「静かな退職」--アメリカのキャリアコーチが発信し始めた「Quiet Quitting」の和訳で、企業を辞めるつもりはないものの、出世を目指してがむしゃらに働きはせず、最低限やるべき業務をやるだけの状態である。
「働いてはいるけれど、積極的に仕事の意義を見出していない」のだから、退職と同じという意味で「静かな退職」なのだ。
・言われた仕事はやるが、会社への過剰な奉仕はしたくない。
・社内の面倒くさい付き合いは可能な限り断る。
・上司や顧客の不合理な要望は受け入れない。
・残業は最小限にとどめ、有給休暇もしっかり取る。
こんな社員に対して、旧来の働き方に慣れたミドルは納得がいかず、軋轢が増えていると言われる。会社へのエンゲージメントが下がれば、生産性が下がり、会社としての目標数値の達成もおぼつかなくなるから当然である。
そこで著者は、「静かな退職」が生まれた社会の構造変化を解説するとともに、管理職、企業側はどのように対処すればよいのかを述べる。また「静かな退職」を選択したビジネスパーソンの行動指針、収入を含めたライフプランを提案する。
本所深川をあずかる岡っ引きの茂七親分が、下っ引きの糸吉・権三とともに、江戸の下町で起こる魔訶不思議な事件に立ち向かう。茂七に事件解決のヒントを与える謎の稲荷寿司屋や、超能力をもった拝み屋の少年など、個性あふれる登場人物たちと織りなす人情捕物話の数々…。「鰹」「白魚」「柿」「桜」など、江戸の季節を彩る「初もの」を題材に、ときに哀しく、ときに妖しく描く時代小説。
日本の会議を根本的にクリエイティブなものに変えたい。会議とは本来爽快なものだということを知ってほしい。この本は、その一心で書いている。これまでの会議がダメであった理由をつきとめ、クリエイティブな会議のスタイルを具体的に提案する。
遊ぶ友だちがたくさんいないと不安かい?でも、ちょっと待って!つるんでいるだけじゃ友だちじゃないよ。ほんとうの友だちをみつけよう。
本書では、科学的知識に基づき、栄養や睡眠、運動などの観点から、身長を伸ばすには何が大切なのかをわかりやすく解説している。また、すぐに生かせるように、「具体的にはどうすればいいのか」といった情報も紹介した。低身長は、「単に背が低い」ということにとどまらず、その原因が病気に起因することがある。そうした病気による低身長についても医学的に解説し、どのような場合に受診や治療が必要なのかも述べている。低身長の治療の中心となるのが、成長ホルモン療法なので、その内容についても触れた。
「優しさに触れなければ、なかなか優しくなれない。見様見真似である」“言葉”と“心”の隙間を紡ぐ60点の写真作品+書き下ろしメッセージ。
お茶の間で人気の女流ヴァイオリニストによる、初心者のためのクラシック音楽入門書。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンからショパン、ブラームス、バーンスタインまで、著者自身が大好きな曲を中心に五〇曲を厳選しました。古今の名曲をより深く、楽しく味わうためのツボを、演奏家の立場から、豆知識や裏話を交えつつお伝えします。音楽評論家からはけっして聞くことができない名言、迷言が満載!名曲の意外な側面が明らかに。
幕末きっての軍人であり、「廃藩置県」などの政治的難事業をやり遂げた稀有の政治家であり、一流の学識者でもあった西郷南洲。晩年こそ国賊として追われ、不遇の最期を遂げたが、「西郷こそ真のヒーロー」と今なお多くの人から慕われ続けている。▼本書は、維新後、かつての仇敵・元庄内藩士たちが、西郷の温かい人柄や教えに触れ、感激してまとめた43篇の遺訓集を、今日まで伝わる西郷のエピソードや談話などを交えながら、現代風の読み物に再編集したもの。「敬天愛人」「幾たびか辛酸をへて志はじめて堅し」「入るを量りて出るを制する」などの名言も、西郷から直接語りかけられているような気分で読めるはずだ。▼明治維新という激動期、“新しい日本の国づくり”のために、51年の人生のすべてを捧げた西郷の言葉から、ビジネスや組織運営のヒント、あるいは人生の苦悩を乗り越えるアドバイスを得る人も多いだろう。ビジネスマンの座右の書にしたい一冊。
