星新一、小松左京、筒井康隆、藤子不二雄、手塚治虫、大友克洋、士郎正宗等、日本は世界を代表するSF作家が突出して多い国であるにもかかわらず、何故、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)のように未来にイノベーションをもたらすような企業がなかなか出てこないのか、という疑問。
江戸は深川で損料屋を営む出雲屋では、主人の清次と妻のお紅、跡取りの十夜とともに、そんなつくもがみたちが仲良く賑やかに暮らしていた。ひょんなことから、大江戸屏風に迷い込み、二百年前にタイムスリップしたり、旗本屋敷の幽霊退治にかり出されたり。退屈しらずのつくもがみたちが、今日も大奮闘!
「このままでは原爆のことが忘れられてしまう」と、勇気を振りしぼって話しはじめた被爆体験証言者の記憶を、広島市立基町高校創造表現コースの生徒たちが一年をかけて油絵に描いて記録する、『次世代と描く原爆の絵』プロジェクト。証言者と密に接することで、平和な広島で今を生きる高校生たちが戦争や原爆を見つめなおしていくさまを綿密に取材して描いた、平和について考えるノンフィクション。
100年残る、恋心。江戸末期〜明治にかけて流行した「都々逸(どどいつ)」。恋愛にまつわる60作品を現代解釈を交えたイラストとともに紹介。粋でロマンチックな26文字のリズムに酔いしれる。作家やアーティストによるオリジナル都々逸も収録!
ぼくは、スポーツがだいすき。だけど、みんなのまえではなすのはにがて。はなすのがだいすきなりんちゃんは、どうぶつがにがて。すきとにがてでみんながまあるくつながって…すきとにがてでつながる世界。「すき」も「にがて」も、ありのままでいい。ちがいが輝く世界を描く絵本。
世界有数の大国として驀進するインド。その一三億人のなかにひそむ、声なき声。残酷なカースト制度や理不尽な変化にひるまず生きる民の強さに、現地で長年研究を続けた気鋭の社会人類学者が迫る。市井の人々の知られざる営みを綴るとともに学術的な解説を付した本書は、インドの真の姿を伝える貴重な記録である。昨今、過酷な状況におけるたくましさ=レジリエンスの重要性が見直されている。超格差社会を生き抜く彼ら、彼女らのありようこそが、新しい強さを持たなければならない現代へのヒントともなるだろう。
「触ってもいい?こんな風に触ってもいい?こうしても?あたしに撫でられて、気持悪くない?よかったら、あたしに好きなことしていいわよ…」ブエノスアイレスの刑務所の中で生まれた、テロリストとホモセクシュアルの、妖しいまでに美しい愛。アルゼンチンの作家、マヌエル・ブイグの野心作。映画化では、ウィリアム・ハートが、その名演技で〈アカデミー主演男優賞〉を受賞して、世界の話題をさらったものである。
あらゆる怪しきものたちが、おそろしきものたちが、あなたの周囲をさまよっている。そしてときに狙いを定め、あなたを、何の前触れもなく訪れる…。長年にわたって地道なフィールドワークを重ね、全国各地の話を蒐集した怪談の数々。古式ゆかしい「百物語」の形式にのっとって展開される、恐怖に心凍る一夜をふたたび。
ある日、何の気なしに足を踏み入れた山中。奇妙な案内に導かれ、山頂に辿り着いた学生たちは、世にも奇妙な光景を目にする。鬱蒼とした木立の向こうに真っ赤な屋根。こんなところに建物が?人が住むような家にはみえない。大きく長い建物。「こんな山の上に、何やろか?」興味をひかれた一行は、ふらふらとその建物に向かって歩き出したが…。現代の怪異現象の中でも、群を抜いて不気味な“山の牧場”編に未公開エピソードを加筆。
まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている。-伊予松山出身の三人、無敵を誇ったコサック騎兵を破った陸軍の名将・秋山好古、その弟でバルチック艦隊殲滅作戦をたてた海軍の名参謀・秋山真之、そして近代短歌・俳句の開祖・正岡子規。それぞれの青春は、清新な時代の風をうけ、夢を大きくふくらませてゆく。
ダニエルはいつも、心にうかぶままに絵をかいていました。おどるコウノトリ、おしゃれをしたキツネ…、空想のつばさをひろげると、ふしぎな絵がつぎつぎに生まれてきました。ところがダニエルのおとうさんには、その絵がぜんぜん理解できなかったのです。相手をおもいやり、受け入れること。自分らしい創造の世界を大切にすること。そんな気持ちがえがかれた、ちいさな家族の物語。
菓子舗の若後家お歌は雨宿りのひととき、行きずりの浪人に手ごめにされてしまう。自分でも納得がゆかぬお歌だが、男への憎しみは愛しさへと変わってゆく。二人の恋は敵討ちの助太刀に発展し、やがて迎える別れの朝…。江戸に生きる勝気な女の姿が、いまを生きる者たちを魅了する長篇時代小説。