わたしたちが会話をしているとき、そこではことばだけが交わされているのではない。どんなに些細な、他愛のないおしゃべりであっても、自分の体にさわったり、身ぶりをしたり、ごく短い間があったり、ときには何かを演じたり、身体まるごとつかったコミュニケーションが繰りひろげられている。ブッシュマンの家族、日本の大学生、民俗芸能という多様な会話の現場を、徹底的にミクロに観察することで、コミュニケーションとは何か、社会とは何かという大いなる問いに挑む。現象学、社会システム理論、言語行為論などを参照しながら、徹底的に「身体」に根ざして考える“唯身論”人類学の試み。
本書は詩のことばを音韻論、統語論、意味論などの言語学の洞察をもとに解明したものである。
プラグマティズムの祖、現代記号論の先駆者として知られながらも、難解さのゆえに必ずしも十分理解されてこなかったパース。その思想を言語学・記号論の立場から丁寧に読み解き、人間存在そのものの在り方を問う「意味の思想」としての全体像を浮彫りにする。パース没後一〇〇年を機に、近年の研究の進展を踏まえた補論を収載した改訂版。
物や人の動きを自然言語から読み取りコンピュータに解釈させることをめざして、「動き」の表現法を分析する。
話せなかった子どもと家族の、希望。「子どもと話したい」と願う家族の希望を実現する行動分析学の言語指導。話せない子どもと家族に寄り添い共に歩みつづけた、障がい児言語指導の第一人者による実践ノート。
メラネシア・フィジーにおいて三十年ぶりに開催された最高首長の即位儀礼。そして、植民地期以来、土地と社会集団の所有関係を規定してきた古文書。この二つの「詩的テクスト」の記号論的繋がりーメタプラグマティクスーを、儀礼スピーチや神話的語りの緻密な記述、分析を通して審らかにする言語人類学的エスノグラフィー。
どんな構文も、私たちの「ものの見方」を反映している。所有格構文、分詞構文、have構文を取り上げて、使用上適格/不適格となる境界を緻密に検討。表現と結びついた人間の事態把握の構造に迫る。
法言語学の代表的課題を19名の言語学者と法学者が分担執筆。キーワード、課題、基本文献の紹介、的確な事例・豊富な例文や用語・関連図表などで学習の理解と発展を促す。裁判員制度時代の、「法と言語」または「法言語学」の入門書として最適。
法言語学の代表的課題を14名の言語学者と法学者が分担執筆。キーワード、課題、基本文献の紹介、的確な事例・豊富な例文や用語・関連図表などで学習の理解と発展を促す。裁判員制度時代の、「法と言語」または「法言語学」の入門書として最適。