主人公は「ピンクの影」を持つ男の子。この世界では「男の子=青の影」「女の子=ピンクの影」という価値観が普通。でも主人公の影はピンクで、ドレスを着たり、踊ったりすることが好き。周囲との違いに悩みながらも、父親が「お前はそのままで素晴らしい」と受け止めてくれたことで、自分を肯定できるようになる。
「ジェンダー平等と公平についてのおはなし」シリーズは、影の色という比喩を通じて「自分らしさ」「多様性」「性別固定観念の更新」をやさしく描き出す絵本シリーズです。“影の色” というユニークな比喩を通して、性別や固定観念にとらわれない「自分らしさ」と「多様性」 をやさしく描き出します。幼い読者から、保護者・教育者にまで届く、子どもだけでなく、大人の心にも響くメッセージを持った作品です。読み聞かせの時間はもちろん、親子の対話や学校・図書館での教材としても最適!
「青い影」を持つ女の子が主人公。この社会では「女の子=ピンク」「男の子=青」が当然とされるが、彼女の影は青。好きなものや自分の在り方を「女の子らしくない」と言われる苦しさを描きつつ、最終的に周囲と共に多様性を受け入れていく。テーマは女の子だから○○という固定観念を超え、「ありのままの自分であること」を認め合うこと「ピンクがじぶんのいろ」の対になる作品。
「ジェンダー平等と公平についてのおはなし」シリーズは、影の色という比喩を通じて「自分らしさ」「多様性」「性別固定観念の更新」をやさしく描き出す絵本シリーズです。“影の色” というユニークな比喩を通して、性別や固定観念にとらわれない「自分らしさ」と「多様性」 をやさしく描き出します。幼い読者から、保護者・教育者にまで届く、子どもだけでなく、大人の心にも響くメッセージを持った作品です。読み聞かせの時間はもちろん、親子の対話や学校・図書館での教材としても最適!
企業中心社会、それは大企業の利害が個人や社会の利益よりも優先される社会である。長時間労働、過労死、福祉の貧困……。戦後の社会政策論は繰り返し企業中心社会の弊害を指摘してきたが、そこでは女性と男性が直面する現実の違いが忘れられていたのではないか。大企業中心の社会が作り出す歪みと痛みを、ジェンダーの視点から捉え直した先駆的著作。
ジェンダー史の起源、発展、受容から今後の課題と最新潮流まで。分野の動向を俯瞰し押さえるべき知識をコンパクトに収めた入門書。
フェミニズムやLGBTQ運動などからジェンダー史がいかに生み出され、奴隷制、資本主義、移民、帝国の歴史解釈をどのように変えてきたか。インターセクショナリティのインパクトにジェンダー史がどう向き合い変化してきたかを描き、分野の今後を提示する。基礎知識のみならず、最新潮流に触れられる最良のジェンダー史入門書。
【原著】Antoinette Burton, Gender History: A Very Short Introduction (Oxford University Press, 2024)
日本語版への序文
凡 例
序 章 ジェンダー史の文脈
第一章 ジェンダー史という領域のいくつかの起源
第二章 ジェンダー史が飛び立つ
第三章 インターセクショナリティとジェンダー史の展開
第四章 近代以前へ、アメリカ大陸を超えて
第五章 主体をクィアする
結 論 ジェンダー史の複数の未来へ向けて
訳者解説
読書案内
参考文献
人名索引
事項索引
トランスジェンダーなど性的少数者に対する素朴な疑問・誤解から偏見・不安を煽るデマや陰謀論まで事実と人権に基づき一問一答。日本の性教育を再び後退させないため各分野のエキスパートが結集!
