「岡山芸術交流」は、岡山市で3年ごとに開催される国際現代美術展。アーティスティック・ディレクターにピエール・ユイグを迎えた「岡山芸術交流2019」の公式カタログ。ユイグのコンセプトを、参加作家の作品やインスピレーションイメージを織り交ぜて展開したビジュアルアートブック。エッセイも収録。
民族藝術学会は、1984年4月に発足しました。そこでいう民族芸術学は、既成の学問の枠組みを超え、人類の普遍的な営みとしての芸術現象を考究する学として構想されました。
人類の生みだすアートをめぐっては、これまで、主として西洋とその影響下で成立した事象を芸術学や美術史学が研究の対象とし、それ以外の地域の事象、つまり、非西洋の事象を人類学・民族学が研究対象としてきたといった傾向がみられました。このため、この両者の研究は、久しく別々の道を歩いてきた観があります。ところが、今、この二つの分野は急速に接近しつつあります。
人類学・民族学にとっても芸術学にとっても、問題系を共有するなかで、分野の別を超えた新たな知の領域が開けてきているといってよいでしょう。まさに民族芸術学が必要とされる沃野が広がってきたということができるだろうと思います。
一方で、この「民族芸術」という言葉自体が使われることは、研究者の間ではほぼなくなってきているというのが実情です。民族藝術学会が学会誌『民族藝術』の英語名称として用いてきた“ethno-arts”という用語も、現在では、世界の先住民族の芸術をさす語として一部で用いられるにすぎません。そのようななかで、「民族芸術」という語を用いた途端、「芸術」とは別に「民族芸術」というカテゴリーがあるかのようにうけとられ、逆に既成の枠組みを超えて芸術を縦横に語ることが難しくなるという状況が、今、生まれてきているといえます。
新たな学会誌の名称は、こうした状況を打開するために考案されたものです。また、この名称の変更にあわせて、ここで述べたような「学」としての視座を明瞭に示すために、これまで曖昧なままにおかれてきた学会の英語名称を、“Society for Arts and Anthropology” とすることにいたしました。
民族藝術学会とその学会誌を、既成の学問分野や活動の領域を超え、人類の普遍的な営みとしての芸術現象を立場を異にする研究者やアーティストが共に考究する開かれた場として再創造しよう、というのが、この改革の目的です。
民族藝術学会は、1984年4月に発足しました。そこでいう民族芸術学は、既成の学問の枠組みを超え、人類の普遍的な営みとしての芸術現象を考究する学として構想されました。
人類の生みだすアートをめぐっては、これまで、主として西洋とその影響下で成立した事象を芸術学や美術史学が研究の対象とし、それ以外の地域の事象、つまり、非西洋の事象を人類学・民族学が研究対象としてきたといった傾向がみられました。このため、この両者の研究は、久しく別々の道を歩いてきた観があります。ところが、今、この二つの分野は急速に接近しつつあります。
人類学・民族学にとっても芸術学にとっても、問題系を共有するなかで、分野の別を超えた新たな知の領域が開けてきているといってよいでしょう。まさに民族芸術学が必要とされる沃野が広がってきたということができるだろうと思います。
一方で、この「民族芸術」という言葉自体が使われることは、研究者の間ではほぼなくなってきているというのが実情です。民族藝術学会が学会誌『民族藝術』の英語名称として用いてきた“ethno-arts”という用語も、現在では、世界の先住民族の芸術をさす語として一部で用いられるにすぎません。そのようななかで、「民族芸術」という語を用いた途端、「芸術」とは別に「民族芸術」というカテゴリーがあるかのようにうけとられ、逆に既成の枠組みを超えて芸術を縦横に語ることが難しくなるという状況が、今、生まれてきているといえます。
新たな学会誌の名称は、こうした状況を打開するために考案されたものです。また、この名称の変更にあわせて、ここで述べたような「学」としての視座を明瞭に示すために、これまで曖昧なままにおかれてきた学会の英語名称を、“Society for Arts and Anthropology” とすることにいたしました。
民族藝術学会とその学会誌を、既成の学問分野や活動の領域を超え、人類の普遍的な営みとしての芸術現象を立場を異にする研究者やアーティストが共に考究する開かれた場として再創造しよう、というのが、この改革の目的です。
花鳥画の天才・省亭のすべてがこの1冊に!
