. 複雑系としての言語体系の形成
6. おわりに
第4章 意味論・語用論と「視点」のインターフェイス
町田 章
1. はじめに
2. 捉え方
3. 視点構図
4. 間主観性
5. まとめ
第5章 意味論・語用論と子どもの言語発達のインターフェイス
深田 智
1. はじめに
2. 1歳半ごろまでの言語獲得とその基盤
3. 一語文から各言語に特有の表現パターンの獲得へ:3歳頃までの言語獲得
4. 運動能力の発達と言語獲得
5. 友だちとのかかわり
6. おわりに
第6章 意味論・語用論と選択体系機能言語学のインターフェイス
佐々木 真
1. はじめに
2. 選択体系機能言語学(SFL)の概略
3. まとめ
第7章 意味論・語用論とコーパスのインターフェイス
ートピックモデルを語彙意味論に応用するー
木山直毅
1. はじめに
2. 百科事典的意味論
3. 内省に基づく意味研究とコーパスに基づく意味研究
4. 本章で使用するコーパス
5. コーパスを用いた伝統的なコロケーション統計
6. Biterm topic model
7. まとめと教訓
「あんたバカ?」「だって女/男の子だもん」。私たちが何気なく使う多くの言葉のどこに問題があるのか? その善悪の根拠を問い、言葉の公共性を取り戻す。あの人から言われた「あんたバカぁ?」 元大統領が言う「○○人は○○だ!」 「悪気があったわけではない」 どこまでがセーフで、どこからがダメなのか? 「あんたバカぁ?」「このタコが!」「だって女/男の子だもん」。私たちが何気なく使う言葉にも、悪い言葉がたくさん潜んでいる。では、その言葉は本当はどこが悪いのか? さらには、どうしてあの言葉はよくてこれはダメなのか? 議論がつきない言葉の善悪の問題を哲学、言語学の観点から解き明かす。読み終えると「ことば」への見方が変わるはず。【目次】 はじめに第1章 悪口とは何かーー「悪い」言語哲学入門を始める1 私たちは言語のエキスパートではない2 悪口の謎3 言語哲学を学ぶということ第2章 悪口の分類ーーことばについて語り出す1 内容にもとづいた分類2 形にもとづいた分類3 行為による分類第3章 てめえどういう意味なんだこの野郎?--「意味」の意味1 意味を学問する2 意味の外在主義と内在主義3 意味が担う四つの機能第4章 禿頭王と追手内洋一ーー指示表現の理論1 武士を法師と呼ぶなかれ2 固有名3 確定記述第5章 それはあんたがしたことなんやーー言語行為論1 語用論2 言語行為論第6章 ウソつけ!--嘘・誤誘導・ブルシット1 嘘つきは泥棒のはじまり2 嘘とは何か3 嘘でなければいいじゃない第7章 総称文はすごい1 主語がデカイ2 「だって女/男の子だもん」第8章 ヘイトスピーチ1 ヘイトスピーチとは何か2 「ヘイト」と「スピーチ」の概念分析3 「蒸気船」としての言語おわりにーー悪口の謎を解くもっと勉強したい人のためのブックガイド
はじめに第1章 悪口とは何かーー「悪い」言語哲学入門を始める1 私たちは言語のエキスパートではない2 悪口の謎3 言語哲学を学ぶということ第2章 悪口の分類ーーことばについて語り出す1 内容にもとづいた分類2 形にもとづいた分類3 行為による分類第3章 てめえどういう意味なんだこの野郎?--「意味」の意味1 意味を学問する2 意味の外在主義と内在主義3 意味が担う四つの機能第4章 禿頭王と追手内洋一ーー指示表現の理論1 武士を法師と呼ぶなかれ2 固有名3 確定記述第5章 それはあんたがしたことなんやーー言語行為論1 語用論2 言語行為論第6章 ウソつけ!--嘘・誤誘導・ブルシット1 嘘つきは泥棒のはじまり2 嘘とは何か3 嘘でなければいいじゃない第7章 総称文はすごい1 主語がデカイ2 「だって女/男の子だもん」第8章 ヘイトスピーチ1 ヘイトスピーチとは何か2 「ヘイト」と「スピーチ」の概念分析3 「蒸気船」としての言語おわりにーー悪口の謎を解くもっと勉強したい人のためのブックガイド
