理論に裏づけされたbiologicalな歯周治療とはなにかを探究するために、臨床家の疑問や問題を臨床側と基礎側の双方から検証してみようと、本書が企画された。とくに、歯周病における診断、プラークコントロール、付着、歯槽骨の再生、歯の移動および咬合に焦点を絞った。
硯友社を主催し、近代日本語確立途上の日本語の駆使に腐心した尾崎紅葉を浮き彫りにし、明治時代の用字法の変遷を概括的に纒める。
個体の生と死から、種多様性の保存まで生き物の世界の全てがここにある。ついに邦訳、生態学の「世界標準」。
本書では、後期バロック建築を、単純に、1690年から出発して1760年に終わる一時期の建築とする。後期バロック建築は比較的短い期間しか存続しないのであるが、独創的で芸術的にも重要な建造物を非常に多く産出した。そこで多くの事例を取り上げて検討することが必要と思われたが、この時代を特徴づける主題を明確にすることの方を望んだ。そこで採用した方法は、空間構造の分析に集中しつつ、空間を人間において基底をなす実存的次元の一つとして了解することであった。
古生物学は地質学とともに発展してきた。本シリーズの他の巻が古生物を対象とする生物学という視点に立つのに対し、この巻は、古生物学を地質科学との関連でとらえ、また生命の変遷を時間の流れの中に位置づけ、その視点から古生物学を紹介しようとするものである。この巻の前半では、古生物学から地質科学への貢献や、古生物研究の地質学的基礎などについてさまざまな角度から議論する。また巻の後半では、これまでの巻で扱うことができなかった地球生命史の視点で、時間軸に沿って総括的に、生命の進化・発展を概観する。いわばこのシリーズの締めくくりの部分である。
個人の潜在能力を最大限に活用して組織を活性化するコーチングに心理学から確固とした基礎づけを与える。伝統的な心理学理論とポジティブ心理学からの知見をもとに、さまざまなコーチングアプローチを精査し、実践をより実り多いものとする方途を探る。
縄文時代後晩期に、九州独自の価値観を現すクロム白雲母製玉が、九州から東日本に広がっていた。従来の玉研究の「型式」「年代」「製作技法」に、「石材分析」を加えた調査をもとに、九州の早前期〜後晩期の装身具の変遷を構築し、九州から縄文玉文化全体を見直す。
環境と生活史、競争と共存、群集と生態系。構成を大きく組みかえ、新たに800もの研究成果を取り入れた、待望の最新版。
法的構成原理(等質性)と社会学的原理(多様性)との間の緊張が際だって現れたフランスの議会システムを精緻に分析し、日本における政党システム、選挙制度、議会をめぐる法制度や慣行などを今日の民主主義制度の原点に立ち返りながら検討。