1890年代から1910年代、アメリカでは革新主義が潮流となるなか、「よい市民」の形成が試みられていた。子どもひとりひとりを尊重する進歩主義教育が台頭しつつも、一つの国家としての統一が目指されていた時代。「よい市民」形成という壮大な市民性教育の実験は、学校が社会と結びつき、その役割を変容させていきながら行われた。本書では遊び場運動、社会センターとしての学校、コミュニティ・センター運動、国旗掲揚の儀式、帰化プロジェクトの授業などをとりあげ、それらを主導したジョセフ・リー、クラレンス・A.ペリー、ジョン・デューイらの思想とともに、「よい市民」の理念と実態を考察する。対照的な「多様性の尊重」と「愛国心の教育」はどのように結びつき、実践されたのか。著者二人の約20年にわたる共同研究の集大成。
序 章 アメリカ革新主義期における「よい市民」形成の思想と実態
第1部 「よい市民」とはなにかーー思想・理念の解明
第1章 ジョセフ・リーにおける慈善とリクリエーションの思想
--アメリカ遊び場協会での仕事を中心に
第2章 ジョセフ・リーにおける「よい市民」形成の論理
第3章 デューイにおける「よい市民」の理念
--読解「教育の根底にある倫理的原理」(1897)
第4章 デューイにおける「よい市民」の探求
--「よさの多様性」
第2部 学校は「よい市民」を形成する場となりうるか
--学校になにを期待するか
第5章 アメリカにおける遊び場運動の起源と展開
--子ども救済からリクリエーションへ
第6章 社会センターとしての学校の実験と挫折
--校舎開放からコミュニティ・センターへ
第7章 デューイの社会センターとしての学校における市民形成
--福祉=幸福(welfare)概念に注目して
第8章 社会センターとしての学校における市民性教育の実際
--ニューヨーク市におけるゲーリー・プランの実験
第3部 愛国心・忠誠心の教育が「よい市民」の形成になるか
-- コミュニティ・儀式・授業
第9章 学校によるコミュニティ形成と国民形成
--コミュニティ・センターから近隣住区論へ
第10章 アメリカの公立学校における国旗掲揚運動の起源と機能転換
--統合から排除へ
第11章 市民性プロジェクトの授業とアメリカ化
--帰化プロジェクトの実際
第12章 帰化プロジェクトにおける忠誠心の教育と課題
終 章 「よい市民」形成の実態と論理
多様性教育の原則をふまえ、個人から出発して社会に働きかける学習活動を、安心と傾聴・わたしとあなた・文化的多様性・バイアスを見抜く・バイアスに立ち向かうの5章構成で紹介する。日本の実態にあわせて創ったガイドブック
「ソーシャル・インクルージョン」の視点から障害児保育が学べるテキスト。障害児保育の理念・定義から歴史、保育所等における実践などをわかりやすく解説。昨今、話題となっている「ソーシャル・インクルージョン」「インクルーシブ保育」といった用語についても詳しく解説した。各章末には障害児保育実践で役立つコラムも掲載。
第1章 障害児保育に関する理念・定義と動向
第2章 障害児保育の歴史的変遷と現代への基盤構築
第3章 障害というとらえ方
第4章 障害児保育に関する法律・制度
第5章 障害の特性理解と日常の配慮
第6章 障害児の発達支援 〜障害特性をふまえて〜
第7章 障害児等の特別な配慮を要する子どもの保育の実際
第8章 障害児の生活理解と「困りごと」に求められる視点
第9章 障害児保育からソーシャル・インクルージョンへの広がり
第10章 障害児の就学支援に向けた保護者ニーズと保護者・家庭への支援
第11章 障害児保育実践における家庭・関係機関との連携 〜ネットワークの意義と実際〜
第12章 障害児(インクルーシブ)保育にかかわる現状と課題
赤いスカートで現れる有名人、ほとんど話したことない元同級生、情けないおじさん、黒板に予言を書く隣の席の人。多様性をテーマに『なんでもない人』を描く4つの物語。
社会の変化に伴い、子どもたちの間にも多様性が広がる中、教師には個々の子どもや問題に丁寧にかかわり合い、対応していく力、すなわち「学校臨床力」が求められている。本書は、この学校臨床力を磨くための入門テキスト。従来の生徒指導や教育相談、特別支援教育をベースにしつつも、それらを超えていくための新たな視点や実践に役立つ知見を包括的かつコンパクトに提供する。教育関係の記述を中心にリニューアルした改訂版。
【目次】
序論 学校臨床力とは
1章 学校臨床力1:厳格性と受容性のバランス
2章 学校臨床力2:臨床的な見方・考え方
3章 学校臨床力3:経験を育むということ
〈Column1〉寄り道のススメ
第1部 児童生徒理解を深める
4章 現代社会を生きる子ども
5章 子どもの発達
6章 子どもの対人関係世界
7章 子どもと家庭
8章 子どもと学校
〈Column2〉遊びは大切か
第2部 児童生徒の成長を促す
9章 学習指導と生徒指導
10章 道徳、総合的な学習の時間と集団づくり
11章 特別活動と生徒指導
12章 キャリア教育の必要性
13章 基礎的・汎用的能力
14章 学校ごとのキャリア教育
〈Column3〉「自己肯定感」は学校教育で獲得できるものなのか?