このマンガはきっと、あなたを想像以上に多様なジェンダーの経験の中に投げ込む。ジェンダーについてのどんな理論もいったん忘れて、十人十色の語りに耳を傾けてほしい。自身も性や身体への違和感に悩んだ著者が、さまざまな性自認、性的指向をもつ市井の人々56人にインタビューし、その語りをマンガでいきいきと再現した。
「ジェンダーと性の違いは?」といったシンプルな問いを皮切りに、思春期の悩みや対処法、日常生活の喜びや障壁についてのリアルな語りが溢れ出す。それらは一つの「正しい」声にまとまることなく、ポリフォニーのまま、読み手を「ジェンダーとは?」という問いの先へと導いてくれる。
語りの魅力はニュアンスに宿るからこそ、語る人の表情や様子は細やかに描かれている。インタビューのテーマは、言葉や身体感覚の話題から、トイレや医療などの社会環境の問題まで、多岐にわたる。
本書は自らのジェンダーとアイデンティティを探し求めた著者の心の旅の記録でもあり、完成まで10年をかけて制作された。著者の出会った語りに魅了されつつ、新たな語りへの動機と勇気を刺激される、傑作ノンフィクション・コミック。
『ワシントン・ポスト』紙で2022年のグラフィック・ノベル部門ベスト10入選。
『ブックリスト』誌で2022年のグラフィック・ノベル部門ベスト10入選。
はじめに
自分をどう称すればいいか、どうすればわかるんだろう…
女性性
男性性
人種
表現
身体感覚
性ホルモン
医療
言葉
見える・見えない・見られない
人間関係
住居
トイレ
クィアコミュニティ
築いていくもの
謝辞
注記
参考文献
ジェンダーを語る(三木那由他)
NHKのEテレで放送され、大反響の続く番組の書籍化。アイは野球少年の一方、手芸などカワイイものが大好き。でもそれは「男らしくない」と思っています。それがユウに知られたのではないかと心配でたまりません。シッチャカとメッチャカと一緒に、「ココロのでんわ」で、ユウの本音を聞くことができました。
「性別を生きる」って、どういうこと? トランスジェンダーについての基礎的な情報、性別分けスペースのこと、「トランス差別はいけないけれど気になる」疑問など、大きなクエスチョン21個、そこから派生するクエスチョン65個の問いと答えをまとめる。
第1部 性別の重み
性別を重要視する社会
性別らしさと性別であること
性別と服装
性別と外見
性別と身体
性別とアイデンティティ
性別の多元性
性別分けスペース
性別二元制社会
第2部 基礎知識
Q1:トランスジェンダーとはどんな人たちを指すの?
Q2:トランスジェンダーって、「女らしさ」や「男らしさ」の押し付けがいやな人たちのこと?
Q3:トランスジェンダーの人たちは、どれくらいいるの?
Q4:「性別を変える」ってどういうこと?
Q5:生活上の性別を変えるって、何をするの?
Q6:身体の特徴を医学的に変えるって、何をするの?
Q7:書類上の性別(戸籍)を変えられるの?
Q8:ノンバイナリーの人も性別を変えるの?
Q9:トランス男性は男の人、トランス女性は女の人、と理解しておけばいい?
Q10:自分の望みどおりに性別を「変えた」トランスジェンダーの人たちは、もう困りごとはないの?
Q11:どんなことが理由で差別を受ける?
Q12:差別の現状を示すデータについて、もう少し知りたいな
Q13:ノンバイナリーの人たちも差別を受ける?
Q14:最近、SNSでトランスヘイトがひどいよね?
第3部 性別分けスペース
素朴な疑問は素朴ではない
未来を考えるために
Q15:トランスジェンダーは性別分けスペースに混乱を招きませんか?
Q16:性別分けスペース1トイレ
Q17:性別分けスペース2公衆浴場
Q18:性別で分かれることがある活動ーースポーツ
第4部 「トランス差別はいけないけれど気になる」疑問
Q19:トランスジェンダーと医療
Q20:トランスジェンダーと社会の変化
Q21:トランスジェンダーとジェンダー特権
あとがき
もっと知りたいあなたへ
生まれた時から子どもを男女の枠にはめることは、早くからジェンダー二元論の感覚を押し付けてしまうということ。著者と夫は、「ズーマー」と名付けた子どもが自分で自分のジェンダーを見つけられるように、性別にとらわれない子育てを実践することにした。
著者からのメッセージ
序文
プロローグ
第1章 はじめまして! ズーマー
第2章 子どもは育て方次第
第3章 開眼
第4章 愛のはじまり
第5章 赤ちゃん誕生
第6章 周囲へ告げる
第7章 二つの人生の中間
第8章 お誕生日おめでとう! ズーマー
第9章 はじめの日々
第10章 新たな出会い
第11章 キッドランド
第12章 ジェンダー・クリエイティブ・スタイル
第13章 スポットライトの中へ
第14章 空間づくり
第15章 メディア騒動
第16章 最高!
