整形医学に長年かかわる著者が、歳をとっても自立した生活を送るための方法や、スポーツの効果とケガのリスクをわかりやすく伝える。長寿者の人口増加がもたらす食糧・水不足問題、社会保障問題などへの影響にも触れ、広い見地から「不老長寿」にまつわる想いを語る。
日本は今、働き方改革や女性活躍、男性の育児参加など、多くの課題に挑戦している。焦点を当てる角度や呼称は様々でも、職業生活と個人や家庭生活の調和をめざす基礎となる枠組がワーク・ライフ・バランスである。本書は、その概念や分析視角を考察した上で、主要各国の施策の特徴を析出し、日本における実態を検証する。多方面から取り上げる視点と事例から、未来志向的な働きやすい職場環境とは何かを探る。
「女性は自然の奇形である」としたアリストテレスに始まり、女性の性質に関する科学的な興味には長い歴史がある。しかし、ヴィクトリア時代(1837-1901)に興隆した性差の科学ほど、誤謬と偏見に満ちたものはなかった。当時の科学者や知識人たちは、解剖学、生理学、進化論的生物学、自然人類学、心理学、社会学など、最新の学問の成果を駆使して、女性は男性より劣っていることを必死になって証明しようと試みたのである。すなわち、「女性は未熟な男性」で、「一種の未開人」として位置づけられる…。本書はこうした性差の科学を豊富な事例とともに分析し、世紀末の科学思想、社会思想の背景にあった人間のヒエラルキーの虚妄をあぶりだした一書である。
多様化が進む国際社会で求められるリーダー像とは何か。女性が真に活躍する社会をめざし、様々な分野の泰斗が語るリーダーシップ論。
女性活躍推進法の制定以降、女性リーダーに関する社会の関心が高まっている。だが国際比較では、日本における女性リーダーをめぐる実態にはなお乖離がある。この状況をいかに打破するのか、国内外でリーダーシップを発揮できる人材育成をめざすお茶の水女子大学で行われた、各界で活躍する講師による連続講演会の内容をまとめた一冊。
キミの青春のKey Wordが…キミの人生のKey Wordになる!
あのネッターの図版に“色を塗って覚える”テキスト.骨・筋・神経から各臓器にわたって機能解剖と解剖生理および臨床関連の要点解説を読みながら色の指示のもと塗ってゆく構成.
改訂版では,新たに「臨床事項」や「章末問題・解答」が追加.解剖学学習において目からウロコが落ちること間違いなし!
共用試験、臨床実習、医師国家試験に対応。卒後の臨床研修や研究現場でも使える、”携帯できる組織学” 登場!!組織像300点超。・300超のフルカラーの顕微鏡写真。・最新のモデルコアカリキュラムや医師国家試験出題基準の項目に対応。・類似例や用例などわかりやすく解説。・臨床の現場で、すぐに役立つ! オールカラー&コンパクト!いつでも使える!!〈〈 定評、リッピンコットの”Pocket Histology” 邦訳版です 〉〉 【対 象】・医学生、医師、看護師、検査技師など
1章組織学の基本原理2章上皮組織3章結合組織4章筋組織5章神経組織6章 循環器系7章 リンパ系8章 外皮系ー皮膚とその付属器9章 消化器系10章 呼吸器系11章 泌尿器系12章 内分泌系13章 男性生殖器系14章 女性生殖器系15章 特殊感覚器系
スコットランド啓蒙思想を背景とするアダム・スミスは、リベラル・デモクラシーの思想家トクヴィルの著作にどのような痕跡を残したのか。また、その思想は、古典的自由主義思想家の福澤諭吉の社会観にいかなる影響を与えたのか。本書は、トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』を精査していくなかで英仏日の国際的思想伝播の過程を巡り「人間にとっての自由の意味」を今一度問い直す。
人間・生物・自然を破壊する「持続可能な開発」言説(=知のシステム)の本質を説き明かし、
