あたたかい愛の祈りが胸をうつ。若い母に捧げる、「綾子からの手紙」集。
勝つためには何をやってもいいのか。モラルなき企業に未来はない。モラルなき人間に成功はない。
ニューヨークに住むマクマレン一家は、風変わりな家族。家長的存在のジェシーは68歳。根っからの犯罪者を自認する男。その息子ヴィトーは、昔は父を手伝い泥棒稼業に精を出していたが、子供の誕生をきっかけに堅気の商売へ。そして、ヴィトーの息子アダムはMITにすすんだが中途で退学し、西海岸、ヨーロッパ、アジアを放浪する旅に出ていた。そのアダムが五年ぶりに帰ってきて、祖父、息子、孫がひさしぶりに顔をあわせることになった。だが、会ったそうそう祖父のジェシーが、三人そろった最初で最後の大仕事を持ちかけた。DNA組み換え技術を盗み出すというヤマだ。成功すれば、百万ドルは下らない。犯罪者の血で結ばれた三人は、目的地の西海岸へと飛んだ。そして仕事は成功するかに思えたが最後になってー。S・コネリー、D・ホフマン主演映画の原作。
1924年、ニューヨークは、金と権力で市議会と密接に結びついた政治結社、タマニ・ホールに牛耳られていた。タマニの実力者ウォレンの妻エミリーは、夫の無理解と暴力に耐え切れず、家を出た。幼い頃からの夢、ブロードウェーの女優を目指す彼女の前に、タマニと夫の恐ろしい罠が立ちはだかる…。愛する娘をとり戻すため、自分の身を守るため、エミリーの長い戦いが始まった。
タマニの罠に落ちたエミリーは、売春の現行犯で逮捕された。服役した彼女の再出発は苛酷だった。前科者に女優の口は来ない、勤め先もない。だが、無実を証明し娘をとり戻すには、莫大な訴訟費用が要る。悩み抜いた彼女は、ついに夜の世界へ足を踏み入れた。そして再び、タマニの摩手が…。華やかな20年代の風俗を背景に、自分の力で幸せを掴もうと努力する1人の女性の半生を描く。
ゴミ集積場で死後20年以上経過した女性死体が発見された。だが摘出された銃弾を検査した調査官は自殺。その上事件を担当したベテラン刑事フェリックスも射殺される。折しも、ニューヨーク市長に当選したモリスンは副市長に任命予定の銀行家ドナテロウに関する告発の手紙を受け取り、旧知の刑事ロジャーズに身辺調査を依頼。しかし当の告発者が自殺。ドナテロウの調査を進めるロジャーズの前に〈木曜クラブ〉という謎の組織が浮上する…25年の沈黙を破り死体が暴く欲望の構図を鮮やかに描ききる本格ハードボイルドの力作。
インターネットによるビジネスの差別化戦略が勝者と敗者を分ける。3年後消える宅配便・生き残る宅配便。
19世紀後半のヨーロッパにおいて、誰もが新聞や本を読み、手紙を書くマス・リテラシーの時代が幕開けした。読み書きの普及は家庭、労働、社交の場をどう変えたか?リテラシーと学校教育、国家、メディア、そして経済発展との関係は?各国の統計から民衆の手記まで、史料を総合して概観した「下からの」リテラシーの社会史。