第17章 人魚と陸上競技の夢
第18章 ハーヴェイ・ミルク大通り
第19章 モアブの週末
第20章 ほら、ここにいるよ
第21章 美しきプリンセス・シャークマン
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
原注
大学に進学することを「当然」とする進学校でも、ジェンダー・地域・保護者との関係などにより、その進路決定には格差が存在する。全国18の進学校に通う高校生男女へのインタビュー調査から、進路選択のメカニズムに迫る。
◆目 次
序 章 進学校における男女の進路選択はどのように異なるのだろうか(打越文弥)
第1章 「超進学校」における進路選択の男女差(黒木禎子・打越文弥・徳安慧一)
第2章 最難関大学志望者にとっての「浪人」とジェンダーーー保護者との意思決定モデルに着目して(福島由依)
第3章 進路選択のジェンダー差における性役割意識を再考するーー親の意見に着目して(佐伯厘咲)
第4章 東北地方からの(超)難関大学進学はどのように正当化されるのか?(朝比奈祐揮)
第5章 高校生の進路選択に対するメディアの影響(本田由紀・打越文弥)
おわりにーー本研究から何がわかったのか(打越文弥)
◆目 次
序 章 進学校における男女の進路選択はどのように異なるのだろうか(打越文弥)
第1章 「超進学校」における進路選択の男女差(黒木禎子・打越文弥・徳安慧一)
第2章 最難関大学志望者にとっての「浪人」とジェンダーーー保護者との関係における意思決定モデルに着目して(福島由依)
第3章 進路選択のジェンダー差における性役割意識を再考するーー親の意見に着目して(佐伯厘咲)
第4章 東北からの(超)難関大学進学はいかに正当化されるのか?(朝比奈祐揮)
第5章 高校生の進路選択に対するメディアの影響(本田由紀・打越文弥)
おわりにーー本研究から何がわかったのか(打越文弥)
近年の最新論点を網羅した「新しい」判例批評。経産省事件(最三小判2023年7月11日)、目黒区女児虐待死事件(東京高判2020年9月8日)など時事的判例を多数収録。日本社会の現実に対峙し、道を切り拓こうとする当事者、弁護士、研究者、市民の思いが込められた判決を編む。
集団に起因する不平等や差別。それが個人同士の間で現れる諸相を捉える視点としてのポジショナリティ。沖縄と日本との関係、性差・ジェンダー、多文化社会化など、定量的調査を含む現代日本の具体的な事例から動態を読み解き、状況変革への共通了解と協働条件を提示する一冊。
序章 日本社会におけるポジショナリティの諸問題[池田緑]
第1部 ポジショナリティという“問題”
第1章 ポジショナリティの構造と現れ[池田緑]
第2部 沖縄と日本をめぐるポジショナリティ
第2章 「日本人」と「沖縄人」--ポジショナリティ・アイデンティティ・政治的主体をめぐる一考察[高橋哲哉]
第3章 ポジショナリティ分析で何が分かるのかーー「沖縄の基地問題」をめぐる「受益圏/受苦圏」概念を手がかりとして[桃原一彦]
第4章 「県外移設」の「留保なき拒否」で浮かび上がるものーー鹿野政直さんへ、カマドゥーからの手紙[知念ウシ]
第5章 当事者性の薄い問題に対するマジョリティとマイノリティの意識ーー在沖米軍基地問題とジェンダー問題を中心に[玉城福子]
付論 「沖縄の米軍基地問題」をめぐる沖縄社会と日本社会との齟齬ーー2019年定量調査の結果と分析から[桃原一彦]
第3部 日本社会の複数性とポジショナリティ
第6章 ポジショナリティを認識することーー多文化共生教育の観点から[山根俊彦]
付論 交流経験と外国人への差別意識[定松文]
第4部 性差の諸問題をめぐるポジショナリティ
第7章 ジェンダー・イシューをめぐる相互行為をポジショナリティ論から読み解く[江原由美子]
第8章 DVとポジショナリティーー支援者と被支援者の関係性に着目して[小川真理子]
第9章 育児をめぐる世代間の対立はなぜ起こるのかーーポジショナリティの視点からの考察[仁科薫]
付論 ジェンダー・バイアスの源泉を探る[定松文]
第5部 ポジショナリティの可能性
第10章 権力関係を露現させる用語とポジショナリティーー「人材」の使用をめぐって[定松文]
第11章 ポジショナリティ研究の視点と方法ーー経験的概念という枠組みから[池田緑]
あとがき
いつの時代にも等身大の女性たちがいた。歴史をジェンダー視点で見つめ直すことは、誰もが自分らしく生きることのできる社会をつくる手がかり、変革の視座となるはず。女性史を手軽に学べる最適のテキスト刊行!
