劇団員の夏帆は、アルバイトをしながら日々の生計を立てている。一人暮らしの32歳。20代のころのように素直に夢を追うこともできず、かといって郷里には戻りたくない。アルバイトの住宅地図の調査に訪れた埼玉県のベッドタウンは、小学校の頃に一時期住んでいた街だった。夏帆は小学校の同級生と再会し、その夜、彼女の家に向かう途中で運悪く通り魔に遭遇してしまう…。「日常の些細な悪意」の連鎖が引き起こす長編サスペンス。
島根の高等学校を卒業して久美子は、東京の猪沢証券に就職した。勤め先の青年社長、猪沢慎一郎に久美子は見染められ結婚した。久美子は処女だった。物心両面にわたり、何ひとつ不足なものはなく、慎一郎の母の死後、家も新築した。その邸は“白いとんがり屋根の家”と呼ばれ、とても目立つ現代風の建物だった。ただひとつ馴染まない大事なことがあった。慎一郎の性倒錯と思えるセックスの相手をすることだった。忍耐を重ねてきたが、ひとりの男が現われ、久美子の中で何かが爆発しはじめる…。鬼才の会心のサスペンス
高校を卒業して上京した久美子は、勤務先の証券会社の青年社長・猪沢慎一郎に見初められて結婚した。大きな邸宅でお手伝いさんにかしずかれ、何不自由のない玉の輿に乗ったはずだった。だが、初夜の夫の奇妙な行動に違和感を覚え、次第に夫の倒錯の被虐趣味という性癖を知るようになる。夜毎の営みに心を蝕まれていく久美子だったが…。長篇官能ハード・ロマン。
ラファエル前派と印象派、19世紀末絵画は男と女の目の劇場。「性」が「視」演じる夢舞台、男憎しの罠に陥ち明日の見えないフェミニズム美術史に喝。
久美子は玉の輿に乗った。高校を卒業して島根から上京した久美子は、勤務先の猪沢証券の青年社長・猪沢慎一郎に見染められて結婚した。何の不足があっただろう。大きな邸宅と、お手伝い二人にかしずかれる毎日。そしてやさしい夫。だが一つだけ久美子に馴染まないものがあった。夫は倒錯した性でしか久美子を愛せなかったのだ。夜毎の異様な営みは、久美子の心を蝕んでいった。長篇ハード・サスペンス。
ブラック、人種的抑圧と闘う黒人たちの絆。そして黒く輝く個の尊厳。西洋中心の視覚イメージに抗し、植民地化によって奪われた過去をとり戻し、解放の未来を描き出すー黒人視覚芸術の困難と希望にみちた闘争を論じる画期的な労作。
「教育・指導」の一環と捉えられがちなスーパービジョン。しかし、その本質は、バイザーとバイジーの両者が「相違性」を認識する事で、より質の高い実践を可能にするための「相互作用の場」といえる。本書は、研究者・現場職員が協働して、今までに蓄積されてきた理論を踏まえ多様な事例を紹介することで、その本質と手法を解説したものである。スーパービジョンを体系的に捉えられる一冊。
刊行にあたって
はじめに
事例一覧
第1部 スーパービジョンの理論
第1章 スーパービジョンの効果と意義
1 スーパービジョンの効果を論じる際の視座
2 スーパービジョンの3機能と機能を発揮するための条件
3 先行研究が見出したスーパービジョンの効果
4 わが国におけるスーパービジョン経験ーー介護支援専門員の「気づきの事例検討会」にみるその効果・課題
5 スーパービジョンの必要性の再認識と今後の課題
第2章 欧米におけるスーパービジョンの理論的変遷
1 ソーシャルワーク・スーパービジョンの発展
2 ソーシャル・ケースワークの進展とスーパービジョン
3 ソーシャルワーク・プラクティスの進展とスーパービジョン
第3章 新たなソーシャルワーク・スーパービジョンの発展
1 精神療法的アプローチと管理的アプローチ
2 「機関/施設」の中でのソーシャルワーク・スーパービジョン