明治〜大正時代の日本に、こんな素晴らしい画家がいたのか! 渡辺省亭の作品を見れば、誰もがそう感じることでしょう。
1878年のパリ万博に参加するため日本画家として初めて渡仏。生前は花鳥画の大家として国内外で高い評価を受けながらも、没後は次第に忘れ去られ、現在は「知る人ぞ知る」画家である渡辺省亭。近年、研究者や美術愛好家の間で再評価の機運が高まり、注目度がぐんぐん上がっています。
2021年3月、東京藝術大学大学美術館を皮切りに、国内美術館では初の回顧展「渡辺省亭ー欧米を魅了した花鳥画ー」が開催。本書は、その公式ガイドブックとして刊行されます。
メトロポリタン美術館など海外美術館が所蔵する名品から、この展覧会で初公開となる貴重な個人コレクションまで約100作品をオールカラーで掲載。章ごとにコラムを交えて省亭の画業全体をわかりやすく紹介します。
また、省亭は花鳥画だけでなく、美人画、風俗画、風景画などでも優れた作品を残しています。本書は、それらの作品も多数収載。省亭の絵画世界を、たっぷりと楽しめます。
【編集担当からのおすすめ情報】
1、渡辺省亭の画業が、この1冊でよくわかる!
導入は、代表作を通して省亭の生涯を辿るわかりやすい構成。また、省亭が得意とした「花鳥画」を中心に、美人画、風俗画、さらに版本、挿絵・口絵などからも、省亭を語る上で欠かせない作品を厳選して掲載。「省亭入門」にぴったりです。
2,展覧会の予習に、また余韻を楽しむのに最適!
本書は「渡辺省亭ー欧米を魅了した花鳥画ー」展の公式ガイドブックで、展覧会に出品される作品を網羅しています。作品解説やコラム充実。この展覧会で初めて省亭の絵を鑑賞する方の手引きとしておすすめです。
3、初公開の個人コレクションを含めて約100作品を掲載!
今まで展覧会に出品されなかった個人コレクションや、図録・書籍などに未掲載の作品が、今回新たに撮影された美しい画像で数多く収載されています。日本美術ファンの方にも、省亭の奥深い魅了を存分に味わっていただけます。
明治32年、西暦1899年に、森永太一郎氏が看板を掲げた「森永西洋菓子製造所」。アメリカでの11年に及ぶ洋菓子修行ののち、氏が35歳でスタートしたこの工場が、今日の森永製菓の礎となった。
この本は、創業から残る当時の写真やパッケージ、太一郎氏の愛用品などのアーカイブを資料室の古いアルバムなどをひとつひとつ紐解き、VINTAGE LIFE編集部が戦後復興までの時代を一旦の区切りとして、まとめさせていただいたものである。
ラジオも電話もテレビもない、そして洋菓子という概念すらなかった時代をまずイメージいただき、その上で、これから収録された古い紙焼き写真やパッケージ、ポスターなどを見ていくと、森永の広告宣伝やキャンペーンがいかに創造力にあふれていたかということに、衝撃をうける。
アナログで、人間らしく、活気に満ち溢れ、飛行機が飛ぶだけで、大騒ぎになる時代。印刷物ひとつ、催し物ひとつに人々が熱狂しているのが手にとるようにわかる。
キャラメルにチョコレート。日本の全国民が食べたことのない味を、森永がどのように広めていったのか。明治、大正、昭和、3度の戦争を乗り越えながら創造され、この時代まで生き残ったアーカイブたちに敬意を払いつつ。
ひとつひとつのストーリーを、是非ご覧いただきたい。