【同志社大学教授 岡野八代氏 推薦! 】
歴史とわたしたちは繋がっている。歴史は細部に宿るともいわれますが、大きなジェンダー史の流れのなかで、女性たちの格闘と活躍を掴むことで歴史に生きるわたしを感じさせてくれる、そっと傍に置いておきたい良書。
はじめに
第1章 近代以前の女性 人類のあけぼのから幕末まで~人類社会のはじまりは 差別も戦争もない社会
階級社会の発生と戦争のはじまり
日本では 女性の地位の低下がゆるやかにすすむ
男女がともに労働する社会
共同体から「イエ」の成立へ 新たに刻まれたジェンダー
たくましく生きた中世の女性
自らの意志や感情をもち 自分の力で切り拓いた女性たち
村の自治に参加する女性
歴史の「表舞台」から消えていく女性
封建制と「女大学」
農村で 江戸の町で 働く女たち
買売春の発生
深まる幕藩体制の矛盾と あきらめない女たち
第2章 資本主義のはじまりと女性たち
いまの生きづらさの根っこは 明治時代につながっている
自由民権運動 はじめての参政権の願い
日本で最初のストライキ
過酷になる「嫁」の労働
越中の「女一揆」
資本主義の発展と 労働争議に立ち上がる女性たち
「婦人には特殊の要求がある」…女性の労働をめぐる模索
「婦選なくして普選なし」…婦人参政権もとめて
公娼制 その延長につくられた日本軍「慰安所」
インドネシアで「慰安婦」にされた少女たち
侵略戦争にからめとられていった女性たち
日本国憲法とベアテ・シロタ・ゴードン
第3章 市民革命と女性解放思想(フェミニズム)の萌芽
ラディカルに しなやかに 生きぬいた女性たち
フランス革命の限界をみぬいた「女権宣言」
与えられた役割ではなく 女性が自立して生きる道を
フェミニズム運動の狼煙あげた セネカフォールズ大会
女性の解放と労働者の解放をともにめざして
女性差別の起源を人類史の中でとらえる
「国際女性デー」を提唱 反戦の女性の国際連帯よびかける
第4章 女性差別撤廃条約への胎動
コロナ禍であぶりだされる ジェンダーの壁
ジェンダーギャップ120位の遅れた日本
NGO・市民社会の出番!
日本の遅れはなぜ?1 家父長制にしがみつく人たち
日本の遅れはなぜ?2 女性差別を自ら作り利用してきた 財界と政府
第二次世界大戦後 国境を越えてつながった女性たち
「女性差別撤廃条約」の3つの意義
合言葉は「平等・開発・平和」
戦争とジェンダー
選択議定書 個人の通報と国連による調査
フェミニズム運動の中で 名前のついた新しい権利
ジェンダー格差で12年連続1位のアイスランド
世界に先駆けた 日本国憲法24条
働きつづけるために 仲間とともに おおらかに
おわりに わたしたちの国で
資料編
「私は憤慨しとるんですよ」
ジェンダー平等後進国といわれる日本で、100年前から女性の地位向上を訴えていた人がいた。
戦前は男性にしかなかった「女性の参政権」を求め、戦後は無所属の参議院議員として人びとに慕われた。
国際社会の外圧を使い、データを揃え、仲間を募り、社会に波を作る──市川房枝の方法論はいまも褪せない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
戦前は平塚らいてうと組んで、女性の参政権を獲得する運動をはじめ、戦後は、参議院員として、女性差別撤廃条約批准を推進させ、男女雇用機会均等法の成立を後押しした。
戦前の米国行き、ILO(国際労働機関)事務所勤務、独立して婦選活動、終戦後の公職追放、60歳で参議院初当選、87歳で全国区トップ当選──。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
いまよりさらに男尊女卑、性別役割分業意識が強い時代にあって、どのように社会を動かそうとしたのか?
