かつて,多くの人間を死に至らしめていた数々の疫病は,化学の力によって撲滅されてきました。その一方で,化学は毒ガスという形で戦争に利用され,人類史上空前の惨禍を招いています。
農薬や殺虫剤の開発により,農作物の品質向上や人間の防疫に貢献してきた化学。本書は,飢饉や疫病と闘ってきた化学者の物語を通して,化学が発展していく過程を描くとともに,戦争で殺戮に加担してしまった化学者の悲劇を描くことで,化学の功罪も明らかにしていきます。
化学の恩恵を受ける現代において知っておきたい,化学の壮大な歴史物語です。
序 章
第1部 飢饉
第1章 ジャガイモ疫病(1586〜1883)
第2部 伝染病
第2章 マラリア(紀元前2700〜1902)
第3章 黄熱(1793〜1953)
第4章 発疹チフス(1489〜1958)
第5章 腺ペスト(541〜1922)
第3部 戦争
第6章 戦争による合成化学物質(紀元前423〜1920)
第7章 チクロン(1917〜1947)
第8章 DDT(1939〜1950)
第9章 IGファルベン(1916〜1959)
第4部 エコロジー
第10章 抵抗性(1945〜1962)
第11章 沈黙の春(1962〜1964)
第12章 驚嘆と畏敬(1962〜未来)
終 章
謝 辞
地 図
引用文献
高校で化学を学んでこなかった学生・不得意な学生が、化学の基礎を抵抗なく学習するための、詳しい説明がなされた学ぶための本・できるようになるための基礎化学の教科書。
主に初学者を対象として運動量・熱・物質の輸送を効率的に学ぶ為に執筆された書
【目次】
1 熱および物質移動を学ぶにあたって
1.1 輸送現象とは
1.2 材料科学,材料工学における輸送現象論
1.3 輸送現象のための数学的基礎
常微分,偏微分,全微分/勾配,発散,回転/円柱座標系,球座標系/総和記号の省略
2 運動量の輸送
2.1 流体の性質
流体の定義/粘度,動粘度/流体の分類/圧縮性,非圧縮性
2.2 流体運動の表現
ラグランジュの方法とオイラーの方法/流体の速度,加速度/流体運動のテンソル表現
2.3 層流と乱流
流れの乱れ/レイノルズ数/流れによる熱と物質の輸送
2.4 静止流体における力のつり合い
圧力/オイラーの平衡方程式
2.5 流体のエネルギー収支
質量保存則/エネルギーの収支/ベルヌーイの式/ベルヌーイの式の応用例
2.6 粘性流体の流れ
粘性によるエネルギー損失/ハーゲンーポアズイユ流れ/円管内の乱流とレイノルズ応力/多孔質媒体中の流れ
2.7 流体の運動方程式
連続の式/流体に作用する応力/運動方程式(ナビエーストークスの式)/流動における圧力/ブシネスク近似/積分を用いた連続の式と運動量保存則/円柱座標系,球座標系の基礎方程式/流れの相似則
2.8 粘性流れ
境界層/ストークスの式
3 熱の輸送
3.1 熱輸送の基礎
熱力学に基づいた温度/統計力学に基づいた温度/フーリエの法則/熱伝導/ヴィーデマンーフランツ則/電磁波による伝熱/熱伝達
3.2 熱エネルギー保存の式
熱エネルギーの収支/円柱座標系,球座標系におけるエネルギー保存の式
3.3 強制対流による熱伝達
境界層内の熱伝達/境界層流れの基礎方程式/支配方程式の無次元化と相似則/無次元数を用いた熱伝達係数
