金沢箔の伝統に挑んだ女性起業家のしなやかな魂の記録。
本書では、著者が東南アジアの数々の屋台や食堂に潜り込んで覚え、日本の台所であーだこーだと試して再現した味のレシピと、それにまつわる人や匂いを伝えるエピソードを集めました。
アッコちゃんは三歳で白血病とわかり、八年間、病と戦い十一歳の春「ママ、ごめんね」のことばを残して亡くなった。アッコちゃんをめぐる多くの人たちとの生涯忘れ去られることのない絆は、どのようにして作られ完成されていったのか、心あたたまる話。小学校・中・上級以上向。
古代マケドニア王国興隆の立役者フィリッポス二世の妻であり、東方遠征の英雄アレクサンドロス大王の母であるオリュンピアス。蛇を扱う狂信的な密儀の熱心な信者、夫の暗殺を背後で操った真犯人、さらに王族の女性たちを次々と手にかけて殺した残忍な王妃。また一方では息子に狂おしいまでの偏愛を注ぎ、大王の私生活にも影響力をふるった猛母。はたして彼女は、これら古代の伝承が伝える野心と権力欲にまみれた希代の悪女なのだろうか?古代マケドニアの興隆から動乱にいたる時代を背景に描く、一人の王妃の光輝と波乱に満ちた生涯。
時間に追われ、あらゆることが間に合わせのまますぎていくような毎日。仕事と子育ての綱引きの真ん中で感じる、孤独、焦り、そして罪悪感。どうしてこんなにシンドイの?いったいどうすればいいんだろう?-自らも働く母親である著者が、母として妻として職業人として生きる女たちの声をつぶさに聞きとり、しなやかに生きることへの豊かな可能性を語る。
ガン手術が成功し、退院時期までも約束されていた患者を襲ったあまりにも早すぎる死。大学病院で母を喪ったジャーナリストが、その一部始終を克明に綴るとともに、大学病院、日本医療界が抱えるさまざまな問題点をあぶり出す。第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム作品賞受賞作。
あなたのお母さんの愛し方は間違っていた!?「期待というやさしい暴力」はどのように子どもたちを傷つけてしまうのか。夫や子ども、家族のために自分を犠牲にする「よい母」こそが、アダルトチルドレンを生み出してしまうのはなぜなのか。母親のあり方をめぐって現代家族の問題を鋭く描き出した好著。
重度の障害をもつ娘の母。絶望と極限を超えた日常の果てに彼女が見出したものは…喜びと希望の響きを呼び覚ます生命の讃歌。
自らもヴァイオリニストをめざしながら、結婚により挫折…娘みどりにその夢を託し渡米。華やかな成功の陰でもなお、数々の試練を乗り越え二人の世界的ヴァイオリニストを育んだ母五嶋節。妥協を許さず自分に正直に生きたひとりの女性の記録である。
本書は、共分散構造分析、あるいは構造方程式モデリングと呼ばれる数理統計的手法の入門的教科書である。入門編といっても、構造方程式モデルの概略をスケッチしたものではなく、中級のユーザーとして応用的に十分な知識の習得が可能な内容構成とした。
精子減少?!いま、生命の根源が壊れようとしている。ヒトは21世紀を生き抜けるのか。
生後二ヵ月で飼いはじめたシベリアン・ハスキーとの、歓びと発見と笑いにみちた六年の歳月を細やかに描いて、人間の原点である“日常生活”の愛の絆を深く考察する名作。名著『パパは塾長さん』に続く、ユーモアと感動にあふれた家族の物語。
「障害」児・者のお母さんの就業状況を詳しく知りたいと思い、厚生省に問い合わせた。するとその種の統計はないという。この問題をテーマにした図書や資料も探してみたが見つからず、やっと行きあたったのが、1995年に大阪で「障害」児・者の親の会(「障害(児)者の家族の健康・生活調査」大阪実行委員会)が行った調査の報告書だった。在宅の「障害」児・者の介助者(家族)の96パーセントが母親で、うち70パーセントは働いていない。働いている人も半数弱がパートで、常雇は二割に満たない。あとは自営か内職など(回答者3200余名)。「子どものいる世帯における母の就業率56.0パーセント」(総務庁統計局・98年度)の社会の、もう一つの現実が、そこにあった。お母さんたちに会いたい。そして「障害」児・者の母親が「働く」という視点から見えてくるものに出会いたいと思った。二年前のことだ。取材対象者の中心は、主に首都圏在住の、「障害」児・者の働いているお母さんたちだ。地方よりも福祉が進んでいると言われるこれらの地域の“現実”の一端を、当事者でない人にも知ってほしい。一般市民の生活も、そこに密接に結びついている。
「エミリー、あなたという娘を持てたのが、お母さんの人生で最高にすばらしいことだったわ。あなたはじまんの娘よ。」自分がガンだと知った母と、十歳の娘エミリーの最後の日々。いっしょに空をながめながら、スカイ・メモリーを積み重ねていく。忘れられない思い出づくりをえがいた、心がすみわたるような絵物語。
父、母、師、そして友へ。逝きし者たちへの鎮魂歌!現世に残れる者の意思。