一般に、自由と民主主義は戦争に弱く、独裁主義は強いと思われている。だが歴史を紐解けば、むしろ逆である。独裁体制の国は、民主主義国に敗北を重ねてきた。本書を貫くのは「自由と民主主義は、危機においても有効に機能する」という発想である。21世紀において自由と民主主義の強さを証明したのが、ロシアに対するウクライナの抵抗だった。ところがウクライナ人に対し、降伏や「妥協による平和」を勧める信じ難い人々がいる。命懸けの戦いを愚弄する知識人を正し、ロシアの惨憺たる経済力と軍事力、独裁者プーチンの失策を明らかにする。
人間や自然に破局をもたらす経済学から、生を支える経済学へー。産業革命期イギリスを舞台に、思想家たちの格闘がいまここに蘇る。人新世という危機の時代に応答する知の冒険。エコノミーとエコロジーを統合し、経済の根源に向かう思想史の道標。
FRBの判断が遅れた理由とはー日本への教訓。公的な組織のトップは、現代においては説明責任を果たすことが一段と重視される。パウエルはそうした、カリスマなき時代の申し子である。本書では、多方面に配慮しようとするパウエルの人柄から、政治的・社会的な影響要因、豊富なインタビューからみえる舞台裏までを、現地記者の視点から解説する。
規模拡大するアイデアと小さく終わるアイデアの違いを初めて見える化!あなたのアイデアの成否を決める5つのポイントとは。ウーバーのチーフエコノミストも務めた著者がビジネスと政策決定のための経済学実装の知恵を公開。ノーベル経済学賞最右翼!最高峰の行動経済学者による書。
謎の巨大組織を縦横無尽に読み解く。「秘密結社」から始まった中国共産党は潜在的に守りの意識や被害者意識が強く、常に内側に不安を抱えている。結党目的の共産主義の実現はすでに失われ、政権党として君臨することが自己目的化している。米国の「圧力」にさらされていると受けとめる共産党は、軍事的統制を強め有事体制に移行しつつある。中国の隅々に張りめぐらされた党組織は硬直化し、自己改革できない「大企業病」に冒されているようだ。膨張の果てに戦前の日本と同じ道を歩むリスクさえ見え隠れするようになった。外部から見た不可解な行動をとる中国共産党の原理とは何か。共産党の憲法といわれる「党規約」の読み解きを交えながら、有益な中国分析を提供する。「党規約」最新版の全訳も掲載。
現実の医療問題に経済学の理論と実証で迫る。
わたしたちの経済活動を、物質の生産→消費→再利用→再資源化を経た廃棄という一方通行で捉えることは、もはや出来ない。「循環経済(circular economy)」では、物質の廃棄後を見据えた生産と消費,そして廃棄物を含んだ新たな生産という1つのサイクルを考える。本書では、循環経済の現実を説明しうる経済理論的枠組みを構築し、実際の環境政策への応用を示す。
激化する競争の中で、いかにして中小企業は生き残るのか。有利なポジショニング、模倣困難な資源と能力、資源を収益につなげる営業力、海外事業拠点の活用、社員の成長、経営環境の変化を先回りする動態的視点の植え付けなど。中京経済圏モノづくり中小企業の事例研究から、中小企業の生き残りに欠かせない戦略的な視点、思考そして行動を解明する。
この一冊で鷲づかみ。気になる章からつまみ読み。魅力満載の35章、512ページ!熱量があふれ多様性に満ちた広大なアジアを丸ごとカバー。アジアのいまをのぞき見て、よく考えるために。
デジタル革命は資本主義の“常識”を覆す。その変化はGDPという従来の指標では捉えきれない。新たに生み出される経済社会は、巨大企業が支配し、ロボットが雇用を奪う「純粋デジタル資本主義」になるのか。あるいは個人のスキルや未稼働資産が価値を生み出す資本となる「市民資本主義」か、多くのモノが無料となり、労働と余暇の区別も消滅したSFのような「ポスト資本主義」なのか。大胆なシナリオを描き出す。
実際に政策決定に参画した著者による決定版!ノーベル経済学賞受賞のスティグリッツ教授による定評あるロングセラーテキスト。公共部門の経済行動、公共支出の問題を厚生経済学の基礎からやさしく解説。待望の原著第4版の翻訳!コラム・練習問題も充実。
「経済学のビジネス実装」第一人者の経済学者&実務家が贈る、「現場で使える」ビジネス教養。