第3部 児童生徒の個性に応じた支援
15章 自己の発達
16章 自尊感情・自己肯定感、自己有用感、自己効力感
17章 発達障害の理解
18章 自閉スペクトラム症
19章 学習障害(限局性学習症)
20章 ADHD
21章 特別支援教育とは
22章 特別支援教育体制
〈Column4〉教師のペルソナ
第4部 児童生徒を取り巻く「問題」をとらえる
23章 問題をアセスメントする
〈問題の具体例〉
24章 インターネット問題
25章 いじめ
26章 不登校
27章 暴力行為・少年非行
28章 被虐待
29章 心身の不調
30章 場面緘黙
31章 性的マイノリティ
〈Column5〉子どもの成長と心の痛み
第5部 「問題」に取り組む
〈生徒指導の進め方〉
32章 生徒指導における“私”と“公”
33章 生徒指導の重層的支援構造
34章 教師の厳しさ
35章 教師と児童生徒の関係性
36章 懲戒と体罰
〈教育相談の進め方〉
37章 教師モードとカウンセラーモード
38章 カウンセリング・心理療法の種類と技法
39章 意識と無意識
40章 心の働き:防衛機制
41章 保護者との連携・対応
42章 ケース会議の進め方
43章 チーム支援
44章 スクールカウンセラーの活用
45章 学校外の機関との連携
〈Column6〉教育の「胡散臭さ」を自覚する
第6部 教員としてどのように力を身につけていくか
46章 子どもとかかわる力
47章 保護者とかかわる力
48章 同僚とかかわる力
49章 社会とかかわる力
50章 学び続ける態度
51章 共感的理解とスーパーヴィジョン
52章 学校臨床力向上のための教師のトレーニング
文献
索引
あとがき
『多様性トレーニング・ガイド』を増補・改訂。参加型学習理論の解説をはじめ、外国人労働者など、近年の社会の変化にもとづく資料、実践のためのアクティビティなどを収録。多様性にかかわるファシリーター必携の書。
あなたの元にやってきた木彫り熊は、どこから来たのか?
木彫り熊概論、開講します!
1970年代には「現在道内で生産される木彫り熊は、年間約250万個、ザット15億円」とも伝えられ、北海道の一大土産品産業になった、木彫り熊。
本書は、北海道木彫り熊が歩んできた歴史を振り返り、土産店、職人・作家、有志の研究会、展覧会を企画した博物館や大学など、木彫り熊に携わる人々の多彩な活動と現場の声から、木彫り熊をあらたに捉え直し、その魅力と私たちとの関係とを明らかにします。
さらに研究としての木彫り熊の裾野を広げるため、絵画的な方法で表現されたクマ・ヒグマの事例より、美術・文化の方面からクマについて考えていきます。また、ミュージアム・コレクションとしての木彫り熊の可能性にも注目します。博物館はどのように私たちの生活にありふれた資料を収集・保存し、展示しているのか。資料としての位置づけや在り方、コレクション形成のプロセスの事例をもとに、木彫り熊のこれからを探ります。
カラーで「木彫り熊基礎知識」を掲載するほか、図版・資料も多数掲載。付録として「木彫り熊関連年表」も完備。
執筆・インタビューは、田村実咲、武永真、山崎幸治、青沼千鶴、増子博子、是恒さくら、今村信隆、寺農織苑、尾崎織女、阿部麟太郎、(有)トミヤ澤田商店、遊木民。
