ルネサンスとは、一五世紀のイタリア・フィレンツェを中心に、古代ギリシャ・ローマ世界の秩序を規範として古典復興を目指した一大ムーブメントを指す。しかし、古代の文化が復興した理由、あるいは中世的世界観から脱する流れに至った理由を明確に答えることはできるだろうか。ルネサンスとは本来、何を意味し、なぜ始まり、なぜ終わったのかー。皇帝と教皇による「二重権力構造」をもち、圧倒的な存在として人々を支配していた中世キリスト教社会は、いかにして変革していったのか。美術との関係だけで語られることの多い「ルネサンスという現象」を社会構造の動きの中で読み解き、西洋史の舞台裏を歩く。
浮世絵を捨て写真を採用し始めたポスターから、幻の東京オリンピック・キャンペーン、そして国威発揚をあおる総力戦体制への編入まで、近代日本ポスターの錯綜の顛末を徹底して追い、活写する。可能性を信じ広告界の周辺に結集した技術者・職人・アーティストたちの、知られざる白熱のドラマ。図版500余点収録。
蕪村は本当にヘタだったのか?頼りない線、ぶっきらぼうな形、かすかすの墨…なのに妙に心を奪われる。「ぎこちない」でありきたりの「俗」を超えた画家として、その画業を捉え直す!
独創的なファッションに身を包んだ、多情多感な女の子たちを描く、異色のイラストレーターによる初作品集。厳選したイラスト153点以上を掲載。
アートは、より頭脳的に進化する。もはや“アート”は、“芸術”ではない。では、今のアートは、何を表現しているのか。内外の最新の動向を踏まえ、21世紀のアートの新しい見取り図を明晰に語る。
20世紀初頭、ヨーロッパをセンセーションの渦に巻きこんだ「バレエ・リュス」。美術とダンス、音楽、文学、ファッションなどが結ばれてできた“総合芸術”が、モダン・アート史に大きな変革をもたらした。芸術世界を華やかに彩った「バレエ・リュス」の魅力と全貌を、ロシアの世紀末“銀の時代”から、「バレエ・リュス」や同時代の舞台・衣裳デザイン画など約700点とともに紹介。
丸木位里・俊“原爆の図”、ベン・シャーン“ラッキー・ドラゴン・シリーズ”、こうの史代“夕凪の街 桜の国”、ヤノベケンジ“サン・チャイルド”-1945年の広島・長崎への原爆投下から2011年の福島原発事故まで、核はどのように表現されてきたのか。忘却に抗い、核の脅威を視覚化し続けてきた「非核芸術」の系譜をたどり、人間と核との関係をあらためて問い直す。
学際系の一般入試/学校推薦型選抜・総合型選抜(旧推薦・AO入試)に出まくる定番テーマ+最新テーマをカバー!「テーマ」の要点がビジュアル図解によってひと目でわかる!「テーマ」ごとに、あと一歩答案と合格レベル答案を添削しながら比較してくれる!
視覚の形成と遠近法と錯覚の世界。錯視芸術の図版を多数掲載。
本当の平和とは、武器による抑止によってつくられるものではなく、食べるものがあって家族がいるというあたりまえの生活が叶うことによって築かれる。アフガニスタンの地で中村哲医師が咲かせた希望の花。いまも世界で繰り広げられる愚かな連鎖を止めるために紛争の地に再び命の水を人々の心に平和の種を。
かの作家たちは「食」をいかに描いたか?36品の佳味あふれる饗宴。
「あいちトリエンナーレ」騒動、新型コロナウイルス、学術会議問題…、社会における文化芸術のあり方を問う!ジャーナリスト・津田大介氏と劇作家・平田オリザ氏が日本の大問題を考察。
本書は、スペイン建築を理解するための最良の理論書であり、古典とも言える著作である。特にイスラムという東洋建築との比較において、西洋建築一般をも理解させてくれる。スペイン建築の他、中南米建築とアルハンブラ宮殿の緒論も収める。