そして今、彼女の願った男女平等は、本当に達成されているのか……。
〈働く女性のトップランナーとして、市川房枝87年の生涯をたどる〉
■はじめに
序章…………国際連合と日本女性をつなぐ
第1章………「農家の娘」が一四歳で米国留学を目指す
第2章………平塚らいてうと女性の参政権をめざす協会設立
第3章………アメリカへ渡る
第4章………ILO職員として女性の労働現場を歩く
第5章………戦前の「婦選」活動
第6章………戦争を生きぬく
第7章………公職追放と参政権獲得と
第8章………無所属の参議院議員として
第9章………「政治と金」に抗して
第10章………市川房枝のジェンダー政策
終章…………ジェンダー平等に向けての「長い列」
■おわりに
ジェンダー概念が切り開く、これからのメディア論!
デジタル化と多様化が進むメディア。
SNSを介したフェイクニュースやヘイトスピーチの広がり。
それでもスマホを手放せない私たち。
メディアと社会の今をとらえるとき、「ジェンダー」は最適なレンズとなる。
メディア論の基礎をジェンダーの視点から学ぶ、新しい入門書。
【「序章」より】
日本の高等教育では、「女性」「ジェンダー」「多様性」といった概念は現在においてもまだ主流のテーマにはなっておらず、取り残された課題となっている。メディア論の領域でも例にたがわず、ジェンダー概念からメディアについて考える体系的な教科書はいくつかの例外を除いては刊行されていない。つまり、メディアに関する世界では、そもそも調査対象としての「メディア業界」がジェンダー不平等な構造になっているだけでなく、「メディア論」や「メディア研究」においても、男性の側から見た世界観、つまり社会の半分側からしか見ていない世界観を、あたかもそれがすべてであり全体像であるかのように考え、拡大、発展してきたと言えるのだ。
しかし、そうであるからこそ、ジェンダーの視点は情報化社会の構造、ひずみ、課題を考察する際に用いるべき優れた拡大鏡となり、現代の情報化社会が抱える諸課題の所在を案内するナビゲーターになりうるのではないだろうか。たとえば、差別的な視点を含むCMに対するネットでの「炎上」や、Twitterによるヘイトスピーチやミソジニックな投稿、蔓延するフェイクニュース、あるいはアイドルやファン文化などは学生たちにも身近な話題だが、こうしたことは「ジェンダー」というレンズを通して見てみることで、あらためてその商業主義や権威主義、男性中心の嗜好とそれらへの対抗的な行為などがはっきりと浮かび上がるようになり、メディア特有の問題の諸相が明らかになっていくだろう。
本書は、新しいジェンダー・アプローチから、フランスで同性婚が認められるまでの法的・社会的な歴史を紐解くとともに、男女平等の時代における生殖補助医療・親子関係の法的矛盾を明らかにすることで、家族法の抜本的改正のための議論の枠組みを提示する。
序文 「みんなのための結婚」をめぐる大論争
男女の自然的差異 VS 性の無差別化
パックスと同性カップル
ジェンダーと家族、歴史の欠除
第一章 ジェンダー関係アプローチ
二つのレベルのジェンダー
人のアイデンティティとしてのジェンダー
社会的関係のあり方としてのジェンダー
性別に関わる関係の四つの形
男女の二元性を超えるものとしての、性の区別
序列と不平等、権威と権力の区別
属性か、役割配分か
役割についての別の考え方
第二章 性的平等と結婚の変貌
結婚から脱結婚へ
結婚とは何かは誰もが知っているはずだ
近代自然法の「原初の家族」
民事婚の中核をなす父子関係の推定
婚姻外の母子関係と父子関係
婚姻内の母子関係と父子関係
婚姻秩序と男女の序列
一つの「全体」としてのカップルから二重奏カップルへ
カップル関係の制度としての結婚
脱結婚の時代
第三章 生殖、子をなし親になること、「みんなのための親子関係」
同性愛者 VS 異性愛者
スケープゴートの論理を解明する
「本当の親」についての議論の罠
親族体系の忘却と子どもをつくることの自然主義化
婚姻親子関係モデル
養子縁組は、もはや子どもの歴史を消去しない
「見ざる聞かざる」モデル
女性による提供