英語学・言語学にはじめてふれる学生にもわかりやすく、英語言語学の全体像を紹介。統語論、意味論、形態論、音声学・音韻論、語用論のほか、英語史、社会言語学、心理言語学、第二言語習得の全領域をカバー。
カウンター越しの接客が原則となるスナックにおいて、人びとがどのような言語コミュニケーションの方法で「接客者」と「客」としての良好かつ適切な関係を構築しているのか、また、それぞれの意図がどのような言語行動に反映されているのかを明らかにする。なかでも特に接客者にみられるものを「接客言語ストラテジー」として、そのありようを、ポライトネス理論にもとづいて分析していく。
どんなに内容が良くても、それだけでは、伝わらない! テレビ・雑誌などメディアでもおなじみ、自己表現(パフォーマンス学)の第一人者として活躍してきた著者が、6年間の雌伏生活で劇的に向上した安倍晋三首相のスピーチなどをサンプルにしつつ、最新の研究をもとに明らかにする魅力的な伝え方。(講談社現代新書)
どんなに内容が良くても、
それだけでは、伝わらない!
テレビ・雑誌などメディアでもおなじみ、
自己表現(パフォーマンス学)の第一人者として活躍してきた著者が、
6年間の雌伏生活で劇的に向上した安倍晋三首相のスピーチなどをサンプルにしつつ、
最新の研究をもとに明らかにする魅力的な伝え方。
あなたは、「話す内容」だけに意識がいっていませんか?
プレゼン・スピーチ・交渉・対話……、
さまざまな「伝える」場面で、じつは話の内容以上に重要なのは、
身振りや手振り、声のトーンやアイコンタクトといった非言語表現。
聴衆を一瞬で自分に引きつける「ブリッジング話法」、
意識するだけで印象が変わる「離見の見」など、
学んで練習すれば、誰もが身につけられる方法が満載。
第1章 人は意図的に自己表現せずにはいられないー─自己表現の基本的仕組み
思わず相手に影響される自己表現──「ミラー」と「ミミクリ」の謎/二人のあなた/世阿弥に学ぶパフォーマー「三つの目」
/仕事の成功は自分の「見せ方」「伝え方」で決まる etc.
第2章 世界のスタンダード「LEP理論」──相手に応じて最適な伝え方を選ぶ
相手が動き出す三つのエンジン/安倍首相の言葉の変化──ロジックはできるだけシンプルに伝える
/オバマ大統領の言葉の選択/小泉進次郎議員の「ブリッジング技法」
/スティーブ・ジョブズのシンプル英語に学ぶ
第3章 言葉よりも雄弁な非言語表現──本当の仕組みと上手な使い方
非言語パワーのおもしろさと使い道/第一印象は「顔の表情」で決まる/
人柄は二秒でわかる/背骨は重要なメッセンジャー/アイコンタクトほど強力な伝達手段はない
/「嘘」が一番正確にわかる方法 etc.
第4章 自分の気持ちを言葉で伝える実践編ー─自己紹介からスピーチ、プレゼン、交渉まで
言葉が伝わるための絶対的条件──「コード」の同一化/楽しませるか、知らせるか、説得するか
/「感情プレゼン」成功のコツ──三つの自己開示/ウィンウィンのネゴシエーション/タイプ別・上手な褒め方・叱り方 etc.
第5章 上手に会話を続ける──会話の目的別フィードバック
表情を読んで、会話を変える/傾聴できれば、話はつながる──「SOLER原則」
/お願い事は「アイメッセージ」で──選択権を相手に預ける/なぜ日本人は質問を「非難」と思ってしまうのか etc
約100年前に「復活」した古くて新しい言語、現代ヘブライ語の世界を、この本とともに。待望久しい現代ヘブライ語文法の決定版。
『フーコーの振り子』の著者が問う「記号生産の理論」!