3.4 乱流における対流熱伝達
レイノルズ分解/レイノルズ平均を用いた運動量保存則/レイノルズ平均を用いた熱エネルギー保存則/輸送に及ぼす乱流の影響に関する相似則
3.5 自然対流による熱伝達
自然対流/浮力/固体壁近傍の熱伝達
3.6 放射伝熱
黒体放射/黒体炉/プランクの法則/黒体の分光放射輝度/ステファンーボルツマンの法則/ステファンーボルツマンの法則と熱力学/灰色体/キルヒホッフの法則/無限平板間の熱の輸送/形態係数/鏡面反射と拡散反射/ガス放射
3.7 相変態を伴う熱の輸送
蒸発を伴う熱の輸送/沸騰現象
4 物質の輸送
4.1 物質の輸送における物理量
濃度・組成,速度,流束/拡散の駆動力/フィックの第1法則/運動量・熱・物質の拡散の類似性
4.2 物質の輸送と質量保存
多成分系の移流拡散方程式/拡散方程式/相互拡散/電気泳動/乱流拡散/一方拡散/運動量・熱・物質の輸送における基礎方程式
論旨の流れの明確化を図って、見開き左ページに本文を、右ページに図・表・副文を配して、すっきりと見やすく配慮された固体物理の教科書・参考書三分冊の内の第2分冊である。
本書では、結晶物理学と価電子帯電子物性を中心にして、固体の誘電的・弾性的・光学的性質を述べ、強誘電性などの種々の格子力学的相転移について解説する。また、結晶点群の指標表、物理量のテンソル形式や結晶構造などを付録として要約してある。
1.結晶学序論
1.1 結晶構造
1.2 構造解析
1.3 物理量の対称性
2.格子振動・フォノン
2.1 1次元モデル
2.2 現実結晶の格子振動
2.3 量子化
3.弾性と熱物性
3.1 弾性と音波
3.2 固体比熱
3.3 非調和効果
4.誘電的性質
4.1 古典理論
4.2 誘電分散
4.3 格子振動理論
5.誘電体の光物性
5.1 光学スペクトロスコピー
5.2 光散乱実験
5.3 非線形光学
6.強誘電性 I
6.1 基本的性質
6.2 熱力学的現象論
6.3 格子力学的機構
7.強誘電性 II
7.1 電子構造計算
7.2 組成効果
7.3 量子効果
8.構造相転移
8.1 ゾーン境界モード相転移
8.2 静水圧効果
8.3 エキゾティック相転移
付録
A.結晶系とブラヴェー格子
B.対称操作と結晶点群
C.物理量のテンソル形
D.結晶点群の指標表
E.結晶構造の図
EMCと熱を別に考えるのではなく、共通する部分と非共通な部分の考え方をしっかりと学べる本。またその上で、電磁波(ノイズ)と熱の流れを解説する。EMC設計者が熱に対する基礎を理解できるよう、また熱設計者がEMCの基礎を理解できるように配慮した基礎・入門書。
本書は、はじめて生体計測を学習しようとする理工学系、医学系、保健学科系の大学生、大学院生を対象にして、なるべく半期で生体計測についての基礎知識が把握できるよう教科書サイズとして簡潔にまとめたものである。
基礎事項から最新研究までを1冊にまとめた,待望のオールカラー和製教科書.重要事項を精選するとともに,難しい概念や式の導出をていねいにわかりやすく解説した.2?4セメスターの講義数に合わせて柔軟に使える4部構成となっている.章末問題には実際の院試問題を載せ,大学院入試に対応できる力が身につく.