3 ソーシャルワーク・スーパービジョンのモデル
第2部 スーパービジョンの理論と実践の統合化に向けて
第4章 スーパービジョンを説明するためには
1 スーパービジョンの構成概念を明確にする
2 スーパービジョンのイメージと概念をつなげる
第5章 スーパービジョンの効果をあげるには
1 スーパービジョンの3機能の配分率
2 スーパービジョンの形態の効率性ーー利点限界
第6章 スーパービジョン実施のための準備作業
1 スーパービジョンの内容の焦点化
2 スーパービジョンの展開方法
第7章 スーパービジョン体制の評価を考える
1 組織内のスーパービジョン体制の評価
2 組織外のスーパービジョン体制の評価
第8章 スーパーバイザーの悩み
1 欧米の歴史的変遷にみるスーパービジョン
2 日本の歴史的変遷が与えたスーパーバイザーへの影響
第9章 スーパーバイジーとスーパーバイザーの協働作業
1 社会的事象の限界に対峙する
2 職場環境の限界に対峙する
3 プロフェッショナルの限界に対峙する
第3部 スーパービジョンの倫理・教育・研究
第10章 スーパービジョンの倫理
1 倫理綱領
2 スーパーバイザーの行動基準
3 契 約
第11章 スーパーバイザーの教育
1 人材活用・養成教育
2 異質性と同質性のスーパービジョン
第12章 スーパービジョンの研究
1 スーパービジョンに関する質的研究
2 スーパービジョンに関する量的研究
おわりに
索 引
紀行ガイドシリーズ、KanKanTrip 第9弾!
食は中国にあり、味は四川にあり
世界三大料理の一つ・中華料理。そのなかでも麻婆豆腐や担々麺など「麻辣」(マーラー、しびれる+辛い)の味付けが特徴的で、庶民に広く愛されているのが四川料理です。四川省の省都・成都は2010年にアジア初のユネスコグルメ都市にも選出された、いま注目の街! そんな成都で4年間、200店舗以上を食べ歩き、その魅力を知り尽くした著者による、成都のグルメ完全攻略ガイド。【掲載料理143種・店舗81軒】
“僕も知らない四川がここに!!”
“麻辣咸甜酸苦香”すべての旨味と魅力がここに!!まさに、四川料理のバイブルです!!
読めば、必ず四川に行きたくなる!!四川を愛する料理人として絶対おすすめです!!
陳建太郎 赤坂四川飯店 3代目
授業にも、実習にも研修にも使える!講義・演習・実習でステップアップしながらチームでの実践力を養っていきます。実際の現場でも役立つ!!
成都直行便ですいすい!四川、雲南、貴州の豊かな大自然のなかで、色彩あふれる衣装をまとう少数民族に会おう。※本書は、2019年10月9日にダイヤモンド社で発売されたものを、学研プラスが引き継いで販売しています。
特集では、格差・貧困や発達障害などの課題が集中する大阪の公立高校に、外部組織のキャリアコンサルタントが派遣されるケーススタディを取りあげる。教員と専門家の協働の過程と課題を説明しつつ、課題集中高校にこそ、在学中・卒業後の移行をなだらかにするための、地域社会とのつながりを創るアプローチが必要と説く。また、小特集では、ドイツで行われる、男女ともに正社員ながら時短とフルタイムの異動が可能な「就業・ケア共同モデル」を紹介し、結婚・出産・育児による日本の女性の就業継続の困難な現状を比較する。また、高年齢出産の増加の側面から雇用制度の支援問題も検証する。
【巻頭言】
「ポスト真実」の時代の社会政策(鷲谷 徹)
【特集】社会的投資戦略と教育
〈特集趣旨〉座長報告:社会的投資戦略と教育(居神 浩)
近現代日本の国家・社会と教育の機能(森 直人)
