裁判員制度が始まった。そこでは法の専門家と、非専門家である市民とが、協働し、証拠を評価し、法的判断を行う。市民に求められるのは社会常識による思考・判断だというが、専門家と非専門家では一体どこが異なるのだろうか。誤判原因に対する意識、目撃証言の信用性評価、記憶の抑圧や回復についての信念、言い逃れのメカニズム、そして子どもの証言をどう考えるかー。司法場面をフィールドに心理学の研究を行ってきた著者が、現実の事例にも当たりつつ、専門家の見方、非専門家の見方を考える。
足利義教時代の清算として期待された青年将軍足利義政、その政治は、今参局らからの口入を体質としたため、波乱の幕開けとなる。日野重子の死後、日野富子は義政の正室として政治や文化の舞台に登場し、応仁の乱中・乱後の混乱期に義政と役割を分担しつつ政権を担う。将軍家から民衆まで、猿楽能に熱中するという、混沌としつつ活気あふれる義政と富子の時代を、天皇家から民衆に至るさまざまな視点から描き出す。
「砂漠」と農業革命・文明の誕生…、「モンスーン」と大航海時代・文明の形成…、「偏西風」と産業革命以降の人類社会の膨張…。地球をめぐる風が人類文明を形づくった。
結婚する娘、結婚した娘に贈る一冊の本。ちょっとした心遣いで、夫婦関係、親子関係、嫁姑関係、友人関係を円滑にすることができる。あたたかい家庭、心豊かな人間関係をつくるやさしさ、思いやり、感謝、尊敬といった人間の知恵を表現する方法を、改めて見直してみよう。
「人間荘」に越してきた私が押入れの奥から見つけた1冊のノート。そこには歴代の住人たちの哀しくも恐ろしい人生の記録が記されていたー(「誰にも出来る殺人」)。彼女のため殺人まで犯すほど恋い続けた女性を失った。絶望した男は、残された金で半年ごとに異なる6人の女との情事を愉しみ、死のうと決めるが…(「棺の中の悦楽」)。人間の欲望を見事にえぐり出したノワール・ミステリの傑作。
東京で五十過ぎまで刑事生活一筋に生きてきた八坂は、ある日、車が母子を轢いた現場に遭遇する。居合わせた男の証言によって過失の事故と判明し、運転していた御曹司は無罪に近い判決を受けた。2年後、八坂は証言者が御曹司の運転手として働いているのを知る。その哀しき理由とは…(「証言」)。同情すべき事情、共感できる動機。犯罪者それぞれの背景に心揺れる八坂。だが、それでも…。哀愁漂う連作刑事ミステリ。
魏を倒し、漢を再興するー亡き劉備の志を受け継ぐ諸葛亮は、機が熟すのを待っていた。呉と同盟を結び、南蛮の反乱を平定する。魏では曹丕が倒れ、若い曹叡が跡を継ぐ。北伐へ向け、ついに起つときが来た!士気上がる蜀軍。しかし、その行く手に文武両道の天才児・姜維が立ちはだかった。
千住組組長・柾鷹と愛し合い、その元で暮らしている遙。柾鷹の“男の愛人”であり、トレーディングで巨額の金を動かす遙に極道たちの注目が集まる中、柾鷹の父の法要が行われ!?「法事の間中、おまえに欲情してた」喪服を乱され、おかしくなるほどの快楽を柾鷹に与えられてー!柾鷹という男と一生ともに歩むため、ついに遙が覚悟を決める!伝説のシリーズ第4弾、遙が極妻に!?大ボリューム書き下ろしつき。
本書は空海『風信帖』『金剛般若経開題残巻』を臨書の対象とするものである。拡大にあたっては、半紙六字大に布字するため拡大率を字毎に変化させた。
美しいイラストとポップアップで、12の名所を紹介する立体ガイドブックです。1.5メートルにも広がるロンドンのまちを、今すぐ旅しましょう。
思い込み・決めつけがいちばんの落とし穴。1%やり直したい気持ちがあったら今からでも遅くありません!すぐ役立つ!「夫婦関係見える化シート」付。
世阿弥元清が、亡父観阿弥の教えをもとにまとめた『風姿花伝』。「幽玄」「物学(物真似)」「花」など、能楽の神髄を語り、美を理論化した日本文化史における不朽の能楽書を、精緻な校訂を施した原文、詳細な語釈と平易な現代語訳、解釈を深めるための余説で読み解く。息子の観世元雅に幽玄能の奥義を伝えるべく書きつづった『花鏡』の翻刻を併録する。