フランスの生殖補助医療に関する法は本当に「倫理的」なのか
ドナーを介して子どもをつくることを認めるために
結論
家族法の改正に向けて
巻末資料
訳者あとがき
男女賃金格差、夫婦同姓の強制、堕胎罪。日本の異常なジェンダー不平等は、明治期につくられた差別と財界主導でつくられた差別が原因だった! 常に国民とともにある政党として、ジェンダー平等やLGBTQの権利を守るための政策を、歴史と世界に学んで提示。寄せられた質問への応答、党の自己改革についても綴った一冊。
時代を反映する選りぬきのテキストに解説を付し、日本の近代思想を読みなおして捉えるためのアンソロジーの第4巻。近代日本において、ジェンダーにまつわる問題に関して女性が執筆した様々なテキストを収録。広義の意味でのフェミニズム思想の展開をたどりながら、女性のおかれた状況やその背景を捉える。
はじめに
I 家族と性役割
1 近代家族と良妻賢母規範
2 母性保護論争
3 高群逸枝と婚姻史
4 家族制度の民主化と農村女性
5 主婦論争
資料編
母性偏重を廃す(与謝野晶子)
招婿婚の研究(高群逸枝)
蕗のとう(山代巴)
主婦労働の値段ーーわたしは“主婦年金制〞を提案する(水田珠枝)
2 性、愛
1 「新しい女」と「両性の相剋」
2 貞操論争と堕胎論争
3 女性同性愛
4 性暴力とセクシュアル・ハラスメント
5 森崎和江の性愛論
資料編
生血(田村俊子)
逃げた娘(松田解子)
百合子へ(湯浅芳子による宮本百合子宛書簡一九二四年六月十三日)
第三の性ーーはるかなるエロス(森崎和江)
3 性を売る
1 公娼制度と廃娼制度
2 芸娼妓による手記・自伝
3 からゆきさん
4 キーセン観光反対運動資料編
現代生活と売春婦(山川菊栄)
辻の華(上原栄子)
女の情況 なぜ私はキーセン観光に反対するのかーー経済侵略と性侵略の構造を暴く(松井やより)
4 権利と解放
1 自由民権運動と女性
2 『青鞜』
3 ウーマン・リブ
資料編
同胞姉妹に告ぐ(しゅん女(岸田俊子))
泣て愛する姉妹に告ぐ(清水豊子)
元始女性は太陽であったーー『青鞜』発刊に際して(平塚らいてう)
いのちの女たちへーーとり乱しウーマン・リブ論(田中美津)
選択的夫婦別姓を阻むものは何か
この国のジェンダー平等は、なぜ進まないのか
世論調査ですでに国民の過半数が賛成している「選択的夫婦別姓制度」。生き方の選択肢を増やすこの制度の実現は、一体何に阻まれているのかーー
現在の法制度の問題点をはじめ、各政党の最新動向、統一教会問題であらわとなりつつある自民党政権の「価値観」まで、ジェンダーの視点でいまの日本政治を総合的に検証。
日々の生活から政治のことまで、「選択的夫婦別姓制度」を横断的に考える
第一部 選択的夫婦別姓は、なぜ実現しないのか
「企画趣旨」……糠塚康江
「当事者からの問題提起 ジェンダー平等を阻むバックラッシュ」……井田奈穂
「夫婦同姓強制と闘うために 理論編 個人の尊重と夫婦同等の権利」……二宮周平
夫婦同姓強制と闘うために 裁判外闘争 落選運動『ヤシノミ作戦』……青野慶久
第二部 参議院議員選挙結果から展望する日本政治の課題
「企画趣旨 二〇二二年参議院議員通常選挙公約・結果についてのまとめ」……糠塚康江
「参院選からみる日本政治とジェンダー平等政策の現状」……中北浩爾
「対談 中北浩爾 × 大山礼子」
第三部 地方議会の声を国会に届けよう
「女性差別撤廃条約実現アクションがめざしているもの」……浅倉むつ子
「地方議会の声を国会にーー大阪府内全議会で意見書採択」……石田絹子・西村かつみ
補論
「仙台弁護士会講演会 二〇二二年一一月二六日
変わりゆく家族像ーー憲法学の視点から、選択的夫婦別姓と同性婚の実現をめざして」……辻村みよ子
付録
「家族の法制に関する世論調査」令和三年版の質問内容変更に関する野田・男女共同参画担当大臣答弁
世界の中できわめて深刻な日本のジェンダー・ギャップ。開拓以来の歴史が短く、広大な地域をもち、経済的に豊かとは言えない北海道という地域に焦点を当て、女性研究者たちがこの地域の女性たちの生を掘り下げ、それぞれの専門的立場から分析していく。