時速140キロの超高速特急、大阪ー鳥取二時間半の振子式気動車、南国情緒あふれるローカル線など、国鉄末期に建設中止となった路線への夢を描いた時刻表がグレードアップして現実のものとなった。新路線を完乗して、全線開通後の乗車記を文庫読者のために書き下ろした『線路のない時刻表』完全開通版。
昭和初年、著者が見た朝鮮半島の山河はいまだ荒れ果てていた。この地を豊かな水田に改良して米の増収をはかるため、著者は朝鮮の人たちとともに各地を渡り歩いて水利工事に取り組む。貯水池を設け、水路やトンネルを掘り、道をつくり、橋を架ける。戦時色の強まるなか、鉄道工事にも手をそめる。そして、鴨緑江に橋をかけ、平安南道安州の大規模な農地開発に着手して二年後、突然の終戦。もし、あの水利事業と干拓工事が完成していたなら、現在の北朝鮮の食糧不足はかなり防ぐことができたのではなかったか・・日本が朝鮮半島でおこなった土木事業の実態を当事者が回顧した極めて貴重な記録。
京阪神の大量輸送機関として活躍する阪急。7000・6300系を頂点に、マルーンの色で象徴される阪急車両群のすべてを写真とデータで解説する。
路面電車を、昔の乗り物と思い込んではいないだろうか。新世紀の都市交通の主役として、ヨーロッパ、そしてクルマ社会のアメリカでも、今や路面電車の建設ラッシュである。クルマの排気ガスによる大気汚染や渋滞、さらに中心市街地の衰退-。現在の都市が抱える問題を解決し、都市再生の切り札として、路面電車が再び脚光を浴びているのだ。地球環境にも人にも優しい路面電車を、豊富な事例に加え、経済学の視点とさまざまなデータを駆使して、冷静に捉え直す。
ぶらり気ままに、はたまた用意周到に、四季折々の鉄道旅行を楽しもう。車窓に流れる風景、行く先々で味わう名物、心はずむ名物列車や特別列車との出会い…。鉄道でめぐる日本は、何と魅力にあふれていることだろう!おもしろコラム、写真も旅情も満載!北へ南へ、日本全国を列車で訪ねる一二章。
宮沢賢治の作品というのは、自然の風や木や水や地などからもらったものが大きいので、自然の中で生きている身体の感覚を私たちによみがえらせてくれます。言葉をつなぎ合わせた感じではなく、身体で感じ取った感覚がそのまま言葉で表現されているので、声に出して読んだときのリズムがすばらしいのです。ぜひ音読破して、宮沢賢治の世界を楽しんでください。
戦前の時刻表に当たっていると、現在とは違う鉄道の姿をそこに見出して驚かされることが多い。戦後生まれの著者は、これらの路線が現役で活躍していたころのことを知らない。時刻表を眺めたり、資料に当たったりしながら、当時の姿を思い浮かべるばかりである。本書は、そんな戦前の時刻表の頁をめくりながら、今では「幻」と化した路線の面影をたどる試みだ。読者に代わって筆者が時刻表のページを繰り、ときには乗客役に、ときには車掌役になって読者を「幻」の時刻表の世界に誘うつもりである。旅支度は特に要らない。読んでは目を閉じ、読んでは目を閉じするごとに、あなたの瞼の裏に、ありし日の路線、かつての日本の様子が立ち上ってくるだろう。
誰もが一度は使ったことがある自動改札!自動改札機は一体どんな仕組みになっているのでしょうか?そんな疑問を自動改札のプロがわかりやすく解説します。最新のICカード式など乗車券と駅の業務のひみつをこっそりお教えします。
現代ビジネス史に大きな影響を与えた偉大な経営者たちの生い立ち、成功へのステップ、転機と決断などを分析。世界標準の知識と教養を1冊に。
銀河鉄道を護るSDF「空間鉄道警備隊」。理想と志に燃える新入隊員・有紀学は、殉職した父と兄の遺志を継ぐべく、日々厳しい訓練に明け暮れていた。突如発生する列車爆破テロ。救助活動に臨んだ学は、その極限の惨状を前に己の無力さを思い知り、すべてを見失ってしまう。あてもなく彷徨う学の前に現れたのは、気のいい勤労青年・栢杜ショウ。不器用で真っ直ぐすぎる学を、ショウは飾らない言葉で勇気づけ、受け容れてくれる。それは少年時代、夢とロマンを胸に銀河鉄道を見上げた二人の、皮肉な運命の出逢い。光と闇の邂逅だったー。若き日のバルジ隊長を描いた「待ち人」併録。
“夢と感動”があるから撮る列車の記録はデジタルでも変わらない。本書を読めば、誰の写真も必ずグレードアップする。好きな電車を、かっこよくダイナミックに撮ろう。