●第1章 上に立つ者 ●第2章 政治のこと、カネのこと ●第3章 道を行う ●第4章 日々を生きる心得
“運”は、始めから決められたものではなく、毎日の習慣によって作り上げられています。だから、運のいい人になりたければ、幸せな人たちが習慣にしていることを実行すればいいのです。本書では、すでに幸運体質になれる方法をアドバイス。「リングは人差し指か小指に」「悪口は自分の運が悪くなるから言わない」など、ハッピーな女になるヒントがいっぱい。恋とお金と仕事と夢に効きます!文庫書き下ろし。
戦国乱世の時代、闘っていたのは男だけではない。女性もまた、女性の戦(いくさ)を闘わねばならなかったーー本書は、戦国の女性を主人公にした司馬作品六篇を収録したオリジナル編集の短篇小説集である。▼豊臣秀吉の正室として位人臣を極め、夫の死後は二人で築いた豊臣家の行く末を決定づけた北ノ政所。兄・秀吉の思惑によって結婚のみならず離婚さえも強いられ、一生を翻弄され続けたが、その生涯を沈黙で染め抜いた秀吉の妹・旭姫。夫・細川忠興の異常な嫉妬によってがんじがらめの束縛を受けながら、毅然として己を貫き、関ケ原の折に最期を迎えたたま(ガラシャ)。▼このほか、変わり者の侍大将・渡辺勘兵衛に思いを寄せる藤堂家小姓頭の妻・由紀の慕情や、一夜の出会いを大切に抱き続けて生きようとする小若の純情、さらには夫を猛烈に働かせて財を築いた遊び好きの妻・小梅と、戦乱のなかに咲いた女性たちの人生を浮かび上がらせた珠玉の短篇集である。
●女は遊べ物語 ●北ノ政所 ●侍大将の胸毛 ●胡桃に酒 ●一夜官女 ●駿河御前
日常生活やビジネスに必要なことはすべて「戦術」に詰まっている! 本書は、元自衛隊作戦参謀である著者が、自ら考案した本格戦術シミュレーション60題を通して、「戦いに勝つための9原則」[(1)「目標の原則」 (2)「統一の原則」 (3)「主導の原則」 (4)「集中の原則」 (5)「奇襲の原則」 (6)「機動の原則」 (7)「経済の原則」 (8)「簡明の原則」 (9)「警戒の原則」]を解説したものである。▼「戦術」は決して特殊な知識ではない。人間社会やビジネスの世界において、かなり有効な要素を含んでいる。「他人と意見が食い違った場合、どうしたらいいのか」といった日常生活で出合う出来事から、「勝つための目標をどう立てるのか」「急激な戦況の変化にはどう対応するか」などビジネス上の問題まで「戦術」はあらゆる状況・場面に応用が利く。▼現場は刻々変化している。普通に行動したことが戦機を生んだり、危機を招いたりする。冷静に分析しながら的確な判断力が身につく本。
●第1章 戦いに勝つための9つの原則 ●第2章 基本演習 〜敵と味方を考える21の質問 ●第3章 集団における命令の下し方 ●第4章 『Simulation 1 中川盆地における戦闘』 〜問題解決の思考順序を学べ ●第5章 『Simulation 2 海に浮かぶ、仮想島“Q島”』 〜少人数をひきいる現場指揮官の決断 ●第6章 『Simulation 3 Q島における三鷹戦闘団の戦い』 〜大組織を動かす指揮官の決断
ダイエット指導のスペシャリストが「憧れの美脚を手に入れる」全ノウハウを伝授。これであなたも超・脚美人。
恵美押勝が討伐されてから一年近くが過ぎた天平神護元年(七六五)--。淳仁天皇を廃した孝謙上皇が帝位に返り咲き、再び内裏に訪れたかに見える平穏。その裏には、女帝を誑かし、陰で政治を操る怪僧・弓削道鏡の存在があった。▼異分子を巧妙な罠に嵌め、次々に排除していく道鏡。その毒牙が嶋足の最愛の婚約者・益女にも迫る! 道鏡の専横に危機感を募らせた嶋足と天鈴は、密かに「打倒道鏡」を誓い合うのだが……。▼彼らの目論見とは裏腹に、道鏡と女帝の蜜月関係は続き、その権勢は揺ぎないものになっていく。黄金眠る陸奥に食指を伸ばし、帝位さえ脅かし始める飽くなき道鏡の欲望、その阻止を図る嶋足、天鈴らの奇計妙策の数々……。▼朝廷への憧憬と疑心暗鬼の念に揺れる蝦夷たちは一枚岩となることができるのか? 暗雲漂う平城の都と陸奥を舞台に、蝦夷の存亡と誇りを懸けた新たなる戦いの火蓋が切って落とされた。▼シリーズ第三弾、待望の文庫化!
