法改正により、男性育児の環境は大きく変化している。育児と仕事の両立や、孤立といった問題が解決されないままの「育休推進」は、「取るだけ育休」などで母親を困らせるだけではなく、父親自身を「産後うつ」としても追い込むなどの問題を引き起こしている。産業医・産婦人科医として「孤立する父親」と向き合ってきた著者が、「イクメン」からの男性育児・育休の問題点、今後解決すべき社会課題を「父親3.0」として提言する
労働保険に関しては、保険料の申告・納付や保険給付請求など、一定の事務手続が必要で、特に6月には労働保険の年度更新の準備と申告・納付をしなければなりません。
ペリー来航などの「西洋の衝撃」を受け、1855年に創設された幕府海軍。長崎海軍伝習、勝海舟らによる咸臨丸の太平洋横断航海、幕長戦争などを経て近代海軍として成長してゆく。鳥羽・伏見の戦いにより徳川政権は瓦解し、五稜郭で抵抗を続けた榎本武揚らも敗れて歴史的役割を終えるが、人材や構想などの遺産は明治海軍へと引き継がれた。歴史研究者・現役海上自衛官の二つの顔を持つ筆者が、歴史と軍事の両面から描く。
私たちは製品やサービスを消費して豊かな生活を享受する一方で、気候変動や廃棄物汚染、生態系破壊など多くの環境問題に直面している。経済活動と環境保全は相反する関係にあるが、バランスのよい最適解はどこにあるのか?本書は経済学の基礎理論を押さえ、それを環境問題に応用して望ましい政策を検討する。旧版にカーボンプライシングなど最新テーマを大幅加筆して、豊かな環境を引き継ぐための制度設計を提示する。
ここ30年間に不登校といじめの報告件数は、小学生で5.2倍と46倍、中学生で2.5倍と6倍に。特別支援教育対象は、15年間に小中学生ともに3倍近い。少子化にかかわらずだ。本書は深刻な混迷の中にある日本社会と教育の歴史を辿る。なぜここまで行き詰まったのかー。貧困、日教組、財界主導、校内暴力、政治介入、いじめ、学級崩壊、発達障害の激増など、各時代の問題を描きつつ、現在と未来の教育を考える手掛かりとする。
近代国家への道を歩み出した明治日本。国家の「知」を支えるべく政府によって帝国図書館が設立された。しかし、その道のりは多難であった。「東洋一」を目指すも、慢性的な予算不足で書庫も閲覧室も狭く、資料は溢れ、利用者は行列をなした。関東大震災では被災者の受け入れに奮闘。戦時には所蔵資料の疎開に苦しんだ。本書は、その前身の書籍館から一九四九年に国立国会図書館へ統合されるまでの八〇年の歴史を活写する。
古代に軍事国家だったチベットはインド仏教を受容、12世紀には仏教界が世俗に君臨する社会となった。17世紀に成立したダライ・ラマ政権はモンゴル人や満洲人の帰依を受け、チベットは聖地として繁栄する。だが1950年、人民解放軍のラサ侵攻により独立を失い、ダライ・ラマ14世はインドに亡命した。チベットはこれからどうなるのか?1400年の歴史を辿り、世界で尊敬の念を集めるチベット仏教と文化の未来を考える。
映画館にはさまざまな物語を持った、さまざまな人が居合わせる。映画という物語を体験するために。これはひとつの映画館から伸びた、過去と未来と、虚構の物語。虚構侵蝕を掘り下げる全4話のキャンペーンシナリオと、第1回シナリオコンテスト受賞作品を作家陣がリメイクした3作品、計7本のシナリオを収録した『虚構侵蝕TRPG』初のシナリオ集!
枯木を利用する生き物たちの暮らしから、微生物による木材分解のメカニズム、菌糸体の意思決定能力、林業や森林整備による枯木不足が生態系に及ぼす影響、倒木更新と菌類の関係、枯木の存在が炭素貯留に役立つ仕組みまで。身近な枯木の知られざる自然誌を解き明かす。
手順にそってわかりやすく解説!様式の記載例・計算例を豊富に掲載!
拡張される世界。強まる虚構の力。現実を守る観測者にとって、虚構は敵だ。…少し前までは。強大になっていく虚構に対抗するためには、もうそれ自体を利用するしかない。今や虚構は隣人となり、時には共闘し、時には敵対する。現実と虚構が真の意味で手を取り合えたならば、次の時代へと辿り着けるかもしれない。虚構体観測者の作成ルール、300種類以上の追加データ、アニメ作品を題材とした全6話のキャンペーンシナリオなどを収録。実写とアニメが織りなす虚構世界へようこそ。
病気の仕組みは『気功法』と『足ツボ』で診つけ、そして施術。こうして、ゴミがでる。徳川一橋家の御殿医の末裔が語る『経験と体験』の実践論。
「言いたいことを上手く伝えられない」「相手に誤解されてしまう」といった悩みを抱えるあなたも、日本語の構造や特徴さえ押さえれば、話の筋はクリアに、「頭がよく」見えるようになる!「文章を短く区切って、大事なことから」「事実と非事実を分ける」「『論理的相槌』を打つ」等々の齋藤式メソッドを身につければ、真意が十分に伝わり、人間関係や仕事がスムーズになる。『言いたいことが一度で伝わる論理的日本語』を増補した決定版。
関東軍は、一九一九年に中国・関東州と南満洲鉄道附属地の保護を目的に成立した。しかし、一九二八年の張作霖爆殺事件や三一年の満洲事変など、日本政府・陸軍中央の統制から外れて行動し、多くの謀略に関与した。「独走」の代名詞として悪名高い組織は、どのようにして生まれたのか。軍事・外交史研究の蓄積に、中国側の史料も踏まえ、組織制度、軍人たちの個人的特性、満洲の現地勢力との関係から解き明かす。
日本国憲法の枠組みの中にある戦後日本政治。自民党と社会党のイデオロギー対立は1960年の安保改定問題で頂点を迎える。以降、自民党は経済成長に専心し、一党支配を盤石にした。80年代末以降は「改革」が争点となるも、民主党政権を経て、第二次安倍政権以降は再び巨大与党と中小野党が防衛問題を主な争点として対峙している。本書は憲法をめぐる対立に着目して戦後政治をたどり、日本政治の現在地を見極める。