江川という男はファン、アンチを問わず、常に目の離せないピッチャーだった。個性派といってしまえばそれまでだが、とにかくこれまでの球界にはいない新しいタイプのスターだった。巨人担当ベテランの柏記者が熱筆をふるった本書は、そんな江川の正体を見事に描く。
世の男のタイプには、じつは、「ただの男」「ダメな男」「ほんとうにいい男」の三種類がある。この区別、男の私にはよくわかるが、女性にはなかなか理解できないようだ。それがために世の女性たちの多くは、「ダメな男」を「いい男」と見誤り、結婚したあと、悩んだり後悔したりして、結局は、つまらない人生を歩んでしまうことになるのである。結婚をまえに迷う女性が、こんな失敗をしないようにと願って書いたのが、この“心理講座”である。
フットレース賭博全盛の19世紀末アメリカ、役者ながら往年の名ランナーであるモリアーティは、旅の一座〈西部劇場〉を率いて巡業のかたわら、無名の足自慢をランナーに鍛えあげ、町々の〈速足〉に挑戦させてゆく。-傑作「遥かなるセントラルパーク」の著者が、南北戦争後の猥雑な熱気に溢れた時代相を背景に謳いあげた人間讃歌。
移り変る東京の風物を背景に、それぞれに孤独を秘めた女と男が、残酷で優しい人生の迷路への哀歓を織りあげる、夜と昼のラブ・ストーリーズ。大都会の男女のメルヘン。
三人の息子たちに言わせれば、今でも私は“恐い親父”らしい。べつに、しょっちゅう叱ったり、殴ったりしていたわけではないのだが、息子たちは、私が黙ってすわっているだけで恐くて、緊張していまっという。私だって、内心では、子どもが母親にばかりなつき、父親を敬遠しがたなのをさびしく思うときもあったし、子どもを殴ったとき、「かわいそうなことをした」と思うこともあった。しかし、私は“恐い親父”でよかったと思っている。男の子には、叱ったり殴ったりしても教えなければならないことがある。それを一生懸命に教えてやるのが、父親の仕事ではないだろうか。私はそう信じて、三人の男の子を育てきた。
バイオトライボロジー(biotribology)とは、生物学(biology)と摩擦学(tribology)との合成語である。バイオトライボロジーの世界は広いが,現実に研究に着手されている分野はそのごく一部である。その中で最も多くの関心を集め、かつ臨床的に切実な問題は、関節、人工関節である。本書はその研究成果の一部をまとめたものである。
テレビ大好き、好奇心いっぱいの山藤米子が出逢った現代に生きる34人の男たち。あたたかく透明な眼でみつめ、いい男たちの優しい素顔を捉えた魅力あふれるエッセイ集。
あたしたち、5年1組のお元気5人組。胸がときめくこと、大すき!今は、ローラースケートに夢中〓ところが!そんな5人組のまわりで、「悪漢ローラースケーター」事件が-!
ある朝、5年B組の教室に、とつぜん心霊写真がはりだされていた。さあ、たいへん!だれが、なんのために、こんなショッキングなことをしたのだろうか。そして、心霊写真のモデルにされたのはだれ?おなじみ、大マジ三人組が、ナゾをとくために、勇気をもってたちあがった。ウーッ、興味しんしん!
辛辣にして優雅ユーモラスで毒がある塩野七生の「男性改造講座」。
私は警視庁の秘密捜査官。ブルーバードを走らせ、国道16号を横須賀に向かっている。入港する米鑑から流れる麻薬のルートを捜査するため、囮となって暴力団・若狭組に潜入していた同僚の村越が、連絡を断って一週間が過ぎていた。バーやクラブをまわり、やがて私は若狭組にたどり着くが…(「消えた囮」)。愛銃ベレッタと鍛え上げた肉体で悪に立ち向かう覆面刑事の活躍を描く連作アクション12篇。
うしお台小学校の、旧校舎の七不思議!あかずのトイレの花子さん。ユーレイ鏡。旧音楽室のオバケピアノ。校舎のまわりをとぶ火の玉。窓からのぞくブキミな顔。無人の教室に笑い声…!-はい、ストップ、ここまで。