【当時の暮らしや出来事を知る当事者が少なくなるなか、聞き取りと情報共有、技術伝承は喫緊の課題といえます。木彫り熊の歴史が再評価され、新たな価値への注目が高まる今こそ、少しでも多くの現場や当事者の記憶と証言を集め、後世へつないでいくことが、本書の役割であると考えています。】…田村実咲「はじめに」より
世界が驚愕したトランプ前大統領の暗殺未遂事件。しかし皮肉にもトランプの「強さ」を内外に誇示する結果となり、共和党の結束は強固なものに。
一方、バイデン大統領は現職大統領として56年ぶりの再選出馬断念を余儀なくされ、女性初の大統領を目指す黒人・アジア系のハリス副大統領を後継に指名。
「差別主義者」対「多様性の象徴」という、アメリカが直面する分断を体現する選挙戦が展開されることとなった。
ブラック・ライブズ・マター運動で広がる黒人と白人の溝、キリスト教やLGBTQ、中絶を巡る「赤い州」と「青い州」の価値観の対立、国境の街とリベラルな都市の間での不法移民の押し付け合い、ユダヤ・アラブ・アジアなど国際情勢から派生する攻防ーー多様な社会を目指してきたアメリカが、その多様性ゆえに激しさを増すさまざまな軋轢に苦しんでいる。
世界を先導してきたアメリカの民主主義と多様な社会はどこへ向かうのか。日本がその姿から学べることは何か。
全米各地を徹底取材した『読売新聞』連載「変容する米国」「米大統領選2024 論争の現場」に大幅加筆。政治家や市井の人々、不法移民など、120人以上の証言で「変わりゆくアメリカの今」を描き出す総力ルポ。
あらゆる偏見を排し、違いを受け入れる言葉遣いを学ぶ
障がい者のほか、性別、年齢、人種、文化、宗教、身体状態、性的指向などが異なるすべての人々とともに学び、働き、生活するうえで、どんな言葉遣いを心掛けるべきか?
あらゆる偏見を排し、違いを受け入れ、すべての人々を「包み込む」(include)言語を学ぶ。
豊富な実例とともにインクルーシブ表現をくわしく解説。
[ 中村桃子(言語学者、『女ことばと日本語』ほか)推薦 ]
お互いの違いを尊重するインクルーシブな社会。
そんな社会の実現のためには、ことばがとても大切です。
ことばが変われば、社会も変わります。
本書はインクルーシブな英語の書き方を通して、その考え方も教えてくれます。
クイズや練習問題も盛りだくさん。
読み進むうちに、あなたの視野を広げてくれる刺激的な1冊です!
自閉症の人、発達障がいの人、精神的な病を持つ人、色覚障がい者、聴覚障がい者、定型発達者……。
認知症の人、薬の依存症の人、同性愛者、高齢者、独身女性、貧しい人……は英語で何と言う?
答えは本書の中!
<目次から>
第I章 文字通りの意味と隠れた意味
1 語の隠れた意味(ポジティブ、ネガティブ、中立)
2 コノテーションを考慮しインクルーシブな語を選ぶ
第II章 インクルーシブ言語
1 ジェンダー・ニュートラル(性的中立)
Words Matter コラム1 nonbinary they と宇多田ヒカル
Words Matter コラム2 Merry Christmasなどの挨拶
2 年齢
3 the+形容詞
4 障がい
Words Matter コラム3 politically correct (PC) とinclusive は何が違う?
Words Matter コラム4 para とは?
