本書は、著者それぞれの専門の立場から、「見ること」、「聞くこと」、あるいは「語ること」の「楽しみ」を語る、さらにまた長年の経験を通じて得た「芸術」についてのそれぞれの「楽しみ方」をお互いに披露し合おうというものです。
青少年が、自ら世界を発見し、自らを世界に開いていくような自己探究的な美術教育をどのようにして可能にしたか、そのプロセスを学説史的に解明する。
日常生活の場に忍び寄る、楽しくも危険な、現代の「場」の文化を象徴する現代芸術を、芸術文化論の視点から案内する。膨張する芸術空間の新考察。
貧困と圧制、そして戦火に苦しむ大衆の生々しい生活から創出され、再び生活に還元される、根底からの改革をもたらす芸術を-。陶行知の芸術教育とはあくまで、生活に密着した大衆教育の一環であった。デューイの民主主義教育思想と陽明学の「知行合一」の精神との結合を通じて、生活教育・民主教育の実践に邁進し、文化大革命時の教条的批判の後、いま蘇る巨人の全体像。中国人研究者による充実のモノグラフィー。
19-20世紀における「装飾」の意味をさまざまな芸術運動と社会的なコンテクストのなかでとらえなおす。
装飾は反復が多いので見る人は積極的に注意を向けようとはしない傾向がある。そのため絵画と違って装飾にこそ秩序の感覚が重要であり、装飾の心理を探り出すことによって、造形のもっとも根本をなす無意識の世界が解明できると、著者は多くの具体例を展開しながら説く。
戦後の新しい「書芸術」の流れがわかる東西美術の交流のドラマ!
本書では、亡命・移住者達によって戦中・戦後何が用意され、戦後の芸術アカデミー改革と芸術大学・学校改革の原点がどのように設定されたのか、戦中・戦後の芸術アカデミー改革に何が遺産として残されたか、この困難な課題に挑戦した。
本書は,筆者の長年の研究から,英米法の契約法・損害賠償法理論に関して論ずる論文,さらにアートと法の関係について,法を出発点とする一般的な視点に加え,逆にアートから法への視点から法を分析する可能性を探る論文を収録する。
表題に掲げる英米法と芸術法の研究は一見して連続性・関連性を有しているとはいいがたいが,英米法における条文に縛られない自由な思考を,現実社会で鋭く対峙する芸術と法を分析する視点に応用する。
第一章 イギリス法における契約解釈法理
第二章 契約書署名者の責任と抗弁
第三章 契約の修正と変更
第四章 損害賠償法の展開
第五章 芸術法の新たな展開
補遺「新リーガルリアリズム対旧リーガルリアリズム──『昔は良かったね』」(スチュアート・マコーレー著〔山口裕博訳〕)
はじめに
1章 とてつもない数式
負の数は数学界のパラダイムシフト/1兆という「量」を想像できますか?/累乗は爆発的に増加する/数学の女王と整数の不思議/素数はいまも未解明
2章 とてつもない天才数学者たち
無限を捉えた数学者の闇 /欧米エリートの必読書『原論』とユークリッドの謎/インドの魔術師の驚異のひらめき/不完全性定理を証明した完璧主義者
3章 とてつもない芸術性
数学の美しさは内的快感にある /ピタゴラスと数秘術/数学は音楽や天文学だった!?/曲線の博物館へようこそ/タイルを敷き詰める数学
4章 とてつもない便利さ
「1対1対応」と秀吉のひも/フェルミ推定と「だいたい」 /先頭に来ることが最も多い数字/有益な情報の見つけ方/統計が国家を変えた
5章 とてつもない影響力
大きな数はN進法で攻略せよ/ネイピア数は科学を支える/人類は円周率を探求する/虚数と量子コンピュータ
6章 とてつもない計算
「魔法陣」で頭の体操/万能天秤を知っていますか?/両手を電卓にする方法/2桁の掛け算をすぐに暗算/・・・
おわりに
江戸の黄表紙、ピクチャレスク、マニエリスム、英国式庭園、辞書、博覧会、百貨店…この「デザインされた混沌」とは何か。