「写実絵画の殿堂」と呼ばれるホキ美術館コレクションから、日本の写実絵画を牽引する実力作家の風景画を紹介した、精微で超リアルな「風景画集」です。まさに、美の瞬間を切り取る凄腕作家の競演。超絶的描写、観る者を圧倒する神の筆遣いをご覧頂けます。
ことばの美しさとは何か。日本語を読むとはどういうことか。日本人にとって近代とは何だったのか。本書では、読解の実践的なテクニックとならび、日本近代文学が向き合わざるをえなかったこうした問いにまで、作品を引きつつ考察をくりひろげる。巻末には、現代文の読解に不可欠な概念を解説した便利な用語集つき。
大好評を博している学部・系統別小論文対策シリーズの新アイテム。今回の対象は、文系・理系の垣根を越えて学べると近年大人気の学際系学部・系統の対策。この分野は文理の区別がないため、出題が多岐にわたります。そんな、つかみどころのない学際系小論文の勉強に、「何を書くべきか」「どう書くべきか」をハッキリ示してくれるのがこの本。全20の「テーマ」で文系・理系両方の頻出トピックをカバー。現在世の中を揺るがせている「新型コロナウイルス感染症」のトピックも1「テーマ」分掲載。定番出題傾向と最新出題傾向の両方をおさえているので、水も漏らさぬ万全の対策が立てられます。学際系受験者全員必携の奥義書です。
第1章 リベラル・アーツ
テーマ1 学際系学部の存在意義
テーマ2 コミュニケーションと人間関係
第2章 国際関係
テーマ3 海外に紹介したい日本の文化
テーマ4 若者の「海外離れ」はほんとうか
テーマ5 異文化理解
テーマ6 グローバル化のプラス面とマイナス面
第3章 情 報
テーマ7 インターネットのプラス面とマイナス面
テーマ8 ネット依存の原因と対策
テーマ9 SNSのプラス面とマイナス面
テーマ10 読書の光景の変化
テーマ11 「ソサエティー5.0」の世界
第4章 社 会
テーマ12 格差社会と貧困問題
テーマ13 個人と社会の関係
テーマ14 ダイバーシティのあり方
第5章 教 育
テーマ15 あるべき教師の姿
テーマ16 いじめと差別
テーマ17 教育格差
テーマ18 教育をめぐる新たな動き
第6章 芸 術
テーマ19 社会における芸術の役割
特別章 新型コロナウイルス感染症
テーマ20 コロナ後の世界をどう生きるか
第1章 リベラル・アーツ
テーマ1 学際系学部の存在意義
テーマ2 コミュニケーションと人間関係
第2章 国際関係
テーマ3 海外に紹介したい日本の文化
テーマ4 若者の「海外離れ」はほんとうか
テーマ5 異文化理解
テーマ6 グローバリゼーションのプラス面とマイナス面
第3章 情 報
テーマ7 インターネットのプラス面とマイナス面
テーマ8 ネット依存の原因と対策
テーマ9 SNSのプラス面とマイナス面
テーマ10 読書光景の変化
テーマ11 「ソサエティー5.0」の世界
第4章 社 会
テーマ12 格差社会と貧困問題
テーマ13 個人と社会の関係
テーマ14 ダイバーシティのあり方
第5章 教 育
テーマ15 あるべき教師の姿
テーマ16 いじめと差別
テーマ17 教育格差
テーマ18 教育をめぐる新たな動き
第6章 芸 術
テーマ19 社会における芸術の役割
特別章 新型コロナウイルス感染症
テーマ20 コロナ後の世界をどう生きるか
いまなぜ「職人」なのか!?卓越した名工・伝統工具との邂逅によって培われたまなざしー透徹した精神が躍動する、人と物の関係を探求する哲学エッセイ。
貴重な原画もたっぷり掲載、多彩な創作世界を案内する決定版!