5 性的指向と性自認
Words Matter コラム5 「性別」を示すgender とsex の違い
Words Matter コラム6 queer の復権
6 人種
Words Matter コラム7 「肌色」のクレヨンと下着
第3章 言葉の影響とインクルーシブ言語の理念
1 職業と性別の先入観
2 言葉による印象操作
3 インクルーシブ言語に対する批判と理念の大切さ
第4章 ジェンダー・ニュートラルな英文を書くコツと長文問題
1 ジェンダー・ニュートラルな英文を書くコツ
2 長文問題
ロールシャッハ・テストはあらゆる臨床現場で活用されているが、解釈法はさまざまである。 1症例をめぐっての異なった技法(片口法、阪大法、名大法、精神力動派、認知論的立場、包括システム)からのアプローチを詳述し、理解を深める。座談会として「ロールシャッハ法のこれまでとこれから」を論じ、ロールシャッハ法の多様性が理解できる臨床家必携の書。
まえがき 氏原寛
第1部 日本ロールシャッハ学会第14回大会シンポジウム
ロールシャッハ・テストを臨床にどう生かすか
シンポジウムの企画の趣旨 氏原寛
シンポジスト発言内容 青木佐奈枝・酒木保・高橋靖恵
討論 氏原寛・森田美弥子・高橋昇・酒木保・青木佐奈枝・高橋靖恵・石橋正浩・小川俊樹
第2部 1症例をめぐっての異なった技法からのアプローチ
1章 症例の提示 氏原寛
2章 片口法を用いての解釈 青木佐奈枝
3章 阪大法による解釈 石橋正浩
4章 名大法による解釈 高橋靖恵
5章 精神力動派による解釈 深津千賀子
6章 主に認知論的立場からの解釈 酒木保
7章 包括システムからのコメント 高橋依子
8章 各システムを超えるもの、あるいは共通するもの 小川俊樹
9章 ロールシャッハ法からの学びー養成教育の中で何ができるか 森田美弥子
第3部 【座談会】
ロールシャッハ法のこれまでとこれから
司会:森田美弥子
参加者:氏原寛・小川俊樹・深津千賀子
あとがき 森田美弥子
やさしくわかる41のヒントで一人ひとりが輝く教室へ。
参加型人権学習プログラムである多様性教育を具体的授業ガイド付きで紹介する入門テキスト。一人ひとりの違いを認め合うことから出発し,反差別や人権問題へと展開するプログラムは参加型学習への疑問に答え,人権教育へと導く。
循環型農林業と生物多様性を両立させる日本各所の里山について,それぞれの生産活動,生物多様性,管理主体を軸にビジュアルに解説するオールカラー図説。〔内容〕総説(概念の成立/歴史/特徴/現代的な位置づけと未来)/各論(北海道/東北/関東/中部/近畿/中国/四国/九州)
【主な目次】
別紙参照
別紙参照
2020年ライブラリー・ジャーナル誌BEST BOOK選出(サイエンス&テクノロジー部門)
2020年パブリッシャーズ・ウィークリー誌ベスト・ノンフィクション選出
地球上の生物は、常に動いている!
季節ごとに渡りを繰り返す鳥や昆虫、気候変動で生息地を変える動植物、
そして災害や紛争で移動を繰り返す人類。
生物はどのように移動し、繁栄・衰退してきたのか。
その移動は地球環境にどのような影響を与えてきたのか。
彼らの移動は妨げるべきものなのか。
地球規模の生物の移動の過去と未来を、
気鋭の科学ジャーナリストが、
生物学から分類学、社会科学的視点もふまえた広い視野で解き明かす。
生物多様性について、小中学生を対象にわかりやすく解説するシリーズ。国際的な調査データや身近な自治体や企業の事例で、客観的・具体的な学習に役立ちます。第1巻では「生物多様性とはなにか」について、身近な衣食住と未来の4つのジャンルについて概要を学びます。
ベールを脱ぐ中国のグリーン発展、その内容とは
政策的枠組みと豊富な実践例をもとに解説
序 文
第1章 生物多様性保全とグリーン発展の関係
第2章 中国エコ文明建設とグリーン発展
第3章 国際的な生物多様性保全とグリーン発展行動
第4章 中国生物多様性の調査と保全の状況
第5章 生物多様性保全とグリーン発展の主な取り組みと成果
第6章 都市の生物多様性保全と調和のとれた住環境づくり
第7章 生物多様性保全と農村におけるグリーン発展の実践
第8章 生物多様性保全とグリーン発展戦略対策
参考文献
監訳者あとがき
1990年代からいち早く多様性とエンパワメントという2概念を日本に紹介し、広めてきた著者によるエッセー集。多様性・エンパワメント/人と人、人と大地をつなぐ瞑想・ヨーガ/子どもと暴力/虐待・DVの4テーマを、経験と実績にもとづいたたしかな言葉でつづる。
ヒトの性の多様性があるのはなぜか?ということについて自然科学の観点から解説した数少ない本。胎児の発生過程で起こる脳の性分化を核心にして解説されている。性の多様性に関する社会科学的なアプローチともあわせ、セクシュアルマイノリティへの差別がなくなることを願って執筆された。目次 第1 章 ちょっとはじめに身体のことを考えてみましょう 第2 章 動物の性と生殖 第3 章 性転換する魚類たち(コラム1 まだまだあるおもしろい魚の仲間たち) 第4 章 哺乳類の脳の性(コラム2 ジェンダーという言葉の意味 コラム3 性自認と性的指向の定義)第5 章 性のレベル(コラム4 医学が進んで小林の身体に卵巣と子宮を移植したら子どもが産めるのか? コラム5 ブレンダと呼ばれた少年)第6章 身体の性のパーツ,脳の性のパーツの組み合わせにより性の多様性ができる(コラム6 LGBT とDSDs コラム7 トランスジェンダー,ニューハーフの語源 コラム8 性の多様性に関するいくつかの表現)第7 章 同性愛,トランスジェンダーは病気ではない(コラム9 ブルーボーイ事件から性適合手術の夜明けへ その1 コラム10 ブルーボーイ事件から性適合手術の夜明けへ その2)第8 章 生物の特徴と生物学の考え方(コラム11 生物学者の仕事)第9 章 ヒトの性の多様性の起因 第10 章 脳の性差と傾向 第11 章 セクシュアルマイノリティと社会(コラム12 昔 話) 第12章 ヒ トの性,セクシュアルマイノリティに関する本 第13 章 誰がどこでLGBTQ +について教えるの?
