本書は、私たちがコミュニケーションを行う背景にはどんな仕組みがあるのかという問いについて、一緒に考えていくために書かれたものである。
言語表現を用いる時、その表す意味が何であるかは、他の表現との関係や、その表現から推論を経て示唆される意図、その使用される場面や状況との関連性など様々な要因が絡み合って決定される。本書は言語使用における意味を中心に、意味論、語用論、構文文法、認知文法、言語人類学、社会言語学といった多岐にわたる分野の研究の流れを概観し、その最新の発展についての知見を得ることのできる、コンパクトに濃縮された一冊である。
形態論の研究史と現代の多様な形態理論を概観し、言語学における各形態論研究の位置を確認した後、英語と日本語で具体的トピックを解説する。英語では名詞化における、動名詞、事象的派生名詞、指示的派生名詞の機能的な区分と各種形態との間の対応づけを議論する。日本語では、屈折、派生、動詞活用、各品詞の複合語、並列表現、擬音語・擬態語について、問題点を整理する。さらに項構造、語彙概念構造、生成語彙論も扱う。
本書は、言語学の全分野に目を配った、小粒ながらもup-to-dateな知見を盛り込んだテキストであり、間違いなく、第一級の言語学入門書である。同時に、平明な英語で書かれ、例証される項目や例文も、ほとんどが英語から採られているという意味で、英語学概論の教科書としても格好のものとなっている。
言語研究の最前線において英語の統語分析に主要な関心が向けられていた一時期の後、最近10年間は、広範な諸言語からのデータを使った言語類型論および言語普遍性の諸問題に対する関心が著しく増大した。この枠組みの中で非常に多くの研究がなされてきたにもかかわらず、今日まで、言語学の学生のためにこのアプローチの主要な特徴を総合的に扱おうとした一般的な概説書はなかった。そのため、まったくの初歩の段階から、個別のテーマに関して論文の形で専門家の書いた文献を見るしかなかったのである。そこで、本書の目的は、この隔たりを埋め、上級の大学生および大学院生に対して、言語類型論および言語普遍性に対する現在の主要なアプローチの概観を、この方法による成果を例証(および一部の危険性に関して警告も)しながら、与えようとすることにある。
主にビジネス・パーソンを対象にした。報告書、会議録、業務日報など、ビジネス・パーソンは、常に基礎的な文章力を必要とされる。この本では、仕事を進めるにあたって求められる、最低限の文章力が得られるように工夫した。そのため、表記法、避けるべき表現や文法の知識など、項目を細かく分解して説明した。中学生、高校生をはじめ、大学生、大学院生や国家試験の受験生などに対しても、入学試験や就職試験などで、本書のルールは十分に役立つものである。私的なハガキや手紙などを書くときにも、大いな参考にできる内容にした。
学研の漢字ナンクロ誌「大きな字の難問漢字ナンクロ」の新作問題からプレミアムな最高難問を厳選して収録! 少ヒントナンクロ・しりとりナンクロ・ホワイトナンクロ・仕掛けナンクロなど、多彩な極上難問82問を詰め込みました。解き応え抜群の巨大なジャンボ折り込み問題も掲載!
縄文時代の日本語を探る「ヲシテ言語学」の最新成果!“文献”遺跡ホツマツタヱが、縄文人の世界観を開示する。
利用可能なデータは多くとも適当な処理手段なしには有効活用することはできない。本書では、言語研究のための専用ツールではなく、サーチエンジン、正規表現、テキストエディタ、表計算ソフトを用いてテキストデータを検索・加工する方法について学ぶ。処理の過程を確認しながら入力・処理・出力をセットで捉えるデータ処理の感覚を身に付けるとともに、研究以外でも使える知識・技術を習得することを目指す。演習問題付き。
コミュニケーションにおける対人関係調整機能としてのポライトネスはあらゆる言語に通じる普遍的現象とされている。日本語ではポライトネスが慣習化して成立する配慮表現の研究が近年盛んだが、ポライトネスが慣習化する傾向はどの言語にも見られ、各言語に固有の配慮表現が成立している。本書では日本語、英語、中国語、韓国語、タイ語、アラビア語の配慮表現について各言語に詳しい専門家と共同研究を重ねた成果を報告する。
執筆者:山岡政紀、西田光一、李奇楠、小野正樹、金玉任、スワンナクート・パッチャラーパン、リナ・アリ、牧原功、甲田直美