国内でもセクシュアリティを取り巻く環境が徐々に変化している。しかし実際は、LGBTQ+当事者の方への偏見や戸惑いが存在し、世間の表向きの理解と現実のギャップは大きい。それは医療・教育現場も同様だ。そこで本書では、著者が長年にわたり行ってきた大規模調査データや当事者の語りをもとに、医療を必要としている当事者が戸惑うことなく受診できるための実装方法を解説した。調査データの一部を巻末資料として収載。
今こそタブーなき議論を!
性の多様性とは何か?
性自認の偏重に問題はないのか?
女子トイレ・女湯の問題は?
女性・女児の安心・安全、そして人権は保障されるのか?
女性医師の良心からLGBT問題に徹底的に切り込み、議論の叩き台を提起する!
第一部 LGBT問題 基礎知識編
LGBTとは
ジェンダーとは
新しい性別分類について
LGBT思想とは
★LGBT当事者≠LGBT活動家であることに注意★
トランスジェンダリズムとは
ジェンダー・セルフID制度(性自認法)とは
LGBT差別禁止法とは
LGBT理解増進法とは
第二部 さらに深掘り! 詳論編
ジェンダー理論の歴史 ジュディス・バトラーの「セックスは常に既にジェンダーである」の解説
クィア理論(≒LGBT思想)の目指す世界について
女性スペースをめぐる問題
女子スポーツをめぐる問題
LGBT思想による歪みの極地: セージの物語
異論者に対するキャンセル行動
『トランスジェンダーになりたい少女たち』への出版妨害
ジェンダー肯定医療をめぐる医療スキャンダル
LGBT活動家およびLGBT権利運動を推進する団体について
LGBT差別禁止法の詳細
LGBT理解増進法の詳細
LGBTをめぐる世界と日本の動き
イギリスとドイツの比較
【付録】ターフ・ウォーズの記録(THE ANNALS OF THE TERF-WARS)
今や,性同一性障害(Gender Identity Disorder)はDSM-5では,「性別違和(Gender Dysphoria)」となり「障害」がはずれた。ICD-11(国際疾病分類)では「Gender Incongruence」との名称となり,日本語訳は「性別不合」が予定され,これは脱精神病理化が達成されたことを意味する。また渋谷区や世田谷区での「同性パートナーシップ宣誓制度」が導入され,一部の著名人によるセクシュアル・マイノリティであることのカミングアウトなどが注目を浴びたりしている。
そうした状況から以前に比べ,LGBTという言葉が一般の人々の間にもある程度は浸透し,公的には受け入れる必要があるという認識が広まったようにみえる。その一方で,表面化しづらいからかい等は依然続き,苦しんでいる当事者たちがいる。
本書は,セクシュアル・マイノリティに属する人々に対する正確な理解を促し,どのように寄り添い支援していったらよいかの知見を提供するべく編集された「精神療法」第42巻第1号の特集「セクシュアル・マイノリティ(LGBT)への理解と支援」を中心に,新たに収録した当事者を含めた座談会を掲載し一冊にまとめた。
座談会では,セクシュアル・マイノリティが歴史の中でどう捉えられてきたか,日本における法整備や教育現場の現状,スティグマの内在化や当事者性の開示について語られる。そこから,多岐にわたるLGBTIQ+のニーズがみえてくる。
はじめに●中村伸一
セクシュアル・マイノリティに関する諸概念●佐々木掌子
「性同一性障害」から「性別違和」へ
-DSM-5 における診断名変更の背景●針間克己
LGBTIQ +の人権をめぐる国内外の動向●東 優子
セクシュアル・マイノリティの子どもを支えるスクールカウンセリング●葛西真記子
性別違和を持つ子どもへの心理的支援●佐々木掌子
学生相談におけるセクシュアル・マイノリティ●高石浩一
ゲイ/レズビアンのライフサイクルと家族への支援●林 直樹
同性愛とクリニカル・バイアス●松高由佳
セクシュアル・マイノリティとレジリエンス●佐々木掌子
セクシュアル・マイノリティとセックス●林 直樹
日本における「同性愛」のstigmatization の歴史●平田俊明
■特別寄稿
セクシュアル・マイノリティのクライアントを恥意識の視点から援助する●スティーブン・E・フィン(訳:中村伸一)
■エッセイ
セクシュアル・マイノリティへの精神療法における倫理●葛西真記子
LGBT の子どもたちにとってのエンパワメント●遠藤まめた
同性愛に関して知っておきたい歴史上の事実●小原圭司
セクシュアル・マイノリティへの私の理解と支援●山中康裕
■座談会
セクシュアル・マイノリティ(LGBT)への心理支援●葛西真記子・長野 香・林 直樹・平田俊明・中村伸一[司会]
おわりに●平田俊明
「もうLGBTなんてふつう」って言っておけばいいと思ってない?
「ゲイコミュニティ」になじめないゲイという立場に留まることから見えてくる、うわべだけのセクシュアルマイノリティ理解を脱するための処方箋。
中学生になったみい子の初セレクション!
中学生になったみい子のまわりでは、小学生の時にはまだ触れられなかった、新たな悩みを持つ友だちが登場。
その初登場から話題を読んだ、トランスジェンダーで性別の違和感を抱えるなつきのエピソードを集めた1冊です。
人には言いづらい悩みを抱えたなつきに寄り添うみい子と、その仲間たちの優しさに心が温まること間違いなし!
おの先生の特別描き下ろし「LGBTってなあに?」「みい子となつき!!」もお楽しみに!
