セックスは人間本来の能力ですから、セックスの力を十二分に発揮して異性を幸福にしようと努力することは、そのまま人間讃歌であり、人権教育そのものです。本書は、生命論からはじまり、セックスのからくりを語り、最後に人間のすばらしい行為としての愛にいたる、という構成をとっていて、性教育の目的にもっともそった内容になっている。
本書では、小・中学校のユニークな授業を紹介しながら、教師と生徒のやりとり、親の戸惑いや悩み、そして「性」をめぐる小・中・高校生の実態を、豊富な資料・取材をもとに報告する。
本書は精神薄弱施設をはじめ、精神薄弱者福祉や教育に関するすべての指導現場における、精神薄弱者の性教育について、その基本理念と教育活動の原則を、わが国の現状を尊重しながら、論述したものである。
「過激」、「極めて不適切な教材」として、障害のある子どもたちの性教育に加えられた政治家の攻撃。学校を守らなかった東京都教育委員会。メディアによるバッシング。全国的にも注目された裁判(東京地裁2005年5月提訴〜2009年3月判決)で、何が裁かれたのか。「教育の自由」をめぐる必読書。
子どもたち・青年層に拡がる「性の貧困」状況、それを生み出す貧困なマスコミ性情報ー“メディア・リテラシー”の視点から性教育の新たな課題にチャレンジする。
電話相談員歴30年の著者が明快に語る生と性のしくみ。出産時や小学校低学年、青年期など、子どもの成長に合わせた伝え方を手ほどき。ロングセラーの入門書に性教育バッシングをめぐる動きを加筆した決定版。「こころとからだの学習」裁判(東京都立七生養護学校)判決要旨収録。
多様性が尊重され自由化が進む社会は、自由に翻弄される人々を生み出した。成熟近代に宿命的な社会基盤の流動とその修復を論じる。
揺れる国家、「市民」の行方ー統合が進む一方、移民は増大し、ポスト国民国家の社会像も今なお明確ではない欧州。排外主義や「帝国」化を回避しつつ、一国で完結しない民主主義をどのように発展させていくのか。シティズンシップ教育に託された困難な課題への挑戦と、その多様な姿を明らかにする。