「開発に対するオルタナティブ」を提起した開発学の現代の古典
あまたの開発本と本書との決定的な違いは現実の捉え方にある。著者エスコバルによれば、「現実」とされる現象は特定の政治的関心によって秩序化された言説・表象である。ある事柄が突然注目を集め関心事になることを「問題化」と呼ぶ。冷戦の最中、第三世界の後進性が問題化(言説化・表象化)され、開発介入の必要性が叫ばれた。だが、当地の人々の現実(暮らし)が以前と比べ大幅に悪化していたわけではなかった。
言説・表象としての開発「問題」を、著者はフーコーの生権力概念を大胆かつ明確に現実世界に投影させ、「開発の民族誌」を編んでいく。本書は南米コロンビアを実験地として、世界銀行調査団という「黒船」がこの国に入って以来(1949年)の、三つの生権力の物語を軸に展開される。
まず、「言説としての経済学」という物語。ここでは、現実の分析から理論を導き出すのではなく、理論によって単純化・カテゴリー化したものを「現実」として見なす「言説製造の仕組み」が語られ、いわゆる農学、栄養学等、第三世界に導入されたあらゆる近代諸科学に共通する本質が明らかにされる。次に、アメリカや世界銀行の援助を受けた農村開発や栄養改善のプログラムが一国の隅々にまで官僚組織制度を張り巡らせながら「開発言説効果」を浸透させていく物語、最後に、新たなターゲットとして農民が生産者、女性が追加労働者、自然が資源として切り取られ、開発に新たな意味づけがなされていく物語を通して、現代世界を今も覆い続ける「開発幻想」「『持続可能な開発』への夢」からの覚醒が呼びかけられる。
開発の時代の幕開けから70余年。9・11、福島、新型コロナを経て、今私たちは「持続可能な開発」言説の下にある規律統治権力の最新バージョンに直面している。「開発のためのオルタナティブ」ではなく「開発に対するオルタナティブ」を提示する本書(1995年初版、2012年増補版)は、現代文明と政治社会の根幹部について熟考を迫る「現代の古典」ともいうべき開発学の必読書であり、コロンビアと同様アメリカの実験国家である日本に住む私たちに、現在進行中の状況を考える至高の分析視角を提供する。(きたの・しゅう 獨協大学外国語学部交流文化学科教授)
1990年代、バブルが崩壊し、金融機関がつぶれ、金融の不祥事が噴出したとき、「そもそも金融機関の役割は何だったんだろう」と考えた。考えてみれば、自分たちが預けたお金が、何に使われているのか報告されたことはなかった。気付けば、自分たちが反対している事業は銀行から投融資を受け、皮肉にも、その銀行に自分たちが預金することによって支援している。これを断ち切りたい、そして、自分たちが納得できる先に融資する銀行が欲しいと思うようになった。
一方、1980年頃から、女性たちがお金を持ち寄り、地域を暮らしやすくしたいと、協同組合型の働き方による市民事業を起こし始めていた。しかし、立ち上げの資金を銀行に申し込んでも、女性だから、法人格が無いからと断られていた。自分たちを信用してお金を貸してくれる銀行が欲しいというのが、女性たちの切実な思いだった…。
この記録集は、無かったら作ればいい、と立ち上がった女性たちの物語。周囲に呼びかけ出資金を集め、応援したい事業に融資する非営利・協同の、透明性の高い金融機関「女性・市民コミュニティバンク(略:WCA)」を設立、四半世紀という長きにわたる活動を経て幕を閉じるまでの奮闘記である。
■目次
1 私たちは市民金融を作った お金を持ち寄り、市民事業を支援した1000人の奇跡
女性・市民コミュニティバンクの概要/設立の背景
設立の経緯/現代版の無尽ー信用組合作りをめざす/どうすれば信用組合を作れるのか
神奈川県金融課と折衝を開始
信用組合設立の活動(賛同者・出資金の募集)を開始
心強い助っ人ー銀行勤務経験者の参加