第1 章 ちょっとはじめに身体のことを考えてみましょう 第2 章 動物の性と生殖 第3 章 性転換する魚類たち(コラム1 まだまだあるおもしろい魚の仲間たち) 第4 章 哺乳類の脳の性(コラム2 ジェンダーという言葉の意味 コラム3 性自認と性的指向の定義)第5 章 性のレベル(コラム4 医学が進んで小林の身体に卵巣と子宮を移植したら子どもが産めるのか? コラム5 ブレンダと呼ばれた少年)第6章 身体の性のパーツ,脳の性のパーツの組み合わせにより性の多様性ができる(コラム6 LGBT とDSDs コラム7 トランスジェンダー,ニューハーフの語源 コラム8 性の多様性に関するいくつかの表現)第7 章 同性愛,トランスジェンダーは病気ではない(コラム9 ブルーボーイ事件から性適合手術の夜明けへ その1 コラム10 ブルーボーイ事件から性適合手術の夜明けへ その2)第8 章 生物の特徴と生物学の考え方(コラム11 生物学者の仕事)第9 章 ヒトの性の多様性の起因 第10 章 脳の性差と傾向 第11 章 セクシュアルマイノリティと社会(コラム12 昔 話) 第12章 ヒ トの性,セクシュアルマイノリティに関する本 第13 章 誰がどこでLGBTQ +について教えるの?
「多様な性のあり方」について、小中学生が自分たちのこととして、みんなで一緒に学ぶことができます。調査データ・最新事例・マンガ・ワークシートなど、学びを深めるたくさんのヒントが提供されており、誰にとってもLGBTQ+について知り、考え、行動するために役立ちます。第4巻では、「世界と日本の歴史とLGBTQ+」を学び、多様性のある社会のためにできることを紹介します。
博物館標本はタイムカプセル! 何が入ってる? どうやって調べる?
DNA解析技術の発展により,博物館の標本が雄弁に語りはじめた! 採集の時期や場所の情報,他の標本から得られたデータも組み合わせれば,生物多様性の歴史が見えてくる。過去を知り未来に活かすためのノウハウを簡明に解説。
◎DNAの解析技術の発展で,標本のDNAも解析可能に!絶滅した生物の詳細が見えてきた。
◎最先端で活躍する若手研究者が,標本からのDNA採集のノウハウを紹介。
◎将来の研究者に貴重な標本を引き継ぐために,現在の利用者,管理者は何をすべきだろう?
◎できるだけ多くの情報を未来に送るための標本の作り方とは?
◎2022年のノーベル医学・生理学賞で注目された標本DNA研究の魅力を満載。
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・過去に採集され保管されていた標本からDNAを採取して解析できれば,過去の遺伝的多様性や集団の大きさがわかるはず。絶滅のおそれのある生物で調べれば,減少の要因を推定することができる。チョウの仲間やシマフクロウ,タンチョウなどを例に紹介。
・もちろん,進化のプロセスを解明することも。今は絶滅してしまい,標本しか残っていない生物と,現生生物の関係も明らかにしたり,種の同定が困難だった標本の正体を明らかにしたり。
・遺跡から出土した動物の骨からDNAが採取できれば,古代の環境の推定が可能に。人間の影響が少ない時代の生物のようすを知ることができるかも。
・標本から得られたDNA情報もデータベース化されている。どんな研究ができるのだろうか?
・標本からDNAを採集するための技術を,目的に即して解説。
・DNA情報を壊さずに維持するために必要な標本管理のノウハウ,貴重な標本を利用させてもらうために知っておくべきことも丁寧に解説。