いまやアートプロジェクトは全国的な広がりをみせている。観光資源として、住民同士の結束、
教育のためなど、その目的は様々で、実施主体も作家、住民、教育機関、NPO、自治体など千
差万別である。本書は環境芸術学会の第14回大会におけるシンポジウム「観光地とアート」の
記録から生まれた。最前線(エッジ)のディレクターやアーティスト30人がアートプロジェク
トの“いま”を語る。口絵カラー8ページ・14葉、本文中写真多数収録。
はじめに──拡張するアートプロジェクト
1節 アートプロジェクト以前のアートプロジェクト
メディアアーチスト山口勝弘のアートプロジェクト/前田義寛
アートプロジェクト「伊藤隆道」/高須賀昌志
2節 観光地とアート
「観光地とアート」パネルディスカッション
観光がもたらすもの/桑田 政美
アートによるまちづくり/唐澤 敏之
観光地に生きるアート/塚越 左知子
3節 アートプロジェクト ディレクターの現場から
十和田奥入瀬芸術祭/藤浩志
水と土の芸術祭 2015 /丹治嘉彦
森のはこ舟アートプロジェクト/逢阪卓郎
小名浜国際環境芸術祭/伊藤隆治
雨引の里と彫刻/國安孝昌
取手ストリート・アート・ステージ・プロジェクト/木戸修
伊香保アートプロジェクト/高橋綾
GTS【藝大・台東・墨田】観光アートプロジェクト/桜井龍
港で出合う芸術祭 神戸ビエンナーレ/大森正夫
メランジュ的体験/たほりつこ
4節 アートプロジェクト アーティストの現場から
札幌国際芸術祭 2014 /山田良
NIIGATA オフィス・アート・ストリート展/橋本学
私流『大地の芸術祭』の楽しみ方/柴田美千里
ハンドツリーアートプロジェクト/酒井正
前橋まつり/下山肇
びょういんにおいでよ、わたしたちの!/山崎真一
青山壁画プロジェクト/趙慶姫
町の記憶PROJECT /酒百宏一
東京ミッドタウンのアートワーク/高須賀昌志
有馬温泉ゆけむり大学/相澤孝司
瀬戸内国際芸術祭 2013を振り返って/臼井英之
道後オンセナート 2014 /鈴木太朗
-Time Piece- 島の写真屋アートプロジェクト/石上城行
北九州インスタレーションプロジェクト01 /和田みつひと
街じゅうアート in 北九州/八木健太郎
こども宇宙芸術 2012 /田中ゆり
5節 アートプロジェクトの潮流
アートプロジェクトと国際潮流/工藤安代
国内の公共空間におけるアートの背景/池村明生
サブカルチャーに着目した地域おこし/竹田直樹
市民参加とワークショップ/谷口文保
あとがき
執筆者略歴
指揮者が変わればオーケストラは変わる、音楽もーー。
オーケストラの中でただひとり、音を発することなく、タクト一本でオーケストラに指示を出し、万華鏡のように変化する多彩な音色、アゴーギク、強弱をまとめ上げ、一つの音楽を作り上げる指揮者。本ムックでは、19世紀から現代まで、世界の名門オーケストラの「黄金期」と言うべき時代を築いた名指揮者たちを厳選、その「技」と「芸術」がどのようなものであったのかを見ていく。
「音楽の友」「レコード芸術」編ならではの強力な音楽評論家諸氏の書き下ろしの原稿に、往年、あるいは現在第一線で活躍する名指揮者たちへのインタヴュー記事ーー作品論・演奏論などーーを挟み込みながら、「指揮者とは何か?」「名指揮者の条件」「指揮者とオーケストラの幸せな関係」等について、さまざまな角度から見ていく。
[第1章]時代を築いた名指揮者たちーー19世紀末〜第二次世界大戦
[第2章]時代を築いた名指揮者たちーー第二次世界大戦〜20世紀後半
[第3章]時代を築いた名指揮者たちーー20世紀後半〜現代
[第4章]日本の楽団を築いたマエストロたち
[巻末]指揮者&オーケストラ年表
ピカソ嫌いのためのピカソ論。現代芸術の目を覆いたくなる混迷の発端はピカソからはじまる。彼と彼の芸術を理解できない批評家は、彼を超越的天才として彼に盲従してしまった。彼以降、規範をなくした芸術は数多くの現代芸術を創り出すが、それは芸術の崩壊への道でしかなかった。彼が芸術を暴走させてしまったのである。ピカソが盗んだのはバルザックとニーチェである。この二つの思想で彼の言動の難解さ、絵画のほとんどは解明できる。ピカソ芸術の中にある数多くの嘘、彼が盗んだ思想の原典をさぐることで、彼が崩壊へと追いやった20世紀芸術の文法を見直す。
京都造形芸術大学比較藝術学研究センター編集による、美術、工芸、文学、建築といった、多様な分野を自在に比較する新しいタイプの紀要第二号。特集「かざる」では、古代アジアの装飾文様からヨーロッパの装飾思想へと広大な領域を横断し、「かざる」という様々なかたちと身振りを浮き彫りにしている。