●炸風 ●氷風 ●凶風 ●狂い風 ●戻り風 ●都風 ●下風 ●風評 ●風と岩 ●黒風 ●風と雲 ●冷え風 ●瑞風 ●猛き風 ●追手風 ●風触 ●風舞い ●風立ち
トヨタ自動車、NEC、富士ゼロックスなどで続々導入、意見を言ってはいけない不思議な会議。今この会議が驚きの成果をあげている。投げかけられた質問が、他人の思考のスイッチを入れ、連鎖し、スパークする。思考が共鳴し合い、「チーム脳」が働きだす。
小田原北条氏百年の最期にふさわしい“有終の美”を飾った男・北条氏照。▼三代目・氏康の三男として生まれ、第二次国府台合戦での活躍、越相同盟の実現、八王子城の築城など、「武」と「智」を兼ね備えた氏照こそが、北条氏を関東制覇へと導いたといっても過言ではない。▼豊臣秀吉による小田原攻めでは、徹底抗戦を主張し、始祖・早雲の夢「王道楽土」を追い続けた義将の生涯を描く力作長編。▼文庫書き下ろし。
ほんとうのコミュニケーション力とは、その場の空気を読む力などではなく、お互いの差異を摺(す)り合わせる能力のことだ。演劇は2500年間、人間がもともと持っているそのようなコミュニケーション力を引き出してきた。祭りの際に演劇が上演されたのは、演劇に地域のコミュニティーを形成する力があったためである。この「演劇の力」を現代に合う形で活用する「演劇ワークショップ」の理論と理念を、現代演劇の旗手平田オリザが平易に語る。そして全国的にも珍しい「プロ劇団」の代表である蓮行が、そのプロセスを解説。ある企業における演劇ワークショップの模様をドラマチックに解説する。▼さらに、世界中から注目を集めているフィンランドの教育メソッドにも演劇が取り入れられているといった興味深い事例や、「あくび卵発声」などの具体的なノウハウも満載。▼ビジネスパーソン、教員、そしてこれからの日本を動かす政治家、官僚も必読の一冊。
日本人がエッセイを書く時、女は清少納言に、男は兼好になる。「枕草子」のように自らのセンスを誇り、「徒然草」のように世の中を叱って己を自慢するのだ。伝統の力の、何と偉大なことよ!希代のパスティーシュ作家が、現代まで連なる日本文学の伝統と、名作の凄さやつまらなさをざっくばらんに語る。「源氏物語」の世界文学史上稀な文体はなぜ生まれたのか。なぜ芭蕉は田舎の悪口を書くのか。なぜ漱石の小説は現代人が読んでもスラスラ読めるのか…。日本文学史の「背骨」をわし掴みにする快作。
インドを愛する!?引きこもり男の爆笑ツッコミ旅行記。
本書は一流コンサルタントが、豊富な現場経験を元に編み出した実践的な情報整理術を説くもの。いかにして「ホンモノの情報」を生み出すかという概論から、「情報を2冊のノートに」「語尾をメモしろ」「パステル系に転ばせる」など具体的手法も満載。プロの情報収集、思考、伝達術を余すところなく伝える。
「知性とは発達した大脳皮質をもつ生きものだけが持てるものである」。この常識に日本人研究者が「待った!」をかけた。脳はおろか、細胞同士をつなぐ神経系もない、単細胞でアメーバ状生物の粘菌が迷路で最短ルートを示し、時間の記憶を持ち、ハムレット的逡巡を見せた後、ある判断をする。立派に知性を持つといえるのではないか!この驚きの結果は、いま世界中で注目の的。知性とはなにか、意識とはなにか、身体とはなんなのか、大きな波紋を投げかけている。