【第1部】 量子論と化学結合
1.量子論の基礎
2.量子モデル
3.原子の電子構造
4.化学結合と分子軌道法
5.混成軌道とπ結合
【第2部】 分子の構造と分光学
6.光の性質
7.光と物質の相互作用
8.分子の構造と対称性
9.分子のエネルギー構造とスペクトル
10.電子スピンと核スピン
【第3部】 熱力学
11.気体分子運動論
12.熱力学第一法則
13.エントロピーと変化
14.ギブズエネルギー
15.溶液の混合
16.溶液の性質
17.化学平衡
18.統計熱力学
【第4部】 化学反応
19.反応速度
20.光化学反応
21.生体系の化学反応
22.表面・界面での反応
本書は、全国の大学の化学工学系教育の実態、企業におけるコンピュータ知識のニーズについての調査結果をもとに、最も広く望まれている「化学工学に直結したコンピュータ教育の演習・問題集」を提供することを目的に、化学工学会が総力をあげて企画・編集されたものである。すなわち、「化学工学に直接関連する諸問題を対象にしながら、各種の数値計算におけるプログラミングの熟達をはかる」ことにより「単なる数値計算の域を脱して、直接、化学工学の主要な分野の問題を解く」ことを意図して書かれている。各章の例題は、化学工学の基礎として代表的なものが選ばれており、そこで理論および使用する基礎的な数式の説明をする。それからFortran、C言語を用いてプログラムを作成し結果を表示する形式で書かれている。また、そのプログラムの内容が何を実行するのかが一目でわかるように適宜コメントが付けられている。
建築環境工学の基礎知識が、図解でわかりやすく学べる!
専門学校、職業訓練校、大学などで建築士を目指す学生を主な読者とした教科書シリーズ「図解建築シリーズ」の1冊です。
「建築における環境」をテーマに、初学者にもわかりやすい図やイラストを多用して解説しています。また、各章末には建築士試験で出題された問題を中心にした演習問題を設けていますので、知識の定着を図ることができます。
初めて建築環境工学について学ぶ人から、実務者まで、おすすめの1冊です。
住宅取得のメイン世代である30歳代に向け、彼らが生まれて育つ間に定型的だった住宅ではなく、
完成時点に照準を合わせてつくるのでもない、人生の時間を織り込むことができる住宅のつくり方を伝授。
新築時でなければ獲得できない住宅性能と、後年の更新や増補で対応できることを仕分け、
手を入れながら最期まで快適に過ごせる住まいづくりを紹介。
第1章 住まいに時間を織り込む術
01 生活をしていく上での健康リスクと家づくり
02 熱環境のつくり方と生かし方
03 中古住宅再生から見た住宅の時間
第2章 時間を織り込む住宅の初期設定(責任編集 村田涼+東京工業大学村田涼研究室)
モデルプランーー新築時・15年後の改修・35年後の改修、住宅の初期設定
第3章 時間を織り込んだ住宅事例
・F邸/古森弘一建築設計事務所
・ライフステージを織り込んだ家/田中直人+NATS環境デザインネットワーク
・青葉台の家/山本・堀アーキテクツ
・池袋本町の家/岩川卓也アトリエ
・U House/イシダアーキテクツスタジオ
・北嶺町の家/室伏次郎
・つくばの家1/小玉祐一郎
・井の頭の家/吉村順三(新築)・日高章(増築)
・O-RESIDENCE/小川晋一都市建築設計事務所
・上石神井の家/SPEAC(改修)
・宮永の家/建築像景研究室(改修)
・目黒のテラスハウス/SPEAC(改修)
・目白台の部屋/須永修通(断熱内戸)
・緑と風と光の家/矢板建築設計研究所
実践的な視点で書かれた技術者のための本格的な実習書。物理イメージが直感で身につく!
わたし、運命を信じます。
伊織、17歳。
幼い頃、みなし児として引き取られた那波家で過酷な扱いを受けていて、それを見かねた雄一に引き取られた。
ある日、雄一と伊織のアパートに那波家の長女・裕子が引っ越して来るが、彼女は毒殺され、伊織は犯人の疑いをかけられてしまう。
佐々木丸美の小説を原作した、斉藤由貴の初主演映画。
監督の相米慎二は第1回東京国際映画祭ヤングシネマ部門のグランプリを『台風クラブ』で受賞したばかり。
特徴的な演出で斉藤由貴の眩しい魅力をスクリーンに映し出した。
<収録内容>
・画面サイズ:ビスタサイズ
・音声:日本語モノラル(オリジナル)ドルビーデジタル
・字幕:バリアフリー日本語字幕
▽特典映像
・予告編
・スチールギャラリー(静止画)
<キャスト>
斉藤由貴
榎木孝明
世良公則
矢代朝子
レオナルド熊
河内桃子
<スタッフ>
原作:佐々木丸美
監督:相米慎二
脚本:田中陽造
音楽:ハウス・プロジェクト
©1985 TOHO CO., LTD.
