どんなに優れた経営戦略をもっている企業も、経営理念が揺らいでいては継続も発展も望めない。生き残る企業と危機に陥る企業では、経営理念の組織浸透・伝播や世代間継承のしかたがちがう。注目の企業や組織に綿密な取材を試み、経営理念の実とは何かを究明する画期的な研究書。
教師の「能力・専門性」を問う。今日の激しい「教育改革」時代、教師はどのようにして自己の「教職アイデンティティ」を確保し、生徒の前に立ち続けるのだろうか。3年間の比較・調査実証・歴史研究と、締めくくりの国際シンポジウムの内容を収録。
サービスを科学する。「能登加賀屋の成功」「堀川高校の奇跡」「矢祭町の繁栄」…すべて「サービスサイエンス」がカギだった。
日本の社会で重要で緊急な男女共同参画の現状を、統計によって描く。2003、2006年版に続く3回目の作品であるが、全章でさらに統計表・図と解説での前進をはかり、用語解説や付録等を拡大し、各章の統計解説での具体的論議をめざした。
対人関係療法(IPT)は、近年、うつ病患者に治療効果のある心理療法として急速に普及しつつあり、米国精神医学会のうつ病治療ガイドラインに認定され、わが国においても厚生労働科学研究に採り上げられている。IPTについては、基本的なマニュアルはあっても、その「本質」を理解し、臨床応用するための実践書はまだ少ない。実際の臨床現場においてIPTをどのように取り入れるべきかを、IPT成立の歴史から他の精神療法との違い、IPTが適用される精神科的障害に対するケーススタディを通して、専門家「ならでは」の関心と疑問から明確にしたのが本書である。
単一の「語」ではなく、「コロケーション」(=慣習的な語と語の結びつき)に研究者の注目が集まるなか、コロケーション研究の問題意識、方法、研究史、応用の範囲、今後の展望など、英語コロケーション研究の世界を一望する、日本人研究者の書き下ろしによる入門書。英語の語法研究者、コーパス研究者、辞書研究者、文体研究者、英語教育研究者必読。
本書は、さまざまな学問分野と産業からの研究者と実務家の間の討論を刺激することを目指し、サービス・サイエンスを、協働関係に基づく研究とアカデミックな教育のための独立した分野として確立するために出版された。サービス・サイエンス国際会議で整理された論点を提示。SSMEの現状を示すとともに、体系的に整理する。
民主主義は必ずしも持続可能な発展を保証しないし、民主主義が持続可能な発展の不可欠の前提条件というわけでもない。それどころか、ときとして相互に敵対しさえする。民主主義の制度の下で、民主主義の正規の手続きに則って、持続可能な発展を阻害する近視眼的な公共政策が次から次へと決定され実施されることがあるという、民主主義の「病理」をどうすれば克服することができるのか。本書は、この難問に挑戦しようとしたものである。
協働と協力のためのスキルを育成する教育は、いかにして実現できるのか。共生をめざすコスモポリタン・シティズンシップのための学びを探求する。
いま私たちがわが国の学校で目にするのは、迅速化、効率化、力の能力化など、個人の有用性伸長に傾斜した業績・成功指向の教育と、それに伴う不断の競争及び人間の序列化だ。デューイらアメリカ進歩主義教育の核心には、当時既に胚胎していたこうした状況の根本的転換を意図した思想的起爆剤が込められていた。通念的理解を超え、彼らの思想の中核として、協同性、互恵性、完全化への意志等、倫理感覚に貫かれた社会性概念を析出した画期的研究。
ヒト・モノ・カネが自由に出入りして動態的に変化する過程の厳しいリスクのなかで、人びとが社会的な格差の階段を上り下りするアメリカ・モデルを提示する。そのアメリカ・モデルが国内社会に浸透する、あるいは世界に展開するために必要な基本的な枠組みを形成する金融・教育・国際援助の役割を解明。
「教え中心」から「学び中心」へ。自律的に学ぶ学習者をどう育てるか。また、教師が果たすべき役割とは。
アメリカ、フランス、ドイツ、オランダ、デンマーク、中国、台湾、シンガポール、オーストラリア、そして日本。真のICT先進国にむけて早急に解決すべき問題とはなにか。12人の論者による日本再生への示唆。