最高の音で楽しむために!
2003年にメジャー・デビューしたレミオロメンのサード・シングル。タイトル曲は結婚した友人へプレゼントした書き下ろしでもある。未来に向かう力強いメッセージを、シンプルなサウンド・アレンジの中で響かせる。その友人、幸せ者だな。
“Honda”の企業CMソングとして、また映画『ゼブラーマン』の主題歌に起用された名曲がついにシングル化。同曲の初出は95年発表のファースト・アルバム『ザ・ハイロウズ』。9年経った今でも新鮮に聴こえる曲のクオリティの高さには脱帽。
(8)でバリトン・ギターを用いるなど、サウンドの幅が広がった3作目。旋律がフォーキーな(1)はストリート感覚が魅力。透明感のある音色が美しい(2)や一音一音を慈しむように弾く(7)は極めて映像的な仕上がり。(4)では原曲の各パートを尊重しながら多彩なテクニックを繰り出す。
ジャズの枠を超えたレパートリーがヴァイオリンの音色に溶け合う。親しみやすいメロディにどこかノスタルジックな響きが重なる。寺井はこの作品によって、これまで以上に自分のスタイルと方向性を磐石なものにした。多くのひとにアピールできる快作。
フルオケをバックに贅沢な編成で、大正時代のデカダンス的な怪しさと美意識が混在する不思議な作品。アニメチックなチープさもありつつ、華燭の煌びやかさもあり、三文小説の真面目さもある。虚飾の別世界へとひと時誘われるのもいい。ハマると抜けなくなるだろう。★
最高の音で楽しむために!
CF曲で流れまくった(3)や既発表シングル、深夜TV番組テーマ曲/新シングル(2)など、知られる曲以外もいー曲揃い。録音セット(日本〜NY)はいくつかあれど、熱情たぎるパワーもの、グルーヴもの、ユーモア見えるインスト、みな自然にバンドの音でいー。無論、彼の言葉も歌も。
メロディのメジャー感はデビュー当時から抜きん出るものがあるが、あまりに完成度が高すぎて逆にB級に聞こえてしまうのが難点。この2作目でもそのあたりの特徴は変わらずで、ハード・ロックばりの快楽を提供するサウンドも含めて隙のなさが歯がゆい。うーむ。