信用できない情報の代名詞とされる「大本営発表」。その由来は、日本軍の最高司令部「大本営」にある。その公式発表によれば、日本軍は、太平洋戦争で連合軍の戦艦を四十三隻、空母を八十四隻沈めた。だが実際は、戦艦四隻、空母十一隻にすぎなかった。誤魔化しは、数字だけに留まらない。守備隊の撤退は「転進」と言い換えられ、全滅は「玉砕」と美化された。戦局の悪化とともに軍官僚の作文と化した大本営発表は、組織間の不和や、政治と報道の一体化に破綻の原因があった。今も続く日本の病理。悲劇の歴史を繙く。
物理科学と物理工学分野の学生、専門家向けに、 2000以上の物理公式と方程式をコンパクトに収録したハンドブック。
[原著:The Cambridge Handbook of Physics Formulas 2003 Edition Graham Woan Cambridge University Press、 2003]
1 単位,定数,換算
1.1 序論
1.2 国際単位系(SI)
1.3 物理定数
1.4 単位の換算
1.5 (物理)次元
1.6 その他
2 数学
2.1 記号
2.2 ベクトルと行列
2.3 級数,和,数列
2.4 複素変数
2.5 三角関数と双曲線関数
2.6 求積法
2.7 微分
2.8 積分
2.9 特殊関数と多項式
2.10 二次方程式と三次方程式の根
2.11 フーリエ級数とフーリエ変換
2.12 ラプラス変換
2.13 確率と統計
2.14 数値解法
3 動力学と静力学
3.1 序論
3.2 座標系
3.3 重力
3.4 粒子の運動
3.5 剛体力学
3.6 振動系
3.7 一般化力学
3.8 弾性
3.9 流体力学
4 量子力学
4.1 序論
4.2 量子的定義
4.3 波動力学
4.4 水素原子
4.5 角運動量
4.6 摂動理論
4.7 高エネルギーと核物理
5 熱力学
5.1 序論
5.2 古典的熱力学
5.3 気体の法則
5.4 分子運動論
5.5 統計熱力学
5.6 揺らぎと雑音
5.7 放射過程
6 固体物理学
6.1 序論
6.2 周期律表
6.3 結晶構造
6.4 格子力学
6.5 固体中の電子
7 電磁気学
7.1 序論
7.2 静的場
7.3 電磁場(一般の場合)
7.4 媒質中の場
7.5 力,トルクとエネルギー
7.6 LCR回路
7.7 伝送線路と導波路
7.8 媒質の中と外の波動
7.9 プラズマ物理
8 光学
8.1 序論
8.2 干渉
8.3 フラウンホーファー回折
8.4 フレネル回折
8.5 幾何光学
8.6 偏光
8.7 可干渉性(スカラー理論)
8.8 線放射
9 天体物理学
9.1 序論
9.2 太陽系のデータ
9.3 (天文学的)座標変換
9.4 観測天文学
9.5 星の進化
9.6 宇宙論
訳者補遺:非線形物理学
和文索引
欧文索引
本書は理工系向けに波,光,熱力学,統計物理学,応用として非平衡物理学と連続体の物理学まで解説.また,物理的なふるまいについて直観的な理解ができるように工夫した.理解を深めるため随所に図,例題を配置した好個の教科・参考書.
【主要目次】波/熱力学/統計物理学/非平衡物理学と輸送現象/連続体の物理/付録
波/熱力学/統計物理学/非平衡物理学と輸送現象/連続体の物理/付録