記号、あるいは記号の連鎖が作り出されるとはどのようなことか。
意味作用とコミュニケーションをめぐる思索は、いよいよ核心へ。
記号が作り出されるとはどのようなことか。記号生産の様式を認知、直示、模像、創案の四型に類型化。美的テクストなどの記号が表示義を絶えず新しい共示義に変えて行くさまを描出する。信号がその内容といかに相関するかという様式についても検討し、過剰コード化やコードの転換により新たな意味作用が生成する現象をも分析。記号という営みの核心に迫る!
メッセージとコードは両者の間に保たれる緊密な弁証法的な相互関係を通して、たがいに相手を養い合う。この関係を通じて受信者は新しい記号現象の可能性を意識し、それによって言語全体ーーすなわち、語られて来たこと、語りうること、語られうるし、また語られるべきことから成る遺産のすべてーーを考え直すように仕向けられるのである。……意味体系を変えるということは、文化が世界を「見る」やり方を変えるということである。--<本書より>
※本書の原本は、1996年に岩波書店より刊行されました。
第3章 記号生産の理論
第4章 記号論の主体
「え?」「えーと」「はあ?」……これまでの言語学が見逃してきた、こんな言葉に「人間の本性」が表れていた!?
今まで、主流の言語学が重視してきたのは常に文法や単語の成り立ちだった。
しかし、あなたが人と会話するときに、完全に文法通りの文章で話すことなどあるだろうか? 「あー」「いや」「はあ?」「え?」「で?」などなど、辞書には載らない言葉を繰り出しながら、すさまじいスピードで言葉のキャッチボールをしているのではないだろうか。
もちろん文法の研究は重要だ。だが、人間は文字より前に会話をはじめていた。現実の会話には、主流の言語学が軽視してきた本質的な何かがあるのではないか……本書は、そんな言語学の「革命」を追うサイエンス本である。
著者をはじめとする会話研究者たちは、世界中の会話を録音し、辛抱強く分析してきた。それによって、意外な事実が次々とわかってくる。
たとえば、人間が会話に応答する時間は、さまざまな言語の平均で0.2秒。これは脳が言葉を発するために必要な反応時間(0.5秒)よりはるかに速い。ちなみに、日本語話者は世界最速の0.007秒で応答しているという(!)。なぜそんなことが可能なのか?
また、誰しも、会話の相手が返事をくれないと気まずくなってくるものだ。あなたはどれくらいそんな沈黙に耐えられるだろうか?
調査の結果、それは最大でも1秒間だった(!)。しかも、沈黙が0.5秒を超えると(何か話が通じていないか、否定的な返事が返ってくるのかな)という気持ちになってくるという。あなたも、そんな状況で質問を言い直したりした経験があるのではないか。
すさまじい速さで応答し、話が止まると思うと即座に流れを修復しようとする。何気なくかわしている会話には、実はそんな無意識の超高等技術が詰め込まれている。
そして、その武器になっているのが「え?」というパワーワードだった!?
AIがまるで人間のように問いかけに答えてくる現代こそ、「会話」を考えることは「人間」を考えること。本書には、そのヒントが詰まっている。
第一章 はじめに〜そもそも言語とはどういうものか
第二章 会話にはルールがある
第三章 話者交代のタイミング
第四章 その一秒間が重要
第五章 信号を発する言葉
第六章 質問と答えの関連性
第七章 会話の流れを修復する
第八章 修復キーワードは万国共通
第九章 結論〜会話の科学が起こす革命
40年の翻訳研究、魂の集大成。ディケンズから村上春樹まで、AIにはけっして真似できない、深い深い思索の冒険。
社会から見ることば、ことばから見る社会。さまざまな言語の姿に焦点をあて、人間の言語能力が社会でどのように現われているか、その複雑な関係を明らかにする。
言語研究は日常の素朴な疑問から始まる。ことばのおもしろさ・奥深さの発見と研究テーマの発掘をこの一冊で。