教育効果研究の定量分析(荒木宏子)
社会的投資戦略としてのキャリア教育は可能か?:「権利論的キャリア教育論」を手がかりに(尾川満宏)
「つながり」を創る学校の機能:「人的資本アプローチ」と「地域内蔵アプローチ」(筒井美紀)
【小特集】妊娠・出産・育児と女性の就業継続
〈小特集趣旨〉小特集に寄せて(渡邊幸良)
主婦モデルから就業ーケア共同モデルへ?:出産後の就業継続をめぐる日独の比較(田中洋子)
妊娠・出産の高年齢化と仕事の継続:第一子妊娠時の就業継続に着目して(伊藤ゆかり)
【投稿論文】
地方自治体による外国人保護:通知に基づく保護の限界(大澤優真)
国策研究会関係資料による「勤労者厚生保険制度要綱草案」の分析(中尾友紀)
留学生の資格外活動に与える要因:国籍要因と地域経済要因(高橋義明)
【書 評】
石井香江著『電話交換手はなぜ「女の仕事」になったのか』(評者:田中洋子)
高野 剛著『家内労働と在宅ワークの戦後日本経済』(評者:田中裕美子)
野村正實著『「優良企業」でなぜ過労死・過労自殺が?』(評者:清山 玲)
西村 健著『プロフェッショナル労働市場』(評者:梅崎 修)
仲 修平著『岐路に立つ自営業』(評者:西村 純)
小野塚知二著『経済史:いまを知り、未来を生きるために』(評者:赤木 誠)
SUMMARY
学会関連資料
見たい!聞きたい!おさかなの不思議。神奈川のおさかな博士たちが発信するとっておきの話、最新の情報。
児童虐待の原因の一つに親のメンタルヘルス不調がある。本書は、熟練の福祉職や保健師に行ったインタビュー調査をもとに、そうした親への育児支援に関する支援技術を疾患特性を踏まえて解説する。また、支援の受け手となる当事者の体験談もあわせて紹介する。
フォトニクスポリマーの光物性を解明するためには、光の偏波またはフォトンが、さまざまな高分子の鎖(オングストロームのオーダー)やその集合体(数百オングストローム)、高次構造、さらに巨大な不均一構造とどのような関わりを有するかを突き詰めることが必要です。そのためには、高分子物質学と光学の学問領域の壁を取り払い、両者を結びつけた本質的な研究が不可欠です。最近の10年間、この分野の研究が飛躍的に進み、今まで無機ガラスの独壇場であった光通信などのフォトニクス分野において、ガラスの代用ではなく新しい光機能をもったフォトニクスポリマーが次々と登場し実用化されてきています。
本書では、躍進するフォトニクスポリマーを理解し関わっていこうとする読者のために、光の偏波(またはフォトン)と高分子物質との関わりを、原子のディメンションからマクロな不均一構造にわたって順に解説します。光と物質が関わって起こしている身近な現象が、巧みに最先端材料であるフォトニクスポリマーを作り上げていることに気づかれるでしょう。
第1章 高分子と光波の相互作用
第2章 原子系と光の相互作用
2.1 自然放出と誘導放出
2.2 吸収と増幅
2.3 有機色素と色素レーザー
2.4 ポリマー光ファイバー増幅器
2.5 ポリマー光ファイバーレーザー
第3章 モノマーユニットと光の相互作用
3.1 複屈折
3.2 複屈折媒体中での光線の挙動
3.3 ポリマーの配向複屈折
3.4 ポリマーの光弾性複屈折
3.5 ポリマーの複屈折の低減とゼロ複屈折性光学ポリマー
第4章 ポリマー分子コイルおよび高次構造と光の相互作用
4.1 Rayleigh散乱
4.2 透明ポリマー固体の光散乱
4.3 光散乱ポリマーの光散乱
第5章 マクロな不均一構造と光の相互作用
5.1 屈折率分布による光の蛇行
5.2 屈折率分布型ポリマー光ファイバー