世界中で職場での従属的地位に異議申したてする女たち。浮かびあがる女性労働の国際的普編性。
現代思想家を総動員し、啓蒙主義の二項対置的思考の全面的な批判考察のうえに、女性性の再定義をめざす理論構築に挑戦。
臨床的有効性としてではなく文化理論における試みとして女性性と願望充足、男性性と断念を結びつけることで見えてくるフロイト宗教理論の批評的根拠。
本書は、20世紀末の日本における女の現状と問題点を、特に社会の制度と人々の意識のレヴェルで探ろうとするひとつの試みである。
人間は、つねに、自己と他者をカテゴライズする。その最も手近なカテゴリーが人種とジェンダーだ。世紀末のヨーロッパでは、医学や生物学のデータでさえ、ユダヤ人を特異化し、差別化した。科学者として同時代の知を共有し、ユダヤ人として差別に苦しんだフロイト。その葛藤が、抑圧の理論として、フロイトの心理学を生みだした。豊富な資料で描く精神分析学誕生の現場。
本書は、性(ジェンダー)アイデンティティを測定するための新しい方法についてのものである。その方法が性アイデンティティの測定法として妥当であることを、データによって実証することが、本書の目的である。
20世紀末の日本において、女の現状はどのようなものであろうか。本書は、この女の現状と問題点を、特に社会の制度と人々の意識のレヴェルで探ろうとするひとつの試みである。
本書では、個人の「生殖的な役割と社会的な役割との間にある絆が弱まってきているにも関わらず」両性の差異が発生・持続し、両性の行動に作用する現実を問題とし、この現実へ、個人の生得的な生物的事実を考慮しつつ、個人が生活していく社会的な文脈を重視し、ジェンダーからのアプローチを試みている。
「生まれる」から「死ぬ」までの身近なできごとを問いなおし、そこにひそむ「性差」の圧力を浮かび上がらせる。ジェンダーの視点による斬新な社会学のテクスト。
日本の近代は両性関係についてどんな社会を創り出したのか!「一夫一婦制」の帰趨に焦点を合わせて、皇室典範・刑法・民法の成立過程と公娼制の再編過程を追究し、同時に新聞投書欄に男女関係の理念と現実、その変貌を見るー近代社会論に新しい境地を拓く労作。
本書は、シンポジウムを出発点とし、民主教育研究所・両性の平等委員会との共同討議をした後、ジェンダーと教育グループの数回にわたる検討の上で作成したものです。
アジア諸国での経済発展による社会の大きな変動をジェンダーの視点で捉える論文集。
男女の生物学的性を1つの社会的位置として考えた場合、その位置に付随した社会的役割がジェンダー(gender)である。本書は、ジェンダーと個人の関係について考えたもので、中でも、個人がジェンダーに関して社会化されることによって、その個人の自己概念がどのように規定され、また、ジェンダーに関する自己概念は、役割達成感、役割行動に、どのように機能するのかに的を絞った。
権力はいかに言説のかたちをとって身体・精神・欲望を形成するのか。女と男の弁別が身体の自然に根ざすとする本質論的前提を根底的にくつがえしセクシュアリティ研究の方向を決定づけるフェミニズム・現代思想の最重要書。
変貌する地域社会における新たな家族と「家」文化の現在。