秋も深まったある午後の日、洗い熊のラックーンは住み家にしている空洞になった樫の木の縁に作った玄関口に出てきて、天候の変化を感じ取ったのでした。それは夏から秋への季節の変わり目だったのです。ラックーンだけがこの変化に気づいたのではありません。ほかの動物たちもがっかりした様子で歩き回り、鼻を空に向けたり地面にこすりつけたり、また目を神経質そうに動かしたり、あるいは耳をばたばたとそば立たせたりしているのでした。ラックーンは注意深く、筋道を立ててものごとを考える動物でした。彼の職業は公認会計士で、いつも自分の考えに均衡を保とうとするのです。
おしのびで出かけた「年のはじめ市」で、男の子を助けるお話。雪遊び中に『真冬の宝石』を見て、不思議な体験をするお話。「ふるさとに帰りたい病」にかかったオウムのキーオとの別れと友情を描いたお話など3編。
本書は中井家による六か国大工支配の仕組みのなかで六か国の各地に組織・編成されていた大工組に焦点をあて、その成立事情、時期そして組織としての運営と変遷を論証することを主要な目的とする。
1:石と火のうた
2:風と海のうた
3:仲間と太鼓のうた
ハンガリー、ルーマニア、ドイツの青年が、とある村の居酒屋でたまたま同席し、酒を酌み交わすが、意外な結末を迎えるーという民族共存の難しさを問いかける表題作はじめ、湖畔でもてなした避暑客の口約束を信じてブダペシュトの家を訪問した田舎の夫婦が味わうほろ苦い失望、酔っ払い亭主と愚痴っぽいおかみさんを演じる子供たちのままごとなど,生活の断片を切り取って現代ハンガリーを浮き彫りにする十九の短編アンソロジー。
ことばの豊かさと楽しさ。放浪の旅にかられ、嬉々として暮す人々。恋がめばえ、飲んで歌って底抜けに明るい世界を描く。
『不思議の国のアリス』『ピーター・パン』などの名作アニメーションに秘められた禁断のメッセージが今、明かされるエンターテインメントの新鋭によるミステリアスなセックスレス世代の恋愛小説。三浦美加は、叔父夫婦から息子の学の相談相手になってほしいと頼まれる。学は「自分はマックス・マウスだから結婚はできない」と、奇妙な言動を続けていた。マックス・マウスは、アメリカの偉大なアニメーション作家ハロルド・ウェズレーが創造した世界で最も有名なネズミだ。ウェズレーの命日に生まれた学は、ウェズレーの後継者を自認し、美加に突然プロポーズする。「だってマックスにはミリーが必要でしょ」学の真意を測りかねる美加だったが…。
動物園界の風雲児が描く富山市ファミリーパークをめぐるハラハラ・ドキドキ奮闘記。
夏の伊吹山から100番目の焼岳まで22歳から25年がかり。山を愛する仲間と家族と登った名峰の数々。頂上を極める無上の達成感と揺るがぬ職場仲間の絆。生きている証を共有の喜び描く素晴らしい仲間117人の踏破記録。名湯秘湯ガイドも必見。
知られざる驚異の昆虫たち。雑食自慢、跳躍自慢、変装自慢、水泳自慢、吸血自慢…300万を越える種から厳選された99匹のエキスパートの昆虫たち。その知られざる驚異の能力と生態の秘密を、達意の文章と楽しいイラストで詳述する昆虫学入門。
昆虫たちの小宇宙。釣り師のクモ、薄命のブヨ、超偏食のガ、雄が子育てするコオイムシ、どんどん縮む「へんてこ甲虫」…常識では測り知れない不思議な昆虫たちの数々。厳選された99匹の驚くべき生態と魅力を、昆虫学の第一人者がユーモアたっぷりに描いた昆虫大百科。