ーー皆さんのとなりにいる人は、どんな人ですか?
ブルボンヌさん(女装パフォーマー)、荻上チキさん(評論家)推薦!
◎全編をマンガでLGBTQ+について伝えていきます。
◎もしかしたら、あなたは知らないうちに誰かを傷つけていることがあるかもしれません。それは、友だちだったり、もしかしたらお子さんだったり……。
◎14人のめばえや葛藤を、それぞれの属性や環境の違いから、「その人らしく生きていく」ために、どのように克服したのかを解説のコラムを交えてお伝えします。
◎もちろん、「LGBTQ+」って何? カミングアウトされたらどうすればいい?
カミングアウトするときに気をつけること? など、いまさら聞けない「LGBTQ+」の基本から法律まで、マンガを読みながら学べます。
以下のようなことで悩んでいる方はぜひ手に取ってみてください。
・「LGBTQ+」についてもっと知りたい人
・自分の性に関する悩みがある人
・子どもの性について悩んでいる親御さん など
染矢明日香の場合:おとなりさんたちとの出会い
はじめに
Column 0 多様な性のあり方とは 4つの性の視点
おとなりさん1 外山トム 生き方・家族の多様性って?
Column 1 包括的性教育って?
おとなりさん2 にも 見つけた私らしさ
Column 2 LGBTQ+と出会い
おとなりさん3 なかけん 止まり木としてのセクシュアリティ
Column 3 さまざまなセクシュアリティ ……etc.
ゲイをカミングアウトした政治家だから知る
「ポリティカル・コレクトネス」の不都合な真実
トランプ革命で明らかになった
「正義の暴走」の正体とは?
LGBTの人も、周囲の人も幸せにしない
「保守 vs. リベラル」の不毛な激突に終止符を打つ!
安倍晋三元総理にお会いしたのは2021年7月26日のことだった。
当時自民党では、LGBT理解増進法案をめぐって激しい対立が起こっていた。
危機感を募らせている安倍元総理に筆者は次のように答えた。
「LGBT活動家のほとんどは左翼であり、私たちの代表ではありません」
その瞬間、安倍元総理の顔がハッとした表情になった。
「だから松浦さんのような当事者に喋ってもらうしかないのだ」と。
リベラルが掲げたLGBT政策とはなんだったのか?
平等主義のどこが間違っていたのか?
そして、これからの日本はどうなっていくのか?
この本では、ゲイの政治家である筆者が
当事者目線でさまざまな事象について語ってみたい。(「はじめに」より)
第1章 トランプの逆襲
第2章 バイデン政権がもたらした誤解
第3章 「LGBT活動家」たちのおかしな主張
第4章 LGBT書籍「出版妨害事件」の真実
第5章 矛盾だらけのLGBT運動
第6章 LGBT史における「歴史戦」
第7章 間違いだらけの「多様性」
第8章 宗教にとってLGBTとは何か
第9章 フェミニストvs.トランス活動家の確執
第10章 三島由紀夫生誕100年とLGBT
性の多様性(ダイバーシティ)の社会認知は普及し、国民の13人に1人がLGBTQといわれる中で、LGBTQの患者は受診抑制(性差別や偏見,問診時トラブル)、性感染症(告知や予防対策)、メンタルリスク(思春期の対応や物質使用障害)、終末期のケア(介護や意思決定代理人、相続の問題)など、様々な医療的課題や健康リスクに直面しています。これまでの医学教育や臨床研修では性的マイノリティとされる患者への問診スキルや診断上の注意点を十分指導されているといえず、本書では多種多様な価値観や患者背景を尊重した臨床上のケアの在り方を本格的に論じています。
1章 LGBTQとは:知っておくべき用語と定義
2章 LGBTQの患者診療に関する臨床教育:次の世代を担う医療者のために
3章 医療面接:性交歴をカジュアルに聞くには?
4章 PrEPとは:HIV予防薬をマスターする
5章 診断・治療の説明:性感染症の診断とその告知
6章 診察での注意点:解剖学的な身体臓器を把握しよう!
7章 メンタルヘルス・ケア1:信頼関係の築き方, 思春期の対応
8章 メンタルヘルス・ケア2:物質使用障害,守秘義務
9章 LGBTQと終末期医療:誰もがよりよい最期を迎える社会へ
10章 臨床現場への提言:ダイバーシティを包括する診療の在り方
(コラム一覧)
米国のダイバーシティ研修の思い出 / LGBTQ理解増進法 / 「医学」以外のマターを教える必要性を認識させられた医学教育の現場 / HPVワクチンの汚名返上 / トランス男性も妊娠できる! / 日本におけるPrEP / PrEPを希望する患者を医療者として支援するには / 細菌性の性感染症の曝露後予防(ドキシペップ) / インテークフォーム(問診票)と名前の重要性 / 10代の若者と市販薬使用障害 / 物質使用の日米比較 / アウンティングとは?
This practical handbook, written by two self-described "queer people of faith," covers the basic skills religious caregivers and ministry students need in order to be effective, enlightened, and supportive pastoral care providers to LGBTQ persons within as well as outside their congregations and communities.
Windmeyer, cofounder of the Lambda 10 Project, has created the first guide for gay and lesbian students to colleges and universities that best address their needs. He profiles over 100 institutions and ranks them on critical LGBT issues.
仙台発ヒップホップ・ユニットのメジャー・デビュー後初となったZepp Sendaiでのライヴの模様を収める。「Dear Mam feat.小田和正」など最強ナンバーが次々と披露される。メイキングもプラスした充実の内容。