日本の社会で重要で緊急な男女共同参画の現状を、統計によって描く。2003、2006年版に続く3回目の作品であるが、全章でさらに統計表・図と解説での前進をはかり、用語解説や付録等を拡大し、各章の統計解説での具体的論議をめざした。
対人関係療法(IPT)は、近年、うつ病患者に治療効果のある心理療法として急速に普及しつつあり、米国精神医学会のうつ病治療ガイドラインに認定され、わが国においても厚生労働科学研究に採り上げられている。IPTについては、基本的なマニュアルはあっても、その「本質」を理解し、臨床応用するための実践書はまだ少ない。実際の臨床現場においてIPTをどのように取り入れるべきかを、IPT成立の歴史から他の精神療法との違い、IPTが適用される精神科的障害に対するケーススタディを通して、専門家「ならでは」の関心と疑問から明確にしたのが本書である。
新しい「道」をつくり歩むこと。それは、「道」を黙示する人に「追随」し「馴致」されることではない。ましてや、「服従」し「支配」されることではけっしてない。規律化を論難するばかりとの教育学でのフーコー評価に抗う。
触ったり、見たり、聞いたりしてわかっていく“子どもたちの学びの世界”を広げるために。教材教具の選び方、使い方がわかる実践の書。
「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」から7年。小学校英語から大学英語まで、「戦略構想」が学校英語教育に及ぼした影響は大きい。現状と問題点を分析し、今後の英語教育のあり方についてさまざまな角度から提言を行う。
単一の「語」ではなく、「コロケーション」(=慣習的な語と語の結びつき)に研究者の注目が集まるなか、コロケーション研究の問題意識、方法、研究史、応用の範囲、今後の展望など、英語コロケーション研究の世界を一望する、日本人研究者の書き下ろしによる入門書。英語の語法研究者、コーパス研究者、辞書研究者、文体研究者、英語教育研究者必読。
子どもたち・青年層に拡がる「性の貧困」状況、それを生み出す貧困なマスコミ性情報ー“メディア・リテラシー”の視点から性教育の新たな課題にチャレンジする。
本書は、OECDが行った世界中のスクールリーダーシップの政策と実践についての研究に基づいている。様々な国際的な見方をすることで、4つのテコ入れ政策(責任の再定義、仕事の分散、魅力的な専門職、技能の開発)と幅広い政策オプションを明らかにして、政府がすぐにでもスクールリーダーシップを向上させ、将来に向けて持続可能なリーダーシップを構築する一助となるものである。
重力と和解し、身体を再生させる技法ーロルフィング。姿勢の器官を再組織化し、身体を再生させる。本書は、自己展開しつづけるロルフィングの歴史的経緯と現段階を描いたものである。筋膜という筋肉を包む膜組織に働きかけ、全身を再組織化する技法の全貌と特質が明らかになっている。
本書は、さまざまな学問分野と産業からの研究者と実務家の間の討論を刺激することを目指し、サービス・サイエンスを、協働関係に基づく研究とアカデミックな教育のための独立した分野として確立するために出版された。サービス・サイエンス国際会議で整理された論点を提示。SSMEの現状を示すとともに、体系的に整理する。
民主主義は必ずしも持続可能な発展を保証しないし、民主主義が持続可能な発展の不可欠の前提条件というわけでもない。それどころか、ときとして相互に敵対しさえする。民主主義の制度の下で、民主主義の正規の手続きに則って、持続可能な発展を阻害する近視眼的な公共政策が次から次へと決定され実施されることがあるという、民主主義の「病理」をどうすれば克服することができるのか。本書は、この難問に挑戦しようとしたものである。
協働と協力のためのスキルを育成する教育は、いかにして実現できるのか。共生をめざすコスモポリタン・シティズンシップのための学びを探求する。
いま私たちがわが国の学校で目にするのは、迅速化、効率化、力の能力化など、個人の有用性伸長に傾斜した業績・成功指向の教育と、それに伴う不断の競争及び人間の序列化だ。デューイらアメリカ進歩主義教育の核心には、当時既に胚胎していたこうした状況の根本的転換を意図した思想的起爆剤が込められていた。通念的理解を超え、彼らの思想の中核として、協同性、互恵性、完全化への意志等、倫理感覚に貫かれた社会性概念を析出した画期的研究。