出資金の募集ー次々賛同者が現れる/信用組合を設立する活動を開始/
全国の小規模の信用組合を訪ねる/いろいろな分野の方たちからのエール
信用組合設立活動と壁、さまざまな模索/
信用組合でなくても融資が可能な金融ー「貸金業」の検討/貸金業という世界に飛び込む
「信用組合作り」と「貸金業登録」
融資先ーそれぞれに物語がある/個人への融資を始める/融資相談への対応と融資しなかった例
外部からの融資のためのお金の借入れ
…ほか
2 寄稿ー女性・市民コミュニティバンクにかかわった方々からのメッセージ
「協同組合の原点」をしんくみ業界に思い起こさせてくれた女性・市民信用組合設立運動
(大阪公立大学教授 由里宗之)
出資者からの声
融資先からの声
3 資料編
女性・市民バンク設立趣意書
女性・市民コミュニティバンク定款
出資金・借入金と融資残高の推移
分野別融資金額/分野別融資件数
女性・市民コミュニティバンク 年表
女性を働きにくくしているものは、なにか?「子育ても仕事も」可能な社会を実現する方策を問う。働く女性の結婚・出産・子育ての現実。
ジェンダーレスに走るLGBT教育。
「できるから、やってみる」で進む生殖医療を正しく疑うための基礎知識。
第1部 男女そしてLGBTQの生物学
第1話 体の性決定・性分化のしくみ─ 男女の生殖器官はどのようにできるのか
第2話 性決定・性分化の複雑さとインターセクシュアル─ 男女の定型とは異なる体の性もある
第3話 生殖腺と外性器の性が異なることもある─ アンドロゲン不応症・5α -還元酵素欠損症・先天性副腎皮質過形成
第4話 脳の性分化1─ 胎児期の男性ホルモンと性自認
第5話 脳の性分化2─ 胎児期のホルモンと性指向
第6話 心の性・性指向の多様性とトランスセクシュアル
コラム1 ト ランスセクシュアルとトランスジェンダー.─ 意味するものは大きく異なる
コラム2 トランスセクシュアルと性指向
第7話 ホルモンと遺伝子と社会環境─ ホルモンですべてが決まるわけではない
第8話 性の多様性とスポーツ1─ なぜ生物学的な男女でわけて競うのか?
第9話 性の多様性とスポーツ2─ トランスジェンダー女子の女子競技参加
第2部 生殖生物学と生殖補助医療
第10話 精子と卵子のできるしくみ─ 減数分裂に見られる男女の違い 93
第11話 女性の年齢と生殖─ 卵子数、妊娠確率、流産確率、妊娠合併症
第12話 男性の年齢と生殖─ 精液の量と質、妊娠確率、流産確率
第13話 父母の年齢と生殖細胞遺伝子の変化─ 染色体の突然変異とDNAの断片化
第14話 不妊─ 男性不妊・女性不妊・不妊治療・生殖補助医療
第15話 卵子の凍結─ 受精卵凍結(胚凍結)と未受精卵子凍結
第16話 人 工授精、体外受精・胚移植が可能にしたこと─代理母・借り腹出産
第17話 日 本の生殖補助医療─ 法的規制の不在と医師による自主規制の限界
第18話 生 殖補助医療で生まれる子の法的地位と出自を知る権利─ 法整備不在の下に次々と生まれてくる子どもたち
第19話 生 殖補助医療と子の先天異常─ 自然妊娠より高い、障害をもつ確率
第20話 子 宮移植─ あなたは賛成、それとも反対?
第21話 3 人の遺伝的親をもつ子ども─ 卵子のミトコンドリアをドナーのもので置き換える
第22話 人工配偶子─ iPS細胞から作られつつあるヒトの精子と卵子
第23話 人工配偶子作製のゆくえ─ 他にもある作製術と受精卵作製容認への動き
女性は違ったやり方で科学をするか?科学は公正中立か?教育の機会はジェンダー・フリーか?家事と育児は誰がするのか?数学にジェンダー・バイアスはかからないか?科学のフィールドから女性が排除される社会的・文化的背景を徹底的に洗いだし、ジェンダーの視点から新しい科学の可能性をさぐる。
生きる力が湧く、心にしみるー激動する時代を生き抜く糧となる賢人たちの肉声。